Systemwalker OperationMGR 導入手引書 - UNIX共通 - - Microsoft(R) Windows NT(R)/Windows(R) 2000/Windows Server(TM) 2003 -
目次 索引 前ページ次ページ

上へ第2章 Systemwalker OperationMGRの動作環境を定義する
上へ2.7 ジョブ実行制御の定義

2.7.1 運用情報の定義

運用情報の定義について説明します。

■概要

ジョブの実行環境の基本的な定義は、[運用情報の定義]ウィンドウの4種類のシート(運用制御/ログ/利用機能/印刷形式、ただしUNIXの場合は印刷形式を除いた3種類)から行います。

運用情報の定義で使用するウィンドウ:

[運用情報の定義]ウィンドウ-[運用制御]シート

[キューの作成/編集]ウィンドウ

[運用情報の定義]ウィンドウ-[ログ]シート

[運用情報の定義]ウィンドウ-[利用機能]シート

[運用情報の定義]ウィンドウ-[印刷形式]シート【Windows】

■操作手順

  1. [運用情報の定義]ウィンドウの表示
  2. [Systemwalker OperationMGR環境定義]ウィンドウで、[運用情報]ボタンをクリックすると、[運用情報の定義]ウィンドウが表示されます。

  3. 対象シート(運用制御/ログ/利用機能/印刷形式)の選択
  4. ジョブおよびキューの制御について定義する場合は、[運用制御]シートを選択します。

    ジョブの実行履歴情報や稼働実績情報について定義する場合は、[ログ]シートを選択します。

    ファイルのコード変換やクラスタシステム運用時の定義などについて定義する場合は、[利用機能]シートを選択します。

    接続先サーバがWindowsの場合、JCLによるジョブにおいてジョブ結果の一括出力機能の印刷形式について定義する場合は、[利用機能]シートで[prtパラメタを有効にする]をチェックした後、[印刷形式]シートを選択します。

  5. 定義内容の設定
  6. Systemwalker OperationMGRのインストール直後は、[運用制御]シートの[ジョブ制御]および[キュー]、そして[ログ]シートのジョブ実行履歴情報([保存場所]および[保存日数])については標準的な内容が定義されています。運用方法に応じて、各シートの定義内容を設定してください。

  7. 設定内容の保存
  8. [OK]ボタンをクリックして、設定内容を保存します。同時に[ジョブ実行制御の起動モードの設定]ダイアログボックスが表示されます。

  9. 設定内容の反映
  10. 設定内容を反映するためには、ジョブ実行制御を初期化モードで再起動する必要があります。

    以下に操作方法を説明します。

■入力規約

[運用情報の定義]ウィンドウの入力規約を以下に示します。

パスを入力する場合:
スペースキー、タブキーおよび以下の記号は入力できません。
  ,  ;  *  ?  "  <  >  |  

また、“\”を入力した場合、エスケープ文字として認識されません。

数値を入力する場合:
英字、特殊文字、スペースキーおよびタブキーは入力できません。
上記以外のテキスト入力およびプルダウンメニューのテキスト入力の場合:
スペースキー、タブキーおよび以下の記号は入力できません。
\  /  :  ;  ,  *  ?  "  <  >  |

image

ただし、以下の項目については、上記の入力規約とは異なりますので注意してください。
[キューの作成/編集]ウィンドウの[キュー名]および[ホストグループ]の場合:
英数字、“-”(半角ハイフン)および“_”(半角アンダーバー)のみ使用できます。また、1文字目は必ず英文字にします。英字の大文字と小文字は区別されません。
[キューの作成/編集]ウィンドウの[構成ホスト名]の場合:
スペースキー、タブキーおよび以下の記号は入力できません。
\  /  :  ;  *  ?  "  <  >  |

■初期化ファイルを直接編集する場合

[運用情報の定義]ウィンドウで設定した内容は、ジョブ実行制御の初期化ファイルに反映されます。初期化ファイルは、viやメモ帳などのエディタによって直接編集することもできます。

初期化ファイルを直接編集する場合の定義方法については、“初期化ファイル(ジョブ実行制御)”を参照してください。

[運用情報の定義]ウィンドウの[運用制御シート]

image

[ジョブ投入先のキューの省略値を指定する]:
ジョブ投入時およびジョブネット(ジョブ実行制御属性)へのジョブ登録時に、キューを省略する運用を行う場合の省略値を指定します。[デフォルトキュー名]には、[キューの作成]ウィンドウで定義したキュー名を指定してください。

ジョブ投入時に投入先のキューの指定を省略したジョブは、ここで指定したデフォルトキューに投入されます。ここで指定しなかった場合、ジョブ投入時に、投入先のキューの指定を省略することはできません。

[同時実行可能なジョブを制限する]:
Systemwalker OperationMGRを導入しているサーバ全体で同時実行が可能なジョブ数を制限する場合に指定します。[ジョブの多重度]には、最大値を指定します。指定できる値は1〜99です。

省略した場合、システム内のジョブの多重度は制限されません。

[EE]

複数サブシステム運用をしている場合には、各サブシステムにおいて同時実行が可能なジョブ数の制限となります。そのため、サーバ全体で同時実行が可能なジョブ数を制限することはできません。

[優先順位の省略値を指定する]:
[キューの作成]ウィンドウにおいて、[優先順位の省略値を指定する]を選択しないで定義したキューがある場合、ここで[優先順位の省略値]に指定した優先順位が採用されます。指定できる値は0〜63で、値が大きいほど優先順位は高くなります。

指定しなかった場合、すべてのキューについて[キューの作成]ウィンドウで[優先順位の省略値を指定する]を選択する必要があります。

[キュー]:
キュー一覧を表示します。

キューを新規に作成する場合は、[追加]ボタンをクリックします。既存のキューの設定内容を変更したい場合は、リストの中のキューを選択し、[編集]ボタンをクリックします。削除する場合は、キュー一覧から削除するキューを選択し、[削除]ボタンをクリックします。

[追加]ボタンをクリックした場合は[キューの作成]ウィンドウが、[編集]ボタンをクリックした場合は [キューの編集]ウィンドウが表示されます。[キューの作成/編集]ウィンドウで、新しく追加するキューの設定および既存のキューの設定内容を変更してください。

[キューの作成/編集]ウィンド

image

キューについての定義を行います。

本ウィンドウでキューに関する定義内容を設定し、[OK]ボタンをクリックするとキュー一覧に定義内容が追加または反映されます。ただし、[キュー名]に入力した名称が既に使用されている場合や、入力した値が正しくない場合にはエラーが表示されます。

[キュー名]:
キュー名を指定します。キュー名は15文字以内で指定します。

キュー名は省略できません。

[同時実行可能なジョブ数を制限する]:
当該キューにおいて同時実行が可能なジョブ数の制限値(キュー内のジョブの多重)を指定します。[ジョブの多重度]に指定できる値は1〜99です。

指定しなかった場合、キュー内のジョブの多重度は制限されません。

[投入可能ジョブ数を制限する]:
当該キューに投入できるジョブ数(このキューに存在するすべてのジョブの総数)を制限します。[ジョブ数]に指定できる値は1〜99です。

キュー内の[ジョブの多重度]と同じ値を指定することにより、実行待ちのジョブを作らないようにすることができます。

指定しなかった場合は、投入可能ジョブ数は制限されません。

[優先順位の省略値を指定する]:
当該キューにおける実行待ちジョブの優先順の省略値を設定します。[優先順位の省略値]に指定できる値は0〜63です。ジョブ投入時に優先順位を省略した場合、このオペランドの値が当該ジョブの優先順位として採用されます。

[運用情報の定義]ウィンドウの[運用制御]シートで[優先順位の省略値を指定する]を指定していない場合、省略することはできません。

【Windows】

[ジョブ実行優先度を指定する]:
ジョブから起動されるプログラムのスレッドの優先順位を、[ジョブ実行優先度]に0〜4の数値で指定します。値が大きいほどスレッドの優先順位が高くなります。

指定できる0〜4の値は、以下に示す意味を持ちます。

指定値

優先順位クラス

スレッドの優先順位

4

NORMAL

HIGHEST

3

NORMAL

ABOVE_NORMAL

2

NORMAL

NORMAL

1

NORMAL

BELOW_NORMAL

0

NORMAL

LOWEST

指定しなかった場合は、2が採用されます。

【UNIX】

[ジョブ実行優先度を指定する]:
ジョブに対するCPUの配分を指定します。[ジョブ実行優先]に指定できる値は-20〜19です。値が小さいほどCPU配分が高くなります。

ジョブを実行するプロセスの実行優先度を指定するものであり、-20〜19の指定値は、UNIXシステムのナイス値に相当します。

指定しなかった場合は、0が採用されます。

ここでの設定値“-20〜19”は、[キューの定義の一時変更]ダイアログボックスと[キューの詳細情報の表示]ダイアログボックスにおいて、“0〜39”に変換されて表示されます(表示名:デフォルト実行優先度)。この場合、値が大きいほどCPU配分率が高いことを示します。

[ジョブ経過時間を制限する]:
当該キューにおけるジョブ経過時間の制限値を指定します。指定できる値は、1秒〜999日23時間59分59秒です。

指定しなかった場合、ジョブ経過時の制限は行われません。

[負荷分散機能を使用する]:【Windows】
ジョブ実行制御では、投入されたジョブを同一ドメイン内の負荷が低い他のサーバで実行させて負荷を分散することができます。これを負荷分散機と呼びます。当該キューにこの負荷分散機能を適用する場合には、[ホストグループ]および[構成ホスト名]を指定します。

[ホストグループ]には、ホストグループ(負荷分散先のサーバのグループ)名を64文字以内で指定します。

[構成ホスト名]には、ホストグループを構成するサーバのホスト名、およびジョブの多重度(各サーバで同時に実行できるジョブ数)を“ホスト名(多重度)”の形式で指定します。ホスト名は10個まで指定できます。ホスト名にはコンピュータ名を指定し、自ホストを指定することもできます。ホスト名自体には“(”および“)”は使用できません。ジョブの多重度には、各サーバで実行できるジョブ数を1〜99の間で指定します。複数指定する場合には、以下のように“,”(コンマ)で区切り、全体を“()”(括弧)で囲みます。

(host1(4),host2(2))

なお、ここで定義できるホスト名は、当該サーバが参加するドメインに参加しているサーバのホスト名のみです。他ドメインに参加しているサーバ、およびドメインに参加していないサーバのホスト名を定義することはできません。

負荷分散機能を使用した場合、以下に示すように、ホストグループ内で最も負荷の低いサーバ(“実行中ジョブ数÷[構成ホスト名]で指定した多重度”が最も小さいサーバ)で実行されます。

image

◆負荷分散機能を使う場合に必要となる条件【Windows

負荷分散機能を使う場合は、以下の条件を整える必要があります。

[ジョブを所有者の権限で実行する]を指定した場合:
ジョブ投入者の権限でジョブが実行されるので、この利用者のパスワードが投入元サーバと実行サーバで一致している必要があります。
[ジョブを所有者の権限で実行する]を指定しない場合:
当該サーバのジョブ実行制御サービス起動アカウントと、負荷分散先サーバのジョブ実行制御サービス起動アカウントが同じであり、かつ、それらのパスワードが同じである必要があります。

なお、各サーバのジョブ実行制御サービス起動アカウントを、すべて同一のドメインアカウントにすれば、パスワードの統一をする必要がなくなります。

image

負荷分散先のサーバは負荷分散専用に使用し、他の業務と兼用しないことをお勧めします。その背景について下図を例に説明します。

image

サーバAに投入されたジョブは、分散先サーバ(サーバBまたはサーバC)に実行を依頼されます。分散先サーバでは、負荷分散用の内部的なキューが用意されており、ジョブはこのキューで実行されます。このキューはサーバAのジョブ投入キュー1が管理しており、サーバAでは参照できますが、分散先サーバからは見ることはできません。

例えばここで、サーバBを他の業務に使うために新たにキューを作成して運用した場合、これらのキューの稼働状態はサーバBからは参照できますが、サーバAからは参照できません。その結果、サーバAではサーバBでの負荷の状況を正確に把握できなくなります。

以上のことから、負荷分散先のサーバは負荷分散専用に運用することをお勧めします。しかしながら、サーバBをただの負荷分散用としてだけでなく、別業務との共用をしたい場合は、図のようにサーバBの多重度を低く設定して運用してください。

◆[キューの作成/編集]ウィンドウでの設定についての注意事

以下に、キューの作成/編集ウィンドウで設定する場合の注意事項について示します。

[運用情報の定義]ウィンドウの[ログ]シー

image

[ジョブ実行履歴情報を保存する]:
Systemwalker OperationMGRのジョブの実行履歴情報(ログファイル)について指定します。ただし、[ジョブ実行履歴情報]のチェックボックスは、常にチェックされた状態となります。[保存場所]および[保存日数]のみ本シートで変更可能です。
[保存場所]
ログファイルの作成先パス名をフルパスで指定します。パス名の長さは最大245バイトまで記述できます。存在しないパス名を指定した場合、作成するかどうかを確認してきます。

ログファイルはこのパスの配下に以下のファイル名で作成されます。

日付.log

日付:ログファイルが作成された年月日。
        年は西暦4桁、月は2桁、日は2桁で表示されます。

なお、インストール直後は以下のディレクトリ配下に格納されています。

【Windows】

Systemwalker OperationMGRインストール先ディレクトリ\MpWalker.JM\mpmjessv\hist

[EE]

複数サブシステム運用を行っているサーバに接続している場合は、以下のパスを指定します。

  • サブシステム番号0:作成先パス
  • サブシステム番号1〜9:作成先パス\(=サブシステム番号)

【UNIX】

/var/spool/mjes/hist

[EE]

複数サブシステム運用を行っているサーバに接続している場合は、以下のパスを指定します。

  • サブシステム番号0:作成先パス
  • サブシステム番号1〜9:作成先パス/(=サブシステム番号)
[保存日数]
ログファイルを保存する日数を指定します。日数は1〜31の範囲で指定します。指定した日数を超えたログファイルは、削除されます。
[稼働実績情報を保存する]:
稼働実績情報を採取する場合に指定します。
[保存場所]
稼働実績情報ファイルの作成先パス名をフルパスで指定します。パス名の長さは最大245バイトまで記述できます。存在しないパス名を指定した場合、作成するかどうかを確認してきます。

稼働実績情報ファイルはこのパスの配下に以下のファイル名で作成されます。

日付.csv

日付:稼働実績情報ファイルが作成された年月日。
        年は西暦4桁、月は2桁、日は2桁で表示されます。

[EE]

複数サブシステム運用を行っているサーバに接続している場合は、以下のパスを指定します。

  • サブシステム番号0:作成先パス
  • サブシステム番号1〜9:作成先パス\
  • UNIXの場合は、作成先パス/ (=サブシステム番号)

[保存日数]
稼働実績情報ファイルを保存する日数を指定します。日数は1〜31の範囲で指定します。指定した日数を超えた稼働実績情報ファイルは、削除されます。

なお、稼働実績情報ファイルの詳細については、“Systemwalker OperationMGR リファレンスマニュアル”を参照してください。

◆ログファイルと稼動実績情報ファイルの見積もりについ

本シートでログファイルおよび稼働実績情報ファイルの[保存場所]を指定した場合、指定した場所にログファイルおよび稼働実績情報ファイルが作成されます。それぞれのファイルの作成領域として、以下の見積もり式で算出したディスク容量をあらかじめ確保してください。なお、ジョブの強制終了などを行うと、必要容量が若干増加しますので、余裕を持って容量を確保してください。

[図:ログファイルの見積り]

1日のジョブ数 × 300バイト × 保存日数+ ジョブの強制終了回数 × 80バイト

 

[図:稼働実績情報ファイルの見積り]

(サービス起動/停止レコード容量 + ジョブレコード容量 + ステップレコード容量)× 保存日数

サービス起動/停止レコード容量(byte/日)
    (72 + h) × S
            h:ホスト名長
            S:1日にサービス/デーモンを起動/停止する回数

ジョブレコード容量(byte/日)
    (429 + (4 × h) + j + u + (2 × q) + c) × J
            h:ホスト名長(最大値を使用してください)
            j:ジョブ名長(最大値を使用してください)
            u:ユーザ名長(最大値を使用してください)
            q:キュー名長(最大値を使用してください)
            c:コマンド名長(最大値を使用してください)
            J:1日のジョブ起動数

ステップレコード容量(byte/日)
    (182 + (2 × h) + j + s)× S
            h:ホスト名長(最大値を使用してください)
            j:ジョブ名長(最大値を使用してください)
            s:ステップ名長(最大値を使用してください)
            S:1日のジョブ起動数内の最大ステップ数

各値が分からない場合は、以下の数値(最大値)を使用してください。
            h:ホスト名長      64 byte
            u:ユーザ名長      64 byte
            j:ジョブ名長      64 byte
            q:キュー名長      15 byte
            s:ステップ名長    16 byte

[運用情報の定義]ウィンドウの[利用機能]シー

image

[ジョブを所有者の権限で実行する]:【Windows】
Systemwalker OperationMGR上で実行されるすべてのジョブは、サーバにおいてジョブ実行制御サービスを起動したアカウントの権限で実行されます。本チェックボックスを指定すると、すべてのジョブはそれぞれのジョブの所有者の権限で実行されるようになります。以下に、本チェックボックスを指定した場合に、ジョブがどの権限で実行されるかを示します。

ジョブの種類

意 味

ジョブが実行される時の
権限

スケジュールジョブ

ジョブスケジューラに登録されたジョブネット内のジョブ

ジョブネットの実行者

デマンドジョブ

ジョブ実行制御を使って投入されたジョブ

ジョブの投入者

なお、ジョブをジョブ所有者の権限で実行するためには、本パラメタの指定の他に以下の作業が必要です。

◆[ジョブを所有者の権限で実行する]を指定した場合の注意事

[ファイルのコード変換を行う]:
コード体系の異なるサーバ間でのネットワークジョブの実行において、ファイルのコード変を行います。ネットワークジョブ実行時に、運用上コード変換する必要がある場合に指定します。

指定しなかった場合は、ネットワークジョブ実行時にコード変換は行われません。

なお、ネットワークジョブ以外のジョブの場合には、本チェックボックスの指定の有無による影響は一切ありません。

本チェックボックスは、ジョブ投入元サーバにおいて指定してください。なお、複数のサーバ間にて、相互にネットワークジョブを実行する際にコード変換が必要な場合は、それぞれのサーバで指定してください。ただし、実行サーバに導入されているのが、Systemwalker OperationMGRではなく、MpWalker/JMの場合は、ジョブ投入元サーバで本チェックボックスを指定してもコード変換できません。

コード変換は、以下の“ネットワークジョブの連携組合わせとコード変換の対応表および“コード変換対象ファイル一覧に従って、文字コードと改行コードが変換されます。

[表:ネットワークジョブの連携組合わせとコード変換の対応表]

   実行側
投入元


Windows

UNIX

SJIS

EUC

Windows

変換しない

改行コードを変換

改行コードを変換
文字コードを変換


UNIX

SJIS

改行コードを変換

変換しない

文字コードを変換

EUC

改行コードを変換
文字コードを変換

文字コードを変換

変換しない

[表:コード変換対象ファイル一覧]

ジョブ形態

ファイル種別

コード変換の可/不可

JCL以外

ジョブファイル

可(注1)

標準出力ファイル

標準エラー出力ファイル

任意のファイル

不可(注2)

JCL

ジョブファイル

不可(注3)

標準出力ファイル

標準エラー出力ファイル

任意のファイル

不可

注1) qsubコマンドで、ジョブファイルを指定したホストへ転送して
   実行するように指定した場合のみ有効となります。
注2) JCL以外の場合、任意のファイルを転送する機能はないため。
注3) JCLの場合、JCLファイルをリモートサーバへ転送して実行する
   機能はないため。

image

ネットワークジョブにおいて、その標準出力ファイルがテキストファイルでない場合、コード変換に失敗する可能性があります。コード変換に失敗した場合は、バイナリファイルとして再転送し、エラーメッセージを出力したうえで、ジョブは正常終了します。

エラーメッセージについては、“Systemwalker OperationMGR オンラインヘルプ”を参照してください。

[リカバリモードで起動した時、すべてのキューを停止する]:
システムダウンや停電などによりシステムが停止した場合、次回システム起動時にはジョブ実行制御サービス/デーモンはキューが稼働した状態で運用を開始します(リカバリモー)。しかし、運用を再開する前に、Systemwalker OperationMGRを導入しているサーバやジョブの状態をチェックして必要な処置をしておきたい場合があります。その場合に本チェックボックスを指定します。

本チェックボックスを指定した場合、ジョブ実行制御サービス/デーモンを再起動してもジョブは実行待ち状態(キュー停止)になり、キューを起動するまでジョブは実行されません。必要な処置を実施したあと、qstartコマンドでキューを起動して運用を再開します。

なお、[運用情報の定義]ウィンドウでの設定内容を反映するためには、ジョブ実行制御の運用を初期化モーで再起動する必要がありますが、本チェックボックスだけを修正した場合は、再起動する必要はありません。

[サービスmjsnetを9327/tcpで登録する]:【Windows】
本チェックボックスを指定すると、servicesファイルにmjsnetを9327/tcpで追加登録します。ネットワークジョブを運用する場合は、サーバ間でポート番号を統一する必要があるため、ここで指定しておくことを推奨します。
[同名ジョブを同時に実行しない]:
同一ジョブ名のジョブを同時に実行させたくない場合に指定します。
[ジョブ登録時に指定したディレクトリに移動し、実行する]:
初期値は、チェックしている状態です。通常変更する必要はありません。チェックしている場合、ジョブ実行制御属性のジョブは、ジョブ登録時に指定したディレクトリで実行されます。チェックをしなかった場合は、以下のディレクトリで実行されます。

【Windows】

ジョブ実行制御の一時作業域で実行されます。

【UNIX】

ジョブネットを登録したプロジェクトの所有者のホームディレクトリで実行されます。

[prtパラメタを有効にする]:【Windows】
JCLによるジョブにおいて、ジョブ結果の一括出力機能を使用する場合、本チェックボックスを指定します。
本チェックボックスをチェックすると、[印刷形式]シートが追加表示されるので、印刷に関する設定は[印刷形式]シートで行います。
[クラスタシステムのためのノード名定義を行う]:
クラスタシステムで運用する場合のノード名を指定します。[ノード名1]および[ノード名2]に、クラスタシステムを構成する2台のサーバ名を設定します。ノード名には、IPアドレスを指定することもできます。
[スプールディレクトリ]:【Windows】
クラスタシステムで運用する場合の、スプールディレクトリの格納先を指定します。

◆ノード名定義ファイルを直接編集する場

[クラスタシステムのためのノード名定義を行う]で指定したノード名は、ノード名定義ファイルに反映されます。ノード名定義ファイルは、viやメモ帳などのエディタによって直接編集することもできます。

ノード名定義ファイルを直接編集する場合の定義方法については、“ノード名定義ファイル”を参照してください。

[運用情報の定義]ウィンドウの[印刷形式]シート【Windows

image

JCLによるジョブにおいて、ジョブ結果の一括出力機を使用する場合に定義するシートです。[利用機能]シートで[prtパラメタを有効にする]を指定した場合に表示されます。

なお、JCLにてジョブ結果の一括出力機能を使った場合、その印刷形式に関する属は以下の優先順位で採用されます。

image

したがって、本シートで定義を行うことにより、ジョブのJCLにおいて印刷形式に関する属性をそれぞれ指定する作業を省略することができます。

JCLについては“Systemwalker OperationMGR リファレンスマニュアル”を参照してください。

image

[印刷形式]シートの定義は、ジョブ出力制御機能を使用していない場合に使用されます。ジョブ出力制御機能を使用している場合は、ジョブ出力制御機能の初期化ファイルのprtパラメタの指定が使用されます。ジョブ出力制御機能のprtパラメタの詳細は、“prtパラメタ”の説明を参照してください。
[プリンタの本]:
[プリンタの本名]には、プリントマネージャで管理されているプリンタ名を32文字以下の半角英数字で指定します。空白、&、(、)を含むプリンタ名は指定することはできません。
[プリンタの別]:
プリンタの本名に対するプリンタの別名を定義します。[プリンタの別名]には、任意のプリンタ名を32文字以下の半角英数字で定義します。空白、&、(、)を含むプリンタ名は指定することはできません。

JCLのfile制御文のprtオペランドでは、プリンタの本名の他に、当オペランドで定義したプリンタの別名を指定できます。

[フォントを指定する]:
当該プリンタのフォント名の省略値を指定します。[フォント名]にはフォント名を入力し、[サイズ]よりフォントサイズを選択します。本項目を指定しなかった場合は、プリントマネージャの定義が採用されます。
[印刷方向を指定する]:
当該プリンタの印刷方向を指定します。[印刷方向]で縦か横かを選択します。連続用紙プリンタの場合は、当項目の指定に関係なく、プリントマネージャの定義が採用されます。
[用紙サイズを指定する]:
該当プリンタの用紙サイズを指定します。

連続用紙プリンタの場合は、本項目の指定に関係なくプリントマネージャの定義が採用されます。


目次 索引 前ページ次ページ

All Rights Reserved, Copyright (C) 富士通株式会社 1995-2003