Symfoware Parallel Server RDBユーザーズガイド 応用プログラム開発編
目次 索引 前ページ次ページ

第5章 応用プログラムの実行> 5.4 応用プログラムの動作環境のチューニング

5.4.3 クライアント用の動作環境ファイルの作成

ここでは、クライアント用の動作環境ファイルの定義方法と、定義する実行パラメタの種類、記述形式および意味について説明します。

■クライアント用の動作環境ファイルを定義す

ここでは、クライアント用の動作環境ファイルの定義方法を説明します。クライアント用の動作環境ファイルの定義は、以下の作業を順番に行います。

  1. 動作環境ファイルの雛形を複写する

  2. 実行パラメタを設定する

◆動作環境ファイルの雛形を複写す

動作環境ファイルは、動作環境ファイルの雛形を応用プログラム実行時のカレントディレクトリなどに複写して作成します。なお、作成した動作環境ファイルを指定する方法の詳細は、“応用プログラムの起動”を参照してください。

動作環境ファイルの雛形のファイル名と格納ディレクトリを以下に示します。

ファイル名
fssqlenvc
ディレクトリ
/opt/FSUNrdb2b/demo

◆実行パラメタを設定する

実行パラメタは、テキスト形式の動作環境ファイルに汎用エディタを利用して設定してください。

図:クライアント用の動作環境ファイルに実行パラメタを設定した例に、動作環境ファイルに実行パラメタを設定した例を示します。

[図:クライアント用の動作環境ファイルに実行パラメタを設定した例]

■実行パラメタの種

クライアント用の動作環境ファイルには、応用プログラムの実行に必要な環境情報として実行パラメタを記述します。

実行パラメタは、表:クライアント用の動作環境ファイルの実行パラメタの種類の種類があります。

[表:クライアント用の動作環境ファイルの実行パラメタの種類]

分類

実行パラメタ

概要

記述数

記述の省略

RDA

通信

BUFFER_SIZE

通信に利用するバッファ(クライアント側)のサイズ

単一

省略可能

有効

DEFAULT_CONNECTION

サーバとの結合情報のデフォルト

単一

CONNECT文にDEFAULTを指定する場合は、省略不可

有効

SERVER_ENV_FILE

使用するサーバ用の動作環境ファイル名

複数可

省略可能

無効

SERVER_SPEC

リモートのサーバと通信するための情報

複数可

リモートのデータベースにアクセスする場合省略不可。ローカルの場合は、指定できない。

有効

TRAN_SPEC

SQLエラー発生時のトランザクション

単一

省略可能

有効

WAIT_TIME

通信時の待ち時間

単一

省略可能

有効

作業領域など

DESC_NUM(注)

応用プログラムで利用できる最大列数

単一

省略可能

有効

DESCRIPTOR_SPEC

動的SQLのSQL記述子の情報

単一

省略可能

有効

MAX_SQL

同時に操作できるSQL文の数

単一

省略可能

有効

OPL_BUFFER_SIZE

SQL文の実行手順を格納しておくバッファのサイズ

単一

省略可能

無効

RESULT_BUFFER

一括FETCHを行う場合のバッファの数とサイズ

単一

省略可能

無効

SORT_MEM_SIZE

作業用ソート領域として使うメモリサイズ

単一

省略可能

無効

WORK_ALLOC_SPACESIZE

作業用テーブルおよび作業用ソート領域として使用するファイルサイズ

単一

省略可能

無効

WORK_MEM_SIZE

作業用テーブルとして使うメモリのサイズ

単一

省略可能

無効

WORK_PATH

作業用テーブルおよび作業用ソート領域のパス

単一

省略可能

無効

文字データ処理

CAL_ERROR

代入処理でオーバフローが起きた場合の処理

単一

省略可能

無効

CHARACTER_TRANSLATE

文字コードの変換をクライアントで行うか否か

単一

省略可能

有効

NCHAR_CODE

応用プログラム中の日本語文字のコード

単一

省略可能

有効

RDA_CONV_CODE(注)

文字コード系を指定する

単一

省略可能

有効

表・インデックス

DEFAULT_INDEX_SIZE

格納構造定義を簡略化したインデックスを定義する場合のインデックスのデータ格納域の初期量、拡張量、ページ長など

単一

省略可能

無効

DEFAULT_TABLE_SIZE

格納構造定義を簡略化した表を定義する場合の表のデータ格納域の初期量、拡張量、ページ長など

単一

省略可能

無効

DSI_EXPAND_POINT

DSIの容量拡張を起動するか否か

単一

省略可能

無効

INCLUSION_DSI

応用プログラムで使用するDSIを限定する

単一

省略可能

無効

排他

DSO_LOCK

使用するDSOの排他の単位、排他モード

単一

省略可能

無効

ISOLATION_WAIT

排他待ちの方式

単一

省略可能

無効

デバッグ

ROUTINE_SNAP

ROUTINE_SNAP機能を利用するか否か

単一

省略可能

無効

SQL_SNAP

SQL_SNAP機能を利用するか否か

単一

省略可能

有効

メッセージ

MSG_LANG

表示するメッセージの言語種を設定する

単一

省略可能

有効

MSG_PRINT

SQL文実行時にエラーメッセージを表示するか否か

単一

省略可能

有効

リカバリ

RCV_MODE

応用プログラムのリカバリ水準を指定する

単一

省略可能

無効

予約語

SQL_LEVEL

応用プログラムの予約語のレベルを設定する

単一

省略可能

無効

その他

SIGNAL_INF

シグナルを応用プログラムで利用するか否か

単一

省略可能

無効

■通信に関する実行パラメタ

◆BUFFER_SIZE

【指定形式】

BUFFER_SIZE = ([初期量][,拡張量])

【実行パラメタの意味】

通信に利用するバッファの大きを指定します。単位はキロバイトです。

【パラメタの意味】

初期量:
バッファの初期量を1〜10240で指定します。省略した場合は、1が指定されたとみなします。
拡張量:
拡張量を1〜10240で指定します。省略した場合は、1が指定されたとみなします。

◆DEFAULT_CONNECTION

【指定形式】

DEFAULT_CONNECTION = (SQLサーバ名[,ログイン名,パスワード])

【実行パラメタの意味】

以下の場合のサーバとの結合情を指定します。

結合するデータベースに対して、ローカルアクセスかリモートアクセスかによって、指定形式が異なります。

【パラメタの意味】

RDBシステム名:
結合するRDBシステム名を指定します。省略した場合は、環境変数RDBNAMEに設定されたRDBシステム名が指定されたとみなします。
データベース名:
結合するデータベース名を指定します。
SQLサーバ名:
結合するSQLサーバ名を指定します。
ログイン名:
サーバに登録されているログイン名を指定します。ローカルアクセスにおいて本パラメタを省略した場合は、実行時のログイン名が指定されたとみなします。
パスワード:
サーバに登録されているパスワードを指定します。ローカルアクセスにおいて本パラメタを省略した場合は、実行時のパスワードが指定されたとみなします。

 

ログイン名およびパスワードは、各サーバでは以下のように扱われます。

◆SERVER_ENV_FILE

【指定形式】

SERVER_ENV_FILE = (SQLサーバ名,ファイル名)

【実行パラメタの意味】

使用するサーバ用の動作環境ファイルを指定します。コネクション(データベース環境)ごとにサーバの応用プログラム実行環境を変更する場合に指定します。

【パラメタの意味】

SQLサーバ名:
CONNECT文の実行で指定するSQLサーバ名を記述します。
ファイル名:
サーバ用の動作環境ファイル名を、絶対パスで指定します。

◆SERVER_SPEC

【指定形式】

SERVER_SPEC = (通信方法,SQLサーバ名,[データ資源名],[ホスト名],[ポート番号])

【実行パラメタの意味】

CONNECTでSQLサーバ名を指定した場合、サーバとの通信状態を確立するために必要な情報を記述します。このため、CONNECT文で接続するSQLサーバ名は、応用プログラムの実行時にすべてSERVER_SPECに記述しておく必要があります。ローカルのデータベースだけにアクセスする場合は、この実行パラメタは指定しません。

なお、通信方法によって、記述形式が異なります。

【パラメタの意味】

通信方:
以下の中から1つを選択します。
SQLサーバ:
CONNECT文で指定したSQLサーバ名を記述します。SQLサーバ名は、SERVER_SPECで指定されたデータ資源に対して接続する際の名前を、利用者が任意に指定します。
データ資源:
サーバ上に存在するデータ資源名を指定します。通信方法がRDB2_TCPの場合は、データベース名を指定します。
ホスト:
ホスト名管理ファイルに設定したホスト名を指定します。
ポート番:
サーバのポート番号を指定します。

 

通信方法がRDAの場合、データ資源名およびポート番号の詳細については、利用するサーバに対応した“RDA-SVオペレーションガイド”を参照してください。

通信方法がRDB2_TCPの場合、システム用の動作環境ファイルにおいて、MAX_CONNECT_TCPを必ず設定してください。また、ポート番号の詳細については、利用するサーバに対応した“RDB管理者ガイド”を参照してください。

◆TRAN_SPEC

【指定形式】

TRAN_SPEC = ({NONE | TRANSACTION_ROLLBACK})

【実行パラメタの意味】

SQL文が実行中にエラーとなった場合のトランザクションの対処方を指定します。省略した場合は、NONEが指定されたものとみなします。

【パラメタの意味】

NONE:
各プラットフォームのトランザクションの仕様に従います。
TRANSACTION_ROLLBACK:
SQL文の実行がエラーとなった場合に、トランザクションをロールバックします。

◆WAIT_TIME

【指定形式】

WAIT_TIME = (待ち時間)

【実行パラメタの意味】

サーバからのデータ受信の待ち時を指定します。

WAIT_TIMEで指定された時間内に、サーバからのデータが受信できなかった場合には、実行中のSQL文はエラーとなり、コネクションは切断されます。0を指定した場合は、データが受信できるまで待ちます。単位は秒です。

なお、本実行パラメタは、トランザクションモニタ配下では指定できません。

【パラメタの意味】

待ち時間:
待ち時間を0〜32767で指定します。省略した場合は、0が指定されたとみなします。

 

■作業領域に関する実行パラメタ

◆DESC_NUM

【指定形式】

DESC_NUM = (列数)

【実行パラメタの意味】

応用プログラムの1つのSQL文で処理する最大列を、1〜32767の範囲で指定します。省略した場合は、1000が指定されたとみなします。DESC_NUMは、SERVER_SPECの通信方法にRDAを設定した場合のみ指定できます。

◆DESCRIPTOR_SPEC

【指定形式】

DESCRIPTOR_SPEC = (WITH MAX省略値)

【実行パラメタの意味】

動的SQLのSQL記述の情報を指定します。

【パラメタの意味】

WITH MAX省略値:
ALLOCATE DESCRIPTOR文でWITH MAXを省略した場合の値を指定します。指定できる値は、1〜32767までの値です。省略した場合は、100が指定されたとみなします。ALLOCATE DESCRIPTOR文については、“SQLリファレンスガイド”を参照してください。

◆MAX_SQL

【指定形式】

MAX_SQL = (SQL文の数)

【実行パラメタの意味】

同一トランザクション内で指定できるSQL文のを、2〜255の範囲で指定します。省略した場合は、32が指定されたとみなします。ただし、RDA接続の場合は、指定できる最大値は32です。

◆OPL_BUFFER_SIZE

【指定形式】

OPL_BUFFER_SIZE = (バッファサイズ)

【実行パラメタの意味】

Symfoware/RDBでは、同一SQL文を複数回実行するときに、最初の実行で作成した処理手順を使用することによって処理効率の向上を図っています。本パラメタは、このSQLの処理手順を格納するバッファのサイズを1〜10240で指定します。単位はキロバイトです。省略した場合は、256が指定されたとみなします。この領域は、サーバ側で獲得されます。

◆RESULT_BUFFER

【指定形式】

RESULT_BUFFER = ([個数][,バッファサイズ])

【実行パラメタの意味】

Symfoware/RDBでは、FETCHによってデータを取り出すときの性能を良くするため、複数の行を一度に取り出します。この行を格納するバッファの数とサイズを指定します。バッファサイを大きくするほど、FETCHの性能が良くなります。また、1つのカーソルが1つのバッファを使用するので、複数のバッファを用意すれば、複数のカーソルの操作の性能を良くすることができます。バッファを使用しない場合は、個数に0を指定します。単位はキロバイトです。この領域は、クライアント側とサーバ側で獲得されます。

【パラメタの意味】

個数:
使用するバッファの個数を0〜255で指定します。省略した場合は0が指定されたとみなします。
バッファサイズ:
使用するバッファのサイズを1〜10240で指定します。省略した場合は1が指定されたとみなします。

◆SORT_MEM_SIZE

【指定形式】

SORT_MEM_SIZE = (メモリサイズ)

【実行パラメタの意味】

ソート処理のために作業用ソート領としてサーバ側で使用するメモリの大きさを、64〜2147483647の範囲で指定します。単位はキロバイトです。省略した場合は、2112が指定されたとみなします。この領域は、RDBプロセスのローカルメモリにセション単位に獲得されます。

◆WORK_ALLOC_SPACESIZE

【指定形式】

WORK_ALLOC_SPACESIZE = ([初期量],[増分量],[最大量])

【実行パラメタの意味】

作業用ソート領および作業用テーブとしてサーバ側で使用するファイルサイズの初期量、増分量、最大量を指定します。単位はキロバイトです。この実行パラメタを省略した場合は、以下の値が指定されたとみなします。最大量は指定されなかったものとみなし、省略した場合の値が設定されます。

WORK_ALLOC_SPACESIZE = (10000,50000)

【パラメタの意味】

初期量:
作業用ソート領域および作業用テーブルとして外部ファイルを作成する場合の初期量を5000〜1000000の範囲で指定します。省略した場合は10000が指定されたとみなします。
増分量:
作業用ソート領域および作業用テーブルとして作成した外部ファイルを拡張する場合の増分量を1000〜1000000の範囲で指定します。省略した場合は、50000が指定されたとみなします。
最大量:
作業用ソート領域および作業用テーブルとして作成する外部ファイルの最大量を5000〜2000000の範囲で指定します。省略した場合は、WORK_PATHで指定したパス名のディスク容量となります。

◆WORK_MEM_SIZE

【指定形式】

WORK_MEM_SIZE = (メモリサイズ)

【実行パラメタの意味】

作業用テーブとしてサーバ側で使用するメモリのサイズを64〜2147483647の範囲で指定します。単位はキロバイトです。省略した場合は、64が指定されたとみなします。この領域は、RDBプロセスのローカルメモリにセション単位に獲得されます。

◆WORK_PATH

【指定形式】

WORK_PATH = (ワークパス名[,ワークパス名]・・・)

【実行パラメタの意味】

サーバ側で使用する作業用ソート領および作業用テーブとして、サーバ側での獲得先ディレクトリを指定します。

省略した場合は、/var/tmpが指定されたとみなします。

 

■文字データ処理に関する実行パラメタ

◆CAL_ERROR

【指定形式】

CAL_ERROR = ({REJECT | NULL})

【実行パラメタの意味】

代入処理でオーバフローが発生した場合の処を指定します。省略した場合は、REJECTが指定されたとみなします。

【パラメタの意味】

REJECT:
例外エラーとします。
NULL:
演算結果をナルとします。

◆CHARACTER_TRANSLATE

【指定形式】

CHARACTER_TRANSLATE = ({CLIENT | SERVER})

【実行パラメタの意味】

データベースシステムの文字コード系が、応用プログラムで使用している文字コード系と異なる場合、コード変をクライアントで行うか、サーバで行うかを指定します。省略した場合は、SERVERが指定されたとみなします。サーバの負荷を少しでも減らしたい場合は、クライアントで行うよう指定します。

【パラメタの意味】

CLIENT:
クライアントでコード変換を行う場合に指定します。
SERVER:
サーバでコード変換を行う場合に指定します。

◆NCHAR_CODE

【指定形式】

NCHAR_CODE = ({EUC | COBOL_EUC})

【実行パラメタの意味】

応用プログラムのホスト変数内日本語文字のコーをEUCコードにするかCOBOL_EUCコードにするかを指定します。この実行パラメタは、ホスト変数の属性がNCHARである場合のみ有効です。応用プログラムをCOBOLで記述している場合は、どちらを指定しても、“COBOL_EUC”が指定されたとみなします。応用プログラムをC言語で記述している場合の省略値は、“EUC”です。日本語文字の使用方法については、“日本語文字の使用方法”を参照してください。

【パラメタの意味】

EUC:
日本語文字のコードをEUCコードにする場合に指定します。
COBOL_EUC:
日本語文字のコードをCOBOL_EUCコードにする場合に指定します。

◆RDA_CONV_CODE

【指定形式】

RDA_CONV_CODE=({EBCDIC_KANA | EBCDIC_EIJI | EBCDIC_ASCII})

【実行パラメタの意味】

動作環境ファイルの実行パラメタCHARACTER_TRANSLATEの指定でCLIENTを指定した場合、利用者が扱いたい文字コードを指定します。省略した場合は、EBCDIC_KANAが指定されたとみなします。

CHARACTER_TRANSLATEでSERVERを指定した場合、このパラメタは無効になります。

【パラメタの意味】

EBCDIC_KANA:
文字コード系がEBCDIC_カナの場合に指定します。
EBCDIC_EIJI:
文字コード系がEBCDIC_英字の場合に指定します。
EBCDIC_ASCII:
文字コード系がEBCDIC_アスキーの場合に指定します。

 

RDA_CONV_CODEは、サーバがグローバルサーバの場合だけ指定できます。

 

■表・インデックスに関する実行パラメタ

◆DEFAULT_INDEX_SIZE

【指定形式】

DEFAULT_INDEX_SIZE = (ベース部ページ長,インデックス部ページ長,ベース部初期量,インデックス部初期量[,拡張量,拡張契機])

【実行パラメタの意味】

動的SQLを使用して格納構造定義を簡略化したインデックスを定義す場合、インデックスのベース部とインデックス部の割付け量、ページ長などを指定します。単位はキロバイトです。この実行パラメタを省略した場合は、以下の値が指定されたとみなします。

DEFAULT_INDEX_SIZE = (2,2,168,32,32,0)

【パラメタの意味】

ベース部ページ長:
ベース部のページ長を1、2、4、8、16、32の中から指定します。
インデックス部ページ長:
インデックス部のページ長を1、2、4、8、16、32の中から指定します。
ベース部初期量:
ベース部の初期量を2〜2097150の範囲で指定します。
インデックス部初期量:
インデックス部の初期量を2〜2097150の範囲で指定します。
拡張量:
インデックスのベース部の拡張量を1〜2097150の範囲で指定します。省略した場合は、32が指定されたとみなします。インデックス部の拡張量は、ベース部の5分の1の値となります。
拡張契機:
ベース部およびインデックス部の拡張を行うタイミングとして、DSIの空き容量を指定します。つまり、インデックスのDSIの空き容量がここで指定した値になると、インデックスのベース部およびインデックス部の拡張が行われます。省略した場合は、0が指定されたとみなします。

◆DEFAULT_TABLE_SIZE

【指定形式】

DEFAULT_TABLE_SIZE = (ページ長,初期量[,拡張量,拡張契機])

【実行パラメタの意味】

動的SQLを使用して格納構造定義を簡略化した表を定義す場合、表のデータ格納域の割付け量、ページ長などを指定します。単位はキロバイトです。この実行パラメタを省略した場合は、以下の値が指定されたとみなします。

DEFAULT_TABLE_SIZE = (4,256,64,0)

【パラメタの意味】

ページ長:
データ格納域のページ長を1、2、4、8、16、32の中から指定します。
初期量:
データ格納域の初期量を2〜2097150の範囲で指定します。
拡張量:
データ格納域の拡張量を1〜2097150の範囲で指定します。省略した場合は、64が指定されたとみなします。
拡張契機:
データ格納域の拡張を行うタイミングとして、表のDSIの空き容量を指定します。つまり、表のDSIの空き容量がここで指定した値になると、表のデータ格納域の拡張が行われます。省略した場合は、0が指定されたとみなします。

◆DSI_EXPAND_POINT

【指定形式】

DSI_EXPAND_POINT=({ON | OFF})

【実行パラメタの意味】

応用プログラムによるデータ操作で、DSIに指定された拡張契(rdbalmdsiコマンで定義します)を無効とするか否かを指定します。省略した場合、ONが指定されたとみなします。

【パラメタの意味】

ON:
DSIに定義された拡張契機は有効になります。応用プログラムによるデータ操作で、DSIの空きページ容量が拡張契機に達した時点で、領域を拡張します。
OFF:
DSIに定義された拡張契機は無効になります。応用プログラムによるデータ操作で、DSIの空きページ容量が拡張契機に達しても、領域を拡張しません。この場合、DSIの空き領域が枯渇した時点で、領域を拡張します。

◆INCLUSION_DSI

【指定形式】

INCLUSION_DSI = (データベース名.DSI名[,データベース名.DSI名・・・])

【実行パラメタの意味】

応用プログラムで、DSIを限定したい表のDSI名を指定します。

応用プログラムでは、限定されたDSIを含む表に対しては、そのDSIだけがデータ操作の範囲となります。また、本実行パラメタの指定により、応用プログラム中での探索条件の記述が省略ができます。なお、応用プログラムでDSIを限定していない表に対しては、データ操作をすることができます。

 

■排他に関する実行パラメタ

◆DSO_LOCK

【指定形式】

DSO_LOCK = (DSO名[/[P][{排他モード}]][,DSO名[/[P][{排他モード}]]・・・])

【実行パラメタの意味】

応用プログラムで使用するDSOおよびその排他の単、排他モーを指定します。DSO_LOCKが指定された場合、SET TRANSACTIONは指定できません。

【パラメタの意味】

DSO名:
応用プログラムで使用するDSO名を以下の形式で指定します。
      データベース名.DSO名
P:
DSOの排他の単位をページとします。省略した場合は、排他の単位はDSIとなります。
排他モード:
排他のモードとして以下のいずれかを指定します。省略した場合は、EXが指定されたとみなします。

◆ISOLATION_WAIT

【指定形式】

ISOLATION_WAIT = ({WAIT | REJECT})

【実行パラメタの意味】

あるトランザクションで資源にアクセスしようとしたとき、別のトランザクションがその資源を占有していた場合に、資源の占有が解除されるまで待つか否かを指定します。省略した場合は、WAITが指定されたとみなします。

【パラメタの意味】

WAIT:
資源の占有が解除されるまで待ちます。
REJECT:
エラーとして応用プログラムに復帰します。

 

■デバッグに関する実行パラメタ

◆ROUTINE_SNAP

【指定形式】

ROUTINE_SNAP = ({ON | OFF},ファイル名[,出力レベル])

【実行パラメタの意味】

ROUTINE_SNAP機能を利用するかどうかを指定します。省略した場合は、OFFが指定されたとみなします。

ROUTINE_SNAP機能は、SQL手続き文の実行情報をファイルに出力す機能です。ROUTINE_SNAP機能の詳細および使用方法については、“応用プログラムのデバッグ”を参照してください。

【パラメタの意味】

ON:
ROUTINE_SNAP機能を利用する場合に指定します。
OFF:
ROUTINE_SNAP機能を利用しない場合に指定します。
ファイル名:
SQL手続き文の実行情報の出力先のサーバ側のファイル名を、絶対パスで指定します。指定されたファイルがすでに存在する場合は、情報を追加して出力します。
出力レベル:
出力する情報のレベルとして、1または2を指定します。省略した場合は、2が指定されたとみなします。出力レベルの指定と出力情報の対応については、表:出力レベルの指定と出力情報の対応を参照してください。

◆SQL_SNAP

【指定形式】

SQL_SNAP = ({ON | OFF}[,ファイル名][,出力レベル][,繰り返し幅])

【実行パラメタの意味】

SQL_SNAP機能を利用するかどうかを指定します。省略した場合は、OFFが指定されたとみなします。

SQL_SNAP機能は、応用プログラムが実行したSQL文の情報をファイルに出力す機能です。SQL_SNAP機能の詳細および使用方法については、“応用プログラムのデバッグ”を参照してください。

【パラメタの意味】

ON:
SQL_SNAP機能を利用する場合に指定します。
OFF:
SQL_SNAP機能を利用しない場合に指定します。
ファイル名:
SQL_SNAP機能が出力するSQL文の実行情報の出力先ファイル名を指定します。ファイル名を省略した場合は、応用プログラムのファイル名の拡張子を“SNP”に変更したものとなります。ファイル名にディレクトリの指定がない場合は、カレントディレクトリが指定されたものとみなします。指定されたファイルがすでに存在する場合は、情報を追加して出力します。
出力レベル:
出力する情報のレベルとして、1または2を指定します。省略した場合は、2が指定されたとみなします。出力レベルの指定と出力情報の対応については、表:出力レベルの指定と出力情報の対応を参照してください。
繰り返し幅:
出力する情報の繰り返し幅として、1から32767を指定します。1つのSQL文の出力を1とします。繰り返し幅を指定した場合は、その幅でサイクリックに情報を出力します。省略した場合は、先頭からの情報をすべて出力します。

 

■メッセージに関する実行パラメタ

◆MSG_LANG

【指定形式】

MSG_LANG = ({JAPANESE | ENGLISH})

【実行パラメタの意味】

メッセージを表示するときの言語を指定します。

【パラメタの意味】

JAPANESE:
日本語で表示します。
ENGLISH:
英語で表示します。

◆MSG_PRINT

【指定形式】

MSG_PRINT = ({ON | OFF})

【実行パラメタの意味】

SQL文実行時に、エラーメッセーを標準エラー出力に出力するか否かを指定します。省略した場合は、OFFが指定されたとみなします。

【パラメタの意味】

ON:
エラーメッセージを標準エラー出力に出力します。
OFF:
エラーメッセージを標準エラー出力に出力しません。

 

■リカバリに関する実行パラメタ

◆RCV_MODE

【指定形式】

RCV_MODE = ({RCV | NRCV})

【実行パラメタの意味】

応用プログラムのリカバリ水を指定します。省略した場合はRCVが指定されたとみなします。

【パラメタの意味】

RCV:
リカバリ機能を使用します。この場合、リカバリを適用しない(rdbrtrコマンドで利用規定に-nを指定している)データベースをアクセスすることはできますが、ログは取得されません。
NRCV:
リカバリ機能を使用しません。この場合、リカバリを適用する(rdbrtrコマンドで利用規定に-nを指定していない)データベースを更新することはできません。

 

■予約語に関する実行パラメタ

◆SQL_LEVEL

【指定形式】

SQL_LEVEL = ({SQL92 | SQL95 | SQL96})

【実行パラメタの意味】

応用プログラムの予約語のレベを設定します。省略した場合は、SQL92が指定されたとみなします。

プロシジャルーチンを利用する場合は、SQL95またはSQL96を指定します。

行識別子を利用する場合は、SQL96を指定します。

【パラメタの意味】

SQL92:
SQL92仕様とします。
SQL95:
SQL95仕様とします。
SQL96:
SQL96仕様とします。

 

各予約語のレベルにおけるキーワードについては、“SQLリファレンスガイド”を参照してください。

 

■その他の実行パラメタ

◆SIGNAL_INF

【指定形式】

SIGNAL_INF = ({YES | NO})

【実行パラメタの意味】

シグナを応用プログラムで利用するか否かを設定します。省略した場合は、YESが指定されたとみなします。

なお、本実行パラメタは、トランザクションモニタ配下の応用プログラムでは指定しないでください。

【パラメタの意味】

YES:
応用プログラムでシグナルを利用します。
NO:
応用プログラムでシグナルを利用しません。

目次 索引 前ページ次ページ

All Rights Reserved, Copyright(C) 富士通株式会社 2006