ETERNUS SF AdvancedCopy Manager テープバックアップ導入手引書 13.0 -Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Sever(TM) 2003-, -Solaris-, -HP-UX-, -Linux-, -AIX-
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第2章 AdvancedCopy Managerのテープマネージャーのインストール

本章では、AdvancedCopy Managerのテープマネージャーのインストール方法を説明します。

テープサーバにAdvancedCopy Managerのテープマネージャーをインストールするには、同じテープサーバ上に事前にAdvancedCopy Managerの、エージェントまたはマネージャーをインストールしておく必要があります。
インストール手順については、対象OSの『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 導入手引書』の「AdvancedCopy Managerのマネージャーのインストール」または「AdvancedCopy Managerのエージェントのインストール」を参照してください。

2.1 インストール前の確認事

2.1.1 ソフトウェア環

2.1.1.1 インストール先のシステム環境の確

インストール先のシステム環境が以下のいずれかである事を確認します。以下のシステム以外ではAdvancedCopy Managerのテープマネージャーをインストールできませんので、注意してください。

AdvancedCopy Managerのテープマネージャーのインストール可能なシステム環境は、AdvancedCopy Managerの、エージェントまたはマネージャーのインストール可能なシステム環境を全てサポートしているわけではありません。AdvancedCopy Managerのテープマネージャーをインストールするシステム環境の選定に注意してください。

2.1.1.2 排他ソフトウェ

以下のソフトウェアとは共存できません。

なお、テープマネージャーをStorage管理サーバまたはStorageサーバ上にインストールし、テープサーバをStorage管理サーバまたはStorageサーバと兼用する場合、テープマネージャーとAdvancedCopy Managerのマネージャーまたはエージェントは同一バージョンとする必要があります。

2.1.1.3 必須ソフトウェ

以下のソフトウエアが必須となります。事前に導入されていることを確認してください。

2.1.1.4 テープサーバのロケーについて

テープサーバではUTF8の言語環境が必須となります。以下に対処方法を示します。

テープサーバ

対処方法

Solaris

テープサーバにUTF8の言語環境を追加する必要がある。

また、全てのテープサーバにはAdvancedCopy Managerが使用する内部コード系(Storage管理サーバへAdvancedCopy Managerをインストールする際に指定するコード系)のロケールがインストールされている必要があります。

Storage管理サーバとテープサーバの間で、言語環境(LANG)が異なる場合に対処が必要となります。以下にその組み合わせと対処方法を示します。

Storage管理サーバ

テープサーバ

対処方法 (UTF8以外)

Windows (SJIS)

Solaris (EUC)

テープサーバにSJISパッケージをインストールする必要がある

Solaris ロケールの設定による(標準 EUC)

Solaris (EUC)

Storage管理サーバがSJISの場合、テープサーバにSJISパッケージをインストールする必要がある

Linux (EUC)

Solaris (EUC)

必要なし

Linux (UTF8)

Solaris (EUC)

必要なし

2.1.1.5 Storage管理サーバのロケーについて

テープバックアップ運用を行う場合には、Storage管理サーバでUTF8の言語環境が必須となります。以下に対処方法を示します。

Storage管理サーバ

対処方法

Solaris

テープサーバにUTF8の言語環境を追加する必要がある。

Linux

必要なし

Windows

必要なし

2.1.2 ハードウェア環

本ソフトウェアを使用する場合、以下のハードウェアが必要です。

2.1.2.1 メモリ

256Mバイト以上のメモリが必要です。

2.1.2.2 必須ハードウェ

本ソフトウェアが動作するために以下の入出力装置が必要です。

機器名

備考

ETERNUS3000 モデル100以上、
ETERNUS6000、
ETERNUS4000 モデル100以上、
ETERNUS8000、
ETERNUS GR720、
ETERNUS GR730、
ETERNUS GR740、
ETERNUS GR820、または
ETERNUS GR840

どれか1つが必要。

ETERNUS3000の場合、ネットワークに接続している必要があります。
また、ETERNUS3000のモデル100/200/400/600で使用する場合には、ファームウェア版数がV20L32以降である必要があります。

ETERNUS LT130、
ETERNUS LT160
ETERNUS LT220
ETERNUS LT270

どれか1つが必要。

LANカード

-

ホストバスアダプター

-

2.1.3 静的ディスク資

本ソフトウェアに必要なディスク所要量は以下に示すとおりです。

2.1.3.1 必要とするディスク容量

テープマネージャーのインストール時に必要なディスク容量を示します。必要に応じて、該当するファイルシステムのサイズを拡張してください。

以下に示すディスク容量には、同じマシンにインストールを行うAdvancedCopy Managerの、エージェントまたはマネージャーのディスク容量を含んでいません。別途見積もりを行ってください。

項番

ディレクトリ

ディスク所要量
(単位:Mバイト)

備考

1

/$DIR1

320

-

2

/$DIR2

0.1

-

3

/$DIR3

0.1

-

4

/opt

0.1

-

2.1.4 動的ディスク資

本ソフトウェアに必要な動的ディスク所要量は以下に示すとおりです。

2.1.4.1 必要とするディスク容量

本ソフトウェアを以下の運用で動作させるとき、各ディレクトリにはインストールに必要な「静的ディスク資源」に加えて以下のディスク容量が必要です。空き容量が足りない場合は、該当するファイルシステムのサイズを拡張してください。

以下に示すディスク容量には、同じマシンにインストールを行うAdvancedCopy Managerの、エージェントまたはマネージャーのディスク容量を含んでいません。別途見積もりを行ってください。

項番

ディレクトリ

ディスク所要量
(単位:バイト)

運用内容

1

/$DIR2

((10K + 3K x( n+1)) x m) + (50K x o x 2)

Symfowareバックアップ運用を行わない場合です。
算出された値を20Mbyteの倍数で切り上げてください。

((13K + 3K x (n+1)) x m) + (50K x o x 3)

Symfowareバックアップ運用を行う場合です。
算出された値を20Mbyteの倍数で切り上げてください。

2

/$DIR2

30M

種類は存在しません。

3

/$DIR3

256M

種類は存在しません。

4

/$DIR4

(n + 1) x m x 700

Symfowareバックアップを行わない場合です。
算出された値を4Mbyteの倍数で切り上げ、さらに1Mbyteを加算します。これはTSMのデータベースをフォーマットするときの値としても利用します。今後のバックアップ運用変更を加味し、十分に余裕のある値を見積もってください。

(n + 1) x (m x 2) x 700

Symfowareバックアップを行う場合です。
算出された値を4Mbyteの倍数で切り上げ、さらに1Mbyteを加算します。これはTSMのデータベースをフォーマットするときの値としても利用します。今後のバックアップ運用変更を加味し、十分に余裕のある値を見積もってください。

5

/$DIR4

512M

種類は存在しません。

6

なし

論理ユニット x 4つ

種類は存在しません。
これはディスクアレイ装置へのI/Oを行うためのアクセスパスとして使用します。

2.1.5 メモリ容

本ソフトウェアを以下の運用で動作させるときに使用するメモリ容量を示します。

以下に示すメモリ容量には、同じマシンにインストールを行うAdvancedCopy Managerの、エージェントまたはマネージャーのメモリ容量を含んでいません。別途見積もりをしておく必要があります。

項番

メモリ所要量
(単位:バイト)

運用内容

1

256M

種類は存在しません。

2

32M x o x 2

Symfowareバックアップを行わない場合です。

3

32M x o x 3

Symfowareバックアップを行う場合です。

2.1.6 スワップ容

本ソフトウェアを以下の運用で動作させるときに必要なスワップ容量を示します。システム提供のスワップ領域を超える場合は、スワップ領域を拡張してください。

以下に示すスワップ容量には、同じマシンにインストールを行うAdvancedCopy Managerの、エージェントまたはマネージャーのスワップ容量を含んでいません。別途見積もりをしておく必要があります。

項番

スワップ容量
(単位:バイト)

運用内容

1

128M

種類は存在しません。

2

16M x o x 2

Symfowareバックアップを行わない場合です。

16M x o x 3

Symfowareバックアップを行う場合です。

2.1.7 AdvancedCopy Managerのエージェントまたはマネージャーのインストールの確

AdvancedCopy Managerのテープマネージャーをインストールするためには、事前にAdvancedCopy Managerの、エージェントまたはマネージャーをインストールしておく必要があります。手順については対象OSの『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 導入手引書』の「AdvancedCopy Managerのマネージャーのインストール」または「AdvancedCopy Managerのエージェントのインストール」を参照してください。

2.2 インストー

テープマネージャーは以下の構成となっています。

構成コンポーネント

説明

テープマネージャー基本部

AdvancedCopy Managerとしてのテープバックアップ管理を行うコンポーネントです。

テープマネージャーTSM部

テープライブラリを制御し、テープデータの管理を行うコンポーネントです。ETERNUS SF TSMのクライアントおよびETERNUS SF TSMのサーバの両方を含みます。

tbosetupコマンドにより上記の構成コンポーネント全てがインストールされます。

2.2.1 インストールの前準備

2.2.1.1 システム環境の確認

本ソフトウェアをインストールするためにディスクに十分な空きがあるかを確認してください。本ソフトウェアが使用するディスクサイズについては、「静的ディスク資源」を参照してください。十分な空きがない場合には、ディスクのパーティション構成を設定しなおしてください。

2.2.2 ソフトウェアのインストール

  1. root(スーパーユーザ)でログインしシステムを停止させます。
    # shutdown -y -g0 -i0 <Return>
  2. シングルユーザモードで起動します。
    [okプロンプト] boot -s <Return>

    注)当コマンドはokプロンプトで入力します。

    Type Ctrl-d to proceed with normal startup.
    (or give root password for system maintenance): スーパーユーザのパスワード <Return>
  3. ローカルファイルシステムのマウントを行います。
    # /usr/sbin/mountall -l <Return>
  4. volume-manager を起動し、本ソフトウェアの CD-ROM(テープマネージャープログラム DISC3)をマウントします。
    # /etc/init.d/volmgt start <Return>
  5. 本ソフトウェア専用のインストールコマンド(tbosetup)を実行することにより、複数のパッケージを一括インストールします。
    # cd CD-ROMマウントポイント/tape-mgr/solaris <Return>
    # ./tbosetup  <Return>
  6. インストールを続行するかどうかの確認メッセージが示されます。以下の情報を変更する場合は“y"、変更しない場合は"n"を入力するか、Returnキーを入力します。
    # ./tbosetup
    tbosetup: Installer is preparing for installation...
    
    +-----------------------------------------------------------+
    |              ETERNUS SF AdvancedCopy Manager              |
    |                            13.0                           |
    |                     Tape Backup Server                    |
    |           All Rights Reserved, Copyright(c)               |
    |                            FUJITSU LIMITED 2006           |
    +-----------------------------------------------------------+
    
    Welcome to Setup.
    This program will install " AdvancedCopy Manager Tape Backup Server" on your system.
    
    
    Default installation settings for this setup are as follows:
            Program install directory         : /opt
            Fixed configuration directory     : /etc/opt
            Modifying configuration directory : /var/opt
    
    Do you want to change the installation settings? (default: n) [y,n,?,q] 
  7. 手順6で"y"を指定した場合、インストール先ディレクトリを指定します。事前に行ったAdvancedCopy Managerの、エージェントまたはマネージャーで各インストール先ディレクトリを変更した場合のみ、この手順を実施します。
    Please specify install directory: (default: /opt) [?,q] /opt
    
    Please specify fixed configuration directory: (default: /etc/opt) [?,q] /etc/opt
    
    Please specify variable configuration directory: (default: /var/opt) [?,q] /var/opt

    事前に行ったAdvancedCopy Managerの、エージェントまたはマネージャーで指定した各インストール先ディレクトリを必ず指定してください。
  8. 確認のメッセージに対して、了解する場合には“n"を入力するか、またはReturnキーを入力します。再度変更する場合は、"y"を入力します。
    Installation settings for this setup are as follows:
            Program install directory         : /opt
            Fixed configuration directory     : /etc/opt
            Modifying configuration directory : /var/opt
    
    Do you want to change the installation settings? (default: n) [y,n,?,q] 
  9. インストールを実行する最終確認のメッセージに対して、実行する場合には“y"を入力します。実行しない場合には"n"を入力します。
    This package contains scripts which will be executed with super-user
    permission during the process of installing this package.
    
    Do you want to continue with the installation of this package? [y,n,?] 
  10. インストールが開始されます。表示例を以下に示します。
    tbosetup: Starting installation of AdvancedCopy Manager Tape Backup Server...
                     ・・・
  11. インストールが正常に完了すると、以下のメッセージが出力されます。
    tbosetup: AdvancedCopy Manager Tape Backup Server was installed successfully.
  12. ETERNUS LT160などのようにIBMテープドライブデバイスを使用する場合は、IBMtapeドライバをインストールしてください。
    # cd /opt/tivoli/tsm/server <Return>
    # pkgadd -d IBMtape.4.1.1.4.bin <Return>
  13. 以下のコマンドを実行した後、本ソフトウェアのCD-ROM媒体を取り出します。
    # cd / <Return>
    # eject cdrom <Return>
  14. システムをリブートします。
    # /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0 <Return>

2.2.3 インストール後の環境設定

本マニュアルの「テープサーバの導入とカスタマイズ」を参照して、環境設定を行ってください。


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