PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.1 (伝送路二重化機能編) - Solaris (TM) オペレーティングシステム版 -
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付録B 環境設定例> B.7 NIC切替方式 (IPv6)の設定例

B.7.5 シングルシステムによるSolarisコンテナ使用時の設定例(論理IP引継ぎ)

以下のネットワーク構成における環境設定例を示します。

図のIPアドレスにおけるxx,yy等はアドレス自動構成により自動採番されることを表します。

待機パトロール監視を行わない場合は、各ホストの設定手順5)を省略します。

image

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以下に、IPv6ルータとしてSolarisサーバを使用する場合の/etc/inet/ndpd.conf設定例を示します。
なお、/etc/inet/ndpd.confの詳細については、Solarisのマニュアルを参照してください。

ifdefault AdvSendAdvertisements true  # すべてのInterfaceでルータ広報を送信
prefix fec0:1::0/64 hme0              # hme0からPrefix fec0:1::0/64を送信

[HOST-Aの設定]

1) システムの設定

1-1) /etc/hostname6.hme0ファイルを空ファイルとして作成します。

1-2) /etc/inet/ipnodesファイルに、使用するIPアドレスおよびホスト名を定義します。

fec0:1::1       v6hosta    # HOST-Aの仮想IP
fec0:1::2       v6hostb    # HOST-Bの仮想IP
fec0:1::100     swhub1     # primary監視先HUBのIP
fec0:1::101     swhub2     # secondary監視先HUBのIP

2) リブート

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、hme0がIPv6インタフェースとして活性化されていることをifconfigコマンドで確認してください。

/usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0

3) 仮想インタフェースの作成

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create inet6 -n sha0 -m d -i fec0:1::1/64 -t hme0,hme1

4) HUB監視機能の設定

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll create -n sha0 -p fec0:1::100,fec0:1::101 -b off

5) 待機パトロール機能の設定

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha1 -m p -a 02:00:00:00:00:00 -t sha0

6) 待機インタフェース非活性方法の変更

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetparam -d plumb

7) 仮想インタフェースの活性化

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet

8) HUB監視の開始

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll on

9) ゾーンの設定

以下のコマンドを実行し、ゾーンを設定します。

/usr/sbin/zonecfg -z zone0

9-1) ゾーンを新規に作成します。

zonecfg:zone0> create
zonecfg:zone0> set zonepath=/zones/zone0

9-2) ゾーンに割当てるIPアドレスと、NIC切替方式で二重化した物理インタフェース名を設定します。

zonecfg:zone0> add net
zonecfg:zone0:net> set address=fec0:1::10/64
zonecfg:zone0:net> set physical=hme0
zonecfg:zone0:net> end

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ゾーンのネットワーク設定において、IPv6アドレスのホスト名を指定することはできません。IPv6アドレスを指定する場合は、ホスト名ではなく、IPアドレスを指定してください。また、NIC切替方式で二重化した物理インタフェースの内、プライマリ側の物理インタフェース名を指定してください。

9-3) 設定した内容を確認します。

zonecfg:zone0> export

9-4) 設定の整合性を確認します。

zonecfg:zone0> verify

9-5) 設定した内容を登録して終了します。

zonecfg:zone0> commit
zonecfg:zone0> exit

10) ゾーンのインストール

以下のコマンドを実行し、ゾーンをインストールします。

/usr/sbin/zoneadm -z zone0 install

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ゾーンをインストールした後の初回起動時には、ゾーンは未構成の状態にあるため、ゾーンの内部構成を定義する必要があります。定義方法については、Solaris 10 OSのマニュアルを参照してください。

11) ゾーンの起動

以下のコマンドを実行し、ゾーンを起動します。

/usr/sbin/zoneadm -z zone0 boot

[HOST-Bの設定]

1) システムの設定

1-1) /etc/hostname6.hme0ファイルを空ファイルとして作成します。

1-2) /etc/inet/ipnodesファイルに、使用するIPアドレスおよびホスト名を定義します。定義内容はHOST-Aと同じです。

2) リブート

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、hme0がIPv6インタフェースとして活性化されていることをifconfigコマンドで確認してください。

/usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0

3) 仮想インタフェースの作成

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create inet6 -n sha0 -m d -i fec0:1::2/64 -t hme0,hme1

4) HUB監視機能の設定

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll create -n sha0 -p fec0:1::100,fec0:1::101 -b off

5) 待機パトロール機能の設定

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha1 -m p -a 02:00:00:00:00:01 -t sha0

6) 仮想インタフェースの活性化

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet

7) HUB監視の開始

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll on


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