PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.1 (伝送路二重化機能編) - Solaris (TM) オペレーティングシステム版 -
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第3章 導入> 3.1 設計> 3.1.2 設定項目の決定

3.1.2.4 NIC切替方式

NIC切替方式を使用する場合、表3.4に示す設定項目(構成情報)を決めます。

[表3.4 NIC切替方式の設定項目(構成情報)]

設定項目(構成情報)

設定値

仮想インタフェース情報(1)

仮想インタフェース名

D-1

仮想IPアドレス(またはホスト名)

D-2

サブネットマスク

D-3

物理インタフェース情報(1)

物理インタフェース名

D-4

IPアドレス(またはホスト名)

D-5

物理インタフェース情報(2)

物理インタフェース名

D-6

待機パトロール情報

仮想インタフェース名

D-7

自動切戻し方法

D-8

待機インタフェースに設定するローカルMACアドレス

D-9

監視先情報

プライマリ監視先IPアドレス(またはホスト名)

D-10

セカンダリ監視先IPアドレス(またはホスト名)

D-11

HUB-HUB間監視

D-12

(仮想インタフェース数分繰り返す)

以下に各設定項目について説明します。

<仮想インタフェース情報>
仮想インタフェースの数分、以下の設定を行います。
・仮想インタフェース名(D−1)
二重化する物理インタフェースに割り当てる仮想インタフェースの名前を指定します。本項目は、hanetconfig createコマンドの-nオプションで、shaX(Xは数字)の名前で指定します。
・仮想IPアドレス(またはホスト名)(D−2)
仮想インタフェースに割当てるIPアドレス(またはホスト名)を指定します。このIPアドレスのネットワーク部(IPv4時)またはprefix(IPv6時)は、物理インタフェースに割当てるIPアドレスと同じでなければいけません。本項目は、hanetconfig createコマンドの-iオプションで指定します。
・サブネットマスク(D−3)
IPv4アドレスを使用する場合は、仮想IPアドレスに適用するサブネットワークマスク値を指定します。サブネット分割を行わない場合には省略可能です。本項目は、/etc/inet/netmasksファイルに記述します。IPv6アドレスを使用する場合は設定不要です。
<物理インタフェース情報>
冗長化する物理インタフェースの数分、以下の設定を行います。
・物理インタフェース名(D−4,6)
使用する物理インタフェースの名前を指定します。本項目は、hanetconfig createコマンドの-tオプションで指定します。(例.hme1,qfe2など)
・物理IPアドレス(またはホスト名)(D−5)
物理インタフェースに割当てるIPアドレス(またはホスト名)を指定します。他の物理インタフェースおよび仮想インタフェースに割当てるIPアドレスと異なる値でなければいけません。本項目は、"/etc/hostname.物理インタフェース名"ファイルを作成し、ファイル内に、IPアドレス(またはホスト名)を記載します。
<待機パトロール情報>
待機パトロール機能を使用する場合、以下の設定を行います。待機パトロール機能を使用しない場合、本設定は不要です。
・仮想インタフェース名(D−7)
待機パトロール用の仮想インタフェースの名前を指定します。本項目は、hanetconfig createコマンドの-nオプションで、shaX(Xは数字)の名前で指定します。
・自動切戻し方法(D−8)
待機パトロール機能を設定することにより、伝送路が復旧した場合、自動切戻し機能が有効となります。復旧後、待機インタフェースとして組み込む場合には、hanetconfig createコマンドの-mオプションでpを指定します。復旧後、直ちに切り戻しを実行したい場合には-mオプションでqを指定します。
・待機インタフェースに設定するローカルMACアドレス(D−9)
待機パトロール機能を使用する場合、待機インタフェースに割当てるローカルMACアドレスの値を02:XX:XX:XX:XX:XXの形式(Xは0〜Fの16進数)で指定します。先頭の02はローカルMACアドレスであることを表します。任意の値が指定可能ですが、同一LAN上に接続された他NICの値と重複しないようにアドレスを管理してください。重複した場合、正常動作は保証されません。本項目は、hanetconfig createコマンドの-aオプションで指定します。
<監視先情報>
仮想インタフェースの数分、以下の設定を行います。なお、本項目を省略することはできません。
・プライマリ監視先IPアドレス(またはホスト名)(D−10)
プライマリ物理インタフェース使用時に監視するHUBのIPアドレス(またはホスト名)を指定します。本項目は、hanetpoll createコマンドの-pオプションで指定します。
・セカンダリ監視先IPアドレス(またはホスト名)(D−11)
セカンダリ物理インタフェース使用時に監視するHUBのIPアドレス(またはホスト名)を指定します。本項目は、hanetpoll createコマンドの-pオプションで指定します。本項目は省略可能です。その場合、プライマリ監視先IPアドレス(またはホスト名)と同じ値が適用されます。
・HUB-HUB間監視(D−12)
HUBを2台使用しHUB〜HUB間をカスケード接続している場合、カスケード接続しているHUBとHUB間の伝送路の状態を監視するか否かを指定します。
on:HUB-HUB間の監視を行います。
off:HUB-HUB間の監視を行いません。
初期値として“off”が設定されています。本項目は、hanetpoll createコマンドの-bオプションで指定します。

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