ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 13.1 -Solaris- |
目次
索引
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第10章 各種コマンド | > 10.2 バックアップ管理のコマンド |
バックアップ管理の運用系コマンドについて説明します。
このコマンドは、実行中のアドバンスト・コピーの状態によって動作が異なります。
同期処理(EC)が行われていない場合
スナップショット処理(OPC)を実行し、実行した日付やコピー先のバックアップボリューム等の情報を、バックアップ履歴情報に登録します。このような形態のバックアップをスナップショット型高速バックアップと呼びます。
同期処理(EC)が行われている場合
同期処理の状態を確認し、等価性維持状態の場合はバックアップ同期処理を停止します。同時に日時やコピー先のバックアップボリューム等の情報を、バックアップ履歴情報に登録します。このような形態のバックアップを同期型高速バックアップと呼びます。等価性維持状態に達していない場合はエラー終了となります。
Suspend/Resume機能を使用して同期型高速バックアップを行う場合は、サスペンド指定でバックアップを実行し、バックアップ同期処理を一時停止します。
どちらの場合も、バックアップボリュームは本コマンド実行直後よりバックアップとして確立し、アクセス可能となります。
AdvancedCopy Managerは、バックアップを実行する前に、バックアップ前処理シェルスクリプト(OpcBackup.pre)を実行し、バックアップを実行した後に、バックアップ後処理シェルスクリプト(OpcBackup.post)を実行します。このシェルスクリプトの内容については、カスタマイズすることが可能です。このシェルスクリプトの詳細については、「バックアップ/リストアの前後処理」を参照してください。
指定方法
業務ボリューム指定によるバックアップを行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] ロググループ指定によるバックアップを行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] |
オプションの説明
オプション |
説明 |
---|---|
-h |
Storageサーバ名を指定します。 Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。 |
-k |
参照ダンプでバックアップを行います。 このオプションを省略した場合は、通常ダンプでバックアップを行います。 参照ダンプでバックアップする場合、Symfowareの“rdbrtr”コマンドを用いて、バックアップする業務ボリューム内の全DSI(実表に対してその格納構造を表現するもの)に更新抑止を設定(データ書き込み不可状態)する必要があります。 SynfoWARE以外の業務ボリュームは、このオプションを指定することはできません。 データベーススペース単位にバックアップする場合は、このオプションを指定することはできません。 |
-n |
ロググループによるバックアップを行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。 |
-Xdevmap |
出力先バックアップボリュームを指定してスナップショット型高速バックアップを行うことを指定します。オペランドには、業務ボリュームと出力先バックアップボリュームの組を記述した、デバイスマップファイル 名を指定します。このオプションを指定しない場合は、出力先バックアップボリュームは自動的に選択されます。-hオプションを使用して本コマンドをリモート実行する場合は、(Storageサーバの)デバイスマップファイル名を絶対パスで指定してください。Device-Map-Fileに指定するファイル名には、各国語文字が含まれてはいけません。 |
-suspend |
Suspend/Resume機能を使用して同期型高速バックアップを行うことを指定します。 |
-T |
差分スナップショット型高速バックアップを行うすることを指定します。 同期処理が行われている場合は本オプションを指定することはできません。 本オプションは筐体内コピー、かつ、ディスクアレイ装置がQuickOPC機能をサポートしている場合のみ有効です。 本オプションを指定しないスナップショット型高速バックアップの場合、通常のスナップショット処理(QuickOPC機能を使用しないOPC)が起動されます。差分スナップショットを利用したバックアップ運用を行う場合は常に本オプションを指定する必要があります。 |
オペランドの説明
オペランド |
説明 |
---|---|
Device-Name |
デバイス名を指定します。 指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。 |
Log-Group-Name |
ロググループ名を指定します。 |
RDB-Name |
RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。 RDBシステム名がない時は、省略できます。 |
終了ステータス
=0:正常終了
>0:異常終了
実行例
ロググループ(LOG01/RDB1)をバックアップします。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup -n LOG01/RDB1 LOG01/RDB1 swstbackup completed # |
本コマンドでは、データを保証するために、マウントされている業務ボリュームおよびバックアップボリュームは、アンマウントしてからバックアップを行います。マウントされている業務ボリュームまたはバックアップボリュームがアンマウントできない以下のような場合は、本コマンドはエラーで終了します。
マウントポイントの配下にさらに他のボリュームをマウントするディレクトリがある場合。
ボリューム内に使用中のファイルがある。
本コマンドを投入するサーバ以外のサーバから業務ボリュームがマウントされている場合、バックアップの管理者の責任において業務ボリュームをアンマウント状態にしてください。都合により業務ボリュームをアンマウントしたくない場合は、以下の手順でバックアップを行ってください。
syncコマンドを実行し、業務ボリュームとファイルシステムとの同期をとります。
本コマンドを実行します。
バックアップボリュームに対してfsckコマンドを実行し、ファイルシステムのチェックを行います。
次のような場合、バックアップを行うことはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。
指定された業務ボリュームにバックアップポリシーが設定されていないとき。
1世代前に実行したバックアップが失敗していたとき。
処理対象となる業務ボリュームに対してリストアが実行されているとき。
処理対象の業務ボリュームまたはロググループにおいてバックアップ同期処理が実行中であるが等価性維持状態に到達していないとき。
業務ボリューム登録時に設定されたマウントポイントが変更されていたとき。
複数の業務ボリュームから構成されるSafeFILE資源のデバイスがマウントされているとき。
世代溢れになるバックアップ履歴情報を用いてリストアが実行されているとき。
コピー先とする未使用バックアップボリュームが取得できなかったとき。
業務ボリュームの筐体情報(筐体識別子、OLU、EXTENT開始位置、EXTENTサイズ)のいずれかが変更されていたとき。
Symfowareのデータベーススペースをバックアップするときに、何らかの異常を検出したとき。
コピー先とするバックアップボリュームがマウントされているとき。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームのボリューム構成がAdvancedCopy Managerでサポートされない構成に変更されていたとき。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームがVxVMから削除されていたとき。
ロググループにGDSのボリュームとGDSでないボリュームが混在している場合に、-nオプションを指定したとき。
処理対象となる業務ボリュームがレプリケーション管理機能またはテープバックアップ機能によって使用されているとき。
処理対象となるバックアップボリュームがレプリケーション管理機能またはテープバックアップ機能によって使用されているとき。
保存世代数を超えたバックアップ履歴がレプリケーション管理機能またはテープバックアップ機能によって使用されているとき。
SDXオブジェクトを論理ボリューム単位にバックアップする運用を行っている場合に-Tオプションを指定したとき。
次のような場合、出力先バックアップボリュームを指定してバックアップを実行することはできません。
デバイスマップファイルで指定されたバックアップボリュームが対となる業務ボリュームのバックアップボリュームとして使用可能でないとき。すなわち、以下の条件のいずれかが満足されないとき。
指定されたバックアップボリュームは未使用状態である。
業務ボリュームとバックアップボリュームのパーティションサイズは同一である。
デバイスマップファイルの対象業務ボリュームに関する記述に誤りがあるとき(「デバイスマップファイルの記述方法」を参照)。
デバイスマップファイル名に各国語文字が含まれているとき。
業務ボリュームに通常ボリューム、バックアップボリュームにGDSの論理ボリュームを指定したとき。
業務ボリュームにGDSの論理ボリューム、バックアップボリュームに通常ボリュームを指定したとき。
バックアップを実行する前に、既にバックアップポリシー設定コマンド(swstbkpolset)で設定した保存世代数を満たすバックアップ履歴情報が存在する場合、バックアップ実行時にそのバックアップ履歴情報の中から一番古い情報を自動的に削除し、バックアップボリュームは空き状態になります。ただし、サスペンド指定バックアップまたは差分スナップショット型高速バックアップの履歴情報の場合、バックアップボリュームとのサスペンド状態またはトラッキング状態は解除されず、バックアップボリュームは使用中のままになります。
バックアップを実行する業務ボリュームと別の業務ボリュームとサスペンド中またはトラッキング状態のバックアップボリュームを、デバイスマップファイルでバックアップ先として指定することはできません。
バックアップ実行時に注意する点として、「全般的な注意事項」をご理解ください。
次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。
GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、
「運用できないSDXオブジェクトの構成や条件」、「SDXオブジェクト運用の注意(バックアップ管理)」を参照してください。
次のような場合、前後処理スクリプトは実行されません。
SDXオブジェクトのミラースライスがTEMP
業務ボリュームが、複数デバイス(マルチパーティション)で構成されるSafeFILEファイルシステムの場合、前後処理スクリプトでアンマウント/マウントを実施する方法でのバックアップはできません。
複数デバイス(マルチパーティション)構成のSafeFILEファイルシステムの場合は、バックアップを行う前にあらかじめファイルシステムのアンマウントを実施し、バックアップが完了した後ファイルシステムをマウントします。
SafeFILEおよびAdvancedCopy Managerの構成
# sfxinfo /dev/dsk/c1t3d10s1 ID special size mount Type 0 /dev/dsk/c1t3d10s1(800019) 25986 /mnt META 0 /dev/dsk/c1t3d10s1(800019) 105751 /mnt DATA 1 /dev/dsk/c1t3d15s3(800028) 5120 /mnt LOG 2 /dev/dsk/c1t3d16s3(800030) 131736 /mnt DATA # /opt/FJSVswsts/bin/swstdevdisp -t Server Device Size Device-Mode Mount-Point (Method) Backup-Engine SV1 /dev/dsk/c1t3d10s1 128.0 Mbyte Transaction /mnt (ufs) AdvancedCopy SV1 /dev/dsk/c1t3d15s3 5.0 Mbyte Transaction /mnt (ufs) AdvancedCopy SV1 /dev/dsk/c1t3d16s3 128.0 Mbyte Transaction /mnt (ufs) AdvancedCopy |
バックアップの手順
# umount /mnt # /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup /dev/dsk/c1t3d10s1 /dev/dsk/c1t3d10s1 swstbackup completed # /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup /dev/dsk/c1t3d15s3 /dev/dsk/c1t3d15s3 swstbackup completed # /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup /dev/dsk/c1t3d16s3 /dev/dsk/c1t3d16s3 swstbackup completed # mount -F sfxfs /dev/dsk/c1t3d10s1 /mnt # |
バックアップ実行コマンド(swstbackup)で行っているバックアップの実行状況を表示します。
スナップショット型高速バックアップを実行中にETERNUSmgr、GRmgr、GDS等のOPC停止機能は使用しないでください。ETERNUSmgr、GRmgr、GDS SnapshotなどのOPC停止機能を使用した場合、実際のバックアップの成否にかかわらず、本コマンドではsucceededと表示されます。
指定方法
業務ボリューム指定によるバックアップ実行状況の表示を行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] ロググループ指定によるバックアップ実行状況の表示を行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] |
オプションの説明
オプション |
説明 |
---|---|
-h |
Storageサーバ名を指定します。 Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。 |
-n |
ロググループによる表示を行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。 |
オペランドの説明
オペランド |
説明 |
---|---|
Device-Name |
業務ボリュームのデバイス名を指定します。 指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定してください。 省略した場合は、すべての業務ボリュームのバックアップ実行状況を表示します。 |
Log-Group-Name |
ロググループ名を指定します。 |
RDB-Name |
RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。 RDBシステム名がない時は、省略できます。 |
終了ステータス
=0:正常終了
>0:異常終了
実行例
コピーの実行状況について表示します。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstbackstat Server Transaction-Disk Backup-Disk Status Execute job1 /dev/dsk/c1t0d0s3 /dev/dsk/c1t0d2s3 succeeded ---- job1 /dev/dsk/c1t0d0s4 /dev/dsk/c1t0d2s4 executing 70% job1 /dev/dsk/c1t0d0s5 /dev/dsk/c1t0d2s5 executing 30% : # |
表示する内容は、次に示すとおりです。
キーワード |
説明 |
---|---|
Server |
Storageサーバ名を表示します。 |
Transaction-Disk |
業務ボリューム名を表示します。 |
Backup-Disk |
バックアップボリューム名を表示します。 バックアップされていない場合は、“----”を表示します。 |
Status |
バックアップの実行状況を、以下に表す文字列で表示します。 “----”:バックアップを採取していません。(履歴が存在しません。) “succeeded”:バックアップが完了しています。 “executing”:OPCによるコピーを実行しています。 “failed”:OPCによるコピーがエラーにより中断しています。 “halt”:OPCによるコピーがhalt状態です。 “gds-error”:GDSによるコピーが異常終了しています。 |
Execute |
Status欄が“executing”のときに、コピーされた割合についてパーセンテージで表します。“executing”以外のときは、“----”で表示します。 |
“Status”欄に表示される状態が“failed”または“halt”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、「バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法」を参照して対処してください。
次のような場合、バックアップ実行状況表示処理を実行することはできません。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームのボリューム構成がAdvancedCopy Managerでサポートされない構成に変更されていたとき。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームがVxVMから削除されていたとき。
“Status”欄に表示される状態が“gds-error”の場合、GDSにトラブルが発生したと考えられます。GDSのトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行って対処してください。
バックアップ同期処理を実行していた場合は、バックアップ同期処理キャンセルコマンド(swstcancelsync)を用いてバックアップ同期処理をキャンセルしてください。
スナップショット型バックアップを実行していた場合は、履歴削除コマンド(swsthistdel)を用いてバックアップ履歴情報を削除してください。
リストアを実行していた場合は、資源整合コマンド(swstsrsemtch)を実行した後、再度リストアを行ってください。
バックアップ履歴情報に存在するデータを、OPCを用いてリストアを実施します。
デバイス間のコピーを行うため、ファイル単位でリストアすることはできません。
AdvancedCopy Managerは、本コマンドを実行すると、OPCによるデータのコピーを行う前に、リストア前処理シェルスクリプト(OpcRestore.pre)を実行し、 OPCによるデータのコピーを行った後に、リストア後処理シェルスクリプト(OpcRestore.post)を実行します。このシェルスクリプトの内容については、カスタマイズすることが可能です。このシェルスクリプトの詳細については、「バックアップ/リストアの前後処理」を参照してください。
業務ボリューム以外の任意のデバイスにリストアすることができます。この場合、業務ボリュームに登録されているデバイス以外であることと、指定した業務ボリュームと同じ領域サイズを持ったデバイスである必要があります。なお、Symfowareの業務ボリュームの場合、およびGDSの論理ボリュームの場合は、元の業務ボリューム以外のデバイスにリストアすることはできません。
データベーススペースのリカバリ時には、リカバリ対象となるデータベーススペースがアクセス禁止状態になっている必要があります。アクセス禁止状態にするには、Symfowareが提供するコマンドの“rdbinh”コマンドまたは“rdbexspc”コマンドを用いて行います。コマンドの詳細については、『Symfoware(R) Server RDB 管理者ガイド』または『Symfoware(R) Server RDB運用ガイド』を参照してください。
データベーススペースのリカバリ時に、アーカイブログファイルが他のデバイスに保管されている場合、リカバリ時に必要なアーカイブログ退避先名が列挙されたファイルを、リカバリを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに事前に準備する必要があります。ファイルの記述方法については、『Symfoware(R) Server RDB管理者ガイド』または『Symfoware(R) Server RDB運用ガイド』を参照してください。
「アーカイブログ退避先名が列挙されたファイル」に指定したファイルに、MTに退避されたアーカイブログ退避ファイルを記述した場合は、リカバリを行うことができません。
MTに退避されたアーカイブログを使用してリカバリを行う場合は、以下のいずれかの方法でリカバリを行ってください。
MTに退避されたアーカイブログをすべて作業ディレクトリに展開する
-nologオプションを指定してログを適用しないリカバリを実施した後、アーカイブログの適用を行う
ログを適用しないリカバリを実施した後、アーカイブログを適用するには、Symfowareが提供するコマンドの“rdbmrrcv”コマンドを用いて行います。アーカイブログの適用については、『Symfoware(R) Server RDB 管理者ガイド』または『Symfoware(R) Server RDB運用ガイド』を参照してください。
データベーススペースのリカバリ時に、“リカバリ終了点を指定した特定時点への復旧”もしくは“バックアップ時点への復旧”を行う場合、Symfowareの管理情報を復旧する処理が行われます。この処理はリカバリの実行処理の一部として実施されるため、コマンドの処理に時間がかかります。
データベーススペースのリカバリ時に、作業ディレクトリの空き容量不足等でリカバリができない場合、-wオプションで一時的に別のディレクトリを指定して再実行することにより、リカバリを行うことができます。
指定方法
通常業務ボリュームのリストアを行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] Symfowareのデータベーススペースを、業務ボリューム指定によるリカバリを行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] 複数の業務ボリュームを指定して一括リカバリを行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] Symfowareのデータベーススペースを、ロググループ指定によるリカバリを行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] |
オプションの説明
オプション |
説明 |
---|---|
-h |
Storageサーバ名を指定します。 Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。 |
-g |
リストアするデータの相対世代番号を指定します。 相対世代番号については、履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で確認してください。 |
-v |
リストアするデータの絶対世代番号を指定します。 絶対世代番号については、履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で確認してください。 |
-r |
業務ボリューム以外のデバイスにリストアするときに、そのリストア先のデバイス名を指定します。 Symfowareの業務ボリュームの場合は指定できません。 GDSの論理ボリュームの場合は指定できません。 |
-a |
リカバリ制御ファイルが管理するデータベース資源全体を、バックアップ採取時点にまでリカバリすることを指定します。 -eオプションと同時に指定できません。 ロググループ内の業務ボリュームを個別にリカバリする場合は指定できません。 Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。 |
-e |
リカバリ制御ファイルが管理するデータベース資源全体を、リカバリ終了点を指定した特定の時点にまでリカバリすることを指定します。 リカバリ終了点については、Symfoware Serverのマニュアルを参照してください。 -aオプションと同時に指定できません。 -nologオプションと同時に指定できません。 ロググループ内の業務ボリュームを個別にリカバリする場合は指定できません。 Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。 |
-l |
Symfowareのリカバリに必要なアーカイブログ退避先名が列挙されたファイルを絶対パス名で指定します。 アーカイブログ退避先名が列挙されたファイルは、リストアを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに格納されている必要があります。 Storage管理サーバでコマンドを実行する場合、リストアを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに格納されている必要があります。 -nologオプションと同時に指定できません。 Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。 |
-w |
一時的な作業ディレクトリ名を絶対パス名で指定します。 ディレクトリ名は、リカバリを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに存在している必要があります。 Storage管理サーバでコマンドを実行する場合、リカバリを行う業務ボリュームが存在しているStorageサーバにディレクトリが存在している必要があります。 省略した場合は、Storageサーバ構成情報設定コマンド(swstsvrset)で指定した作業ディレクトリを使用します。 Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。 |
-n |
ロググループによるリストアを行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。 |
-bundle |
複数のデータベーススペースを一括してリカバリします。 オペランドには、一括してリカバリするデータベーススペースに対応したデバイス名を列挙したファイル(DeviceListFile)を指定します。 |
-nolog |
Symfowareのリカバリ時にアーカイブログの適用を行いません。 ログを適用する際に必要なリカバリ制御ファイルを出力するディレクトリを指定し、Symfowareのコマンド(rdbmrrcv)でログを適用する際に、このディレクトリを指定します。 このオプションを指定してリカバリを行った場合は、Symfowareのコマンド(rdbmrrcv)でログを適用するまでデータベースを使用することはできません。 |
-Xgds-softcopy |
GDS Snapshot連携のリストア時に、ソフトコピーによるリストアを行います。このオプションを指定しない場合は、OPCによるリストアを行います。 |
注)-gオプションと-vオプションの双方が指定されなかったときは、履歴管理している情報の中から最新の情報をリストアします。
オペランドの説明
オペランド |
説明 |
---|---|
Device-Name |
業務ボリュームのデバイス名を指定します。 指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。 |
Log-Group-Name |
ロググループ名を指定します。 |
RDB-Name |
RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。 RDBシステム名がない時は、省略できます。 |
DeviceListFile |
一括してリカバリするデータベーススペースに対応したデバイス名を列挙したデバイスリストファイルを指定します。 Storage管理サーバでコマンドを実行する場合、リカバリを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに格納されている必要があります。 デバイスリストファイルの記述方法については、「デバイスリストファイルの記述方法」を参照してください。 |
終了ステータス
=0:正常終了
>0:異常終了
実行例
相対世代番号=2のデータをリストアします。相対世代番号については、履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で表示されるデータを参照してください。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore -g 2 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d0s6 swstrestore completed # |
ロググループ(LOG01/RDB1)の相対世代番号=2のデータをリストアします。相対世代番号については、履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で表示されるデータを参照してください。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore -n -g 2 LOG01/RDB1 LOG01/RDB1 swstrestore completed # |
Suspend/Resume機能によるバックアップ運用を実施している業務ボリュームの場合は、サスペンド中の同期処理を削除して、リストアを実行します。サスペンド中の同期処理については、バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(swstsyncstat)で表示されるデータを参照してください。同期処理のキャンセルはバックアップ同期処理キャンセルコマンド(swstcancelsync)を使用して実行してください。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6 Server Transaction-Disk Backup-Disk Status Execute job2 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s5 suspend ---- job2 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 executing 75% # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync -all /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d0s6 swstcancelsync completed # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6 Server Transaction-Disk Backup-Disk Status Execute job2 /dev/dsk/c1t0d0s6 ---- ---- ---- # /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d0s6 swstrestore completed # |
ファイルシステムを構築されている業務ボリュームで、特定のファイルをリストアする場合には、以下の手順で行います。
バックアップボリュームをマウントします。バックアップボリュームはバックアップ履歴一覧画面/履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で確認してください。
cpコマンド等でリストアしたいファイルを複写します。
バックアップボリュームをアンマウントします。
また、SafeFILEファイルシステムの場合は、以下の手順で行います。
バックアップボリュームに対して、以下のように実行します。
# sfxadm バックアップボリュームのRAWデバイス名
# fsck -F sfxfs -o f バックアップボリュームのRAWデバイス名
バックアップボリュームをマウントします。
# mount -F sfxsfs バックアップボリューム名 マウントポイント名
cpコマンド等でリストアしたいファイルを複写します。
バックアップボリュームをアンマウントします
# umount バックアップボリューム名 あるいは、マウントポイント名
本コマンドを投入するサーバ以外のサーバから業務ボリュームがマウントされている場合、バックアップの管理者の責任において業務ボリュームをアンマウント状態にしてから本コマンドを実行してください。
以下のような場合は、リストア/リカバリができません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。
相対世代番号と絶対世代番号の両方を指定したとき。
業務ボリュームとして登録されたデバイスを-rオプションのパラメーターとして指定したとき。
バックアップボリュームとして登録されたデバイスを-rオプションのパラメーターとして指定したときに、そのデバイスがある業務ボリュームの履歴情報に登録されているとき。バックアップのデータが登録されていないバックアップボリュームにリストアした場合、ある業務ボリュームのバックアップでそのバックアップボリュームを使用した場合はデータが上書きされます。リストア先に指定するデバイスには、バックアップボリュームを指定しないことをお勧めします。
-rオプションにVTOCを含むスライスを指定したとき。
Symfoware用の業務ボリュームをリカバリするときに、-rオプションを指定したとき。
GDSの論理ボリュームをリカバリするときに、-rオプションを指定したとき。
Symfoware以外の業務ボリュームを設定したときに、-a、-e、-l、-w、-bundle、-nologオプションを指定したとき。
-w、-l、-bundle、-nologオプションに各国語文字を含むディレクトリ名を指定したとき。
バックアップ実施直後(OPCによる実コピーの実行中)にリストアを行ったとき。この場合、OPCの実コピーが完了してからリストアを実施してください。あるいは、ファイルシステムを構築した業務ボリュームならば、ポイントに書かれている方法でリストアを実施してください。
複数パーティションから構成されるSafeFILEのファイルシステムのデバイスをリストアする場合、SafeFILEファイルシステムがマウントされているとき。この場合、アンマウントしてSafeFILEのファイルシステムを構成するデバイスすべてをリストアしてください。
バックアップ同期処理中の業務ボリュームを指定したとき。
リストアを行う業務ボリュームの筐体情報(筐体識別子、OLU、EXTENT開始位置、EXTENTサイズ)のいずれかが変更されていたとき。
Symfowareのリカバリ時に異常を検出したとき。
アーカイブログ退避ファイル名を列挙したファイルに、MTに退避されたアーカイブログ退避ファイルが記述されていたとき。
業務ボリューム登録時に設定されたマウントポイントが変更されていたとき。
SDXオブジェクトを -rオプションのパラメーターとして指定したとき。
GDS論理ボリューム以外のデバイスに、-Xgds-softcopyオプションを指定したとき。
通常業務ボリュームのリストア先ボリュームに、GDSの論理ボリュームを指定したとき。
ロググループにGDSのボリュームとGDSでないボリュームが混在している場合に、-n、-bundleオプションを指定したとき。
処理対象となる業務ボリュームがレプリケーション管理機能またはテープバックアップ機能によって使用されているとき。
-rオプションに指定したデバイスがレプリケーション管理機能またはテープバックアップ機能によって使用されているとき。
サスペンド中またはトラッキング状態のバックアップボリュームをリストア先ボリュームとして使用することはできません。
同期処理中(ECによるコピー中、等価性維持状態、サスペンド中)の業務ボリュームにリストアを実行することはできません。
リストア実行時、以下のエラーになった場合は、バックアップ同期処理キャンセルコマンド(swstcancelsync)で業務ボリュームの同期処理を全てキャンセル(-allオプション指定)してからリストアを実行してください。
swst0639 コピーが実施されているため、このコマンドは実行できません。
または
swst0634 OPCが実行できません。エラーコード=26(SCSI command busy.)
リストア実行時に注意する点として、「全般的な注意事項」をご理解ください。
次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。
業務ボリュームが、複数デバイス(マルチパーティション)で構成されるSafeFILEファイルシステムの場合、前後処理スクリプトでアンマウント/マウントを実施する方法でのリストアはできません。
複数デバイス(マルチパーティション)構成のSafeFILEファイルシステムの場合は、リストアを行う前にあらかじめファイルシステムのアンマウントを実施し、リストアが完了した後ファイルシステムをマウントします。
SafeFILEおよびAdvancedCopy Managerの構成
# sfxinfo /dev/dsk/c1t3d10s1 ID special size mount Type 0 /dev/dsk/c1t3d10s1(800019) 25986 /mnt META 0 /dev/dsk/c1t3d10s1(800019) 105751 /mnt DATA 1 /dev/dsk/c1t3d15s3(800028) 5120 /mnt LOG 2 /dev/dsk/c1t3d16s3(800030) 131736 /mnt DATA # /opt/FJSVswsts/bin/swstdevdisp -t Server Device Size Device-Mode Mount-Point (Method) Backup-Engine SV1 /dev/dsk/c1t3d10s1 128.0 Mbyte Transaction /mnt (ufs) AdvancedCopy SV1 /dev/dsk/c1t3d15s3 5.0 Mbyte Transaction /mnt (ufs) AdvancedCopy SV1 /dev/dsk/c1t3d16s3 128.0 Mbyte Transaction /mnt (ufs) AdvancedCopy |
リストアの手順
# umount /mnt # /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore /dev/dsk/c1t3d10s1 /dev/dsk/c1t3d10s1 swstrestore completed # /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore /dev/dsk/c1t3d15s3 /dev/dsk/c1t3d15s3 swstrestore completed # /opt/FJSVswsts/bin/swstrestore /dev/dsk/c1t3d16s2 /dev/dsk/c1t3d16s3 swstrestore completed # mount -F sfxfs /dev/dsk/c1t3d10s1 /mnt # |
SafeFILEファイルシステムをリストアした場合、リストア先のデバイスがマウントできないことがあります。その場合、以下の手順でマウントします。
リストア先デバイスに対して、以下のように実行します。
# sfxadm リストア先デバイスのRAWデバイス名
リストア先デバイスをマウントします。
# mount -F sfxfs リストア先デバイス名 マウントポイント名
以下のような場合は、リストア/リカバリができません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームのボリューム構成がAdvancedCopy Managerでサポートされない構成に変更されていたとき。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームがVxVMから削除されていたとき。
GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、「運用できないSDXオブジェクトの構成や条件」、「SDXオブジェクト運用の注意(バックアップ管理)」を参照してください。
OPCによるリストアの実行をキャンセルします。
また、リストア実行コマンド(swstrestore)を実行し、OPCによるコピーを実施している最中に何らかのハードウェアトラブルで異常を検出した場合も、本コマンドを用いてリストアを解除します。その後、ハードウェアトラブルの原因を取り除き、再度リストア実行コマンド(swstrestore)でリストアを実施してください。
異常発生の有無については、リストア実行状況表示コマンド(swstreststat)で確認することができます。
このコマンドを使用してOPCによるリストアをキャンセルした場合、一部のデータはコピーされてしまっているため、業務ボリュームの状態は不完全な状態となり、使用できなくなります。再度リストア実行コマンド(swstrestore)でリストアを実施してください。業務ボリュームがGDSの論理ボリュームの場合、リストアをキャンセルすると業務ボリュームの状態がINVALIDになります。その場合は、『PRIMECLUSTER(TM) Global Disk Services 説明書(Solaris(TM) オペレーティングシステム版)』を参照して、論理ボリュームを復旧させてください。
指定方法
業務ボリューム指定によるリストアキャンセルを行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] ロググループ指定によるリストアキャンセルを行う場合(Symfoware) [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] |
オプションの説明
オプション |
説明 |
---|---|
-h |
Storageサーバ名を指定します。 Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。 |
-g |
リストア中のデータの相対世代番号を指定します。 -vオプションと同時に指定することはできません。 相対世代番号については、リストア実行状況表示コマンド(swstreststat)で確認してください。 |
-v |
リストア中のデータの絶対世代番号を指定します。 -gオプションと同時に指定することはできません。 絶対世代番号については、リストア実行状況表示コマンド(swstreststat)で確認してください。 |
-r |
業務ボリューム以外のデバイスにリストアした場合、そのデバイス名を指定します。 デバイス名については、リストア実行状況表示コマンド(swstreststat)で確認してください。 Symfowareの業務ボリュームの場合は指定できません。 |
-n |
ロググループに対してのリストアをキャンセルします。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。 |
-emergency |
緊急操作モードで動作します。 この場合、OPCのセション確認およびセションキャンセルは行われません。 |
注)-g、-vオプションが指定されなかったときは、最新の履歴情報のリストアをキャンセルします。
オペランドの説明
オペランド |
説明 |
---|---|
Device-Name |
デバイス名を指定します。 指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。 |
Log-Group-Name |
ロググループを指定します。 |
RDB-Name |
RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。 RDBシステム名がない時は、省略できます。 |
終了ステータス
=0:正常終了
>0:異常終了
実行例
業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)のリストアをキャンセルします。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelrest -g 1 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d0s6 swstcancelrest completed. # |
業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)の最新の履歴情報のリストアを緊急操作モードでキャンセルします。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelrest -emergency /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d0s6 swstcancelrest completed. # |
ロググループ(LOG01/RDB1)のリストアをキャンセルします。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelrest -n -g 1 LOG01/RDB1 LOG01/RDB1 swstcencelrest completed. # |
次のような場合、リストアをキャンセルすることができません。
-g、-vオプションで指定した履歴が存在しないとき。
-rで指定したデバイスにリストアを実行していないとき。
指定した履歴に対するリストアが実行されていないとき。この場合、通報メッセージ「swst0303 指定したリストア先デバイスに対するリストアは行われていません。」を出力して終了します。終了ステータスは正常終了です。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームのボリューム構成がAdvancedCopy Managerでサポートされない構成に変更されていたとき。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームがVxVMから削除されていたとき。
ロググループにGDSのボリュームとGDSでないボリュームが混在している場合に、-nオプションを指定したとき。
処理対象となる業務ボリュームがレプリケーション管理機能またはテープバックアップ機能によって使用されているとき。
緊急操作モードで実行した場合、OPCのセション確認およびセションキャンセルは行われません。エラーサスペンド状態やhalt状態になっているOPCセションが存在していた場合は、管理されないセションが残るため、GRmgr、ETERNUSmgr、GDS等を使用してセションをキャンセルする必要があります。
VxVMの論理ボリュームを削除した場合、あるいは、VxVMの論理ボリューム構成をAdvancedCopy Managerでサポートされない構成に変更した場合は、リストアをキャンセルすることができなくなります。その場合は、以下に示すa)あるいはb)の対処を行ってください。
削除する複製ボリュームでアドバンスト・コピーが実施されていないことを確認した後、-emergencyオプションを指定して本コマンドを実行してください。アドバンスト・コピーが実施されている場合は、ディスクアレイ装置でアドバンスト・コピーを停止するか、あるいは、b)の対処を行ってください。
論理ボリュームを再作成する、あるいは、論理ボリューム構成を元の状態に戻した後、本コマンドを実行してください。
次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。
リストアの実行状況を表示します。
OPCによるリストアを実行中に、ETERNUSmgr、GRmgr、GDS等のOPC停止機能は使用しないでください。GRmgrのOPC停止機能を使用した場合、実際のリストアの成否にかかわらず、本コマンドではsucceededと表示されます。
指定方法
業務ボリューム指定によるリストア実行状況の表示を行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] ロググループ指定によるリストア実行状況の表示を行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] |
オプションの説明
オプション |
説明 |
---|---|
-h |
Storageサーバ名を指定します。 Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。 |
-g |
リストア実行状況を表示するデータの相対世代番号を指定します。 |
-v |
リストア実行状況を表示するデータの絶対世代番号を指定します。 |
-n |
ロググループに対するリストアの実行状況表示を指定します。 |
-Xgds-softcopy |
GDSの論理ボリュームのリストア実行状況を表示します。 本オプションは、GDSのソフトコピー機能を使用したリストアが実行中のとき、コピー状況を把握するために使用します。 本オプションが指定された場合、コピー完了後の“Status”欄はコピー開始前と同じ“----”となります。 |
注)-g、-vオプションが省略された場合は、全履歴に対するリストア実行状況を表示します。
オペランドの説明
オペランド |
説明 |
---|---|
Device-Name |
デバイス名を指定します。 指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。 省略した場合は、すべての業務ボリュームのリストア実行状況について表示します。 |
Log-Group-Name |
ロググループ名を指定します。 |
RDB-Name |
RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。 RDBシステム名がない時は、省略できます。 |
終了ステータス
=0 :正常終了
>0:異常終了
実行例
業務ボリュームのリストア実行状況を表示します。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstreststat Server Transaction-Disk Generation Version Backup-Disk Restore-Device Status Execute job2 /dev/dsk/c1t0d0s3 1 10 /dev/dsk/c1t0d2s3 /dev/dsk/c1t0d1s3 executing 75% job2 /dev/dsk/c1t0d0s4 ---- ---- ---- ---- ---- ---- job2 /dev/dsk/c1t0d0s5 2 12 /dev/dsk/c1t0d2s5 ---- succeeded ---- job2 /dev/dsk/c1t0d0s6 3 13 /dev/dsk/c1t0d2s6 /dev/dsk/c1t0d1s6 executing 75% : # |
表示される内容を以下に示します。
タイトル |
説明 |
---|---|
Server |
Storageサーバ名を表示します。 |
Transaction-Disk |
業務ボリューム名を表示します。 |
Generation |
リストアしたバックアップのデータの相対世代番号を表示します。 -g、-vオプションで世代番号を指定しない場合で、リストア中の履歴がないときは、“----”を表示します。 |
Version |
リストアしたバックアップのデータの絶対世代番号を表示します。 -g、-vオプションで世代番号を指定しない場合で、リストア中の履歴がないときは、“----”を表示します。 |
Backup-Disk |
リストアのコピー元であるバックアップボリューム名を表示します。 リストア中でないときは、“----”を表示します。 |
Restore-Device |
リストアのコピー先が業務ボリュームでない場合、リストア先のデバイス名を表示します。 リストア中でないとき、あるいはリストア先が業務ボリュームであるときは“----”を表示します。 |
Status |
実行状態を表示します。 “----”:OPCまたはGDSのソフトコピーによるコピーは実施されていません。 “executing”:OPCまたはGDSのソフトコピーによるコピーを実行しています。 “succeeded”:OPCまたはGDSのソフトコピーによるコピーが完了しています。 “failed”:OPCによるコピーがエラーにより中断しています。 “halt”:OPCによるコピーがhalt状態です。 “gds-error”:GDSによるコピーが異常終了しています。 |
Execute |
Status欄が“executing”のときに、コピーされた割合についてパーセンテージで表します。“executing”以外のときは、“----”で表示します。 |
“Status”欄に表示される状態が“failed”または“halt”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、「バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法」を参照して対処してください。
-v、-gオプションで世代番号を指定しない場合、全履歴のリストア実行状況を表示しますが、全履歴においてリストアが実行中でない場合、“Server”、“Transaction-Disk”欄以外のすべての表示情報が“----”で表示されます。
次のような場合、リストア実行状況表示処理を実行することはできません。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームのボリューム構成がAdvancedCopy Managerでサポートされない構成に変更されていたとき。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームがVxVMから削除されていたとき。
“Status”欄に表示される状態が“gds-error”の場合、GDSにトラブルが発生したと考えられます。GDSのトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行って対処してください。
バックアップ同期処理を実行していた場合は、バックアップ同期処理キャンセルコマンド(swstcancelsync)を用いてバックアップ同期処理をキャンセルしてください。
スナップショット型バックアップを実行していた場合は、履歴削除コマンド(swsthistdel)を用いてバックアップ履歴情報を削除してください。
リストアを実行していた場合は、資源整合コマンド(swstsrsemtch)を実行した後、再度リストアを行ってください。
バックアップした履歴情報を表示します。
指定方法
業務ボリューム指定によるバックアップ履歴情報表示を行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] ロググループ指定によるバックアップ履歴情報表示を行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] |
オプションの説明
オプション |
説明 |
---|---|
-h |
Storageサーバ名を指定します。 Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。 |
-n |
ロググループによるバックアップ履歴情報表示を行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。 |
オペランドの説明
オペランド |
説明 |
---|---|
Device-Name |
業務ボリュームのデバイス名を指定します。 指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。 省略した場合は、すべての業務ボリュームのバックアップ履歴情報を表示します。 |
Log-Group-Name |
ロググループ名を指定します。 |
RDB-Name |
RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。 RDBシステム名がない時は、省略できます。 |
終了ステータス
=0:正常終了
>0:異常終了
実行例
すべての業務ボリュームのバックアップ履歴情報を表示します。
# /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdisp Server=job1 Device=/dev/dsk/c1t0d0s6 Mount-Point=/mnt/Tran1 (ufs) Generation Version Backup-Date Backup-Device Status Execute 1 10 2000/11/12 22:00 /dev/dsk/c1t0d2s6 succeeded ---- 2 9 2000/11/11 22:00 /dev/dsk/c1t0d4s6 succeeded ---- Server=job1 Device=/dev/dsk/c1t0d5s6 Mount-Point=DB1.DSB01/LOG01/RDB01 (SymfoWARE) Generation Version Backup-Date Backup-Device Status Execute ArcSerial 1 13 2000/11/12 23:00 /dev/dsk/c1t0d6s6 succeeded ---- reference 2 12 2000/11/11 23:00 /dev/dsk/C1t0d8s6 succeeded ---- 8 : # |
表示する内容は、次に示すとおりです。
キーワード |
説明 |
---|---|
Server |
Storageサーバ名を表示します。 |
Device |
デバイス名を表示します。 |
Mount-Point |
デバイスのマウントポイント名を表示し、括弧内にファイルシステムタイプを表示します。 デバイスがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内に"SymfoWARE"を表示します。 |
Generation |
相対世代番号を表示します。 バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。 |
Version |
絶対世代番号を表示します。 バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。 |
Backup-Date |
バックアップが完了した日時を表示します。 バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。 |
Backup-Device |
バックアップしたバックアップボリューム名を表示します。 バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。 |
Status |
実コピーの実行状況を、以下に表す文字列で表示します。 “succeeded”:OPCによるコピーが完了しています。 “executing”:OPCによるコピーを実行しています。 “failed”:OPCによるコピーがエラーにより中断しています。 “halt”:OPCによるコピーがhalt状態です。 “gds-error”:GDSによるコピーが異常終了しています。 バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。 |
Execute |
Status欄が、“executing”のとき、コピーされた割合についてパーセンテージで表します。“executing”以外のときは、“----”で表示します。 バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。 |
ArcSerial |
アーカイブログ通番を表示します。 参照ダンプによるバックアップを行った履歴情報の場合は、“reference”を表示します。 Symfoware用の業務ボリューム以外の場合は、表示されません。 バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。 |
“Status”欄に表示される状態が“failed”または“halt”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、「バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法」を参照して対処してください。
次のような場合、履歴情報表示処理を実行することはできません。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームのボリューム構成がAdvancedCopy Managerでサポートされない構成に変更されていたとき。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームがVxVMから削除されていたとき。
“Status”欄に表示される状態が“gds-error”の場合、GDSにトラブルが発生したと考えられます。GDSのトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行って対処してください。
バックアップ同期処理を実行していた場合は、バックアップ同期処理キャンセルコマンド(swstcancelsync)を用いてバックアップ同期処理をキャンセルしてください。
スナップショット型バックアップを実行していた場合は、履歴削除コマンド(swsthistdel)を用いてバックアップ履歴情報を削除してください。
リストアを実行していた場合は、資源整合コマンド(swstsrsemtch)を実行した後、再度リストアを行ってください。
バックアップの履歴情報を削除します。
削除された履歴のバックアップボリュームは解放され、空きバックアップボリュームになります。
Symfoware用の業務ボリュームの履歴情報を削除する場合、リカバリ制御ファイルについても削除されます。
履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で、“Status”欄に表示される状態が“failed”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、「バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法」を参照して対処してください。
Symfoware用の業務ボリュームのバックアップ履歴情報を削除する場合、リカバリ制御ファイルについても削除されます。
指定方法
業務ボリューム指定によるバックアップ履歴情報の削除を行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] ロググループ指定によるバックアップ履歴情報の削除を行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] |
オプションの説明
オプション |
説明 |
---|---|
-h |
Storageサーバ名を指定します。 Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。 |
-g |
削除するバックアップ履歴情報の相対世代番号を指定します。 -v、-zオプションと同時に指定することはできません。 相対世代番号については、履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で確認してください。 |
-v |
削除するバックアップ履歴情報の絶対世代番号を指定します。 -g、-zオプションと同時に指定することはできません。 絶対世代番号については、履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で確認してください。 |
-z |
すべてのバックアップ履歴情報を削除することを指定します。 -g、-vオプションと同時に指定することはできません。 |
-n |
ロググループによるバックアップ履歴削除を行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。 |
-emergency |
緊急操作モードで動作します。 この場合、OPCのセション確認は行われません。 |
オペランドの説明
オペランド |
説明 |
---|---|
Device-Name |
業務ボリュームのデバイス名を指定します。 指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。 |
Log-Group-Name |
ロググループ名を指定します。 |
RDB-Name |
RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。 RDBシステム名がない時は、省略できます。 |
終了ステータス
=0:正常終了
>0:異常終了
実行例
業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)の絶対世代番号10のバックアップ履歴を削除します。
# /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdel -v 10 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d0s6 swsthistdel completed # |
業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)の相対世代番号1のバックアップ履歴を緊急操作モードで削除します。
# /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdel -g 1 -emergency /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d0s6 swsthistdel completed # |
ロググループ(LOG01/RDB1)の絶対世代番号10のバックアップ履歴を削除します。
# /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdel -n -v 10 LOG01/RDB1 /dev/dsk/c1t0d5s3 swsthistdel completed /dev/dsk/c1t0d5s4 swsthistdel completed : LOG01/RDB1 swsthistdel completed # |
次のような場合、バックアップ履歴情報を削除することはできません。
-g、-v、-zオプションで指定したバックアップ履歴情報が存在しないとき。
指定したバックアップ履歴情報がリストアで使用中のとき。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームのボリューム構成がAdvancedCopy Managerでサポートされない構成に変更されていたとき。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームがVxVMから削除されていたとき。
処理対象となる業務ボリュームがレプリケーション管理機能またはテープバックアップ機能によって使用されているとき。
処理対象となるバックアップボリュームがレプリケーション管理機能またはテープバックアップ機能によって使用されているとき。
VxVMの論理ボリュームを削除した場合、あるいは、VxVMの論理ボリューム構成をAdvancedCopy Managerでサポートされない構成に変更した場合は、履歴情報を削除することができなくなります。その場合は、以下に示すa)あるいはb)の対処を行ってください。
削除する複製ボリュームでアドバンスト・コピーが実施されていないことを確認した後、-emergencyオプションを指定して本コマンドを実行してくださいアドバンスト・コピーが実施されている場合は、ディスクアレイ装置でアドバンスト・コピーを停止してください。
論理ボリュームを再作成する、あるいは、論理ボリューム構成を元の状態に戻した後、本コマンドを実行してください。
緊急操作モードで実行した場合、OPCのセション確認およびセションキャンセルは行われません。エラーサスペンド状態やhalt状態になっているOPCセションが存在していた場合は、管理されないセションが残るため、GRmgr、ETERNUSmgr、GDS等を使用してセションをキャンセルする必要があります。
サスペンド中の履歴情報を削除しても、同期処理(ECセション)は解除されません。
トラッキング状態の履歴情報を削除しても、トラッキング状態(OPCセション)は解除されません。
サスペンド指定で同期型高速バックアップを行った場合は、履歴削除後もバックアップボリュームは使用中の状態になります。
差分スナップショット型高速バックアップを行った場合は、履歴削除後もバックアップボリュームは使用中の状態になります。
差分スナップショット型高速バックアップ運用でないときは、OPC物理コピーが完了していない履歴情報を削除した場合、削除した履歴の物理コピーは中断されます。この場合、バックアップボリューム内のデータはコピー途中の不完全な状態となります。
履歴情報を削除した時点でバックアップボリュームは未使用状態となり、その後のバックアップで使用可能な状態となります。
差分スナップショット型高速バックアップ運用のときは、OPC物理コピーが完了していない履歴情報を削除しても、削除した履歴の物理コピーは継続されます。
履歴情報の削除後もバックアップボリュームは使用中の状態であり、その後の当該業務ボリュームのバックアップで使用可能な状態となります。
次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。
GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、
「運用できないSDXオブジェクトの構成や条件」、「SDXオブジェクト運用の注意(バックアップ管理)」を参照してください。
バックアップ同期処理(ECによるディスク間のコピー)を開始します。
ロググループ名を指定して本コマンドを実行した場合、そのロググループに含まれる業務ディスクすべてに対してバックアップ同期処理を実行します。途中でコマンドが異常終了した場合は、それまでに実行されたバックアップ同期処理はキャンセルされます。ただし、コマンド実行前にサスペンド状態だった場合は、異常終了しても同期処理をキャンセルしません。
また本コマンドは、ロググループに含まれる業務ボリュームを個別に指定して実行することができます。
GDSの業務ボリュームの場合は、ソフトコピーによって同期処理を行うこともできます。
指定方法
業務ボリューム指定によるバックアップ同期処理開始を行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] ロググループ指定によるバックアップ同期処理開始を行う場合(Symfoware) [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] |
オプションの説明
オプション |
説明 |
---|---|
-h |
Storageサーバ名を指定します。 Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。 |
-Xgds-softcopy |
SDXオブジェクトのバックアップ同期処理をアドバンスト・コピー機能ではなくソフトコピー機能を使用して開始することを指定します。 アドバンスト・コピー機能使用時に本オプションを指定して差分コピーを開始すると、アドバンスト・コピー処理が停止され、ソフトコピー処理が実施されます。 本オプションはGDS Snapshot連携機能を使用している場合に指定します。 |
-Xgds-selectcopy |
SDXオブジェクトのコピー処理方式をGDSに選択させることを指定します。 本オプションはGDS Snapshot連携機能を使用している場合に指定します。 |
-n |
ロググループに対してバックアップ同期処理開始を行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。 |
-Xdevmap |
出力先バックアップボリュームを指定してバックアップ同期処理を開始することを指定します。オペランドには、業務ボリュームと出力先バックアップボリュームの組を記述した、デバイスマップファイル 名を指定します。このオプションを指定しない場合は、出力先バックアップボリュームは自動的に選択されます。-hオプションを使用して本コマンドをリモート実行する場合は、Storageサーバのデバイスマップファイル名を絶対パスで指定してください。Device-Map-Fileに指定するファイル名には、各国語文字が含まれてはいけません。 |
オペランドの説明
オペランド |
説明 |
---|---|
Device-Name |
デバイス名を指定します。 指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。 |
Log-Group-Name |
ロググループ名を指定します。 |
RDB-Name |
RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。 RDBシステム名がない時は、省略できます。 |
終了ステータス
=0:正常終了
>0:異常終了
実行例
業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)のバックアップ同期処理を開始します。
# /opt/FJSVswsts/bin/swststartsync /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d0s6 swststartsync completed. # |
ロググループ(LOG01/RDB1)のバックアップ同期処理を開始します。
# /opt/FJSVswsts/bin/swststartsync -n LOG01/RDB1 LOG01/RDB1 swststartsync completed. # |
SDXオブジェクトの論理ボリューム(/dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01)のバックアップ同期処理を開始します。コピー処理方式は、ソフトコピーを利用します。
# /opt/FJSVswsts/bin/swststartsync -Xgds-softcopy /dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01 /dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01 swststartsync completed. # |
SDXオブジェクトの論理ボリューム(/dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01)のバックアップ同期処理を開始します。コピー処理方式は、GDSに選択させます。
# /opt/FJSVswsts/bin/swststartsync -Xgds-selectcopy /dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01 /dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01 swststartsync completed. # |
バックアップ同期処理中の業務ボリュームまたはロググループに対して本コマンドを実行した場合は、通報メッセージ「swst0301 既にバックアップ同期処理中です。」(ロググループの場合のメッセージIDはswst0302)を出力して終了します。終了ステータスは正常終了です。
次のような場合、バックアップ同期処理を開始することはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。
EC機能がサポートされていないデバイスを指定したとき(GDS Snapshot連携以外のとき)。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームのボリューム構成がAdvancedCopy Managerでサポートされない構成に変更されていたとき。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームがVxVMから削除されていたとき。
GDS論理ボリューム以外のデバイスに、-Xgds-softcopyオプションを指定したとき。
GDS論理ボリューム以外のデバイスに、-Xgds-selectcopyオプションを指定したとき。
バックアップ同期処理を開始するのに必要なバックアップボリュームを確保できなかったとき。
OPCによるリストア中のデバイスを指定したとき。
コピー先となるバックアップボリュームがマウントされているとき。
ロググループにGDSのボリュームとGDSでないボリュームが混在している場合に、-nオプションを指定したとき。
処理対象となる業務ボリュームがレプリケーション管理機能またはテープバックアップ機能によって使用されているとき。
同期処理を開始する際、業務ボリュームにサスペンド中のバックアップボリュームが存在する場合は、バックアップ先として優先的に選択されて、同期処理を再開(差分コピーを開始、Resume)します。業務ボリュームにサスペンド中のバックアップボリュームが存在しない場合は、同期処理(全面コピー)を開始します。
同期処理を開始する業務ボリュームとサスペンド中のバックアップボリュームは、使用中状態になっていてもバックアップ先として使用できます。
同期処理を開始する業務ボリューム以外の業務ボリュームとサスペンド中のバックアップボリュームを、デバイスマップファイルでバックアップ先として指定することはできません。
次のような場合、出力先バックアップボリュームを指定してバックアップ同期処理を開始することはできません。
デバイスマップファイルで指定されたバックアップボリュームが対となる業務ボリュームのバックアップボリュームとして使用可能でないとき。すなわち、以下の条件のいずれかが満足されないとき。
指定されたバックアップボリュームは未使用状態である。
業務ボリュームとバックアップボリュームのパーティションサイズは同一である。
デバイスマップファイルの対象業務ボリュームに関する記述に誤りがあるとき(「デバイスマップファイルの記述方法」を参照)。
デバイスマップファイル名に各国語文字が含まれているとき。
業務ボリュームに通常ボリューム、バックアップボリュームにGDSの論理ボリュームを指定したとき。
業務ボリュームGDSの論理ボリューム、バックアップボリュームに通常ボリュームを指定したとき。
次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。
GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、
「運用できないSDXオブジェクトの構成や条件」、「SDXオブジェクト運用の注意(バックアップ管理)」を参照してください。
ECによるコピー中または等価性維持状態のバックアップ同期処理をキャンセルします。
ECコピー中または等価性維持状態またはサスペンド中のバックアップボリュームを指定して同期処理をキャンセルすることができます。また、全同期処理のキャンセルを指定すると、サスペンド状態を含むすべてのバックアップ同期処理をキャンセルします。
バックアップ同期処理実行中に何らかの異常を検出した場合、コピーは正常に終了しません。その場合、本コマンドを用いてバックアップ同期処理をキャンセルします。異常発生の有無については、バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(swstsyncstat)で確認することができます。
本コマンドは、ロググループに含まれる業務ボリュームを個別に指定してバックアップ同期処理をキャンセルすることができます。
指定方法
業務ボリューム指定によるバックアップ同期処理キャンセルを行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] ロググループ指定によるバックアップ同期処理キャンセルを行う場合(Symfoware) [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] |
オプションの説明
オプション |
説明 |
---|---|
-h |
Storageサーバ名を指定します。 Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。 |
-n |
ロググループに対するバックアップ同期処理のキャンセルを行います。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。 |
-emergency |
緊急操作モードで動作します。 この場合、ECのセション確認およびセションキャンセルは行われません。 |
-bd |
特定のバックアップボリュームに対する同期処理のキャンセルを行います。この場合、オペランドにバックアップボリューム名を指定します。-nオプション、-allオプションと同時に指定することはできません。 |
-all |
業務ボリュームに設定されているすべての同期処理のキャンセルを行います。-bdオプションと同時に指定することはできません。 |
オペランドの説明
オペランド |
説明 |
---|---|
Device-Name |
デバイス名を指定します。 指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。 |
Log-Group-Name |
ロググループを指定します。 |
RDB-Name |
RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。 RDBシステム名がない時は、省略できます。 |
Backup-Device-Name |
コピー先のバックアップボリューム名を指定します。 指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。 |
終了ステータス
=0 :正常終了
>0:異常終了
実行例
業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)のバックアップ同期処理をキャンセルします。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d0s6 swstcancelsync completed. # |
業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)のバックアップ同期処理を緊急操作モードでキャンセルします。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync -emergency /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d0s6 swstcancelsync completed. # |
ロググループ(LOG01/RDB1)のバックアップ同期処理をキャンセルします。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync -n LOG01/RDB1 LOG01/RDB1 swstcancelsync completed. # |
業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)からバックアップボリューム(/dev/dsk/c1t0d2s6)に設定されているバックアップ同期処理をキャンセルします。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6 Server Transaction-Disk Backup-Disk Status Execute job2 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s5 suspend ---- job2 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 executing 75% # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync /dev/dsk/c1t0d0s6 -bd /dev/dsk/c1t0d2s6 /dev/dsk/c1t0d0s6 swstcancelsync completed. # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6 Server Transaction-Disk Backup-Disk Status Execute job2 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s5 suspend ---- # |
業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)に設定されているすべてのバックアップ同期処理をキャンセルします。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6 Server Transaction-Disk Backup-Disk Status Execute job2 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s5 suspend ---- job2 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 executing 75% # /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync /dev/dsk/c1t0d0s6 -all /dev/dsk/c1t0d0s6 swstcancelsync completed. # /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6 Server Transaction-Disk Backup-Disk Status Execute job2 /dev/dsk/c1t0d0s6 ---- ---- ---- # |
緊急操作モードで実行した場合、ECのセションキャンセルは行われません。ECセションが存在していた場合は、管理されないセションが残るため、GRmgr、ETERNUSmgr、GDS等を使用してセションをキャンセルする必要があります。
次のような場合、バックアップ同期処理キャンセル処理を開始することはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームのボリューム構成がAdvancedCopy Managerでサポートされない構成に変更されていたとき。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームがVxVMから削除されていたとき。
ロググループにGDSのボリュームとGDSでないボリュームが混在している場合に、-nオプションを指定したとき。
処理対象となる業務ボリュームがレプリケーション管理機能またはテープバックアップ機能によって使用されているとき。
VxVMの論理ボリュームを削除した場合、あるいは、VxVMの論理ボリューム構成をAdvancedCopy Managerでサポートされない構成に変更した場合は、バックアップ同期処理をキャンセルすることができなくなります。その場合は、以下に示すaまたはbの対処を行ってください。
削除する複製ボリュームでアドバンスト・コピーが実施されていないことを確認した後、-emergencyオプションを指定して本コマンドを実行してください。アドバンスト・コピーが実施されている場合は、ディスクアレイ装置でアドバンスト・コピーを停止してください。
論理ボリュームを再作成する、あるいは、論理ボリューム構成を元の状態に戻した後、本コマンドを実行してください。
次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。
GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、
「運用できないSDXオブジェクトの構成や条件」、「SDXオブジェクト運用の注意(バックアップ管理)」を参照してください。
バックアップ同期処理の実行状況(コピー中、等価性維持状態、サスペンド状態)を表示します。
1つの業務ボリュームに複数の同期処理が存在する場合、すべての同期処理の状態を表示します。
指定方法
業務ボリューム指定によるバックアップ同期処理実行状況の表示を行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] ロググループ指定によるバックアップ同期処理実行状況の表示を行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] |
オプションの説明
オプション |
説明 |
---|---|
-h |
Storageサーバ名を指定します。 Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。 |
-n |
ロググループに対するバックアップ同期処理の実行状況表示を指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。 |
オペランドの説明
オペランド |
説明 |
---|---|
Device-Name |
デバイス名を指定します。 指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。 省略した場合は、すべての業務ボリュームのバックアップ同期処理実行状況を表示します。 |
Log-Group-Name |
ロググループ名を指定します。 |
RDB-Name |
RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。 RDBシステム名がない時は、省略できます。 |
終了ステータス
=0>正常終了
>0:異常終了
実行例
業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)のバックアップ同期処理状況を表示します。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6 Server Transaction-Disk Backup-Disk Status Execute job1 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s5 suspend ---- job1 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 executing 75% # |
全業務ボリュームの情報を表示します。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat Server Transaction-Disk Backup-Disk Status Execute job1 /dev/dsk/c1t0d0s3 /dev/dsk/c1t0d2s1 suspend ---- job1 /dev/dsk/c1t0d0s3 /dev/dsk/c1t0d2s3 executing 75% job1 /dev/dsk/c1t0d0s3 /dev/dsk/c1t0d3s3 suspend ---- job1 /dev/dsk/c1t0d1s3 /dev/dsk/c1t0d3s5 equivalent 100% job1 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 failed ---- job1 /dev/dsk/c1t0d1s4 ---- ---- ---- # |
ロググループ(LOG01/RDB1)のバックアップ同期処理状況を表示します。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstsyncstat -n LOG01/RDB1 Server Transaction-Disk Backup-Disk Status Execute job2 /dev/dsk/c1t0d5s6 /dev/dsk/c1t0d7s6 executing 75% job2 /dev/dsk/c1t0d5s3 /dev/dsk/c1t0d7s3 executing 10% : # |
表示される内容を以下に示します。
タイトル |
説明 |
---|---|
Server |
Storageサーバ名を表示します。 |
Transaction-Disk |
業務ボリューム名を表示します。 |
Backup-Disk |
バックアップボリューム名を表示します。 バックアップ同期処理中でないときは、“----”を表示します。 |
Status |
実行状態を表示します。 “----”:バックアップ同期処理中ではありません。 “executing”:実行中かつ等価性維持状態前です。 “equivalent”:等価性維持状態です。 “suspend”:ECがサスペンド状態またはGDSのソフトコピーが一時停止状態です。 “failed”:バックアップ同期処理が異常終了しています。 “nosession”:セションが存在しません。(資源情報不一致) “halt”:バックアップ同期処理がhalt状態です。 “gds-error”:GDSによるコピーが異常終了しています。 |
Execute |
ECまたはGDSのソフトコピー実行状況のパーセンテージ表示(0〜100%)を表示します。 サスペンド中のとき、またはバックアップ同期処理中でないときは、“----”を表示します。 |
実行状態(“Status”欄に表示される状態)が“failed”または“halt”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、「バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法」を参照して対処してください。
実行状態(“Status”欄に表示される状態)が“nosession”の場合、資源情報に不整合が考えられます。資源整合コマンド(swstsrsemtch)を用いて資源情報の不整合を取り除いてください。
次のような場合、同期処理状況表示処理を実行することはできません。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームのボリューム構成がAdvancedCopy Managerでサポートされない構成に変更されていたとき。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームがVxVMから削除されていたとき。
“Status”欄に表示される状態が“gds-error”の場合、GDSにトラブルが発生したと考えられます。GDSのトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行って対処してください。
バックアップ同期処理を実行していた場合は、バックアップ同期処理キャンセルコマンド(swstcancelsync)を用いてバックアップ同期処理をキャンセルしてください。
スナップショット型バックアップを実行していた場合は、履歴削除コマンド(swsthistdel)を用いてバックアップ履歴情報を削除してください。
リストアを実行していた場合は、資源整合コマンド(swstsrsemtch)を実行した後、再度リストアを行ってください。
各業務ボリュームで実施されているコマンドの実行状態を表示します。OPC/ECまたはGDSのソフトコピーが実行中の場合は、その実行状況を表示します。
指定方法
業務ボリューム指定による実行状態の表示を行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] ロググループ指定による実行状態の表示を行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] |
オプションの説明
オプション |
説明 |
---|---|
-h |
Storageサーバ名を指定します。 Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。 |
-n |
ロググループに対するバックアップ同期処理の実行状況表示を指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。 |
-j |
別書式による表示を指定します。 |
オペランドの説明
オペランド |
説明 |
---|---|
Device-Name |
業務ボリュームのデバイス名を指定します。 指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。 省略した場合は、すべての業務ボリュームの実行状態を表示します。 |
Log-Group-Name |
ロググループ名を指定します。 |
RDB-Name |
RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。 RDBシステム名がない時は、省略できます。 |
終了ステータス
=0:正常終了
>0:異常終了
実行例
業務ボリュームの実行状態を表示します。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstexecstat Server Device Last-Backup-Date Interval Status Mount-Point (Method) Execute job1 /dev/dsk/c1t0d0s3 2000/12/11 12:20 OK IDLE /usr1 (ufs) ---- job1 /dev/dsk/c1t0d0s4 2000/12/10 12:20 DELAY=1 IDLE /usr2 (ufs) sync(22%) job1 /dev/dsk/c1t0d0s5 2000/12/09 12:20 DELAY=2 IDLE /usr3 (ufs) snapshot(45%) : # |
表示される内容を以下に示します。
キーワード |
説明 |
|
---|---|---|
Server |
Storageサーバ名を表示します。 |
|
Device |
デバイス名を表示します。 |
|
Last-Backup-Date |
最後にバックアップした日時を表示します。 ※ バックアップ実行コマンドの受付時間を表示します。 |
|
Interval |
最後にバックアップを取得した日から間隔日数に指定した日数が経過した場合、その日数が超過した日から何日経過しているかを、“DELAY=経過日数”の形式で表示します。超過していない場合は、“OK”を表示します。 |
|
Status |
次に挙げるコマンドが、業務ボリュームに対して実行中かどうかを表示します。実行中の場合は“EXEC”を、そうでない場合は“IDLE”を表示します。 バックアップポリシー設定コマンド(swstbkpolset) バックアップポリシー削除コマンド(swstbkpoldel) バックアップ実行コマンド(swstbackup) リストア実行コマンド(swstrestore) 履歴情報削除コマンド(swsthistdel) バックアップ同期処理開始コマンド(swststartsync) バックアップ同期処理キャンセルコマンド(swstcancelsync) リストアキャンセルコマンド(swstcancelrest) |
|
Mount-Point (Method) |
業務ボリュームのマウントポイント名を表示し、括弧内にFStypeを表示します。 業務ボリュームがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内に“SymfoWARE”を表示します。 |
|
Execute |
実行中コマンド名、あるいはコピーの進捗率を表示します。 |
|
“----” |
コマンド/OPC/EC等、何も動作していない状態 |
|
“swststartsync” |
バックアップ同期処理開始コマンドを処理している状態 |
|
“swstcancelsync” |
バックアップ同期処理キャンセルコマンドを処理している状態 |
|
“swstbackup” |
バックアップ実行コマンドを処理している状態 |
|
“swstrestore” |
リストア実行コマンドを処理している状態 |
|
“swstcancelrest” |
リストアキャンセルコマンドを処理している状態 |
|
“swstbkpolset” |
バックアップポリシー設定コマンドを処理している状態 |
|
“swstbkpoldel” |
バックアップポリシー削除コマンドを処理している状態 |
|
“swsthistdel” |
履歴情報削除コマンドを処理している状態 |
|
“swstcanceltrk” |
:トラッキングキャンセルコマンドを処理している状態 |
|
“sync(xxx%)” |
バックアップ同期処理の進捗率 |
|
“sync(failed)” |
ECが異常終了している状態 |
|
“sync(halt)” |
ECがhalt状態 |
|
“snapshot(xxx%)” |
OPCによるバックアップの進捗率 |
|
“snapshot(failed)” |
OPCによるバックアップが異常終了している状態 |
|
“snapshot(halt)” |
OPCによるバックアップがhalt状態 |
|
“restore(xxx%)” |
リストアの進捗率 |
|
“restore(failed)” |
OPCによるリストアが異常終了している状態 |
|
“restore(halt)” |
OPCによるリストアがhalt状態 |
|
“gds-error” |
GDSによるコピーが異常終了している状態 |
業務ボリュームに対して複数の処理が行われている場合(例:スナップショット型高速バックアップのコピー中にバックアップ同期処理開始コマンドを投入した等)のExecute欄の表示は、以下の規則に基づいて行われます。
コピー実行中かつコマンド実行中の場合は、コマンド名表示が優先されます。
スナップショット型高速バックアップのディスクコピーとバックアップ同期処理のディスクコピーが同時に実行されている場合は、バックアップ同期処理のディスクコピーの進捗率が表示されます。リストアのディスクコピーはETERNUS ディスクアレイの制限により、スナップショット型高速バックアップ、バックアップ同期処理のディスクコピーと同時に実行されることはありません。
“-j”オプションを使用したときの実行例は、以下のとおりです。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstexecstat -j Server Device Execute-Date Status Mount-Point (Method) Execute job1 /dev/dsk/c1t0d0s3 2000/12/11 12:20 IDLE /usr1 (ufs) ---- job1 /dev/dsk/c1t0d0s4 2000/12/10 12:20 IDLE /usr2 (ufs) sync(22%) job1 /dev/dsk/c1t0d0s5 2000/12/09 12:20 IDLE /usr3 (ufs) snapshot(45%) : # |
表示される内容は以下のとおりです。
キーワード |
説明 |
|
---|---|---|
Server |
Storageサーバ名を表示します。 |
|
Device |
デバイス名を指定します。 |
|
Execute-Date |
コマンドの実行時刻を表示します。 |
|
Status |
次に挙げるコマンドが、業務ボリュームに対して実行中かどうかを表示します。実行中の場合は“EXEC”を、そうでない場合は“IDLE”を表示します。 バックアップポリシー設定コマンド(swstbkpolset) バックアップポリシー削除コマンド(swstbkpoldel) バックアップ実行コマンド(swstbackup) リストア実行コマンド(swstrestore) 履歴情報削除コマンド(swsthistdel) バックアップ同期処理開始コマンド(swststartsync) バックアップ同期処理キャンセルコマンド(swstcancelsync) リストアキャンセルコマンド(swstcancelrest) |
|
Mount-Point(Method) |
業務ボリュームのマウントポイント名を表示し、括弧内にFstypeを表示します。 業務ボリュームがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内に“SymfoWARE”を表示します。 |
|
Execute |
実行中コマンド名、あるいはコピーの進捗率を表示します。 |
|
“----” |
コマンド/OPC/EC等、何も動作していない状態 |
|
“swststartsync” |
バックアップ同期処理開始コマンドを処理している状態 |
|
“swstcancelsync” |
バックアップ同期処理キャンセルコマンドを処理している状態 |
|
“swstbackup” |
バックアップ実行コマンドを処理している状態 |
|
“swstrestore” |
リストア実行コマンドを処理している状態 |
|
“swstcancelrest” |
リストアキャンセルコマンドを処理している状態 |
|
“swstbkpolset” |
バックアップポリシー設定コマンドを処理している状態 |
|
“swstbkpoldel” |
バックアップポリシー削除コマンドを処理している状態 |
|
“swsthistdel” |
履歴情報削除コマンドを処理している状態 |
|
“swstcanceltrk” |
トラッキングキャンセルコマンドを処理している状態 |
|
“sync(xxx%)” |
バックアップ同期処理の進捗率 |
|
“sync(failed)” |
ECが異常終了している状態 |
|
“sync(halt)” |
ECがhalt状態 |
|
“snapshot(xxx%)” |
OPCによるバックアップの進捗率 |
|
“snapshot(failed)” |
OPCによるバックアップが異常終了している状態 |
|
“snapshot(halt)” |
OPCによるバックアップがhalt状態 |
|
“restore(xxx%)” |
リストアの進捗率 |
|
“restore(failed)” |
OPCによるリストアが異常終了している状態 |
|
“restore(halt)” |
OPCによるリストアがhalt状態 |
|
“gds-error” |
GDSによるコピーが異常終了している状態 |
サスペンド指定で同期型高速バックアップを行った場合は、Execute欄には何も動作していない状態(“----”)が表示されます
“Execute”欄に表示される状態が、“sync(failed)”、“snapshot(failed)”、“restore(failed)”、“sync(halt)”、“snapshot(halt)”、“restore(halt)”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行ってください。
“sync(failed)”の場合
バックアップ同期処理キャンセルコマンド(swstcancelsync)を用いてバックアップ同期処理をキャンセルしてください。
“snapshot(failed)”の場合
履歴情報削除コマンド(swsthistdel)を用いてバックアップ履歴情報を削除してください。
“restore(failed)”の場合
リストアキャンセルコマンド(swstcancelrest)を用いてリストアをキャンセルしてください。
次のような場合、実行状態表示処理を実行することはできません。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームのボリューム構成がAdvancedCopy Managerでサポートされない構成に変更されていたとき。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームがVxVMから削除されていたとき。
“Status”欄に表示される状態が“gds-error”の場合、GDSにトラブルが発生したと考えられます。GDSのトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行って対処してください。
バックアップ同期処理を実行していた場合は、バックアップ同期処理キャンセルコマンド(swstcancelsync)を用いてバックアップ同期処理をキャンセルしてください。
スナップショット型バックアップを実行していた場合は、履歴削除コマンド(swsthistdel)を用いてバックアップ履歴情報を削除してください。
リストアを実行していた場合は、資源整合コマンド(swstsrsemtch)を実行した後、再度リストアを行ってください。
トラッキング処理を停止します。
指定方法
[Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] |
オプションの説明
オプション |
説明 |
---|---|
-h |
Storageサーバ名を指定します。 Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。 |
-copy |
物理コピーが動作中の場合、物理コピーも停止する(すなわち、OPCセッションを解除する)ことを指定します。 バックアップ履歴となっているバックアップボリュームの場合は本オプションを指定することはできません。コピー先ボリュームがバックアップ履歴となっているボリュームの場合は、事前に履歴情報削除コマンド(swsthistdel)によって履歴情報を削除してください。 |
-emergency |
緊急操作モードで動作します。 この場合、トラッキング処理の確認およびトラッキング処理・OPCセッションの停止は行われません。 |
-bd |
特定のバックアップボリュームに対するトラッキング処理の停止を行います。この場合、オペランドにバックアップボリューム名を指定します。-allオプションと同時に指定することはできません。 |
-all |
業務ボリュームに設定されているすべてのトラッキング処理の停止を行います。-bdオプションと同時に指定することはできません。 |
オペランドの説明
オペランド |
説明 |
---|---|
Device-Name |
デバイス名を指定します。 指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。 |
終了ステータス
=0:正常終了
>0:異常終了
実行例
業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)からバックアップボリューム(/dev/dsk/c1t0d2s6)に設定されているトラッキング処理を停止します。
# /opt/FJSVswsts/bin/swstcanceltrk /dev/dsk/c1t0d0s6 -bd /dev/dsk/c1t0d2s6 /dev/dsk/c1t0d0s6 swstcanceltrk completed. # |
業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)に設定されているトラッキング処理および物理コピーを停止します。
# /opt/FJSVswsts/bin/swsttrkstat /dev/dsk/c1t0d1s6 Server Transaction-Disk Backup-Disk Status Execute Update job2 /dev/dsk/c1t0d1s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 executing 33% ----- # /opt/FJSVswsts/bin/swstcanceltrk -copy /dev/dsk/c1t0d1s6 -bd /dev/dsk/c1t0d2s6 /dev/dsk/c1t0d0s6 swstcanceltrk completed. # |
緊急操作モードで実行した場合、OPCのセションキャンセルは行われません。トラッキング状態だった場合は、管理されないセションが残るため、GRmgr、ETERNUSmgr、GDS等を使用してセションをキャンセルする必要があります。
次のような場合はトラッキング処理を停止することはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。
指定したコピー元ボリュームとコピー先ボリュームに対して、トラッキング処理が実行されていないとき。
次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。
トラッキング処理の実行状況を表示します。
1つの業務ボリュームに複数のトラッキング処理が存在する場合、すべてのトラッキング処理の状態を表示します。
指定方法
業務ボリューム指定によるトラッキング実行状況の表示を行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] ロググループ指定によるトラッキング実行状況の表示を行う場合 [Storageサーバで実施する場合] [Storage管理サーバで実施する場合] |
オプションの説明
オプション |
説明 |
---|---|
-h |
Storageサーバ名を指定します。 Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。 |
-n |
ロググループに対するトラッキング処理の実行状況表示を指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。 |
オペランドの説明
オペランド |
説明 |
---|---|
Device-Name |
デバイス名を指定します。 指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。 省略した場合は、すべての業務ボリュームのトラッキング処理の実行状況を表示します。 |
Log-Group-Name |
ロググループ名を指定します。 |
RDB-Name |
RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。 RDBシステム名がない時は、省略できます。 |
終了ステータス
=0:正常終了
>0:異常終了
実行例
業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)のトラッキング処理の実行状況を表示します。
# /opt/FJSVswsts/bin/swsttrkstat /dev/dsk/c1t0d0s6 Server Transaction-Disk Backup-Disk Status Execute Update job1 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 tracking ---- 12% # |
全業務ボリュームのトラッキング処理の実行状況を表示します。
# /opt/FJSVswsts/bin/swsttrkstat Server Transaction-Disk Backup-Disk Status Execute Update job1 /dev/dsk/c1t0d0s3 /dev/dsk/c1t0d2s3 nosession ---- ---- job1 /dev/dsk/c1t0d0s4 /dev/dsk/c1t0d2s4 executing 75% ---- job1 /dev/dsk/c1t0d0s5 /dev/dsk/c1t0d2s5 failed ---- ---- job1 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 tracking ---- 12% job1 /dev/dsk/c1t0d1s4 ---- ---- ---- ---- : # |
ロググループ(LOG01/RDB1)のトラッキング処理の実行状態を表示します。
# /opt/FJSVswsts/bin/swsttrkstat -n LOG01/RDB1 Server Transaction-Disk Backup-Disk Status Execute Update job2 /dev/dsk/c1t0d1s5 /dev/dsk/c1t0d7s5 tracking ---- 12% job2 /dev/dsk/c1t0d1s6 /dev/dsk/c1t0d7s6 tracking ---- 15% : # |
表示される内容を以下に示します。
タイトル |
説明 |
---|---|
Server |
Storageサーバ名を表示します。 |
Transaction-Disk |
業務ボリューム名を表示します。 |
Backup-Disk |
バックアップボリューム名を表示します。 トラッキング状態でないときは、“----”を表示します。 |
Status |
実行状態を表示します。 “----”:トラッキング状態ではありません。 “executing”:物理コピー中かつトラッキング状態です。 “tracking”:トラッキング状態です。 “failed”:物理コピーまたはトラッキング処理が異常終了しています。 “nosession”:セションが存在しません。(資源情報不一致) |
Execute |
Status欄が“executing”のときに、コピーされた割合についてパーセンテージで表します。“tracking”のときは、“----”で表示します。 |
Update |
Status欄が“tracking”のときに、論理コピー後の更新済みデータ量をパーセンテージで表します。“executing”のときは、“----”で表示します。 |
実行状態(“Status”欄に表示される状態)が“failed”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、差分スナップショット型バックアップを再実行してください。
実行状態(“Status”欄に表示される状態)が“nosession”の場合、資源情報に不整合が考えられます。資源整合コマンド(swstsrsemtch)を用いて資源情報の不整合を取り除いてください。
次のような場合、トラッキング処理の実行状況を表示することはできません。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームのボリューム構成がAdvancedCopy Managerでサポートされない構成に変更されていたとき。
業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームがVxVMから削除されていたとき。
目次
索引
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