InfoDirectory使用手引書

2.2.11.3 リストア

　ハードディスク障害やデータベース破壊が発生した場合、バックアップした資源を使用してリストア（復元）することができます。

　リストアする資源は、以下の2つです。

• InfoDirectoryサーバ

• InfoDirectory管理ツール

　データベースの更新操作が頻繁に行われる場合、リストアを定期的（月1回程度）に実施することを推奨します。

 

2.2.11.3.1 InfoDirectoryサーバのリストア

　InfoDirectoryサーバは、以下の資源をリストアすることができます。

• DSA資源

  　DSA資源とは、InfoDirectoryサーバが動作するために必要なすべての資源です。「DSAの格納先ディレクトリ」配下の資源のことです。以下におもな資源を示します。

  • DSAデータベース

  • SSL定義ファイル

  • スキーマ定義ファイル

  • ログ定義ファイル

  • ログ（エラーログ／アップデートログ／変更ログ）
    　

• DSAデータベース

  　DSA資源に含まれているDSAデータベースです。DSAデータベースには、エントリデータなどの情報が含まれています。
  　

• 証明書環境

  　SSL通信で必要な証明書環境の資源です。

　

DSA資源のリストア

　ハードディスク障害等が発生した場合、バックアップしたDSA資源を使用してDSA資源のリストアすることができます。

　DSA資源はodsidrestコマンドを使用して、指定したディレクトリに復元することができます。なお、DSA資源のリストアは、必ず、DSAを停止した状態で実施してください。

　

DSAデータベースのリストア

　DSAデータベースだけが破壊された場合、バックアップしたDSAデータベースを使用してリストアすることができます。

　DSA資源は、InfoDirectory管理ツール、またはodsrcコマンドを使用してリストアすることができます。また、リストアすることでDSAデータベースを最適化してリストアされます。

　DSAデータベースのリストア機能は、以下の機能を提供しています。

• バックアップDSAデータベースの指定

  　どのバックアップDSAデータベースを使用してリストアするのか指定することができます。

• アップデートログの適用

  　リストアするときに、バックアップDSAデータベースに対してアップデートログを適用するかしないかを指定することができます。

DSAデータベースのリストアは以下の方法があります。

方法1

　バックアップしたDSAデータベースの状態をそのまま復旧する場合に使用します。リストアするDSAデータベースを指定してアップデートログを適用せずにリストアしてください。

注意事項

　バックアップ後にエントリデータを反映していた場合、その情報は反映されていません。詳しい操作方法については、運用編を参照してください。

図: リストア例1

方法2

　DSAデータベースの状態を最新の状態に復旧する場合に使用します。バックアップしたDSAデータベースからそれ以降、反映した情報をすべて反映させます。最新のバックアップDSAデータベースを指定して、アップデートログをすべて反映させてください。

　ただし、バックアップ後のアップデートログの内容については、正常であることが前提です。詳しい操作方法については、運用編を参照してください。

図: リストア例2

方法3

　この方法は、DSAデータベースに異常が発生する前までの状態に復旧したいときに使用します。リストアしたいバックアップDSAデータベースを指定して、反映したいアップデートログを指定します。詳しい操作方法については、運用編を参照してください。

図: リストア例3

2.2.11.3.2 InfoDirectory管理ツールのリストア

　ハードディスク障害などが発生した場合、バックアップした資源を使用して、InfoDirectory管理ツールの資源をリストアすることができます。

　InfoDirectory管理ツールの資源はodsmgrrestコマンドを使用して復元することができます。

　なお、InfoDirectory管理ツールの資源のリストアは、必ず、管理ツールクライアントおよび管理ツールエージェントを停止して実施してください。