Systemwalker Service Quality Coordinator ユーザーズガイド - Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Server(TM) 2003/Solaris(TM) オペレーティングシステム/Linux - 13.2
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第2部 導入(基本編)> 第6章 連携製品、及びその他補足/注意事項

6.2 Interstage Application Framework Suite / Interstage Business Application Serverとの連携

(Linux for Itanium版)

本製品の Agent は、Interstage Application Framework Suite/Interstage Business Application Server のサーバにインストールします。

6.2.1 トランザクション内訳分

トランザクション内訳分析機能は、複数および単一サーバを使用して動作する Interstage Application Framework Suite/Interstage Business Application Server の業務アプリケーションの標準ログファイルから、動作性能を分析します。これにより、トランザクションの実行状況を可視化して性能問題発生時に問題箇所の特定を容易にします。

また、モニタ機能により、実行される業務アプリケーションの実行数や実行時間の状況を監視し、システム設計段階でのキャパシティプランニングを支えます。

詳細については、Interstage Application Framework Suite/Interstage Business Application Server のマニュアルを参照してください。

6.2.1.1 ログ出力の設定 

当機能のセットアップを行う前に、Interstage Application Framework Suite/Interstage Business Application Server 側で以下の準備/確認が必要です。

  1. Interstage Application Framework Suite/Interstage Business Application Server の標準ログが設定されていること。

    ログの出力レベルについては以下のように設定しておく必要があります。

    当機能では、標準ログとして出力されるログのうち、性能ログを分析対象とします。

    Interstage のログ出力定義の詳細については、Mccoordinator ユーザーズガイド、Interstage Business Application Server アプリケーション開発ガイド、Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)を参照してください。

  2. Interstage Application Framework Suite/Interstage Business Application Server の各サービス/デーモンが起動していること。

    詳細については、Interstage Application Server 運用ガイド、Interstage Application Server リファレンスマニュアル(コマンド編) または Interstage Business Application Server運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編) を参照してください。

一度セットアップを実施した後に、Interstage Application Framework Suite/Interstage Business Application Server のシステム構成を変更した場合は、再度セットアップを実施することで、当機能に Interstage Application Framework Suite/Interstage Business Application Server のシステム構成の変更を反映してください。

6.2.1.2 定義ファイル 

以下の定義ファイルを用意します。

■定義場所

定義ファイルは、テキストファイルです。ファイルの作成と編集は、メモ帳などのテキストエディタを使用してください。ファイルのパスは、以下のとおりです。

(Linux for Itanium版)

/opt/FJSVssqc/control/tda.ini


■形式

[ISLog]

TYPE = AFS | BAS

APLOGFILE = aplog-file

MULTIASYNCLOGFILE = multi-asynclog-file

JAVAASYNCLOGDIR = java-asynclog-dir

MCLOGDIR = mclog-dir

APLOGFORMAT = "aplog-format"

MULTIASYNCLOGFORMAT = "multi-asynclog-format"

JAVAASYNCLOGFORMAT = "java-asynclog-format"

MCLOGFORMAT = "mclog-format"

SAMPLING_RATIO = sample-ratio

TIMEZONE = timezone

MAXNAMELENGTH = max-name-length

LANGUAGE = ASCII | EUCJP | SJIS | UTF8

■説明

[ISLog]

Interstage ログ関連パラメタの設定を行うセクションを示します。

TYPE = AFS | BAS

Interstage の種別の定義です。選択肢の意味は以下のとおりです。

選択肢

意味

AFS

Interstage Application Framework Suite

BAS

Interstage Business Application Server

デフォルトは、以下のとおりです。デフォルトの場合、行自体を省略できます。

TYPE=BAS

APLOGFILE = aplog-file

分析対象ログファイルのパスを定義します。

aplog-file には、Interstage の同期アプリケーション実行基盤によって、COBOLまたはC言語のアプリケーションを利用した場合(フレームワークApcoordinator)に出力される標準ログファイルのパスを指定します。

MULTIASYNCLOGFILE = multi-asynclog-file

分析対象ログファイルのパスを定義します。

multi-asynclog-file には、Interstage の非同期アプリケーション実行基盤によって、COBOLまたはC言語のアプリケーションを利用した場合に出力される標準ログファイルのパスを指定します。

JAVAASYNCLOGDIR = java-asynclog-dir

分析対象ログファイルの出力先ディレクトリを定義します。

java-asynclog-dir には、非同期アプリケーション実行基盤で、Javaのアプリケーションを利用した場合に出力されるログファイルについて、IJServer のログ出力ディレクトリ(IJServer 名まで)のパスを指定します。指定されたディレクトリ配下の全ての標準ログファイルが解析されます。複数の IJServer を解析する場合、JAVAASYNCLOGDIR文を複数指定します。

複数のJAVAASYNCLOGDIR文を指定する場合、各分析対象ログファイルのログ記録形式が同じである必要があります。ログ記録形式は後述のJAVAASYNCLOGFORMAT文で指定します。

MCLOGDIR = mclog-dir

分析対象ログファイルの出力先ディレクトリを定義します。

mclog-dir には、Interstage のフレームワークの一つ Mccoordinator で出力されるログファイルについて、解析対象 IJServer のログ出力ディレクトリ(IJServer 名まで)のパスを指定します。指定されたディレクトリ配下の全ての標準ログファイルが解析されます。複数の IJServer を解析する場合、MCLOGDIR文を複数指定します。

複数のMCLOGDIR文を指定する場合、各分析対象ログファイルのログ記録形式が同じである必要があります。ログ記録形式は後述のMCLOGFORMAT文で指定します。

APLOGFORMAT = "aplog-format"

APLOGFILE文で指定された分析対象ログファイルのログ記録形式を定義します。

aplog-format にデータに対応したトークンを実際のログと同じ順番、同じ区切りとなるように指定します。ダブルクォーテーションで括って指定します。トークンの種類と意味は、以下のとおりです。

トークン

意味

必須

context-id

コンテキストID

type

ログ種別

trigger

ログの採取契機

msgid

メッセージID

business

業務名

appl

アプリケーション名

start{time-format}

開始時刻

end{time-format}

出力時刻

elapse

経過時刻

*

上記以外の可変要素

time-format には、時刻の形式に対応したトークンの指定をする必要があります。トークンは、以下のとおりです。

トークン

意味

必須

yyyy

西暦年(1980〜2038)

mm

月(01〜12)

dd

日(01〜31)

HH

時(00〜23)

MM

分(00〜59)

SS

秒(00〜59)

sss

ミリ秒(000〜999)

トークン対して出力される文字数の幅が予め分かっている場合(固定幅)、その幅を指定できます。以下の形式で指定します。

token{fixedwidthDDD}

token はトークンを示します。DDD は0〜999 までの10進数で、トークンの幅(単位 バイト)を示します。

例 24バイトの任意文字

*{fixedwidth24}

MULTIASYNCLOGFORMAT = "multi-asynclog-format"

MULTIASYNCLOGFILE文で指定された分析対象ログファイルのログ記録形式を定義します。

APLOGFORMAT文 と同様にして、multi-async-logformat ログ形式を指定します。トークンの種類と意味は、以下のとおりです。

トークン

意味

必須

context-id

コンテキストID

type

ログ種別

trigger

ログの採取契機

msgid

メッセージID

destque

アクティビティのキューDestination名

flow

フロー定義名

appl

アプリケーション名

start{time-format}

開始時刻

end{time-format}

出力時刻

elapse

経過時刻

*

上記以外の可変要素

 

time-format には、時刻の形式に対応したトークンの指定をする必要があります。前述のAPLOGFORMAT文のtime-formatと同じトークンを使って指定します。

JAVAASYNCLOGFORMAT = "java-asynclog-format"

JAVAASYNCLOGDIR文で指定された分析対象ログファイルのログ記録形式を定義します。

前述のMULTIASYNCLOGFORMATと同じ方法で指定します。

MCLOGFORMAT = "mclog-format"

MCLOGDIR文で指定された分析対象ログファイルのログ記録形式を定義します。

mclog-format には、以下のトークンを使用します。フォーマットの指定方法はAPLOGFORMAT と同様です。トークンの種類と意味は、以下のとおりです。

トークン

意味

必須

context-id

コンテキストID

msgid

メッセージID

session-host

セッション情報のホスト名

session-subsys

セッション情報のサブシステム名

 

start{time-format}

開始時刻

end{time-format}

出力時刻

elapse

経過時刻

*

上記以外の可変要素

 

time-format には、時刻の形式に対応したトークンの指定をする必要があります。前述のAPLOGFORMAT文のtime-formatと同じトークンを使って指定します。

トークン対して出力される文字数の幅が予め分かっている場合(固定幅)、その幅を指定できます。指定方法は前述のAPLOGFORMAT文と同じです。

SAMPLING_RATIO = sample-ratio

サンプリング比率を指定します。

sample-ratio には、サンプリング比率を、0〜10000までの整数で指定します。サンプリング処理で選択されたトンザクションのみがドリルダウン画面の解析対象になります。

デフォルトは、以下のとおりです。デフォルトの場合、行自体を省略できます。

SAMPLING_RATIO=1000

サンプリング処理は、デフォルト形式のコンテキストID/コリレーションID を元に行われます。このため、ユーザの定義などによって、コンテキストID/コリレーションID がデフォルト形式と異なるトランザクションはサンプリングの対象にならない可能性があります。

TIMEZONE = timezone

分析対象ログファイルに記録されている時刻データのタイムゾーンを定義します。

timezone には、ログに出力された時刻のタイムゾーンを指定します。形式は、以下のとおりです。

形式

説明

[+|-]HHMM

+:進んでいることを表す。

-:遅れていることを表す。

HH:時(00〜23)

MM:分(00〜59)

デフォルトは、以下のとおりです。デフォルトの場合、行自体を省略できます。

TIMEZONE=+0000

MAXNAMELENGTH = max-name-length

トランザクション名を構成する各キーワードの文字数を示します。

max-name-length には、キーワード文字数を指定します。トランザクション名は、業務名、アプリケーション名、フロー定義名などの情報をキーワードとし、これらのキーワードから構成されます。キーワードは各情報の先頭 max-name-length 文字で作成されます。max-name-length には、1〜1024までの値を指定できます。単位は文字です。(日本語、英数字のどちらの場合でも同じです)

デフォルトは、以下のとおりです。デフォルトの場合、行自体を省略できます。

MAXNAMELENGTH=16

LANGUAGE = ASCII | EUCJP | SJIS | UTF8

分析対象ログの文字コードを定義します。選択肢の意味は以下のとおりです。

選択肢

意味

ASCII

アスキー

EUCJP

日本語EUC

SJIS

シフトJIS

UTF8

UNICODEのUTF-8

LANGUAGE文が定義されていない場合は、デフォルト値(動作している環境の言語情報)が採用されます。

定義例

[islog]

sampling_ratio = 1000

timezone = +0900

multiasynclogfile = /var/log/islog*.log

multiasynclogformat = "[*] [context-id] type trigger msgid [destque] flow appl *{fixedwidth24} start{yyyy/mm/dd HH:MM:SS.sss} end{yyyy/mm/dd HH:MM:SS.sss} elapse "

6.2.1.3 セットアップ 

  1. 上記定義を適用するには、sqcRPolicy と sqcSetPolicyコマンドを実行し、収集ポリシーの作成と適用を行う必要があります。
  2. 収集ポリシーの作成と適用の詳細については、「第16章 収集ポリシーの作成と適用」を参照してください。
  3. また、収集ポリシーの作成と適用を実施した後に、コンソールへの反映が必要になります。「9.2.3.1.3 Agents」を参照して、Agent設定画面で構成情報の取得を行ってください。

6.2.1.4 表示 

トランザクション内訳分析情報は、以下の表示方法で表示することができます。

コンソールのモニタ表示

モニタツリーの「TxnAsyncMonitor」ノードまたは「TxnSyncMonitor」ノードを選択することで表示できます。

コンソールのドリルダウン表示

ドリルダウンツリーの「TxnAnalysis(Sync)」ノード配下と「TxnAnalysis(ASync)」ノード配下に生成される「TxnTime」ノードを選択することで表示できます。

また、「TxnTime」ノード配下の「TxnIDs」を選択し、トランザクションIDのノードを設定することにより、1トランザクション毎に参照することも可能です。詳細は「7.4.3.4 TxnAnalysis(Sync)/ TxnAnalysis(ASync)ツリー」を参照してください。

表示されるトランザクション名、コンテキストID/コリレーションID などの情報は、標準ログが出力する性能ログのメッセージ本文から作成されます。ただし、メッセージ本文に以下に示す文字が含まれた場合、

\ < > " , $ ' [ ] & =

次のように置き換えて表示されます。

|該当文字の16進コード|


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