Interstage Traffic Director 説明書 |
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第5章 留意事項 | > 5.1 IIOP負荷分散(Interstage連携)について |
利用者からのIIOP通信を最適なサーバに分散することにより、IIOP通信の負荷分散を実現します。負荷分散のための振り分けが行われるタイミングは、ネーミングサービスのオブジェクトリファレンスの獲得時または、メソッド呼び出し毎となります。いずれの方法においても、ネーミングサービスを負荷分散の対象となるすべてのサーバマシンに配置しておく必要があります。
Application Serverの構築における留意事項や設計指針については、「Interstage Application Server」のマニュアルを参照して下さい。
ネーミングサービスのオブジェクトリファレンスの獲得時負荷分散を行う場合、以下の分散方式が利用可能です。
メソッド呼び出し毎負荷分散では、以下の分散方式が可能です。
さらに、Traffic Directorの負荷計測エージェントをInterstage Application Server Enterprise Edition にインストールすることで、Interstage特有の下記情報にもとづいた負荷分散が可能になります。この機能は、ネーミングサービスのオブジェクトリファレンス獲得時負荷分散、メソッド呼び出し毎負荷分散のいずれも可能です。
この機能は、Application Server上のリソース利用状況を監視しますので、業務に密着した最適な負荷分散が可能となります。また、これらの値は、負荷分散モニタ画面で監視可能です。
トランザクションアプリケーションの特定オブジェクトに対する滞留キュー数を計測します。これにより待ちメッセージ数が最も少ないサーバにリクエストを振り分けます。
特定オブジェクトでクライアントアプリケーションからの要求を受け付け、その要求をほかのオブジェクトへ分配するような形態で業務を運用する場合で、その特定のオブジェクトへの滞留キュー数で負荷状態を判断できる場合に有効です。なお測定可能なオブジェクトは一つのみです。
トランザクションアプリケーションに対する要求の通信バッファの使用率を計測します。これにより通信バッファの使用率が最も低いサーバにリクエストを振り分けます。本使用率により、サーバ内の全トランザクションアプリケーションに対する通信負荷状況を監視できます。クライアントアプリケーションからの要求を、複数のオブジェクトが受けつけるような業務を運用する場合に有効です。
計測可能なアプリケーションの種別については、「Interstage Application Serverのマニュアル」及び「負荷分散/QoS制御 テクニカルガイド」の“11.1.2 負荷分散ポリシーの設定と反映”を参照してください。
上記のApplication Serverリソース利用状況の監視に加えて、Traffic Director Enterprise Editionでは、Application ServerのWU(ワークユニット)の故障監視も可能です。詳細については、「負荷分散/QoS制御 テクニカルガイド」の“11.1.4 ワークユニット監視”を参照願います。
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