ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 テープバックアップ連携編 13.0 -Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Sever(TM) 2003-, -Solaris-, -HP-UX-, -Linux-, -AIX-
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付録C システムボリュームのバックアップ運用

本付録では、AdvancedCopy Managerでシステムボリュームのバックアップ/リストアについて説明します。

C.1 概要 

システムボリュームをETERNUS3000/ETERNUS6000シリーズに配置した環境では、レプリケーション管理のサーバ間レプリケーションを利用してシステムボリュームのバックアップ/リストアを行うことができます。

また、システムボリュームのバックアップ先となっている複製先ボリュームをテープバックアップ運用を行う業務ボリュームとして登録することで、システムボリュームのバックアップデータをテープで管理することもできます。

[図C.1 システム構成例]

システムボリュームをETERNUS上に配置するためには、外部ディスクアレイ装置からのシステム起動に対応したハードウェアが必要です。

C.2 システムボリュームのバックアッ 

C.2.1 事前準備 

システムボリュームをバックアップ/リストアする際には、対象のシステム(サーバ)を停止した状態で行う必要があることから、バックアップ対象のサーバとは別に、バックアップ操作を行う別のサーバが必要になります。したがって、最低2台以上のサーバ構成とする必要があります。

[図C.2 サーバ構成]

バックアップ対象のサーバとバックアップ操作を行うサーバのOSが異なる場合、バックアップボリュームのサイズをシステムボリュームと同じにできないことがあります。その場合、バックアップボリュームのサイズはシステムボリュームのサイズより大きくしてください。

バックアップデータをテープで管理する場合は、バックアップ操作を行うサーバにテープサーバを導入します。

[図C.3 テープにバックアップする場合]

C.2.2 Storageサーバの登録 

システムボリュームのバックアップ対象となるサーバ、およびシステムボリュームのバックアップ操作を行うサーバがStorageサーバとして登録されていない場合は、Storageサーバに登録します。

Storageサーバの登録は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「レプリケーション運用」の章で説明されている「Storageサーバの登録」を参照してください。

C.2.3 デバイス情報の登録 

バックアップ対象となるサーバ上のシステムボリューム、およびバックアップ操作を行うサーバ上のバックアップボリュームをリポジトリに登録します。

デバイス情報の登録は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「レプリケーション運用」の章で説明されている「Storageサーバ配下のデバイス情報の取得」を参照してください。

システムボリュームがGDSの論理ボリュームで、システムボリュームのバックアップを行う場合、そのサーバでのSDXオブジェクトの運用単位はスライス単位にする必要があります。

C.2.4 複製ボリューム情報の設定 

バックアップの対象となるシステムボリュームを複製元ボリューム、バックアップ先となるボリュームを複製先ボリュームとして、複製ボリューム情報の設定を行います

複製ボリューム情報の設定は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「レプリケーション運用」の章で説明されている「複製元ボリューム/複製先ボリュームの設定」を参照してください。

バックアップボリュームは、マウントポイントのないボリュームを登録してください。
操作サーバは、複製先が操作サーバとなるように設定します。
# /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpsetvol -o REP SYSVOL@TRG-SV SBKVOL@SBK-SV

バックアップ対象のサーバがSolarisの場合

VTOCを含むボリュームは複製ボリュームとして登録できません。そのため、システムボリュームはVTOCを含まないスライスに配置してください。
システムボリュームがVTOCを含むスライスに配置されている場合は、-Xvtocオプションを使用すると複製ボリュームへ登録できますが、バックアップされるデータにVTOCが含まれるため、バックアップボリュームの扱いには注意が必要です。
# /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpsetvol -Xvtoc -o REP SYSVOL@TRG-SV SBKVOL@SBK-SV

C.2.5 テープバックアップの設定 

バックアップデータをテープで管理する場合は、テープサーバの設定を行います。

テープサーバの設定は、本マニュアルの「バックアップ運用(通常業務ボリューム)」内にある「運用の流れ」に基づいて実施してください。

C.2.6 バックアップの実施 

バックアップは以下の手順で行います。

  1. バックアップ対象のサーバを停止します。
  2. バックアップ操作を行うサーバで、複製作成コマンド(swsrpmake)を実行します。
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpmake -m SYSVOL@TRG-SV SBKVOL@SBK-SV

     

  3. テープへのバックアップを行う場合は、複製先ボリュームをテープにバックアップします。
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmbackup -b DAY -m TAPE SBKVOL

     

  4. バックアップ対象サーバを起動します。

バックアップ対象のサーバを停止してバックアップを行うことにより、データの整合性が確保されます。
バックアップ対象のサーバが動作中にバックアップを行うと、システムボリュームのマウント中にバックアップを採取することになるため、バックアップデータのファイルシステムにシステムパニック発生後と同様の不整合が生じる場合があります。

C.3 システムボリュームのリストア 

C.3.1 リストアの実施(ディスクデータ) 

ディスク上にあるデータのリストアは以下の手順で行います。

  1. バックアップ対象のサーバを停止します。
  2. ハードウェア障害などにより、バックアップ対象のサーバのシステムボリュームが使用できない状態になっている場合は、システムボリュームを修復してリストア可能な状態にします。
  3. バックアップ操作を行うサーバで、複製作成コマンド(swsrpmake)を逆方向に実施します。
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpmake -m SBKVOL@SBK-SV SYSVOL@TRG-SV

     

  4. バックアップ対象サーバを起動します。

C.3.2 リストアの実施(テープデータ) 

テープに管理されているデータのリストアは以下の手順で行います。

  1. 複製先ボリュームにテープに管理しているデータをリストアします。
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmrestore -t "2005/02/01 12:00:55"-m TAPE SBKVOL

     

  2. バックアップ対象のサーバを停止します。
  3. ハードウェア障害などにより、バックアップ対象のサーバのシステムボリュームが使用できない状態になっている場合は、システムボリュームを修復してリストア可能な状態にします。
  4. バックアップ操作を行うサーバで、複製作成コマンド(swsrpmake)を逆方向に実施します。
    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpmake -m SBKVOL@SBK-SV SYSVOL@TRG-SV

     

  5. バックアップ対象サーバを起動します。

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