ファイアウォール機能 環境設定ガイド
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第3部 ファイアウォール機能独自環境設定(Solaris版/Windows版)> 第13章 環境設定(Solaris版)> 13.4 要素を設定する

13.4.7 IPsec ゲートウェイの動作環境設定

サイト間暗号通信の IP セキュリティ通信における IPsec ゲートウェイの動作環境を設定します。IPsec ゲートウェイの動作環境は、IPsec ゲートウェイ設定画面で設定します。IPsec ゲートウェイ設定画面は、以下の手順で起動します。

  1. セットアップ画面で、"IPsec ゲートウェイ"の要素アイコンを選択(クリック)または「要素設定」メニューから"IPsec ゲートウェイ"を選択します。IPsec ゲートウェイ設定画面が表示されます。

[図: IPsec ゲートウェイ設定画面]

■画面

以下に、IPsec ゲートウェイ設定画面の設定項目について説明します。

◆ゲートウェイ名

IPsec ゲートウェイ名を英字で始まる 1 〜 15 文字以内の英数字で指定します。

なお、定義済のホスト名、ホストグループ名、ネットワーク名、暗号ゲートウェイ名、IPsec ゲートウェイ名、IKE ゲートウェイ名、RADIUS サーバ名、Safegate client 名、アンチウィルスサーバ名、Safegate 集中管理名と重複しないように設定してください。

◆IP アドレス

IPsec ゲートウェイの IP アドレスを指定します。なお、IP アドレスは、他の IPsec ゲートウェイおよび IKE ゲートウェイと重複しないように設定します。

◆プロトコルレベル

相手ゲートウェイとの通信で使用するプロトコルを選択します。本パラメタは接続対象となる相手暗号ゲートウェイの設定と合わせる必要があります。

RFC2401 プロトコルでは、RFC1825 プロトコルと比較してメッセージ認証方式の変更、鍵交換プロトコル対応追加などが行われています。初期値は、"RFC2401 プロトコル"です。

RFC1825 プロトコルと RFC2401 プロトコルには接続性がありません。RFC1825 プロトコルとRFC2401 プロトコルが記載されている資料を以下に示します。

◆IV サイズ

プロトコルレベルがRFC1825プロトコルの場合、IV サイズを 32または 64 のどちらかで指定します。初期値は "64" です。RFC2401 プロトコルの場合は設定できません( 64 固定)。本パラメタは接続対象となる相手暗号ゲートウェイの設定と合わせる必要があります。

◆種別

IPsec の動作を AH、ESP、ESP_AUTH、AH+ESP のいずれかから選択します。初期値は "ESP_AUTH" です。RFC1825 プロトコル選択時は、AH、ESP、AH+ESP だけが選択できます( ESP_AUTHは選択できません)。この場合の初期値は "AH+ESP" です。本パラメタは、接続対象となる相手暗号ゲートウェイの設定と合わせる必要があります。

◆送信 SPI 値

SPI 値を 16 進数で 100 から ffffffff の範囲で指定します。本パラメタは接続対象となる相手暗号ゲートウェイの受信 SPIと合わせる必要があります。

◆送信認証鍵

種別が AH、ESP_AUTH、AH+ESP のいずれかの場合、認証鍵を指定します。認証のアルゴリズム( MD5 または SHA )および認証鍵を指定します。認証アルゴリズムの初期値は "MD5" です。自動生成ボタンを押すと、認証鍵の自動生成(乱数生成)ができます。指定できる認証鍵の長さは、アルゴリズムによって異なります。

アルゴリズム

認証鍵の長さ

MD5

32 けたの 16 進数( 128 ビット)

SHA

40 けたの 16 進数( 160 ビット)


種別が ESP の場合、本項目は設定できません。本パラメタは、接続対象となる相手暗号ゲートウェイの受信認証鍵と合わせる必要があります。

認証鍵の自動生成後、OK ボタンをクリックすると " * " になり、その後、自動生成した認証鍵を参照できなくなります。したがって、認証鍵の自動生成を行う場合に鍵の値を記録しておき、相手側に同じ値を設定するようにしてください。

◆送信暗号鍵

種別が ESP、ESP_AUTH、AH+ESP のいずれかの場合、暗号鍵を指定します。自動生成ボタンを押すと、暗号鍵の自動生成(乱数生成)ができます。暗号鍵の長さは、16 けたの 16進数( 64 ビット)で指定します。

種別が AH の場合、本項目は設定不要です。

本パラメタは、接続対象となる相手暗号ゲートウェイの受信暗号鍵と合わせる必要があります。

暗号鍵の自動生成後、OK ボタンをクリックすると " * " になり、その後、自動生成した暗号鍵を参照できなくなります。したがって、暗号鍵の自動生成を行う場合に鍵の値を記録しておき、相手側に同じ値を設定するようにしてください。

◆受信 SPI 値

SPI 値を 16 進数で 100 から ffffffff の範囲で指定します。本パラメタは、接続対象となる相手暗号ゲートウェイの送信SPI と合わせる必要があります。

また、以下の種別カテゴリ内で一意である必要があります。

◆受信認証鍵

種別が AH、ESP_AUTH、AH+ESP のいずれかの場合、認証鍵を指定します。認証のアルゴリズム( MD5 または SHA )および認証鍵を指定します。認証アルゴリズムはの初期値は "MD5" です。自動生成ボタンをクリックすると、認証鍵が自動生成(乱数生成)できます。指定する認証鍵の長さは、アルゴリズムによって異なります。

アルゴリズム

認証鍵の長さ

MD5

32 けたの 16 進数( 128 ビット)

SHA

40 けたの 16 進数( 160 ビット)


種別が ESP の場合、本項目は設定できません。本パラメタは、接続対象となる相手暗号ゲートウェイの送信認証鍵と合わせる必要があります。

認証鍵の自動生成後、OK ボタンをクリックすると " * " になり、その後、自動生成した認証鍵を参照できなくなります。したがって、認証鍵の自動生成を行う場合に鍵の値を記録しておき、相手側に同じ値を設定するようにしてください。

◆受信暗号鍵

種別が ESP、ESP_AUTH、AH+ESP のいずれかの場合、暗号鍵を指定します。自動生成ボタンをクリックすると、暗号鍵が自動生成(乱数生成)できます。暗号鍵の長さは、16 けたの16 進数( 64 ビット)で指定します。

種別が AH の場合、本項目は設定できません。

本パラメタは、接続対象となる相手暗号ゲートウェイの送信暗号鍵と合わせる必要があります。

暗号鍵の自動生成後、OK ボタンをクリックすると " * " になり、その後、自動生成した暗号鍵を参照できなくなります。したがって、暗号鍵の自動生成を行う場合に鍵の値を記録しておき、相手側に同じ値を設定するようにしてください。

■操作手順

以下に、IPsec ゲートウェイの要素設定の操作手順について説明します。

◆IPsec ゲートウェイを定義する

IPsec ゲートウェイの要素に対し、IPsec ゲートウェイ名を対応させて定義する場合は、以下の手順で行います。

  1. セットアップ画面で、IPsec ゲートウェイの動作環境を設定する要素アイコンを選択(クリック)または「要素設定」メニューから"IPsec ゲートウェイ"を選択します。IPsec ゲートウェイ設定画面が表示されます。

  2. 「ゲートウェイ一覧」リストから、ゲートウェイ名( IPsecゲートウェイ名)を選択し、"結合"ボタンをクリックします。選択した相手 IPsec ゲートウェイ名と、セットアップ画面で選択したIPsec ゲートウェイ要素のアイコンが対応して定義されます。

  3. "了解"ボタンをクリックすると、変更内容が反映され、セットアップ画面に戻ります。

◆相手 IPsec ゲートウェイの定義を参照する

すでに設定されている相手先 IPsec ゲートウェイの定義を参照する場合は、以下の手順で行います。

  1. IPsec ゲートウェイ設定画面で、「ゲートウェイ一覧」リストから、定義を参照するゲートウェイ名を選択します。設定値パネルには、現在の設定値が表示されます。

◆相手 IPsec ゲートウェイの定義を追加する

IP セキュリティ通信の相手先となる IPsec ゲートウェイの定義を追加する場合、以下の手順で行います。

  1. IPsec ゲートウェイ設定画面で、「ゲートウェイ一覧」リストの下の"追加"ボタンをクリックします。[設定値]パネルは、何も設定されていない状態になります。

  2. 相手先の IPsec ゲートウェイの定義を行います。

  3. "設定"ボタンをクリックします。

  4. "了解"ボタンをクリックすると、変更内容が反映され、セットアップ画面に戻ります。

◆相手 IPsec ゲートウェイの定義を削除する

IP セキュリティ通信の相手先となる IPsec ゲートウェイの定義を削除する場合、以下の手順で行います。

  1. IPsec ゲートウェイ設定画面で、「ゲートウェイ一覧」リストから、削除する相手先の IPsec ゲートウェイ名(ゲートウェイ名)を選択し、"削除"ボタンをクリックします。選択した相手先暗号ゲートウェイが削除されます。

  2. "了解"ボタンをクリックすると、変更内容が反映され、セットアップ画面に戻ります。


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