キャッシュ機能説明書 (統合環境設定編)
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第11章 環境設定(PROXYサーバ)

11.5 上位PROXY設定

 本節では、固定PROXY設定の設定項目分散PROXY設定の設定項目NO PROXY設定の設定項目について説明します。

11.5.1 固定PROXY設定の設定項目

 固定PROXY設定は、HTTP PROXY、FTP PROXY、SSL PROXY、FTP中継それぞれについて設定します。設定項目について以下に説明します。
HTTP上位固定PROXY制御を行う
HTTP固定PROXYを使用して、HTTP上位PROXY制御を行う場合は、“HTTP上位固定PROXY制御を行う”のチェックボックスにチェックします。
初期値では、HTTP上位固定PROXY制御を行いません。

FTP上位固定PROXY制御を行う
FTP固定PROXYを使用して、FTP上位PROXY制御を行う場合は、“FTP上位固定PROXY制御を行う”のチェックボックスにチェックします。
初期値では、FTP上位固定PROXY制御を行いません。

SSL上位固定PROXY制御を行う
SSL固定PROXYを使用して、SSL上位PROXY制御を行う場合は、“SSL上位固定PROXY制御を行う”のチェックボックスにチェックします。
初期値では、SSL上位固定PROXY制御を行いません。

FTP中継上位固定PROXY制御を行う
FTP中継固定PROXYを使用して、FTP中継上位PROXY制御を行う場合は、“FTP中継上位固定PROXY制御を行う”のチェックボックスにチェックします。
初期値では、FTP中継上位固定PROXY制御を行いません。

ドメイン名
ドメイン名を指定します(省略できません)。PROXYサーバは、クライアントから指定されたサーバが、ここに指定したドメイン名に該当する場合は、同時に指定する上位PROXYサーバへ中継します。
ドメイン名は126文字まで指定できます。
ドメイン名の指定形式には、‘*’1文字で指定する形式と、ホスト名形式、IPアドレス形式があります。
書式を以下に示します。

‘*’1文字で指定する形式

‘*’1文字で指定した場合には、全てのホストを含むことになります。

ホスト名形式

ホスト名の記述形式には2通りあります。1つは単一のホスト名を指定する形式で、もう1つは複数のホスト名をまとめて指定できる形式です。
  
ホスト名は英数字一部特殊文字(特殊文字セット3)で指定します。

1. 単一ホスト名を指定する形式

以下にその例を示します。

www.fujitsu.co.jp

2. 複数ホスト名を指定する形式

先頭に‘*’を記述することで、複数のホスト名をまとめて指定します。
‘*’の次に‘.’がなければエラーとなります。
以下にその例を示します。

*.fujitsu.co.jp

先頭に‘*’を指定した記述形式では、そこに含まれる全てのサブドメイン内のホストも含まれるため、上記の例では以下のホストも含まれることになります。

www.fujitsu.co.jp
www.bumon.fujitsu.co.jp

[補足]

  • InfoProxyでは、クライアントから指定された中継先サーバのホスト名を内部的に変換したものと、環境設定で指定されたドメイン名を比較します。ホスト名の変換方法については、“付録F.1 ホスト名、URLの変換方法”を参照してください。

IPアドレス名形式

IPアドレスは“X1.X2.X3.X4[/nn]”の形式で入力します。
X1は1〜255、X2〜X4は0〜255までの10進数または後述の規則に従い、‘*’(0〜255と等価)を指定することができます。
最後の‘/nn’は先頭からの有効ビット数で、nnは以下の範囲で指定します。

X1.*.*.*/nn nn:1〜8
X1.X2.*.*/nn nn:1〜16
X1.X2.X3.*/nn nn:1〜24
X1.X2.X3.X4/nn nn:1〜32

IPアドレスの記述形式には、以下の3つの形式があります。

1. 単一ホストのIPアドレスを指定する形式

以下にその例を示します。

172.16.26.57

2. 複数ホストのIPアドレスを指定する形式(その1)

IPアドレスの下位フィールドに‘*’を利用することで、数値で示された全てのネットワークに含まれるホストを指定することができます。
“*.*.*.*”の指定はできません。
以下にその例を示します。‘*’の位置は、下図のいずれかの形式となります。

10.*.*.* (10.0.0.0〜10.255.255.255)
10.67.*.* (10.67.0.0〜10.67.255.255)
10.67.89.* (10.67.89.0〜10.67.89.255)

3. 複数ホストのIPアドレスを指定する形式(その2)

有効ビット数指定を利用することで、複数のサーバをより効率的に指定することができます。
以下にその例を示します。

172.16.128.*/20 (172.16.128.0〜172.16.128.255)

上記の例では、先頭から20ビットが指定有効範囲となります。
1つのフィールドは8ビットに相当するので、3番目のフィールドの上位4ビットまでが指定対象となります。
従って上記の例では、
172.16.128.0(=172.16.128.0+0.0.0.0)〜172.16.143.255(=172.16.128.0+0.0.15.255)
がその指定範囲となります。

上位PROXYサーバ
プロトコルを中継する上位PROXYのホスト名、IPアドレスまたは“-NO-PROXY”を指定します(省略できません)。
ホスト名は英数字一部特殊文字(特殊文字セット3)で126文字まで指定できます。
IPアドレスは"X1.X2.X3.X4"の形式で指定します。
“-NO-PROXY”を指定した場合は、サーバに直接アクセスします。

ポート番号
プロトコルを中継する上位PROXYのポート番号を入力します(省略できません)。
1〜65535の範囲で入力します。

[補足]

[注意]
図11.2にHTTP固定PROXY設定の設定例を示します。
図11.2の例では、クライアントから指定されたサーバが、"*.tokyo.fj.co.jp"に該当する場合はサーバに直接接続します。クライアントから指定されたサーバが、"*.fj.co.jp"に該当する場合は"proxy1.fj.co.jp:8080"へ、それ以外の場合は"proxy2.fj.co.jp:8080"へ要求を中継します。
なお、設定時には、現在の設定されている情報が表示されます。

image

図11.2 HTTP固定PROXY設定の設定例



11.5.2 分散PROXY設定の設定項目

 分散PROXY設定は、HTTP PROXY、FTP PROXY、SSL PROXYそれぞれについて設定します。設定項目について以下に説明します。
HTTP上位分散PROXY制御を行う
HTTP分散PROXYを使用して、HTTP上位PROXY制御を行う場合は、“HTTP上位分散PROXY制御を行う”のチェックボックスにチェックします。
初期値では、HTTP上位分散PROXY制御を行いません。

FTP上位分散PROXY制御を行う
FTP分散PROXYを使用して、FTP上位PROXY制御を行う場合は、“FTP上位分散PROXY制御を行う”のチェックボックスにチェックします。
初期値では、FTP上位分散PROXY制御を行いません。

SSL上位分散PROXY制御を行う
SSL分散PROXYを使用して、SSL上位PROXY制御を行う場合は、“SSL上位分散PROXY制御を行う”のチェックボックスにチェックします。
初期値では、SSL上位分散PROXY制御を行いません。

上位PROXYサーバ
プロトコルを中継する上位PROXYのホスト名またはIPアドレスを指定します(省略できません)。
ホスト名は英数字一部特殊文字(特殊文字セット3)で126文字まで指定できます。
IPアドレスは"X1.X2.X3.X4"の形式で指定します。

ポート番号
プロトコルを中継する上位PROXYのポート番号を指定します(省略できません)。
1〜65535の範囲で入力します。

分散比率
上位PROXYサーバで指定したPROXYサーバへ要求を出す割合を指定します(省略できません)。
1〜99の範囲で入力します。
例えば、分散PROXYサーバの上位PROXYサーバが2つ設定されており、1つの上位PROXYサーバPROXY-Aの分散比率が1であり、2つめの上位PROXYサーバPROXY-Bの分散比率が2の場合、PROXY-AとPROXY-Bに対し1:2の割合で要求を出します。
[補足]

[注意]
図11.3にHTTP分散PROXY設定の設定例を示します。
図11.3の例では、クライアントからの要求を、"dis1.fj.co.jp:8080"と"dis2.fj.co.jp:8080"に対し1:2の割合で中継します。
なお、設定時には、現在の設定されている情報が表示されます。

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図11.3 HTTP分散PROXY設定の設定例



11.5.3 NO PROXY設定の設定項目

 以下にNO PROXY設定の設定項目の説明を示します。
NO PROXY制御を行う
NO PROXY制御を行う場合は、NO PROXY制御を行うのチェックボックスにチェックにします。
初期値では、NO PROXY制御を行いません。

ドメイン名
上位PROXYに中継せず、直接アクセスするWWW/FTP/SSLサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します(省略できません)。
ドメイン名は126文字まで指定できます。
ドメイン名の指定形式には、‘*’1文字で指定する形式と、ホスト名形式、IPアドレス形式があります。
書式を以下に示します。

‘*’1文字で指定する形式

‘*’1文字で指定した場合には、全てのホストを含むことになります。

ホスト名形式

ホスト名の記述形式には2通りあります。1つは単一のホスト名を指定する形式で、もう1つは複数のホスト名をまとめて指定できる形式です。
  
ホスト名は英数字一部特殊文字(特殊文字セット3)で指定します。

1. 単一ホスト名を指定する形式

以下にその例を示します。

www.fujitsu.co.jp

2. 複数ホスト名を指定する形式

先頭に‘*’を記述することで、複数のホスト名をまとめて指定します。
‘*’の次に‘.’がなければエラーとなります。
以下にその例を示します。

*.fujitsu.co.jp

先頭に‘*’を指定した記述形式では、そこに含まれる全てのサブドメイン内のホストも含まれるため、上記の例では以下のホストも含まれることになります。

www.fujitsu.co.jp
www.bumon.fujitsu.co.jp

[補足]

  • InfoProxyでは、クライアントから指定された中継先サーバのホスト名を内部的に変換したものと、環境設定で指定されたドメイン名を比較します。ホスト名の変換方法については、“付録F.1 ホスト名、URLの変換方法”を参照してください。

IPアドレス名形式

IPアドレスは“X1.X2.X3.X4[/nn]”の形式で入力します。
X1は1〜255、X2〜X4は0〜255までの10進数または後述の規則に従い、‘*’(0〜255と等価)を指定することができます。
最後の‘/nn’は先頭からの有効ビット数で、nnは以下の範囲で指定します。

X1.*.*.*/nn nn:1〜8
X1.X2.*.*/nn nn:1〜16
X1.X2.X3.*/nn nn:1〜24
X1.X2.X3.X4/nn nn:1〜32

IPアドレスの記述形式には、以下の3つの形式があります。

1. 単一ホストのIPアドレスを指定する形式

以下にその例を示します。

172.16.26.57

2. 複数ホストのIPアドレスを指定する形式(その1)

IPアドレスの下位フィールドに‘*’を利用することで、数値で示された全てのネットワークに含まれるホストを指定することができます。
“*.*.*.*”の指定はできません。
以下にその例を示します。‘*’の位置は、下図のいずれかの形式となります。

10.*.*.* (10.0.0.0〜10.255.255.255)
10.67.*.* (10.67.0.0〜10.67.255.255)
10.67.89.* (10.67.89.0〜10.67.89.255)

3. 複数ホストのIPアドレスを指定する形式(その2)

有効ビット数指定を利用することで、複数のサーバをより効率的に指定することができます。
以下にその例を示します。

172.16.128.*/20 (172.16.128.0〜172.16.128.255)

上記の例では、先頭から20ビットが指定有効範囲となります。
1つのフィールドは8ビットに相当するので、3番目のフィールドの上位4ビットまでが指定対象となります。
従って上記の例では、
172.16.128.0(=172.16.128.0+0.0.0.0)〜172.16.143.255(=172.16.128.0+0.0.15.255)
がその指定範囲となります。

図11.4にNO PROXY設定の設定例を示します。なお、設定時には、現在の設定されている情報が表示されます。

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図11.4 NO PROXY設定の設定例



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