TeamWARE Office 200X V2.0 管理者ガイド |
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第8章 MIMEゲートウェイの管理 | > 8.4 MIMEゲートウェイの運用 |
MIMEゲートウェイでは、メールの交換先のさまざまな仕様の他メールシステムに対応した運用ができるよう、各種のオプションを用意しています。以下のオプションが、Adminアプリケーションで変更できます。
接続およびメッセージ処理では、以下の設定が変更可能です。
図8.3に設定画面を示します。
メールを送信するSMTPサーバのコンピュータ名です。同じコンピュータのsendmailを使用する場合は、“localhost”を指定します。それ以外の場合は、SMTPサーバのコンピュータ名を指定します。
インストール直後は、インストール時に指定した値になっています。
MIMEゲートウェイが使用するベースアドレスです。ここで指定したベースアドレスは、送信するメールのMessage-Idヘッダなどに付加する情報として使用されます。
インストール直後は、インストール時に指定した値になっています。
MIMEゲートウェイがキューに処理すべきメールが存在するかどうかを、定期的にチェックする間隔です。単位は秒です。この値を小さくすると、MIMEゲートウェイでのメールの処理は速くなります。ただし、処理すべきメールがないときでもシステムに負荷がかかります。最小値は15で、最大値は99999です。
標準設定値は、30です。通常の運用では、この値を変更する必要はありません。
SMTPサーバから受信するメールサイズの制限値です。単位はキロバイトです。ここで指定されたサイズ以上のメールは、SMTPサーバから送られてきても拒否されます。ただし、受信時に同じコンピュータ上のsendmailを使用する場合や、SMTPサーバからメールのサイズが通知されてこない場合は、制限されなくなります。最小値は0で、最大値は400000です。0を指定すると、サイズは制限されなくなります。
標準設定値は、1000です。
受信時に同じコンピュータ上のsendmailを使用するかどうかの指定です。同じコンピュータ上のsendmailを使用する場合は、これをチェックします。同じコンピュータ上のsendmailを使用するかどうかにより、sendmailの設定が異なります。詳細については、“TeamWARE Office インストールガイド”を参照してください。
インストール直後は、インストール時に指定した値になっています。
“受信時にこのサーバのsendmailを使用”の変更は、TeamWARE Officeを停止して再起動するまで有効になりません。そのほかの変更情報は、リアルタイムに反映されます。
UNIX系システムでは、同じコンピュータ上のsendmailを使用しない設定にすると、システムが正常に動作しない場合があります。UNIX系システムでは、同じコンピュータ上のsendmailを使用する運用をお勧めします。 NT系システムでは、SMTPサーバとTeamWARE OfficeのMIMEゲートウェイを同一コンピュータ上で動作させることはできません。NT系システムでは、別のコンピュータ上のSMTPサーバを使用してください。 |
応答待ち時間では、以下の設定が変更可能です。
図8.4に設定画面を示します。
SMTPサーバからメールを受信するときに行う会話での、SMTPサーバからの応答待ち時間です。単位は秒です。ここで指定した時間内にSMTPサーバからの応答が戻ってこない場合は、SMTPサーバとの会話は中断されます。この値は、受信時に同じコンピュータ上のsendmailを使用する場合は、意味をもちません。最小値は300で、最大値は99999です。
標準設定値は、600です。
SMTPサーバにメールを送信するときに行う会話での、SMTPサーバからの応答待ち時間です。ここで指定した時間内にSMTPサーバからの応答が戻ってこない場合は、SMTPサーバとの会話は中断されます。指定できる応答待ち時間と、それぞれの最小値、最大値、および標準設定値を以下に示します。
最小値は300で、最大値は99999です。標準設定値は、600です。
最小値は300で、最大値は99999です。標準設定値は、600です。
最小値は300で、最大値は99999です。標準設定値は、600です。
最小値は300で、最大値は99999です。標準設定値は、600です。
最小値は120で、最大値は99999です。標準設定値は、300です。
最小値は600で、最大値は99999です。標準設定値は、1200です。
応答待ち時間は、標準設定値のまま使用することをお勧めします。ただし、SMTPサーバとの会話が頻繁に中断される場合は、これらの値を変更してください。変更情報は、リアルタイムに反映されます。
ヘッダ情報では、以下の設定が変更可能です。
図8.5に設定画面を示します。
送信するメールのMacintoshファイル(MacBinary形式)のエンコード方法です。“Apple Single”を指定すると、MacintoshファイルはAppleSingle形式でエンコードされ、さらにBase64方式でエンコードされます。“Binhex 4.0”を指定すると、MacintoshファイルはBinHex形式でエンコードされます。
標準設定値は、Apple Singleです。
送信するメールの文字コード種別です。日本での文字コードは、“ISO-2022-JP”または“ISO-2022-JP with Kana string”です。“ISO-2022-JP”または“ISO-2022-JP with Kana string”以外の値に変更しないでください。
標準設定値は、“ISO-2022-JP”です。
“ISO-2022-JP”を指定すると、送信時に半角カタカナを全角カタカナに変換します。
“ISO-2022-JP with Kana string”を指定すると、送信するメールの表題やメッセージフィールドの半角カタカナを、全角カタカナに変換せずに、そのまま送信します。ただし、半角カタカナはインターネット上ではあまり使用されないため、送信先で使用しているメールプログラムによっては、半角カタカナが正しく表示されない場合があります。
送信するメールにX.400固有のヘッダを追加するかどうかの指定です。X.400のメールシステムにメールを送信する場合は、これをチェックありにします。
標準設定値は、X.400ヘッダを追加しない設定(チェックなし)です。
受信したメールにRFC822のヘッダを保持するかどうかの指定です。RFC822のヘッダには、MIMEゲートウェイが受信時に無視したヘッダや、メールが経由してきたSMTPサーバなどの情報が含まれています。これらの情報をユーザに見せたい場合は、これをチェックありにしてください。RFC822のヘッダ情報は、“headers.txt”という添付ファイルに格納されます。
標準設定値は、RFC822ヘッダを保持しない設定(チェックなし)です。
送信するメールのヘッダをMIME形式でエンコードするかどうかの指定です。ヘッダ内(SubjectやFromやToなど)に日本語が含まれている場合、MIME標準で規定された方法で変換するか否か、このチェックを参照します。チェックありの場合は、MIME形式で変換し、チェックなしの場合は、MIME形式で変換されません(ISO-2022-JPには変換されます)。現在、一般に普及しているメールプログラムでは、MIME標準に対応していなくてもヘッダだけはMIME形式に対応しています。またメールプログラムによってはMIME形式に変換していないヘッダを受信できないものもあり、推奨は標準設定値(チェックあり)です。したがって、送信先で使用しているメールプログラムがMIME形式のヘッダに対応していない場合に限り、これをチェックなしにします。
標準設定値は、MIMEヘッダを生成する設定(チェックあり)です。
送信するメールの添付ファイル名をエンコードするかどうかの指定です。MIMEゲートウェイは添付ファイル名に日本語が含まれている場合、ファイル名をエンコードします。しかし、送信先で使用されるメールプログラムによっては、エンコードされたファイル名が正しく表示されない場合があります。これをチェックありにすると添付ファイル名はエンコードされず、そのまま通知されます。ただし、経由するSMTPサーバが日本語を許可していない場合は、送信先で添付ファイル名が正しく表示されない場合があります。
標準設定値は、添付ファイル名をエンコードする設定(チェックなし)です。
送信するメールのFromヘッダに付加するコメントの形式です。以下の値が指定できます。
送信者のユーザ名をコメントにします。
送信者の印刷可能文字列のX.400簡略記述アドレスの姓、名、頭文字をコメントにします。コメントは、“名 頭文字 姓”になります。たとえば、姓がFUJI、名がTARO、頭文字なしの場合は、“TARO FUJI”になります。
X.400簡略記述アドレスをコメントにする場合は、メッセージルータのインストールで、X.400のベースアドレスを設定しておく必要があります。
Fromヘッダにコメントを付加しません。なお、To、Cc、Bcc、Reply-Toヘッダのコメントも同一の形式になります。
標準設定値は、Directory nameです。
ヘッダ情報の変更は、リアルタイムに反映されます。
エキスパートでは、以下の設定が変更可能です。エキスパートの変更は、リアルタイムに反映されます。
図8.6に設定画面を示します。
受信メールに対する配達状態通知の省略値です。この省略値は、配達状態通知の返却が要求されていないメールに採用されます。以下の値が指定できます。
メールが配達できた場合は配達通知を返却します。メールが配達できなかった場合は不達通知を返却します。
メールが配達できなかった場合のみ、不達通知を返却します。
配達状態通知を返却しません。
標準設定値は“Failure reports”です。
SMTPレスポンダが使用するTCP/IPのポート番号です。最小値は0で、最大値は65535です。ただし、0は25として扱われます。通常の運用では25以外に変更する必要がありません。
標準設定値は25です。
配達遅延通知をメールとして受信するかどうかの指定です。経路上のSMTPサーバが停止している場合、送信したメールは1つ前のSMTPサーバで保留されます。この状態で一定時間が経過すると、配信が遅れたことを知らせるためにSMTPサーバは配達遅延通知を返却する場合があります。この配達遅延通知をメールとして受信したい場合は、これをチェックありにします。チェックなしの場合は、配達遅延通知は破棄されます。
標準設定値はチェックなしです。
送信メールの添付ファイルをuuencodeでエンコードするかどうかの指定です。チェックありの場合は、メール送信時に変換禁止を指定した場合に限り、すべての添付ファイルがuuencodeでエンコードされます。チェックなしの場合は、変換禁止の指定に関係なくMIME形式でエンコードされます。MIMEをサポートしていないメールシステムにメールを送信する場合は、これをチェックありにします。
標準設定値はチェックなしです。
送信メールの添付ファイルの日本語テキストをBase64方式でエンコードするかどうかの指定です。チェックありの場合は、添付ファイルの日本語テキストはBase64方式でエンコードされません(ISO-2022-JPに変換されます)。チェックなしの場合は、Base64方式でエンコードされます。Base64方式でエンコードされた日本語テキストを正しく処理できないメールシステムにメールを送信する場合は、これをチェックありにします。
標準設定値はチェックなしです。
送信メールにおいて、受信者ごとにヘッダを生成するかどうかの指定です。チェックありの場合は、受信者ごとにTo、Cc、Bccヘッダが生成されます。チェックなしの場合は、To、Cc、Bccヘッダは1つしか生成されません。メールの経路上に1024バイトを超えるヘッダを処理できないSMTPサーバが存在する場合は、これをチェックありにします。
標準設定値はチェックなしです。
送信者の扱いをどの規約に従って処理するかの指定です。チェックありの場合は、X.400とインターネットの連携を規定したRFC2156に従います。チェックなしの場合は、インターネットメールの標準を規定したRFC822に従います。X.400のメールシステムと連携する場合は、これをチェックありにします。
標準設定値はチェックなしです。
送信メールにおいて、開封通知の返却を要求するかどうかの指定です。チェックありの場合は、メール送信時の指定に関係なく開封通知の返却を要求しません。チェックなしの場合は、メール送信時の指定に従って開封通知の返却を要求します。ただし、開封通知は受信するメールプログラムがMDN(Message Disposition Notifications)をサポートしている場合だけ返却されます。開封通知の返却が不要な場合は、チェックありにします。
標準設定値はチェックなしです。
送信メールにおいて、Content-Disposition: inlineヘッダを付加するかどうかの指定です。チェックありの場合、メッセージテキストにContent-Disposition: inlineは付加されません。チェックなしの場合は、メッセージテキストに付加されます。Content-Disposition: inlineヘッダが付加されているとメッセージテキストを正しく処理できないメールシステムにメールを送信する場合は、これをチェックありにします。
標準設定値はチェックなしです。
“SMTPレスポンダのポート番号”の変更は、TeamWARE Officeを停止して再起動するまで有効になりません。そのほかの変更情報は、リアルタイムに反映されます。
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