キャッシュ機能説明書 (統合環境設定編)
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第11章 環境設定(PROXYサーバ)

11.4 基本設定

 本節では、基本設定の設定項目について説明します。

11.4.1 基本設定の設定項目

以下に基本設定の設定項目の説明を示します。

PROXY
PROXY機能を動作させる場合は、“PROXY”のチェックボックスをチェックします。
初期値では、PROXY機能が動作する設定になっています。
 
IPアドレス
PROXYサーバマシンに複数IPアドレスが割当てられている場合に、PROXYサーバがWWWクライアントからの要求を受け付けるIPアドレスを入力します。
IPアドレスは"X1.X2.X3.X4"の形式で指定します。
IPアドレスを省略した場合は、IPアドレスを特定しない(PROXYサーバマシンに割当てられている全てのIPアドレス)動作となります。
初期値では、IPアドレスを特定しない(PROXYサーバマシンに割当てられている全てのIPアドレス)設定になっています。
なお、IPアドレスは、PROXYサーバを再起動、および、ポリシー情報の配信を行っても反映されません。PROXYサーバ動作中にIPアドレスを変更したい場合は、PROXYサーバの停止を行った後、起動してください。
ポート番号
PROXYサーバがWWWクライアントからの要求を受け付けるポート番号を1〜65535の範囲で入力します。(省略できません)
他の製品で使用しているポート番号は指定しないでください。
InfoProxy作成時に登録されたPROXYサーバ(PROXY)の初期値は8080です。
追加したPROXYサーバ(PROXYn)の初期値は“8080+n”(n:PROXY番号)です。例えば、PROXYサーバ(PROXY2)の初期値は8082となります。
なお、ポート番号は、PROXYサーバを再起動、および、ポリシー情報の配信を行っても反映されません。PROXYサーバ動作中にポート番号を変更したい場合は、PROXYサーバの停止を行った後、起動してください。
 
HTTP
HTTP PROXY機能を動作させる場合は、“HTTP”のチェックボックスをチェックします。
初期値では、HTTP PROXY機能が動作する設定になっています。
 
無通信監視時間
クライアントとサーバ間の無通信状態を監視する時間を入力します。ここで指定された時間(秒)以上無通信状態が続いた場合、クライアントおよびサーバとのコネクションを切断します。(省略できません)
0〜999999の範囲で指定します。初期値は、300秒です。
0を指定した場合、無通信状態の監視を行いません。
Keep-Alive
HTTPのKeep-Aliveを行う場合、“Keep-Alive”のチェックボックスをチェックします。Keep-Aliveを行うと、PROXYサーバへの要求元(WWWクライアントまたはPROXYサーバ)からKeep-Aliveの指定があったとき、セションを保持します。
なお、多段PROXY構成のとき、下位PROXYがKeep-Aliveをサポートしていない場合は、このチェックボックスをチェックしないでください。
また、このチェックボックスをチェックしている場合、NetscapeNavigator(WWWクライアント)からHTTPの依頼直後にSSLの依頼を行うと、'400 Bad Request'のエラーとなります。
初期値では、Keep-Aliveを行いません。
Keep-Alive時間
Keep-Alive状態を保持する時間(秒)を、5〜999の範囲で指定します(省略できません)。
初期値は、10秒です。
Keep-Alive最大数
Keep-Alive状態を保持する最大数を、10〜99999の範囲で指定します(省略できません)。
保持している状態がこの値を越えた場合、それ以上は保持しません。
初期値は、128です。
HTTPコネクションキャッシュ
HTTPコネクションを保持する場合は、“HTTPコネクションキャッシュ”のチェックボックスをチェックします。
初期値では、HTTPコネクションを保持しません。
HTTPコネクションキャッシュ時間
HTTPコネクションを保持する時間(秒)を、10〜999の範囲で指定します(省略できません)。
初期値は、10秒です。
HTTPコネクションキャッシュ最大数
HTTPコネクションを保持する最大数を、10〜99999の範囲で指定します(省略できません)。
保持しているコネクションがこの値を越えた場合、それ以上のコネクションは保持しません。
初期値は、128です。
最大リクエストボディサイズ
中継する最大リクエストボディサイズ(Kバイト)を、0〜999999の範囲で指定します(省略できません)。
初期値は、0Kバイトです。
0を指定した場合、中継する最大リクエストボディサイズの制限を行いません。
なお、クライアントからの要求のリクエストボディサイズがこの制限値を越えていた場合、以下のエラーメッセージを返します。
400 Bad Request
request body size over
リクエストボディの中継を行わない
リクエストボディの中継を行わない場合は、“リクエストボディの中継を行わない”のチェックボックスをチェックします。
初期値では、リクエストボディの中継を行います。
なお、リクエストボディの中継を行わない場合に、クライアントからの要求にリクエストボディが含まれていた場合、以下のエラーメッセージを返します。
400 Bad Request
request body prohibited
 
FTP
FTP PROXY機能を動作させる場合、“FTP”のチェックボックスをチェックします。
初期値では、FTP PROXY機能が動作しない設定になっています。
 
無通信監視時間
クライアントとサーバ間の無通信状態を監視する時間を入力します。ここで指定された時間(秒)以上無通信状態が続いた場合、クライアントおよびサーバとのコネクションを切断します。(省略できません)
0〜999999の範囲で指定します。初期値は、300秒です。
0を指定した場合、無通信状態の監視を行いません。
メールアドレス
PROXYサーバの管理者のメールアドレスを入力します。この情報は、anonymous FTPサーバに接続する際、パスワードとして使用されます。
メールアドレスは126文字まで入力できます。
英数字一部特殊文字(特殊文字セット2)で指定します。
FTP PROXY機能を動作させる場合、メールアドレスの設定を省略することはできません。
FTPコネクションキャッシュ
FTPコネクションを保持する場合は、“FTPコネクションキャッシュ”のチェックボックスをチェックします。
初期値では、FTPコネクションを保持しません。
FTPコネクションキャッシュ時間
FTPコネクションを保持する時間(秒)を、10〜999の範囲で指定します(省略できません)。
初期値は、90秒です。
FTPコネクションキャッシュ最大数
FTPコネクションを保持する最大数を、10〜99999の範囲で指定します(省略できません)。
初期値は、128です。
最大リクエストボディサイズ
中継する最大リクエストボディサイズ(Kバイト)を、0〜999999の範囲で指定します(省略できません)。
初期値は、0Kバイトです。
0を指定した場合、中継する最大リクエストボディサイズの制限を行いません。
なお、クライアントからの要求のリクエストボディサイズがこの制限値を越えていた場合、以下のエラーメッセージを返します。
400 Bad Request
request body size over
リクエストボディの中継を行わない
リクエストボディの中継を行わない場合は、“リクエストボディの中継を行わない”のチェックボックスをチェックします。
初期値では、リクエストボディの中継を行います。
なお、リクエストボディの中継を行わない場合に、クライアントから要求にリクエストボディが含まれていた場合、以下のエラーメッセージを返します。
400 Bad Request
request body prohibited
 
SSL
SSL PROXY機能を動作させる場合、“SSL”のチェックボックスをチェックします。
初期値では、SSL PROXY機能が動作しない設定になっています。
 
無通信監視時間
クライアントとサーバ間の無通信状態を監視する時間を入力します。ここで指定された時間(秒)以上無通信状態が続いた場合、クライアントおよびサーバとのコネクションを切断します。(省略できません)
0〜999999の範囲で指定します。初期値は、300秒です。
0を指定した場合、無通信状態の監視を行いません。
 
FTP中継
FTP中継機能を動作させる場合は、“FTP中継”のチェックボックスをチェックします。
初期値では、FTP中継機能が動作しない設定になっています。
 
ポート番号
PROXYサーバがFTPクライアントからの要求を受け付けるポート番号を1〜65535の範囲で入力します。(省略できません)
初期値は、21です。
他の製品で使用しているポート番号は指定しないでください。
特にポート番号21はFTPプロトコルの標準ポート番号であるため、オペレーティングシステム標準のFTPサービスが使用している可能性があります。その場合には、標準のFTPサービスを停止するか、または別のポート番号を指定してください。
PROXYサーバを複数起動してそれぞれでFTP中継機能を動作させる場合にも、同じポート番号を指定しないでください。
また、FTP中継機能では、ここで指定したポート番号より1小さい値(21が指定された場合は20)を、データ接続用のポート番号として使用します。この値も、他の製品等で使用されないようにしてください。
なお、ポート番号は、PROXYサーバを再起動しても反映されません。PROXYサーバ動作中にポート番号を変更したい場合は、PROXYサーバの停止を行った後、起動してください。
無通信監視時間
クライアントとサーバ間の無通信状態を監視する時間を入力します。ここで指定された時間(秒)以上無通信状態が続いた場合、クライアントおよびサーバとのコネクションを切断します。(省略できません)
0〜999999の範囲で指定します。初期値は1200秒です。
0を指定した場合、無通信状態の監視を行いません。
同時接続数を制限する
PROXYサーバに同時に接続可能なクライアント数を制限する場合、“同時接続数を制限する”のチェックボックスをチェックします。
同時接続数を制限した場合、最大接続数で指定した数を越えてクライアントが接続要求を出すと、処理中の他の接続が終了するまで、クライアントは待たされます。
初期値では、同時接続数を制限しません。
最大接続数
接続可能なクライアントの最大数を、SolarisおよびWindowsの場合は1〜1024の範囲で指定します。Linuxの場合は1〜1000の範囲で指定します。
同時接続数を制限する場合には、最大接続数の指定は省略できません。
 
FTPサーバへの接続コマンド
データ接続を確立する場合に、FTPサーバに対して使用するコマンドを指定します。
この項目は、FTP PROXY機能とFTP中継機能に共通の設定です。
 
PASVコマンドのみを使用する
クライアントが用いたコマンドにかかわらず、サーバに対してはPASVコマンドを使用します。通常はこの方法を指定します。(初期値)
PASVコマンドを優先して使用する
クライアントが用いたコマンドにかかわらず、サーバに対してはまずPASVコマンドの使用を試みます。サーバがPASVコマンドをサポートしていない場合のみ、PORTコマンドを使用します。
PORTコマンドのみを使用する
クライアントが用いたコマンドにかかわらず、サーバに対してはPORTコマンドを使用します。
FTP中継ではクライアントと同じコマンドを使用する
FTP中継機能において、クライアントが用いたコマンドと同じコマンドをサーバに対して使用する場合に、このチェックボックスをチェックします。この設定は、データ接続コマンドに関する他の設定より優先されます。
初期値ではこの機能は使われません。この設定は、FTP中継機能に対してのみ有効です。

[注意]

図11.1に基本設定の設定例を示します。

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図11.1 基本設定の設定例



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