PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.1 (伝送路二重化機能編) - Solaris (TM) オペレーティングシステム版 -
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付録B 環境設定例> B.2 高速切替方式 (IPv6)の設定例

B.2.4 シングルシステムによるSolarisコンテナ使用時の設定例

以下のネットワーク構成における環境設定例を示します。

図のIPアドレスにおけるxx,yy等はアドレス自動構成により自動採番されることを表します。

image

[HOST-Aの設定]

1) システムの設定

1-1) /etc/inet/ndpd.confファイルを作成し、以下の設定を行います。

ifdefault AdvSendAdvertisements true  # すべてのInterfaceでルータ広報を送信
prefix fec0:1::0/64 sha0              # sha0からPrefix fec0:1::0/64を送信

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高速切替方式が動作するSolarisサーバにおいて、2台以上をIPv6ルータとして設定してください。IPv6ルータの故障が発生した場合、サイトローカルアドレスを使用した通信が行えなくなるため、最低でも2台をIPv6ルータとして設定することを推奨します。
なお、/etc/inet/ndpd.confの詳細については、Solarisのマニュアルを参照してください。

1-2) /etc/hostname6.hme0ファイル、および/etc/hostname6.hme1ファイルを空ファイルとして作成します。

2) リブート

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、hme0およびhme1がIPv6インタフェースとして活性化されていることをifconfigコマンドで確認してください。

/usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0

3) 仮想インタフェースの作成

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create inet6 -n sha0 -m t -t hme0,hme1

4) 仮想インタフェースの活性化

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet

5) ゾーンの設定

以下のコマンドを実行し、ゾーンを設定します。

/usr/sbin/zonecfg -z zone0

5-1) ゾーンを新規に作成します。

zonecfg:zone0> create
zonecfg:zone0> set zonepath=/zones/zone0

5-2) ゾーンに割当てるIPアドレスと、高速切替方式で定義した仮想インタフェース名を設定します。

zonecfg:zone0> add net
zonecfg:zone0:net> set address=fec0:1::10/64
zonecfg:zone0:net> set physical=sha0
zonecfg:zone0:net> end

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ゾーンのネットワーク設定において、IPv6アドレスのホスト名を指定することはできません。IPv6アドレスを指定する場合は、ホスト名ではなく、IPアドレスを指定してください。

5-3) 設定した内容を確認します。

zonecfg:zone0> export

5-4) 設定の整合性を確認します。

zonecfg:zone0> verify

5-5) 設定した内容を登録して終了します。

zonecfg:zone0> commit
zonecfg:zone0> exit

6) ゾーンのインストール

以下のコマンドを実行し、ゾーンをインストールします。

/usr/sbin/zoneadm -z zone0 install

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ゾーンをインストールした後の初回起動時には、ゾーンは未構成の状態にあるため、ゾーンの内部構成を定義する必要があります。定義方法については、Solaris 10 OSのマニュアルを参照してください。

7) ゾーンの起動

以下のコマンドを実行し、ゾーンを起動します。

/usr/sbin/zoneadm -z zone0 boot

[HOST-Bの設定]

1) システムの設定

1-1) /etc/inet/ndpd.confファイルを作成します。定義内容はHOST-Aと同じです。

1-2) /etc/hostname6.hme0ファイル、および/etc/hostname6.hme1ファイルを空ファイルとして作成します。

2) リブート

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、hme0およびhme1がIPv6インタフェースとして活性化されていることをifconfigコマンドで確認してください。

/usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0

3) 仮想インタフェースの作成

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create inet6 -n sha0 -m t -t hme0,hme1

4) 仮想インタフェースの活性化

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet


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