負荷分散/QoS制御 コンソールリファレンス
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目次
索引

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2.6 負荷分散モニタ
負荷分散モニタは、負荷分散の状況、分散対象サーバの負荷率などを表示します。また、分散対象サーバを一時的にサイト・ファームから切り離す、シャットダウン制御(保守作業の開始および終了)を行います。

参照情報
参照する内容に応じて、グラフをリストから選択します。ネットワーク・サーバがサポートする参照情報は以下のものです。
- 振り分け状況(折れ線グラフ)
- 振り分け状況(円グラフ)
- CPU負荷率 :分散対象サーバのサーバ負荷計測エージェントで計測する場合有効
- メモリ負荷率 :分散対象サーバのサーバ負荷計測エージェントで計測する場合有効
- ディスク負荷率 :分散対象サーバのサーバ負荷計測エージェントで計測する場合有効
- 振り分け数
- 平均レスポンス・タイム :分散方法がサーバ負荷(最小レスポンス)の場合有効
- SYNリトライ回数 :分散方法がサーバ負荷(最小レスポンス)の場合有効
- 空きLU数 :分散方法がサーバ負荷(最小FNA/LU数)の場合有効
- データ量 :分散方法がサーバ負荷(最小データ通信量)の場合有効
- クライアント数 :分散方法がサーバ負荷(最小クライアント数)の場合有効
- 通信バッファ使用率(Interstage Application Server連携) :分散方法がサーバ負荷(Interstage連携 最小バッファ使用率)の場合有効
- 待ちメッセージ数(Interstage Application Server連携) :分散方法がサーバ負荷(Interstage連携 最小待ちメッセージ数)の場合有効
サイト・ファーム名
サイト負荷分散ポリシーで設定したサイト・ファーム名(分散対象サーバ群につけられた名前)を表示します。サイト・ファームが複数ある場合は、詳細を表示したいサイト・ファームを選択します。
仮想IPアドレス
サイト・ファームの仮想IPアドレスが表示されます。
サーバ数
サイト・ファームに設定されている分散対象サーバの台数が表示されます。
サーバ状態
各分散対象サーバの状態は、以下のアイコンおよび文字列で表示されます。
停止中
分散対象サーバは、停止中です。
稼動中
分散対象サーバは、稼動中です。
待機中
分散対象サーバは、バックアップとして待機しています。
停止処理中
分散対象サーバは、保守開始の指示を受けて、停止処理を行っている状態です。
一意性保証中のものを除く新しい接続要求に対して、分散対象の候補から外れます。
負荷分散・モニタで保守開始の指示を行い、サイト・ファーム・オブジェクトで指定したシャットダウン時間が経過するまでは、この状態となります。
保守作業中
分散対象サーバは、保守作業中です。接続中であったクライアントも、すべて切断された状態です。新しい接続要求に対して、分散対象の候補から外れます。
状態不明(故障)
分散対象サーバが不明な状態です。分散対象サーバが故障していることが考えられます。
色
グラフの色を表示します。
サーバ名
分散対象サーバの名前が表示されます。
IPアドレス
分散対象サーバのIPアドレスが表示されます。
最新値(%)
現在の分散状況(率/数など)を表示します。
最大(発生時刻)
モニタコンソール接続時から現時点までの分散率の最大値および発生日時を表示します。
タイプ
分散対象サーバ(分散対象サイト)の種別を表示します。種別は、以下のものがあります。
- ローカル・サーバ
分散対象サーバのプロパティの設定で、分散対象サーバとして選択し、バックアップ運用を選択しなかったサーバです。
- リモート・サーバ
分散対象サーバのプロパティの設定で、分散対象サーバとしてサイト・ファームを選択したサーバです。分散対象サーバの変わりに分散対象サイトと呼ぶことがあります。
- バックアップ・サーバ
分散対象サーバのプロパティの設定で、分散対象サーバとして選択し、バックアップ運用を選択したサーバです。
画面下表部分でネットワーク・サーバ名を選択し右クリックをすると、以下の機能が使用できます。
保守開始
選択した停止中、稼動中または待機中の分散対象サーバの保守を開始し、分散対象から外します。
保守終了
選択した停止処理中、保守作業中の分散対象サーバを負荷分散の対象に復帰します。
停止処理中に行なうと、サイト・ファーム・オブジェクトで指定したシャットダウン時間が経過する前であれば、保守開始を取り消すことができます。
強制保守開始
選択した停止中、稼動中、待機中または停止処理中の分散対象サーバに有効です。分散対象サーバの保守を強制的に開始し、分散対象から外します。強制保守開始を実行すると停止処理を行なわず、保守作業中に移行します。停止処理中も同様に保守作業中に移行します。(モニタ上の表示が変更されるのは、分散対象サーバの状態が変更された後のポーリング時になります。)
線色変更
選択対象のグラフ色をダイアログにより変更します。
ファイル出力
グラフだけ、表だけ、またはモニター・パネル全体をjpegファイルに出力します。
印刷
画面をプリンタに印刷します。
印刷プレビュー
印刷のプレビューを表示します。
ログ設定
ログ機能の設定をします。詳しくは、「2.1.1 ログ取得の設定」を参照して下さい。

- 負荷分散モニタの表示中にポリシーの配信が行われた場合、負荷分散モニタの負荷分散の状況表示が初期化される場合があります。そのため、ポリシー配信時に負荷分散が行われていた場合は、負荷分散モニタの負荷分散の状況表示は、実際の状況とは異なることがあります。
- 負荷分散モニタの円グラフ表示において、分散対象サーバが 100台を超える場合、均等な分散であっても、円グラフ表示の比率が正しく表現されない場合があります。一覧表示の数値は正しい値が表示されています。
分散対象サーバが 100台を超える場合は、折れ線グラフを選択して分散状況を確認してください。
- 負荷分散モニタの「振り分け情報(円グラフ)」では、折れ線グラフのように色の指定ができません。この場合、使用される色を自動的に決定します。
「振り分け情報(円グラフ)」では、サイト・ファームの中で、分散対象サーバが一番多いファームの配色を採用し、全てのサイト・ファームにおいて、配色が行われます。グラフ表示では、色に加え、サイト・ファーム名をあわせてご覧いただくことで、分散対象サーバを区別することができます。
- “nsstate”コマンドによる操作中にはモニタから保守開始/終了/強制切断操作をおこなわないようにしてください。
- 保守開始/終了/強制切断操作によるクライアントからのコネクションの扱いについては、「負荷分散/QoS制御 テクニカルガイド」の“10.1 シャットダウン制御について”を参照してください。
- 負荷分散モニタの「参照情報」で常にグラフが表示される情報は、以下の通りです。それ以外の情報は、サイト負荷分散ポリシーの「分散方式」および「計測エージェントによる判断」の設定に応じてグラフが表示されます。
・振り分け状況(折れ線グラフ)
・振り分け状況(円グラフ)
・振り分け数
- 並列型配置の場合、コネクションが全て切断済みでも、サーバ側からコネクションを切断した場合、その切断パケットを検出できないため、コネクション数が0にならないことがあります。また、負荷分散処理でも、コネクションが残っていると判断されるため、最小コネクション数による分散方式などで、実際の通信状態による負荷分散と異なることがあります。(本コネクションは、無通信監視により切断されます。無通信監視については「負荷分散/QoS制御 テクニカルガイド」を参照してください。)
Traffic Director(Solaris版)では、以下の注意事項があります。
- 以下の項目の値は表示されません。また、グラフにも表示されません。
- "サーバタイプ"が、「Remote」の場合、以下の表示項目は常に0となります。また、グラフにも表示されません。
- 保守指示は、簡易HS機能でホットスタンバイ構成を組む場合、待機側には引き継がれません。そのため、運用系の異常により待機系に切り替わった場合は、待機系で改めて保守指示をおこなう必要があります。
- 保守状態に変更した場合においても故障監視は継続しておこなわれます。これは、運用モードへの移行が可能かどうかを管理者において判断できるようにするためです。
- 保守状態、運用モードへの変更をコマンドにておこなうこも可能です。詳細は「負荷分散/QoS制御 テクニカルガイド」の“第8章 シャットダウン制御コマンド”を参照してください。
- 振り分け数/分散比率は、以下の値が表示されます。
- 振り分け数:計測時点のACTIVEコネクション数
IIOPメソッド毎分散の場合は、分散対象サーバに接続したコネクション数(通常1)
- 分散比率:計測期間内に分散したコネクション(SYNパケット)の比率
IIOPメソッド毎分散の場合は、計測期間内に分散したパケットの比率
- 負荷分散モニタの「参照情報」で常にグラフが表示される情報は、以下の通りです。それ以外の情報は、サイト負荷分散ポリシーの「分散方法」および「計測エージェントによる判断」の設定に応じてグラフが表示されます。
- 振り分け状況(折れ線グラフ)
- 振り分け状況(円グラフ)
- 振り分け数
- 平均レスポンス・タイム
- SYNリトライ回数
- データ量

- 振り分け率は、ネットワーク・サーバが分散対象サーバそれぞれに対して振り分けた、計測間隔あたりのパケット・フォワード数をベースに計算しています。
- 以下の条件のとき負荷分散モニタの振り分け数の値が上がらない場合があります。
- 負荷分散対象の通信がTCPコネクションを使用する かつ
- 個々のTCPコネクションがモニタ表示間隔に比べてはるかに短い時間しか持続しない かつ
- コネクションの接続頻度が低い
- 振り分け数は、ネットワーク・サーバが内部で管理している接続コネクション数を表示しています。ただし、HTTPプロトコルに関しては、TCPコネクションがモニタ表示間隔に比べてはるかに短い時間しか持続しないため、前回の計測タイミングと、今回の計測タイミングまでにコネクションが完了した分が加算されて表示されます。そのため、Webサーバ上で管理されるTCPコネクション数よりも大きな値が表示されることがあります。
- サイト・ファーム・オブジェクトで「L4:サービス監視(ポート接続)を行う」を指定している場合は、各分散対象サーバ(ネットワーク・サーバ)配下に監視対象となるポートの状態(稼動中または停止中)が表示されます。
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