PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書 4.2 (Linux版)
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付録D コマンドリファレンス

D.19 コマンドによるスナップショット操作の流れ

ここでは、コマンドを使ってスナップショットを作成する操作の流れについて説明します。環境構築時の参考にしてください。

詳しくは、コマンドのリファレンスマニュアルを参照してください。

 

1) プロキシボリュームをマスタボリュームに結合します

コピー先となるプロキシボリュームをマスタボリュームに結合して、マスタボリュームの内容をプロキシボリュームにコピーします。結合する前に、プロキシボリュームを停止する必要があります。

 

例)マスタボリューム Volume1 とプロキシボリューム Volume2 を結合します。

# sdxvolume -F -c Class1 -v Volume2 
# sdxproxy Join -c Class1 -m Volume1 -p Volume2

コマンドの復帰後に、自動的に等価性コピーが行われます。

2) コピーの完了を確認します

等価性コピーが完了したことを確認します。

 

例) プロキシボリューム Volume2 の等価性コピーが完了したことを確認します。

# sdxinfo -S
OBJ    CLASS   GROUP   DISK    VOLUME  STATUS
------ ------- ------- ------- ------- --------
slice  Class1   Group1  Disk1   Volume1 ACTIVE
slice  Class1   Group1  Disk2   Volume1 ACTIVE
slice  Class1   Group2  Disk3   Volume2 STOP
slice  Class1   Group2  Disk4   Volume2 STOP

 

表示されたスライスの STATUS フィールドがすべて STOP になっていれば、等価性コピーは完了しています。

等価性コピー中の場合は、STATUS フィールドには COPY と表示されます。

 

3) スナップショットを作成します

等価性コピーが完了したことを確認してから、プロキシボリュームをマスタボリュームから分離し、スナップショットを作成します。

# sdxproxy Part -c Class1 -p Volume2

 

正しくスナップショットを作成するためには、アプリケーションを停止するか、あるいはデータを管理するソフトウェア固有の方法でデータの整合性を確保する必要があります。

たとえば、ファイルシステムを使用している場合、umount(8)コマンドを使って、ファイルシステムをアンマウントしたうえで、プロキシボリュームをマスタボリュームから分離するなどの手続きが必要です。

 

4) バックアップ操作を行います

作成したスナップショットからデータをバックアップする場合は、各バックアップツールの使用方法に従い、バックアップを行ってください。

バックアップ操作の完了後、スナップショット機能を使用しない場合は、プロキシボリュームの解除を行ってください。

 

5) プロキシボリュームをマスタボリュームに再結合します

プロキシボリュームの内容をマスタボリュームの内容と同じにする場合、作成したスナップショットを削除して、プロキシボリュームをマスタボリュームに再結合します。再結合する前に、プロキシボリュームを停止する必要があります。


Class1が共用クラスの場合は、sdxvolume -Fコマンドで -e allnodes オプションを指定することにより、クラススコープ内の全ノードで Volume2 を停止します。

# sdxvolume -F -c Class1 -v Volume2
# sdxproxy Rejoin -c Class1 -p Volume2

 

操作1) と同様に、等価性コピーが行われます。

上記の操作で使用したプロキシボリュームに対して、バックアップ操作を繰り返す場合は、操作2) 〜 操作4) を行ってください。

 

6) プロキシボリュームを解除します

マスタボリュームに結合されているプロキシボリュームを解除して、スナップショット機能の使用を終了します。

# sdxproxy Break -c Class1 -p Volume2

 

 


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