TeamWARE Office 200X V2.0 管理者ガイド
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付録B Directoryユーティリティ

B.7 グループ情報ファイル

グループ情報ファイの形式について説明します。

グループ情報ファイルのコード系は、シフトJISコードです。各行の行末にキャリッジリターン<CR>とラインフィード<LF>が必要です。グループ情報ファイルには、以下の情報を記述します。

なお、上記の情報以外に、コメント行を記述できます。コメント行は、行頭に “/*” を記述します。

グループ情報ファイルを、ftpによって別のコンピュータにファイル転送する場合は、バイナリモードで行ってください。

◆グループアカウント行

グループアカウントは、グループアカウント情報で構成されます。グループアカウント行は、スラッシュ文字“/”から始まり、空白行で終了する複数テキスト行です。なお、グループアカウント情報は、グループ情報ファイル1行目の空白行(改行のみの行)よりも、うしろに設定する必要があります。

グループアカウント情報は、グループに関する複数の属性から構成されます。各属性は、1行に“=<属性名> <属性値>”の形式で記述します。グループアカウント1件の属性をすべて記述するごとに、空白行を挿入します。

属性値に空白文字を含む場合、アポストロフィ(')で囲みます。そのほかの属性値も、アポストロフィで囲むことができます。

グループ一括移入では、グループアカウント情報の1行目に指定するグループアカウント操作(“=op”)の値によって、以下の3つの処理が行われます。

それぞれの機能について説明します。

◆登録

では、グループ情報ファイルのグループ情報を基に、Directoryデータベースにグループ/私用グループを作成します。

新規のグループ/私用グループの登録は、グループ情報ファイルの“op”属性に“add”を記述することで行います。

ただし、グループ情報ファイルに記述したグループ/私用グループの名前によって、以下のような処理を行います。

◆更新

更新では、グループ情報ファイルの内容にそって、Directoryデータベースのグループ/私用グループ情報を修正します。なお、グループ/私用グループ情報のリスト機能と組み合わせることにより、グループ/私用グループ内のメンバーのゴミ掃除(ゴミメンバーを削除する)を行うことが可能です。ゴミ掃除の手順としては、まず、グループ/私用グループ情報のリスト機能で、グループ/私用グループをリストします。このグループ/私用グループ情報には、ゴミメンバーは含まれません。このグループ/私用グループ情報を使用して、グループ/私用グループを更新すれば、グループ/私用グループ内のゴミメンバーが削除されます。メンバーのゴミ掃除だけを行いたい場合は、リスト時のパラメータファイルに、“has_garbage_only=yes”パラメータを指定してください。

グループ/私用グループ情報の更新は、グループ情報ファイルの"op"属性に"modify"を記述することで行います。

グループ/私用グループ情報で、更新ではなく削除したい属性については、属性名のみ記述し、属性値を記述しないことにより削除を行うことができます。

なお、表B.3に記述されていない属性については、更新することはできません。

◆削除

では、グループ情報ファイルで指定したグループをDirectoryデータベースから削除します。

グループの削除は、グループ情報ファイルの“op”属性に“delete”を記述することで行います。

グループ一括移入において使用するグループアカウント属の詳細については、以下に示す“表B.3 グループ属性一覧”を参照してください。

[表B.3 グループ属性一覧]

属性名

登録

更新

削除

リスト

最大長

注 釈

op

必須

必須

必須

6

add、modify、deleteのどれかを指定します。
新規グループを登録する場合、addを指定します。
すでに登録されているグループ情報を変更する場合、modifyを指定します。
登録されているグループを削除する場合、deleteを指定します。
リストの場合は、必ず“add”になります。

group
privategroup

必須

必須

必須

64,
490
(注1)

登録/更新/削除を行うグループ識別子を識別名を含めた形式で指定します。
新規にグループを登録する場合、すでに存在するオブジェクト(テンプレート、ユーザ、グループ)の名前と、識別子を含めて重複しない名前を指定します。
私用グループの登録・更新・削除を行う場合、privategroupで私用グループ名を指定します。新規に私用グループを登録する場合、既に存在するオブジェクト(私用エントリ、簡略名、私用グループ)の名前と重複しない名前を指定します。

owner

オプション

オプション

オプション

64,
490
(注1)

privategroupの場合、登録/更新/削除を行う私用グループのオーナ識別名を指定します。登録・更新・削除時は、ここで指定されたオーナ識別名が、パラメータファイルで指定されたオーナ識別名より優先します。どちらも未指定の場合は、ログインユーザをオーナと見なします。リストの場合は、私用グループのオーナの識別名が出力されます。
なお、本属性で指定したオーナーがディレクトリに存在してない場合、本属性は無視されます。

newgroup
newprivategroup

×

オプション

×

64,
490
(注1)

新グループ識別子を識別名を含めた形式で指定します。グループ識別子の変更に使用します。group属性で指定したグループ識別子が、ここで指定した値に置き換えられます。属性値の省略はできません。
privategroupの場合、newprivategroupで、新私用グループ名を指定します。私用グループ名の変更に使用します。newprivategroup属性で指定した私用グループ名が、ここで指定した値に置き換えられます。属性値の省略はできません。

parent
parentprivategroup

オプション

オプション

×

×

64,
490
(注1)

groupの場合、parentで、所属したい親グループ識別名を指定します。
privategroupの場合、parentprivategroupで、所属したい親私用グループ名を指定します。
同時に複数のグループに所属したい場合は、複数記述します。
登録の場合は、指定されたすべてのグループに所属します。
更新の場合は、現在所属するすべてのグループから、ここで指定されたすべてのグループに所属するように変更されます。属性値を省略した場合は、現在所属する全グループからの所属から抜けます。なお、属性値を省略する場合は、複数行の指定はできません。現在所属しているグループから抜けたくない場合は、パラメータファイルに“remove_from_parent=no”を指定します。
登録/変更しようとするグループ/私用グループ自身を本属性値に指定した場合、グループ/私用グループに自分自身がメンバーとして登録されますが、Directoryアプリケーションなどで参照した場合は、メンバーとして表示されません。

type

オプション

オプション

×

6

groupの場合、グループのタイプを指定します。
以下の値を指定します。
NORMAL:通常のグループ
ACG :アクセス制御グループ
登録時にこの属性を省略した場合、NORMALが指定されたものとします。
なお、私用グループの場合は、本属性名は出力されません。

sortgroup

オプション

オプション

×

64

一覧表示のソートキーを記述します。

descr(n)

オプション

オプション

×

180 -
((n-1)*2)
[1〜nまでの指定値合計]

グループの説明を記述します。nには、1から60までの数字を記述します。
 descr(1), descr(2), ..., descr(n)
のように複数行に記述することもできます。なお、更新を指定した場合は、現在設定されている値をすべて指定した値に置き換えます。更新時に属性値を省略する場合は、1行目のみ指定してください。
nの値が同一の属性を複数指定した場合、最後の指定文字列から先頭の指定文字列の順番に結合されて設定されますので注意してください。

listmethod

オプション

オプション

×

1

グループに所属するメンバーの表示順序を指定します。
以下の値を指定します。
0:標準設定
1:ユーザ定義
登録時にこの属性を省略した場合は、0が指定されたものとします。

telnr(n)

オプション

オプション

×

64

電話/FAX番号を指定します。nには、1からの数字を入れてください。nの値は、Directoryクライアントで指定できる最大値である30までの数を指定してください。
telnr(1), telnr(2), ..., telnr(n)
のように複数行に記述することもできます。なお、更新を指定した場合は、現在設定されている値をすべて指定した値に置き換えます。

teldescr(n)

オプション

オプション

×

180

同一の修飾子(n)を持つ電話/FAX番号に対する説明を記述します。telnr(n)と対応しています。

nには、1からの数字を記述します。
nの値は、Directoryクライアントで指定できる最大値である30までの数を指定してください。
teldescr(1), teldescr(2), ..., teldescr(n)
のように複数行に記述することもできます。なお、更新を指定した場合は、現在設定されている値をすべて指定した値に置き換えます。

localuser

オプション

オプション

×

64,
490
(注1)

メンバーとして登録するローカルユーザ識別名を指定します。
(注2)

externaluser

オプション

オプション

×

64,
490
(注1)

メンバーとして登録する外部エントリ識別名を指定します。(注2)

groupmember

オプション

オプション

×

64,
490
(注1)

メンバーとして登録するグループ識別名を指定します。(注2)

resourcecalendar

オプション

オプション

×

64,
490
(注1)

メンバーとして登録する設備カレンダー識別名を指定します。(注2)

localuseraliasmember

オプション

オプション

×

64

privategoupの場合、私用グループにメンバーとして登録するユーザ簡略名を指定します。(注2)

privateusermember

オプション

オプション

×

64

privategoupの場合、私用グループにメンバーとして登録する私用エントリ名を指定します。(注2)

privategroupmember

オプション

オプション

×

64

privategoupの場合、私用グループにメンバーとして登録する私用グループ名を指定します。(注2)

externaluseraliasmember

オプション

オプション

×

64

privategoupの場合、私用グループにメンバーとして登録する外部エントリ簡略名を指定します。(注2)

groupaliasmember

オプション

オプション

×

64

privategoupの場合、私用グループにメンバーとして登録するグループ簡略名を指定します。(注2)

resourcecalendaraliasmember

オプション

オプション

×

64

privategoupの場合、私用グループにメンバーとして登録する設備カレンダー簡略名を指定します。(注2)

(注1):ディレクトリの名前部分の最大長は64バイト、識別名全体の最大長は490バイトです。たとえば、属性名groupの識別名が"cn=group名,l=location,o=organization,c=jp"の場合、全体の最大長は490バイトで、group名部分の最大長は64バイトです。
(注2):localuser、externaluser、groupmember、およびresourcecalendarには、他サイトのディレクトリエントリも指定可能です。
同時に複数のメンバーを登録したい場合は、複数記述します。
更新で指定されなかったメンバーはそのグループから削除されるため注意してください(たとえば、localuser、externaluser、groupmember、およびresourcecalendarをメンバーとしているグループに対してlocaluser属性のみを指定すると、当該グループのメンバーは、指定されたlocaluserのみになり、指定されなかったlocaluserと、すべてのexternaluser、すべてのgroupmember、およびすべてのresourcecalendarは削除されます)。
属性値を省略したlocaluser属性のみを指定した場合は、すべてのメンバーを削除します。なお、属性値を省略する場合は、複数行の指定はできません。
export_listで出力するグループのメンバーがすべてゴミメンバーの場合は、ローカルユーザ識別子なしの"=localuser"行のみが出力されます。
(注):表中のリスト列の*は当該属性が表示され、*は表示されないことを示します。
(注):"descr(n)"属性以外を複数指定した場合、最後の値が採用されます。

以下に、グループ情報ファイルの作成例を示します。


/* 新しく"のりこグループ"を登録。
/* "のりこグループ"は、"矢橋プロジェクト"、"開発担当"グループ
/* に属する。
/ =OP add
=GROUP 'cn=のりこグループ,ou=東京開発センター,l=東京,o=(株)ABC,c=jp'
=PARENT 'cn=矢橋プロジェクト,ou=東京開発センター,l=東京,o=(株)ABC,c=jp'
=PARENT 'cn=開発担当,l=東京,o=(株)ABC,c=jp'
=TYPE NORMAL
=SORTGROUP TeamWARE
=DESCR 'TeamWARE Server Framework Group'
=LISTMETHD 1
=TELNR(1) 123-456-7890
=TELNR(2) 098-765-4321
=TELDESCR(1) 代表
=TELDESCR(2) 直通

/* "グループA"を、"数字グループ"に移動。
/* 同時にグループ識別子を"グループ1"に変更。
/ =OP modify
=GROUP 'cn=グループA,l=東京,o=(株)ABC,c=jp'
=NEWGROUP 'cn=グループ1,l=東京,o=(株)ABC,c=jp'
=PARENT 'cn=数字グループ,l=東京,o=(株)ABC,c=jp'

/* "TWグループ"を削除
/ =OP delete
=GROUP 'cn=TWグループ,l=東京,o=(株)ABC,c=jp'

また、以下に、私用グループ更新時の、グループ情報ファイルの作成例を示します。

/ =OP modify
=PRIVATEGROUP '私用グループ1'
=OWNER 'cn=富士通太郎,ou=東京開発センター,l=東京,o=(株)ABC,c=jp'
=SORTGROUP TeamWARE
=DESCR(1) '富士通太郎用の私用グループ1です。'
=LISTMETHOD 1
=TELNR(1) 123-456-7890
=TELNR(2) 098-765-4321
=TELDESCR(1) 代表
=TELDESCR(2) 直通
=LOCALUSER 'cn=富士通花子,l=東京,o=(株)ABC,c=jp'
=EXTERNALUSER 'cn=Test User,l=東京-External,o=(株)ABC,c=jp'
=GROUPMEMBER 'cn=太郎グループ,ou=東京開発センター,l=東京,o=(株)ABC,c=jp'
=RESOURCECALENDAR 'cn=D314会議室, l=東京,o=(株)ABC,c=jp'
=PRIVATEUSERMEMBER '東京太郎'
=PRIVATEGROUPMEMBER '私用グループ1−1'
=PRIVATEGROUPMEMBER '私用グループ1−2'
=LOCALUSERALIASMEMBER '富士通花子'
=EXTERNALUSERALIASMEMBER 'Test User1'
=GROUPALIASMEMBER '太郎グループ
=RESOURCECALENDARALIASMEMBER 'D314会議室'


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