TeamWARE Office 200X V2.0 管理者ガイド |
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第16章 イベント通知サービスの管理 | > 16.3 イベント通知サービスの導入 |
アプリ定義体の属性値の詳細を、以下に示します。
アプリ定義体の名前を定義します。アプリ定義体ファイルの中でユニークな名前を定義する必要があります。
name = アプリ定義体名 |
ユーザアプリケーションのサービス種別を定義します。サービス種別は、"mail"を指定します。
service_type = サービス種別名 |
新規メール到着のイベントを検出するメールボックスの所有者のログイン名を記述します。このアプリ定義体ファイルが存在するサーバ内に、ここで記述するメールボックスが存在している必要があります。
mailbox = メールボックスの所有者のログイン名 |
イベントを検出した場合に、ユーザアプリケーションを起動するかどうかの条件を定義します。定義には、表題/発信者名/重要度/秘密度/外部メールによる起動許可/不許可などが指定できます。
ユーザアプリケーションの起動は、フィルタ条件で設定したすべての属性について条件が満たされていた場合にだけ行われます。
以下に、フィルタ条件のチェック例を示します。
ユーザアプリケーション起動のためのフィルタとして、表題文字列を指定します。表題文字列は、半角アスタリスク(*)を使用したワイルドカード指定が可能です。ワイルドカード指定では、前方一致、後方一致、部分一致が指定できます。また、文字列中に空白を含む場合は、全体をシングルクォーテーション(')で囲みます。複数の表題文字列を指定したい場合は、この記述を複数行続けて指定します。
subject = 表題文字列 |
例:
前方一致の場合には、
subject=*営業実績
後方一致の場合には、
subject=4月度*
ユーザアプリケーション起動のためのフィルタとして、メールの発信者を指定します。経由するネットワークの種別によってフィルタ項目が異なりますので注意してください。また、FAXゲートウェイを経由して受信したメールは、発信者名でフィルタリングすることはできません。
TeamWARE Officeのメールシステムからメールを受信した場合のメールの発信者(ディレクトリエントリ名)を指定します。発信者名のロケーションも合わせて指定できます。
複数の発信者アドレスを指定する場合は、この記述を複数行続けて指定します。発信者名とロケーションの両方を指定した場合は、ANDでチェックされます。
originator = [name = 発信者名][,ロケーション] |
ロケーションは、以下の各要素をカンマ(,)で区切って指定します。
ou = 階層化組織名[,ou = 階層化組織名]...
l(エル) =エリア名
o(オー) = 組織名
c = 国名
なお、ロケーションを構成する要素の途中を省略することはできません。
例:
ou = 1MW,l = Tokyo-Area,o = fujitsu,c = jpに所属する発信者名 = A
からのメールを有効としたい場合には、
originator = name = A, ou = 1MW,l = Tokyo-Area,o = fujitsu,c = jp
のように指定します。
originator = name = A, ou = 1MW,o = fujitsu,c = jp
のようにエリアを省略した場合、有効な結果を得られません。
X.400ゲートウェイを経由したメールを受信した場合、ここで指定したアドレスに一致したものを有効なイベントとみなします。複数の発信者名を指定する場合は、この記述を複数行続けて指定します。1行に1アドレスを指定してください。たとえば、国名から組織名までの上位階層だけを指定すると、上位階層についてだけがチェックされます。
X.400アドレス 文字セット = 印刷可能文字列の場合
orig_pri_x400_address = X.400アドレス |
X.400アドレス 文字セット = テレテックス文字列の場合
orig_tlx_x400_address = X.400アドレス |
X.400アドレスは、以下の各要素をカンマ(,)で区切って指定します。
C=国名
A=主管庁領域名
P=私設領域名
O=組織名
OU1=部門名1
OU2=部門名2
OU3=部門名3
OU4=部門名4
SUR=姓
GIVEN=名
GQID=世代識別子
INIT=頭文字
例:
orig_pri_x400_address=C=JP,A=FJ,P=NM,O=TOYO,OU1=V3TOYO
インターネットを経由したメールを受信した場合、ここで指定したアドレスを満たしたものを有効なイベントとみなします。複数の発信者名を指定する場合は、この記述を複数行続けて指定します。1行に1アドレスを指定してください。ベースアドレスのみ(@以降)を指定することも可能です。この場合、特定のベースアドレスを持った発信者からの受信メールの絞り込みが可能になります。英大文字・小文字は、区別されます。
orig_internet_address = [名前]@ベースアドレス |
メールの宛先種別を指定します。メールの送信者が設定していた宛先種別と、一致した場合にユーザアプリケーションを起動します。この指定を省略した場合は、recipient_type = 111が指定されたものとして動作します。
recipient_type = nnn (nは、0または1) |
それぞれの文字は、以下の意味となります。
1:採用する、0:採用しない
左から1番目の文字:
宛先種別が“TO”のメールを採用するか否か。
左から2番目の文字:
宛先種別が“CC”のメールを採用するか否か。
左から3番目の文字:
宛先種別が“BCC”のメールを採用するか否か。
ユーザアプリケーション起動のためのフィルタとして、メールの重要度を指定します。この指定を省略した場合は、importance = 111が指定されたものとして動作します。
importance = nnn (nは、0または1) |
それぞれの文字は、以下の意味となります。
1:採用する、0:採用しない
左から1番目の文字:
重要度が“重要”のメールを採用するか否か。
左から2番目の文字:
重要度が“普通”のメールを採用するか否か。
左から3番目の文字:
重要度が“低い”のメールを採用するか否か。
ユーザアプリケーション起動のためのフィルタとして、メールの秘密度を指定します。ここで指定された秘密度に一致したイベントについてのみユーザアプリケーションが起動されます。このフィールドの指定を省略した場合は、sensitivity = 1111が指定されたものとして動作します。
sensitivity = nnnn (nは、0または1) |
それぞれの文字は、以下の意味となります。
1:採用する、0:採用しない
左から1番目の文字:
秘密度が“親展”のメールを採用するか否か。
左から2番目の文字:
秘密度が“私信”のメールを採用するか否か。
左から3番目の文字:
秘密度が“社外秘”のメールを採用するか否か。
左から4番目の文字:
秘密度の設定がないメールを採用するか否か。
ユーザアプリケーション起動のためのフィルタとして、メールの受信経路を指定します。ここで指定した経路以外からの受信メールは、イベントとして認識せず、ユーザアプリケーションが起動されません。この指定を省略した場合は、network_type = 1111が指定されたものとして動作します。
network_type = nnnn (nは、0または1) |
それぞれの文字は、以下の意味となります。
1:採用する、0:採用しない
左から1番目の文字:
TeamWARE Officeユーザの送信した受信メールを採用するか否か。
左から2番目の文字:
X.400ゲートウェイを経由して受信したメールを採用するか否か。
左から3番目の文字:
MIMEゲートウェイを経由して受信したメールを採用するか否か。
左から4番目の文字:
FAXゲートウェイを経由して受信したメールを採用するか否か。
ユーザアプリケーション起動のためのフィルタとして、メールの有効時間帯を指定します。ここで指定した時間帯に発生したイベントのみが有効なイベントとみなされます。開始時刻-終了時刻の24時間形式で指定します。このフィールドの指定を省略した場合は、イベント発生時刻についてのフィルタ処理は行われません。この項目は、複数行の指定が可能です。開始時刻と終了時刻が同じ場合は、エラーとします。
time_range = HH:MM-HH:MM |
例:
time_range = 18:00-06:00
18:00から翌日の6:00までに発生したイベントについて、有効と判断されます。
連携するユーザアプリケーションに関する情報を定義します。
連携するユーザアプリケーションプログラムの種別を指定します。
appl_type = プログラム種別 |
プログラムの種別には、以下のどれかを指定します。
appl_type = java | c | c++ | vb
プログラム種別にjavaを指定した場合、インタプリタ名をフルパスで指定します。その他のプログラム種別を指定した場合は、このフィールドの設定は無視されます。
イベント通知サービスの起動時に、インタプリタの存在を確認します。したがって、インタプリタへのパスは十分に確認してください。
interpret_name = インタプリタ名 |
指定例
JDKのjava.exeがD:\jdk1.1.6\binにある場合
interpret_name = D:\jdk1.1.6\bin\java.exe
JREのjre.exeがD:\java1.1.6\binにある場合
interpret_name = D:\jdk1.1.6\bin\jre.exe
プログラム種別にjavaを指定した場合に、インタプリタへのオプションを指定します。その他のプログラム種別を指定した場合は、このフィールドの設定は無視されます。
interpret_option = インタプリタオプション |
例:Javaアプリケーションを実行したいが、環境変数CLASSPATHにJDKやJICKのクラスパスが設定されていない場合
クラスパスは、JDKやJICKのインストール先によって異なりますのでお使いの環境を十分に確認してください。
interpret_option= -classpath=
D:\jdk1.1.8\lib\classes.zip;D:\JICK\LIB\jick.jar;D:\JICK\LIB\jickmail.jar;D:\JICK\LIB\jickdir.jar;D:\JICK\LIB\Jndi.zip;
ユーザアプリケーションプログラムの名前をフルパスで指定します。Javaアプリケーション以外のプログラムの場合、イベント通知サービスの起動時に、プログラムの存在を確認します。したがって、プログラムのパスは十分に確認してください。
program_name = プログラム名 |
例:Javaアプリケーションの場合
クラス名を指定します。これは、パッケージ名も含めた名前です。ファイル拡張子.classは、含めません。パッケージ名とクラス名を“.”で区切って指定してください。
詳細については、JDKのマニュアルなどを参照してください。
クラス名だけの場合
program_name = AddHTML
パッケージ名も含める場合
program_name = sample.appl.AddHTML
イベント通知サービスでは、ユーザアプリケーションタイプがJavaの場合、上記のように指定したクラスのファイルが存在するかどうかをチェックしません。そのため、クラスファイルが存在しているか、および指定に記述誤りがないかを十分に確認してください。
例:Javaアプリケーション以外の場合
program_name = D:\appl\sampleappl.exe
ユーザアプリケーションに渡すパラメータを指定します。
ここで設定された文字列が、ユーザアプリケーションへのパラメータとして設定されます。複数のパラメータを設定する場合は、シングルクォーテーション(')で囲み、各パラメータを空白で区切って指定します。
%I,%L,%Pを指定する場合は、ダブルクォーテーション(")で囲んでください。
parameter = パラメータ文字列 |
パラメータ文字列は、任意の文字列と以下のものを組み合わせて使用します。
%I:ユーザアプリケーションがJICKを使いIMAP4でメールにアクセスする場合に使用するメッセージID
%P:ユーザアプリケーションがJICKを使いPOP3でメールにアクセスする場合に使用するメッセージID
%L:ユーザアプリケーションがプログラム開発キットを使いメールにアクセスする場合に使用するメッセージID
%S:メールの表題
%Y:イベントが発生した年(例:“2000”)
%M:イベントが発生した月(例:“1”)
%D:イベントが発生した日(例:“15”)
%%:“%”という文字をあらわす
例1:メッセージIDと月日を指定する場合
parameter='"%I" "%M" "%D"'
例2:任意文字列とメッセージIDを指定する場合
parameter='\appl\output\data01 "%I"'
ユーザアプリケーションの起動に失敗した場合に、再起動する回数を指定します。0〜1000までの整数を指定します。この指定を省略した場合は、retry = 0が指定されたものとして動作します。
retry= n (nは、0から1000までの整数) |
ユーザアプリケーションの起動が失敗してから再び起動を行うまでの時間(分)を指定します。リトライ間隔の指定が、to.iniで指定されたキューの監視間隔以下の場合、リトライ間隔は、キューの監視間隔に変更されます。リトライ間隔は、0〜60までの整数を指定します。この指定を省略した場合は、5分が指定されたものとして動作します。
retry_min=n (nは、0から60までの整数) |
イベント発生からユーザアプリケーション実行までの遅延許容時間(分)を指定します。遅延許容時間を経過した場合、ユーザアプリケーションを起動しないで起動要求をキューから削除します。
遅延許容時間は、0〜1440までの整数を指定します。0を指定した場合は、無限と解釈します。この指定を省略した場合は、0が指定されたものとして動作します。
delay=n (nは、0から1440までの整数) |
ユーザアプリケーションの実行モードを指定します。
実行モードは、ユーザアプリケーションの実行中にTeamWARE Officeが停止した場合の、ユーザアプリケーションの動作を示します。この指定を省略した場合は、1が指定されたものとして動作します。
exec_mode=実行モード |
実行モードには、以下を指定できます。
1:継続実行
TeamWARE Officeが終了してもユーザアプリケーションの実行を継続します。
2:強制終了
TeamWARE Officeが終了した場合、ユーザアプリケーションを、強制終了します。
実行時のディレクトリ名を指定します。
イベント通知サービスの起動時に、実行ディレクトリの存在を確認します。したがって、パスは十分に確認してください。
exec_dir=実行ディレクトリ |
ユーザアプリケーションの起動を何多重まで許すかを指定します。
イベント検出時に、すでに指定した多重度に達していた場合、ユーザアプリケーションの起動は、延期されます。
多重度は、1〜1000の整数を指定します。1を指定した場合は、多重起動を許さないことを意味します。この指定を省略した場合は、1が指定されたものとして動作します。
multi = n (nは、1から1000までの整数) |
アプリ定義体を有効にするか、無効にするかを指定します。
一時的に、この定義体で指定したユーザアプリケーションの起動を停止したい場合などに使用します。この指定を省略した場合は、effective = 1が指定されたものとして動作します。
effective = n (nは、0または1) |
nには、以下を指定します。
0:このアプリ定義体の定義を無効とします。
1:このアプリ定義体の定義を有効とします。
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