Interstage Application Server J2EE ユーザーズガイド
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第3部 EJB編> 第16章 EJBサービスの基本機能> 16.7 EJBサービスが提供するトランザクション機能

16.7.5 分散トランザクション機能を使用する

 複数のトランザクション処理を行っている場合、データベース連携サービスと連携した“分散トランザクション機能”を使用することにより、複数のトランザクション処理を1つのトランザクションとして扱うことができます。
 

 分散トランザクション機能は、以下の製品で利用できます。

 この機能を使用することにより、複数のリソースマネージャへのアクセス処理(JDBC、JMSなど)を1つのトランザクションとして制御することができます。
 トランザクションのコミットは、アクセスしたトランザクションに対して2フェーズコミットメントプロトコルで処理されます。

 そのため、トランザクション内で処理した、あるデータベースが回線異常などによりコミットできない状態の場合は、ロールバックを行い、トランザクション内で処理したすべてのリソースマネージャの内容をアクセス前の状態に戻すことができます。
 また、複数のJavaVM間で動作するEJBアプリケーションを、1つのトランザクションで使用することもできます。

 分散トランザクション機能の詳細は“JTSによる分散トランザクション処理”を参照してください。

■ 分散トランザクション機能の使用方法

 分散トランザクション機能を使用する場合の、環境設定からEJBアプリケーションの起動までの手順は以下のとおりです。

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1.リソースマネージャの環境設定

 分散トランザクション機能を使用する場合には、分散トランザクション機能で使用可能なリソースマネージャを登録します。

2.分散トランザクション機能を使用する場合の環境設定

 分散トランザクション機能の使用方法についての詳細やリソース管理プログラムの起動については、“リソース管理プログラムの運用”を参照してください。また、リソース管理プログラムを起動する際には、“リソース管理プログラムの環境設定”を参照し、CLASSPATHの設定をしてください。

3.EJBアプリケーション実行環境の設定

4.EJBアプリケーションの起動

 EJBアプリケーションを起動します。

■ 分散トランザクション機能を使用した場合のタイムアウト機能について

 分散トランザクション機能を使用した場合、EJBサービスが提供するトランザクションタイムアウト機能を使用することはできません。タイムアウト機能を使用する場合は、データベース連携サービスのトランザクションのタイムアウト機能を使用してください。

 “トランザクションのタイムアウト機能”についての詳細は、“グローバルトランザクションアプリケーションのタイマ監視”を参照してください。

注意事項


下へ16.7.5.1 分散トランザクション機能を使用したトランザクションの制御例

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