ETERNUS SF Recovery Manager for Oracle 13.1.0 説明書 - Solaris(TM) Operating System - |
目次
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本章では、Recovery Manager for Oracleのバックアップ運用について説明します。
Recovery Manager for Oracleは、以下のバックアップ機能を提供します。
それぞれの機能を実行するには、オンラインバックアップメインメニュー画面から実行する方法と、コマンドラインから実行する方法があります。
ただし、「OPC物理コピー完了待ち」は、オンラインバックアップメインメニュー画面から実行することはできません。
Recovery Manager for Oracleを使用した、一般的なバックアップ手順について説明します。
バックアップは、一般的に、以下の手順で運用します。
ターゲットデータベースのディスクから、ディスクへのオンラインバックアップを実行します。
オンラインバックアップについては、「オンラインバックアップ」を参照してください。
「運用環境設定」で「データファイルバックアップ方法」として「OPC」または「差分OPC」を選択している場合、OPC物理コピーの完了を待ち合わせます。
OPC物理コピー完了待ちについては、「OPC物理コピー完了待ち」を参照してください。
採取したバックアップデータをテープへバックアップすることにより、リスクの分散を図ることができます。
Recovery Manager for Oracleでは、テープへのバックアップ機能は提供しておりません。
バックアップソフトウェアを使用し、バックアップボリュームのデータをテープへバックアップすることを推奨します。
テープバックアップを行う領域は、以下のとおりです。
各バックアップ領域については、「ディスク資源配置」を参照してください。
各データのバックアップ先の確認方法は、「運用環境設定」を参照してください。
テープバックアップの際の注意事項
ターゲットデータベースのバックアップ済みのアーカイブログファイルを削除します。
旧アーカイブログファイルの削除については、「旧アーカイブログファイル削除」を参照してください。
アーカイブログファイルの削除
アーカイブログファイルは自動では削除されないため、放っておくと、ディスクスペースを圧迫することがあります。不要になった、バックアップ済みのアーカイブログファイルは、定期的に削除してください。
また、Recovery Manager for Oracleを使用してバックアップ運用を行う場合、Recovery Manager for Oracleを使用せずにアーカイブログファイルを削除することはできません。必ず、Recovery Manager for Oracleを使用してアーカイブログファイルを削除してください。
バックアップ機能を使用する前に行うべき作業について説明します。
オンラインバックアップメインメニュー画面からバックアップ機能を実行する場合、以下の手順でオンラインバックアップメインメニュー画面を起動します。
データベースサーバにrootユーザーでログインします。
root以外のユーザーでログイン後、suコマンドを実行し、rootユーザーに変更することも可能です。
クラスタ運用の場合、クラスタリソースがオンライン状態のノード(以降、“プライマリノード”と称します)もしくは論理ホストにログインしてください。
オンラインバックアップメニュー画面を起動するには、X Window Systemが動作している必要があります。
X Window Systemが動作していない場合は、起動してください。
ターゲットデータベースに関する、以下の環境変数を設定します。
環境変数 |
設定値 |
ORACLE_HOME |
ターゲットデータベースのORACLE_HOMEを設定します。 |
LD_LIBRARY_PATH |
32bit版のOracle Databaseを使用する場合、“$ORACLE_HOME/lib”を追加します。 |
オンラインバックアップメインメニュー画面を起動します。
以下のコマンドを実行してください。
# /opt/FJSVrmfo/bin/rmfobackup <Enter> |
オンラインバックアップメインメニュー画面が表示されます
クラスタ運用環境でバックアップ機能を実行する場合、PRIMECLUSTER Web-Based Admin View のGlobal Cluster Services で、Reliant(R) Monitor Software の各リソースの状態を確認します。
これらの項目に異常がある場合は、クラスタリソースの復旧を行ってください。
クラスタリソースの状態確認方法および復旧方法については、「PRIMECLUSTER Web-Based Admin View 操作手引書」を参照してください。
コマンドラインを使ってバックアップ機能を実行する場合、コマンド実行前に以下の手順を実施します。
データベースサーバにrootユーザーでログインします。
root以外のユーザーでログイン後、suコマンドを実行し、rootユーザーに変更することも可能です。
クラスタ運用の場合、プライマリノードもしくは論理ホストにログインしてください。
ターゲットデータベースに関する、以下の環境変数を設定します。
環境変数 |
設定値 |
ORACLE_HOME |
ターゲットデータベースのORACLE_HOMEを設定します。 |
LD_LIBRARY_PATH |
32bit版のOracle Databaseを使用する場合、“$ORACLE_HOME/lib”を追加します。 |
「クラスタリソースの状態確認」の手順に従って、各リソースの状態を確認します。
オンラインバックアップでは、データベースを停止せずに、以下のファイルのバックアップを採取します。
オンラインバックアップの際の注意事項
オンラインバックアップメインメニュー画面からオンラインバックアップを実行する手順を説明します。
「オンラインバックアップメインメニュー画面の起動」の手順に従って、オンラインバックアップメインメニュー画面を起動します。
「クラスタリソースの状態確認」の手順に従って、各リソースの状態を確認します。
バックアップ対象のデータベースを選択します。
オンラインバックアップメインメニュー画面で、「バックアップ」ボタンをクリックするか、「操作」メニューから「バックアップ」を選択します。
以下のメッセージが出力されます。
オンラインバックアップを行う場合は、「続行」ボタンをクリックします。
オンラインバックアップが開始され、以下の画面が表示されます。
オンラインバックアップが完了すると、以下のメッセージが表示されます。
実行ログを確認し、「OK」ボタンをクリックします。実行ログの確認については、「バックアップ結果確認」を参照してください。
以下のコマンドで、オンラインバックアップを実行します。
コマンドを実行する前の手順については、「コマンド実行準備」を参照してください。
/opt/FJSVrmfo/bin/rmfobackup -b dbname |
dbname : ターゲットデータベース名
オプション |
説明 |
-b |
オンラインバックアップを実行します。 |
dbname |
指定されたデータベースを操作の対象とします。 |
= 0 : 正常終了
> 0 : 異常終了
データベース「ora10g」のオンラインバックアップを実行します。
# /opt/FJSVrmfo/bin/rmfobackup -b ora10g <Enter> |
旧アーカイブログファイル削除は、以下のファイルを削除します。
アーカイブログファイルは自動では削除されないため、放っておくと、ディスクスペースを圧迫することがあります。不要になった、バックアップ済みのアーカイブログファイルは、定期的に削除してください。
旧アーカイブログファイル削除の注意事項
オンラインバックアップメインメニュー画面から旧アーカイブログファイル削除を実行する手順を説明します。
「オンラインバックアップメインメニュー画面の起動」の手順に従って、オンラインバックアップメインメニュー画面を起動します。
「クラスタリソースの状態確認」の手順に従って、各リソースの状態を確認します。
旧アーカイブログファイル削除を行うデータベースを選択します。
オンラインバックアップメインメニュー画面で、「操作」メニューから「旧アーカイブログ削除」を選択します。
以下のメッセージが出力されます。
旧アーカイブログファイルの削除を行う場合は、「続行」ボタンをクリックします。
旧アーカイブログファイルの削除が開始され、以下の画面が表示されます。
旧アーカイブログファイルの削除が完了すると、以下のメッセージが表示されます。
実行ログを確認し、「OK」ボタンをクリックします。実行ログの確認については、「バックアップ結果確認」を参照してください。
以下のコマンドで、旧アーカイブログファイル削除を実行します。
コマンドを実行する前の手順については、「コマンド実行準備」を参照してください。
/opt/FJSVrmfo/bin/rmfobackup -a dbname |
dbname : ターゲットデータベース名
オプション |
説明 |
-a |
旧アーカイブログファイル削除を実行します。 |
dbname |
指定されたデータベースを操作の対象とします。 |
= 0 : 正常終了
> 0 : 異常終了
データベース「ora10g」 の旧アーカイブログファイル削除を実行します。
# /opt/FJSVrmfo/bin/rmfobackup -a ora10g <Enter> |
バックアップ初期化は、以下のバックアップ情報を削除します。
以下の作業を行った場合、以前のバックアップ情報が無効となるため、必ず、バックアップ初期化を実行してください。
リカバリ・カタログ・データベースの再作成および削除については、「運用環境設定」を参照してください。
バックアップ初期化の際の注意事項
オンラインバックアップメインメニュー画面からバックアップの初期化を実行する手順を説明します。
「オンラインバックアップメインメニュー画面の起動」の手順に従って、オンラインバックアップメインメニュー画面を起動します。
「クラスタリソースの状態確認」の手順に従って、各リソースの状態を確認します。
バックアップ情報を初期化するデータベースを選択します。
オンラインバックアップメインメニュー画面で、「操作」メニューから「バックアップ初期化」を選択します。
以下のメッセージが出力されます。
バックアップの初期化を行う場合は、「続行」ボタンをクリックします。
バックアップの初期化が開始され、以下の画面が表示されます。
バックアップの初期化が完了すると、以下のメッセージが表示されます。
実行ログを確認し、「OK」ボタンをクリックします。実行ログの確認については、「バックアップ結果確認」を参照してください。
以下のコマンドで、バックアップ初期化を実行します。
コマンドを実行する前の手順については、「コマンド実行準備」を参照してください。
/opt/FJSVrmfo/bin/rmfobackup -i dbname |
dbname : ターゲットデータベース名
オプション |
説明 |
-i |
バックアップ初期化を実行します。 |
dbname |
指定されたデータベースを操作の対象とします。 |
= 0 : 正常終了
> 0 : 異常終了
データベース「ora10g」 のバックアップ初期化を実行します。
# /opt/FJSVrmfo/bin/rmfobackup -i ora10g <Enter> |
Recovery Manager for Oracleがバックアップ対象としているファイルのうち、アーカイブログファイルのバックアップを行います。
アーカイブログファイルバックアップの際の注意事項
オンラインバックアップメインメニュー画面からアーカイブログファイルバックアップを実行する手順を説明します。
「オンラインバックアップメインメニュー画面の起動」の手順に従って、オンラインバックアップメインメニュー画面を起動します。
「クラスタリソースの状態確認」の手順に従って、各リソースの状態を確認します。
アーカイブログファイルバックアップを採取するデータベースを選択します。
オンラインバックアップメインメニュー画面で、「操作」メニューから「アーカイブログバックアップ」を選択します。
以下のメッセージが出力されます。
アーカイブログファイルバックアップを行う場合は、「続行」ボタンをクリックします。
アーカイブログファイルバックアップが開始され、以下の画面が表示されます。
アーカイブログファイルバックアップが完了すると、以下のメッセージが表示されます。
実行ログを確認し、「OK」ボタンをクリックします。実行ログの確認については、「バックアップ結果確認」を参照してください。
以下のコマンドで、アーカイブログファイルバックアップを実行します。
コマンドを実行する前の手順については、「コマンド実行準備」を参照してください。
/opt/FJSVrmfo/bin/rmfobackup -l dbname |
dbname : ターゲットデータベース名
オプション |
説明 |
-l |
アーカイブログファイルをバックアップします。 |
dbname |
指定されたデータベースを操作の対象とします。 |
= 0 : 正常終了
> 0 : 異常終了
データベース「ora10g」 のアーカイブログファイルをバックアップします。
# /opt/FJSVrmfo/bin/rmfobackup -l ora10g <Enter> |
バックアップ方法がOPCの場合、オンラインバックアップの実行後にOPC物理コピー完了待ちを行います。
OPC物理コピー完了待ちは、オンラインバックアップメインメニュー画面から実行することはできません。
以下のコマンドで、OPC物理コピー完了待ちを実行します。
コマンドを実行する前の手順については、「コマンド実行準備」を参照してください。
/opt/FJSVrmfo/bin/rmfobackup -w dbname |
dbname : ターゲットデータベース名
オプション |
説明 |
-w |
OPC物理コピー完了待ちを実行します。 |
dbname |
指定されたデータベースを操作の対象とします。 |
= 0 : 正常終了
> 0 : 異常終了
データベース「ora10g」 のOPC物理コピー完了待ちを実行します。
# /opt/FJSVrmfo/bin/rmfobackup -w ora10g <Enter> |
バックアップコマンドの実行結果は、実行ログファイルおよびシステムログから確認することができます。
バックアップを行うと、以下のディレクトリにファイルが作成され、詳細情報が出力されます。
/opt/FJSVrmfo/log/backup/dbname |
dbname : ターゲットデータベース名
作成されるファイル名は、以下のとおりです。
ファイル名 |
ログの種類 |
bup1_YYYYMMDDHHMISS.log |
オンラインバックアップ実行ログ |
bup2_YYYYMMDDHHMISS.log |
旧アーカイブログファイル削除実行ログ |
bup3_YYYYMMDDHHMISS.log |
バックアップ初期化実行ログ |
bup4_YYYYMMDDHHMISS.log |
アーカイブログファイルバックアップ実行ログ |
bup5_YYYYMMDDHHMISS.log |
OPC物理コピー完了待ち実行ログ |
YYYYMMDDHHMISS : 実行した時刻(年月日時分秒)
バックアップに失敗した場合は、ログファイルを参照し、エラーとなっている原因を取り除いた後、速やかにバックアップを再実行してください。
実行ログファイルの削除
実行ログ保存期間を経過した実行ログファイルは、旧アーカイブログファイル削除を実行すると削除されます。実行ログ保存期間については、「運用環境設定」を参照してください。
バックアップに失敗した場合、システムログに以下のメッセージが出力されます。
syslogデーモンが停止している、もしくは、ログの出力を抑止している場合は、出力されません。
異常終了: 00093: Database(dbname)のバックアップ処理が異常終了しました |
警告: 00094: Instance(hostname)が停止していますがバックアップ処理を続行します |
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