キャッシュ機能説明書 (統合環境設定編)
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2.6 ユーザ認証機能
PROXYサーバでは、信頼のおけるユーザからの要求だけを中継できるようにすることが可能であり、システム全体の安全性を高めることができます。
ユーザ認証とは、ユーザ名とパスワードを管理し、ユーザを制限する機能です。ユーザ認証を行い、ユーザ認証に成功したユーザを属性などの情報で制限することができます。これをユーザ認証機能といいます。
ユーザ認証には、PROXYサーバに対してのユーザ認証(PROXY認証)とWWWサーバに対してのユーザ認証(WWW認証)があります。InfoProxyは、PROXYサーバとして動作する場合はPROXY認証、リバースPROXYとして動作する場合はWWW認証を行います。
ユーザ認証機能では、以下の4つの認証機能から選択することができます。
- InfoProxyの認証機能
InfoProxyで管理するユーザ名とパスワードでユーザ認証を行います。
ユーザ認証に成功したユーザを、ユーザ名を指定してアクセス制御を行うことができます。
ユーザ名とパスワードの設定方法については、“6 ユーザ設定”を参照してください。
- ディレクトリサーバの認証機能
ディレクトリサーバで管理するユーザ名とパスワードでユーザ認証を行います。
ディレクトリサーバの認証機能については、“2.8 ディレクトリサーバ連携機能”を参照してください。
- SSLユーザ認証機能
クライアントが持っているSSLクライアント証明書の内容から、ディレクトリサーバに登録されているユーザのエントリを検索し、該当するエントリのユーザ名を使って認証を行います。この機能により、クライアントはブラウザ上でのユーザ名/ユーザパスワードの入力を行わなくても認証が可能になります。
SSLユーザ認証機能については、“2.9 SSLユーザ認証機能”を参照してください。
- Interstage シングル・サインオン連携機能
Interstage シングル・サインオン認証サーバで管理するユーザ名/パスワードまたは証明書情報でユーザ認証を行います。
Interstage シングル・サインオン連携機能については、“2.22 Interstage シングル・サインオン連携機能”を参照してください。
図2.13にInfoProxyの認証機能を使用した場合の概要を示します。
図2.13 InfoProxyのユーザ認証機能の概要
ユーザ認証を行う場合、以下の留意点があります。
- PROXYサーバが多段構成の場合、複数のPROXYサーバにおいてPROXY認証を行うと、WWWブラウザにユーザ名とパスワードを入力する画面が繰り返し表示されて、WWWサーバに接続することができなくなります。
- PROXYサーバが多段構成の場合、複数のリバースPROXYサーバにおいてWWW認証を行うと、WWWブラウザにユーザ名とパスワードを入力する画面が繰り返し表示されて、WWWサーバに接続することができない場合があります。
- ユーザ認証が必要なWWWサーバへのリバース中継において、WWW認証を行うとWWWブラウザにユーザ名とパスワードを入力する画面が繰り返し表示されて、WWWサーバに接続することができない場合があります。
- 使用するWWWブラウザによっては、PROXY認証をサポートしていない場合があります。
InfoProxyには、認証ヘッダを操作する機能があります。設定方法の詳細については、“11.10 ヘッダ設定”を参照してください。
[注意]
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PROXYサーバでユーザ認証を行う場合は、そのPROXYサーバの下位にPROXYサーバ(以降、下位PROXYサーバと呼びます)を設置しないでください。参照にユーザ認証が必要なデータが下位PROXYサーバにキャッシュとして採取され、他のユーザからユーザ認証無しで参照されるおそれがあります。
- やむを得ず下位PROXYを設置する場合は、以下の設定を行ってください。
- 下位PROXYサーバがInfoProxy(Solaris版3.1以降、Windows版V3.0L10以降またはLinux版)の場合には、下位PROXYサーバのキャッシュ設定画面でキャッシュの有効性確認方法として、“常にサーバに確認する”を選んでください。常にサーバに確認することで、ユーザ認証処理が毎回実行されます。その時、下位PROXYサーバに有効なキャッシュデータが存在すると、認証を行ったPROXYサーバから下位PROXYサーバへのデータ転送は行われません。設定方法の詳細については、、“11.6 キャッシュ設定”を参照してください。
- 下位PROXYサーバが上記以外の場合は、PROXYサーバからのレスポンスヘッダに"Pragma: no-cache"ヘッダを追加し、下位PROXYサーバでキャッシュされるのを回避するようにしてください。ただし、この場合には毎回下位PROXYサーバへデータが転送されます。また、ブラウザと下位PROXYサーバ間のデータ転送も増加するため、アクセス性能に影響することがあります。Pragmaヘッダの追加の方法については、“11.10 ヘッダ設定”を参照してください。
[備考]
- ユーザ認証機能は、PROXY機能でのみ利用可能です。
- 以前のInfoProxyでは、リバースPROXY動作時のユーザ認証を“リバースPROXY認証”と呼んでいました。
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