Interstage BPM Monitoring インストールガイド 9.0
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付録A 必要な資源 〜アクティビティモニタ〜> A.3 作業領域

A.3.2 センサーの作業領域の見積もり

作業領域のサイズは、以下の計算式で算出します。

必要な領域サイズ = 各センサーの1回のイベント送信間隔で必要な作業領域のサイズの合計


■1回のイベント送信間隔で必要な作業領域のサイズ

1回のイベント送信間隔で必要な作業領域のサイズは、以下の計算式で算出します。

1回のイベント送信間隔で必要な作業領域のサイズ =
平均イベント数 × イベント送信間隔 × 平均イベントサイズ × 1.5

1.5:安全係数(送信中も収集が行われるため、余裕をもった値で見積もる必要があります。)

◆平均イベント数

センサーが1分間に収集する平均イベント数です。「タスクが1分間に収集する平均イベント数の合計」が、「センサーが1分間に収集する平均イベント数」になります。
なお、タスクが1分間に収集する平均イベント数は、以下の計算式で算出します。

タスクが1分間に収集する平均イベント数 = 1回の実行で収集するイベント数 ÷ 実行間隔(分)

◆イベント送信間隔

センサーからアクティビティモニタ用モニタリングサーバに滞留イベントを送信する間隔です。モニタリングデザイナでセンサーごとに設定します。単位は、「分」です。

◆平均イベントサイズ

1滞留イベントが使用する領域です。
平均イベントサイズは、属性のデータ型を考慮して計算する必要があります。

データ型ごとの属性の長さを、以下に示します。

データ型

属性長(バイト)
(データ長+付加情報)

文字列

文字列データをUTF-8エンコーディングした長さ + 50

整数

値の桁数により変動 + 50

実数

値により変動 + 50

真偽

50

日時

80

日付

60

時刻

60

■必要な領域サイズの算出例

必要な領域サイズの算出例を以下に示します。

◆平均イベントサイズ

平均イベントサイズは、以下の計算式で算出できます。

平均イベントサイズ = 業務名(*1) + イベント名(*1) + 各属性の平均属性長の合計 + 270(バイト)

*1: UTF-8エンコーディングした長さ

以下の属性であるとします。

属性

長さ

業務名

36バイト

イベント名

36 バイト

文字列型の属性Aの平均属性長

150 バイト

文字列型の属性Bの平均属性長

200 バイト

文字列型の属性Cの平均属性長

250 バイト

整数型の属性Dの平均属性長

60 バイト

整数型の属性Eの平均属性長

60 バイト

日時型の属性Fの平均属性長

60 バイト

属性名の長さ

一律30バイト

計算式を以下に示します。

平均イベントサイズ
= 業務名(36) + イベント名(36) + 各属性の長さの合計(属性名長(30) × 6 + 780) + 270
= 1302 バイト ≒ 1.31 Kバイト

◆平均イベント数

センサーが1分間に収集する平均イベント数は、タスクが1分間に収集する平均イベント数の合計です。センサーAに以下のようなタスクが設定されているとします。

タスク

実行スケジュール

平均収集件数

1分間に収集する
平均イベント数

タスクA

2分間隔で収集

毎回平均100件収集

50 件

タスクB

5分間隔で収集

毎回平均50件収集

10 件

タスクC

4分間隔で収集

毎回平均80件収集

30 件

センサーAが1分間に収集する平均イベント数は、以下のようになります。

平均イベント数
= 50 + 10 + 30
= 90(件)

◆1回のイベント送信間隔で必要な作業領域のサイズ

イベント送信間隔により、以下のようになります。

イベント
送信間隔

計算式

必要な作業領域
のサイズ

2分

平均イベント数(90) × 通知間隔(2) × 平均サイズ(1.31) × 安全係数(1.5) = 353.7

約 354(Kバイト)

5分

平均イベント数(90) × 通知間隔(5) × 平均サイズ(1.31) × 安全係数(1.5) = 884.35

約 885(Kバイト)

60分

平均イベント数(90) × 通知間隔(60) × 平均サイズ(1.31) × 安全係数(1.5) = 10611

約 10.4(Mバイト)

8時間

平均イベント数(90) × 通知間隔(8×60) × 平均サイズ(1.31) × 安全係数(1.5) = 84888

約 82.9(Mバイト)

24時間

平均イベント数(90) × 通知間隔(24×60) × 平均サイズ(1.31) × 安全係数(1.5) = 254664

約 248.7(Mバイト)

■サーバとの通信ができない運用を想定する算出例

上記の例で、午前2時から午前3時までの1時間は、サーバのメンテナンスのため、サーバの運用が停止すると仮定します。
この場合、センサーA(イベント送信間隔:2分)が、夜間の滞留イベントのために使用する領域は、以下のようになります。

必要な作業領域のサイズ(354Kバイト) × サーバ停止時間(1×60)
= 21240(Kバイト) ≒ 2.1(Mバイト)

アクティビティモニタ用モニタリングサーバを長時間停止する場合には、サーバの運用停止に合わせてセンサーも停止するようにしてください。センサーだけが起動していると、作業領域ディレクトリにイベントが滞留し、領域が不足する可能性があります。

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