キャッシュ機能説明書 (統合環境設定編)
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目次
索引
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11.6 キャッシュ設定
本節では、キャッシュ制御設定の設定項目、キャッシュ詳細設定(HTTP)の設定項目、キャッシュ詳細(FTP)設定の設定項目について説明します。
以下にキャッシュ制御設定の設定項目について説明します。
- キャッシュディレクトリ
- キャッシュを格納するディレクトリ名(ローカルファイルシステム)をフルパスで入力します。
- “HTTPキャッシュ制御を行う”、または、“FTPキャッシュ制御を行う”がチェックされている場合には、省略できません。
- ディレクトリ名は、126バイトまで入力できます。
- ただし、SolarisおよびLinuxの場合は英数字と一部特殊文字(特殊文字セット1)のみ指定可能です。
- また、PROXYサーバを追加した場合は、インストール時に設定されたPROXYサーバのキャッシュディレクトリと追加したPROXYサーバのキャッシュディレクトリを同じ設定にしないでください。
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[補足]
- Windowsの場合、ファイルシステムにはNTFSを推奨します。
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- キャッシュ削除
- “HTTPキャッシュ制御を行う”、または、“FTPキャッシュ制御を行う”がチェックされている場合に動作します。
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- キャッシュチェック時刻
- キャッシュしたファイルの保存期間、未使用保存期間のチェックを行う時刻を24時間制で入力します(省略できません)。
- 初期値は0:00です。
- キャッシュ総量
- ディスク上にキャッシュされるファイルの総量(Mバイト)を1〜99999の範囲で入力します(省略できません)。
- キャッシュ総量が指定した値よりも大きくなった場合は、古いキャッシュファイルを自動的に削除します。
- この時に削除されるデータはプロトコル形式によりません。
- 初期値は2048Mバイトです。
- キャッシュ保存期間
- キャッシュした日からの保存期間を1〜999の範囲で入力します(省略できません)。
- 指定した期間が過ぎるとキャッシュしたファイルは削除されます。
- 初期値は30日です。
- キャッシュ未使用保存期間
- キャッシュしたファイルの最終参照日からの保存期間を1〜999の範囲で入力します(省略できません)。
- 指定した期間が過ぎるとキャッシュしたファイルは削除されます。
- なお、未使用保存期間になっていないファイルでも保存期間が過ぎると削除されます。
- 初期値は10日です。
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- HTTPキャッシュ制御を行う
- HTTPデータのキャッシュを行う場合は、“HTTPキャッシュ制御を行う”のチェックボックスをチェックします。
- 初期値では、HTTPキャッシュ制御は行いません。
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- 総量制限を行う
- HTTPキャッシュデータの総量制限を行う場合、ディスク上にキャッシュされるHTTPファイルの総量(Mバイト)を1〜99999の範囲で入力し、“総量制限を行う”のチェックボックスをチェックします。
- キャッシュ総量が指定した値よりも大きくなった場合は、古いHTTPキャッシュファイルを自動的に削除します。
- 初期値はありません。
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- キャッシュ採取サイズ
- 最小サイズ
- キャッシュするファイルの最小サイズ(Kバイト)を0〜999999の範囲で入力します(省略できません)。
- 指定したファイルサイズよりも小さいファイルはキャッシュされません。
- 初期値は0Kバイトです。
- 最大サイズ
- キャッシュするファイルの最大サイズ(Kバイト)を1〜999999の範囲で入力します(省略できません)。
- 指定したファイルサイズよりも大きいファイルはキャッシュされません。
- 初期値は1024Kバイトです。
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- キャッシュ有効性
- キャッシュの有効性を“有効時間で判断する”、または、“常にサーバに確認する”のどちらかを選択します。
- 初期値は“有効時間で判断する”です。
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- 有効時間で判断する
- ただし、クライアントからの再読込み(Reload)要求とサーバからの有効日時(Expire)はすべてにおいて優先されます。
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- 最終更新日時があるデータ
- サーバから送信されるデータ内に最終更新日時(Last-Modified)を示すヘッダが存在していた場合は、キャッシュデータの保存期間、最終更新日時、有効時間を使用し、キャッシュの使用有無を判断します。
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- 最小有効期間
- キャッシュを採取/チェックした後、必ずキャッシュを使用する時間(分)を0〜999999の範囲で指定します。(省略できません)
- 初期値は0分です。
- 有効率
- データの作成時間と、キャッシュを採取/チェックした時間からキャッシュを使用するかを判断する時の割合(%)を0〜999999の範囲で指定します。(省略できません)
- 有効率が高いほどキャッシュを使用する確率が高くなります。
- 本制御により、更新頻度が高いデータは自動的にキャッシュの有効性がチェックされます。
- 制御を行わない場合は0%を指定します。この場合、更新頻度に関係なく上位サーバに確認せずに、キャッシュからデータを返します。
- 初期値は20%です。
- 最大有効期間
- キャッシュを採取/チェックした後、必ずキャッシュの有効性を上位サーバに確認する時間(分)を1〜999999の範囲で指定します。(省略できません)
- 初期値は5760分(4日)です。
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- [備考]
- キャッシュの使用有無は以下の順序で判断されます。
- “最小有効期間” → “最大有効期間” → “有効率”
- これにより、以下のように動作します。
- 最小有効期間内は、キャッシュデータが存在する場合は、無条件にキャッシュから返されます。
- 最大有効期間外は、キャッシュデータが存在する場合でも、サーバにキャッシュデータの有効性の確認を行います。
- 最小有効期間後、最大有効期間内は、キャッシュデータの保存期間、最終更新日時、有効時間、“有効率”により、キャッシュの有効/無効を判断します。
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- 最終更新日時がないデータ
- サーバから送信されるデータ内に最終更新日時(Last-Modified)を示すヘッダが存在していない場合、“キャッシュ操作を行わない”、または、“キャッシュ操作を行う”のどちらかを選択します。
- 初期値は“キャッシュ操作を行わない”です。
- “キャッシュ操作を行う”を選択した場合、有効期間(分)を1〜999999の範囲で指定します。(省略できません)
- 初期値は60分です。
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- 常にサーバに確認する
- クライアントから要求があるごとに、サーバに確認を行います。
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- FTPキャッシュ制御を行う
- FTPデータのキャッシュを行う場合は、“FTPキャッシュ制御を行う”のチェックボックスをチェックします。
- 初期値では、FTPキャッシュ制御は行いません。
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- 総量制限を行う
- FTPキャッシュデータの総量制限を行う場合、ディスク上にキャッシュされるFTPファイルの総量(Mバイト)を1〜99999の範囲で入力し、“総量制限を行う”のチェックボックスをチェックします。
- キャッシュ総量が指定した値よりも大きくなった場合は、古いFTPキャッシュファイルを自動的に削除します。
- 初期値はありません。
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- キャッシュ採取サイズ
- 最小サイズ
- キャッシュするファイルの最小サイズ(Kバイト)を0〜999999の範囲で入力します(省略できません)。
- 指定したファイルサイズよりも小さいファイルはキャッシュされません。
- 初期値は0Kバイトです。
- 最大サイズ
- キャッシュするファイルの最大サイズ(Kバイト)を1〜999999の範囲で入力します(省略できません)。
- 指定したファイルサイズよりも大きいファイルはキャッシュされません。
- 初期値は1024Kバイトです。
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- キャッシュ有効性
- 有効期間
- キャッシュを採取した後、必ずキャッシュを使用する時間(分)を1〜999999の範囲で指定します。(省略できません)
- 初期値は5760分(4日)です。
[注意]
- キャッシュ総量において、全体サイズよりプロトコルごとのサイズが大きい場合はエラーとなります。
- 未使用保存期間が保存期間よりも大きい場合はエラーとなります。
- ファイル最小サイズがファイル最大サイズよりも大きい場合はエラーとなります。
- キャッシュ削除時に、保存期間を過ぎたキャッシュは削除されます。そのため、有効期間が保存期間よりも大きい値は保存期間の値以上は意味を持ちません。
- Windowsの場合、アロケーションサイズにより指定したキャッシュ総量以上のサイズが実際にディスク上で使用されることがあります。そのため総量は、実際のディスクの空きよりも小さな値を指定するか、または、キャッシュディスクのアロケーションサイズを小さな値にしてください。
図11.5に、Solarisの場合のキャッシュ制御設定の設定例を示します。
図11.5 キャッシュ制御設定の設定例
以下にキャッシュ詳細設定(HTTP)の設定項目について説明します。
URLごとにキャッシュ制御を指定します。このURLごとの設定をキャッシュエントリと呼びます。キャッシュエントリは複数登録することができます。
複数登録されたキャッシュエントリは次のように処理されます。
- キャッシュエントリ番号1から順にURLの比較を行い、該当した場合、そのキャッシュエントリで制御します。該当しない場合、次のキャッシュエントリで制御します。
- 登録したすべてのキャッシュエントリに該当しない場合は、キャッシュ制御設定での設定値で制御します。
キャッシュエントリの順位を変更する場合は、キャッシュエントリを選択し、上下(▲▼)ボタン、先頭へ移動ボタン、または、最後へ移動ボタンを押下することによって、変更することができます。
また、一時的に不要となったキャッシュリストは、“有効”のチェックボックスのチェックを外すことにより、そのキャッシュエントリを無効にすることができます。初期値は“有効”です。
図11.6にキャッシュ詳細設定(HTTP)のキャッシュエントリ設定例を示します。
図11.6 キャッシュ詳細設定(HTTP)のキャッシュエントリ設定例
以下に各設定項目について説明します。
- URL
- URLは正規表現で512文字まで入力できます。
- 英数字と半角記号で指定します。
- 正規表現の構文については、“付録D 正規表現”を参照してください。
-
-
-
[補足]
- HTTP PROXY中継では、クライアントからの要求(URL)を内部的に変換したもので管理/制御します。URLの変換方法については、“付録F.1 ホスト名、URLの変換方法”を参照してください。
- リバースPROXY中継では、リバースURL変換後のURLで管理/制御します。
-
- キャッシュ操作を行う
- キャッシュの操作を行う場合は、“キャッシュ操作を行う”のラジオボタンを選択します。キャッシュ操作を行わない場合は、“キャッシュ操作を行わない”のラジオボタンを選択します。
- 初期値は“キャッシュの操作を行う”です。
-
- キャッシュ採取サイズ
- “キャッシュ制御設定に従う”、または、“サイズを指定する”のどちらかを選択します。
- 初期値は“キャッシュ制御設定に従う”です。
- “サイズを指定する”を選択した場合、最小サイズ、最大サイズを指定します。
- 最小サイズ
- キャッシュするファイルの最小サイズ(Kバイト)を0〜999999の範囲で入力します(省略できません)。
- 指定したファイルサイズよりも小さいファイルはキャッシュされません。
- 初期値は0Kバイトです。
- 最大サイズ
- キャッシュするファイルの最大サイズ(Kバイト)を1〜999999の範囲で入力します(省略できません)。
- 指定したファイルサイズよりも大きいファイルはキャッシュされません。
- 初期値は1024Kバイトです。
-
- キャッシュ有効性
- キャッシュの有効性を“キャッシュ制御設定に従う”、“有効時間で判断する”、または、“常にサーバに確認する”のいずれかから選択します。
- 初期値は“キャッシュ制御設定に従う”です。
-
- 有効時間で判断する
- ただし、クライアントからの再読込み(Reload)要求とサーバからの有効日時(Expire)はすべてにおいて優先されます。
-
- 最終更新日時があるデータ
- “キャッシュ制御に従う”、または、“有効期間を指定する”のどちらかを選択します。
- “有効期間を指定する”を選択した場合、最小有効期間、有効率、最大有効期間を指定します。
- 初期値は“キャッシュ制御設定に従う”です。
- サーバから送信されるデータ内に最終更新日時(Last-Modified)を示すヘッダが存在していた場合は、キャッシュデータの保存期間、最終更新日時、有効時間を使用し、キャッシュの使用有無を判断します。
-
- 最小有効期間
- キャッシュを採取/チェックした後、必ずキャッシュを使用する時間(分)を0〜999999の範囲で指定します。(省略できません)
- 初期値は0分です。
- 有効率
- データの作成時間と、キャッシュを採取/チェックした時間からキャッシュを使用するかを判断する時の割合(%)を0〜999999の範囲で指定します。(省略できません)
- 有効率が高いほどキャッシュを使用する確率が高くなります。
- 本制御により、更新頻度が高いデータは自動的にキャッシュの有効性がチェックされます。
- 制御を行わない場合は0%を指定します。この場合、更新頻度に関係なく上位サーバに確認せずに、キャッシュからデータを返します。
- 初期値は20%です。
- 最大有効期間
- キャッシュを採取/チェックした後、必ずキャッシュの有効性を上位サーバに確認する時間(分)を1〜999999の範囲で指定します。(省略できません)
- 初期値は5760分(4日)です。
-
- [備考]
- キャッシュの使用有無は以下の順序で判断されます。
- “最小有効期間”→“最大有効期間”→“有効率”
- これにより、以下のように動作します。
- 最小有効期間内は、キャッシュデータが存在する場合は、無条件にキャッシュから返されます。
- 最大有効期間外は、キャッシュデータが存在する場合でも、サーバにキャッシュデータの有効性の確認を行います。
- 最小有効期間後、最大有効期間内は、キャッシュデータの保存期間、最終更新日時、有効時間、“有効率”により、キャッシュの有効/無効を判断します。
-
- 最終更新日時がないデータ
- “キャッシュ制御に従う”、“キャッシュ操作を行わない”、または、“キャッシュ操作を行う”のいずれかを選択します。
- 初期値は“キャッシュ制御設定に従う”です。
- サーバから送信されるデータ内に最終更新日時(Last-Modified)を示すヘッダが存在していない場合、“キャッシュ操作を行わない”、または、“キャッシュ操作を行う”のどちらかを選択します。
- 初期値は“キャッシュ操作を行わない”です。
- “キャッシュ操作を行う”を選択した場合、有効時間(分)を1〜999999の範囲で指定します。(省略できません)
- 初期値は60分です。
-
- 常にサーバに確認する
- クライアントから要求があるごとに、サーバに確認を行います。
[注意]
- ファイル最小サイズがファイル最大サイズよりも大きい場合はエラーとなります。
図11.7にキャッシュ詳細設定(HTTP)の設定例(追加)を示します。
図11.7 キャッシュ詳細設定(HTTP)の設定例(追加)
以下にキャッシュ詳細設定(FTP)の設定項目について説明します。
URLごとにキャッシュ制御を指定します。このURLごとの設定をキャッシュエントリと呼びます。キャッシュエントリは複数登録することができます。
複数登録されたキャッシュエントリは次のように処理されます。
- キャッシュエントリ番号1から順にURLの比較を行い、該当した場合、そのキャッシュエントリで制御します。該当しない場合、次のキャッシュエントリで制御します。
- 登録したすべてのキャッシュエントリに該当しない場合は、キャッシュ制御設定での設定値で制御します。
キャッシュエントリの順位を変更する場合は、キャッシュエントリを選択し、上下(▲▼)ボタン、先頭へ移動ボタン、または、最後へ移動ボタンを押下することによって、変更することができます。
また、一時的に不要となったキャッシュリストは、“有効”のチェックボックスのチェックを外すことにより、そのキャッシュエントリを無効にすることができます。初期値は“有効”です。
図11.8にキャッシュ詳細設定(FTP)のキャッシュエントリ設定例を示します。
図11.8 キャッシュ詳細設定(FTP)のキャッシュエントリ設定例
以下に各設定項目について説明します。
- URL
- URLは正規表現で512文字まで入力できます。
- 英数字と半角記号で指定します。
- 正規表現の構文については、“付録D 正規表現”を参照してください。
-
-
-
[補足]
-
- キャッシュ操作を行う
- キャッシュの操作を行う場合は、“キャッシュ操作を行う”のラジオボタンを選択します。キャッシュ操作を行わない場合は、“キャッシュ操作を行わない”のラジオボタンを選択します。
- 初期値は“キャッシュ操作を行う”です。
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- キャッシュ採取サイズ
- “キャッシュ制御設定に従う”、または、“サイズを指定する”のどちらかを選択します。
- 初期値は“キャッシュ制御設定に従う”です。
- “サイズを指定する”を選択した場合、最小サイズ、最大サイズを指定します。
- 最小サイズ
- キャッシュするファイルの最小サイズ(Kバイト)を0〜999999の範囲で入力します(省略できません)。
- 指定したファイルサイズよりも小さいファイルはキャッシュされません。
- 初期値は0Kバイトです。
- 最大サイズ
- キャッシュするファイルの最大サイズ(Kバイト)を1〜999999の範囲で入力します(省略できません)。
- 指定したファイルサイズよりも大きいファイルはキャッシュされません。
- 初期値は1024Kバイトです。
-
- キャッシュ有効性
- “キャッシュ制御設定に従う”、または、“有効期間”のどちらかを選択します。
- 初期値は“キャッシュ制御設定に従う”です。
- “有効期間”を選択した場合、有効期間を指定します。
-
- 有効期間
- キャッシュを採取した後、必ずキャッシュを使用する時間(分)を1〜999999の範囲で指定します。(省略できません)
- 初期値は5760分(4日)です。
[注意]
- ファイル最小サイズがファイル最大サイズよりも大きい場合はエラーとなります。
図11.9にキャッシュ詳細設定(FTP)の設定例(追加)を示します。
図11.9 キャッシュ詳細設定(FTP)の設定例(追加)
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