負荷分散/QoS制御 テクニカルガイド
目次 索引 前ページ次ページ

第11章 Interstage Application Server負荷分散> 11.1 IIOP負荷分散

11.1.3 クライアントアプリケーションへの注意事項

IIOP負荷分散環境においては、クライアントアプリケーションにTraffic Director特有の以下の例外が返る場合があります。

システム例外:COMM_FAILURE
マイナーコード:0x464a0114,0x464a0914


上記のマイナーコードは、Traffic Directorにおいて異常を検出した場合に復帰します。クライアントアプリケーションでは、必要に応じてエラーになったリクエストをリトライするなどの対処を実施してください。

Interstage Traffic Director V7では、異常検出内容に応じて、以下の3種類のマイナーコードが通知できるようになりました。従来のマイナーコードと非互換になるため、デフォルトでは上記詳細コードは無効になっていますが、クライアントにて分散対象サーバの異常状態の詳細な判別が可能になるため、設定を有効にすることを推奨します。

マイナーコード

説明・対処

分散先サーバなし(0x464a0114、0x464a0914)

すべての分散対象サーバが故障、高負荷または保守操作による切り離し中のため、負荷分散可能な分散対象サーバが1台も存在しない場合に通知されます。各分散対象サーバの状態を確認してください。

IIOPリクエストタイムアウト(0x464a0115,0x464a0915)

Traffic Director(サーバ)が分散対象サーバに送信したIIOPリクエストに対して、一定時間レスポンスがなかった場合に通知されます。分散対象サーバ上のアプリケーションが遅延していないか、あるいはハング等、異常になっていないか確認してください。なお、正常な処理でレスポンス通知に時間がかかっている場合は、Traffic Director(サーバ)にてレスポンスを監視する時間を延ばしてください。詳細は、“14.1 無通信監視パラメタ”を参照してください。

IIOP常設コネクション切断(0x464a0116, 0x464a0916)

Traffic Director(サーバ)が分散対象サーバにリクエストを送信した後に、該当サーバとの常設コネクションが切断された場合に通知されます。該当サーバがダウンした場合や、ダウンから復旧した直後などに発生する可能性があります。Traffic Directorではエラーになったリクエストを自動的に正常なサーバに再送信することはありません。必要に応じて、クライアントアプリケーションでエラーになったリクエストをリトライするなどの対処を実施することにより、正常なサーバにリクエストが再振り分けされるようにしてください。また、切断を検出する時間はチューニング可能です。詳細は、 “14.1 無通信監視パラメタ”を参照してください。

設定を有効化するには、“ndlbprm”コマンドを実行して下記パラメタを設定してください。

設定

説明

設定値

iiop_detail_errorcode

IIOPメソッド毎負荷分散使用時のマイナーコードを詳細化して通知できるようにします。デフォルトは“0(無効)”が設定されます。

0(無効)
または
1(有効)

“ndlbprm”コマンドの使用方法については「負荷分散/QoS制御 インストールガイド」の“5.1 ndlbprm”を参照してください。


目次 索引 前ページ次ページ

All Rights Reserved, Copyright (C) 富士通株式会社 2000-2006