PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書 4.1 (Solaris(TM) オペレーティングシステム版) |
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第6章 バックアップとリストア | > 6.2 代替ブート環境を使用したシステムディスクのバックアップとリストア |
8) 代替ブート環境への切替え
システムディスクの故障やデータ破損によってシステムがブートできなくなった場合、プロキシボリュ-ムに作成した代替ブート環境に切り替えてシステムを運用します。
8-1) 代替ブート環境でブートします。
代替ブート環境でブートする手順については、「バックアップ手順」の手順6-1)を参照してください。
8-2) 必要に応じて、旧ブート環境を解体します。
旧ブート環境を解体する場合は、以下の手順に従って、マスタとプロキシの関係の解除、マスタボリュームの削除、マスタグループのディスクの切断と削除を行います。手順9)でシステムディスクのリストアを行う場合は、本手順は実施しないでください。
# sdxproxy Break -c System -p Proxy1 |
9) システムディスクのリストア
代替ブート環境でシステムをブートした後、元のシステムディスクとバックアップ用ディスクのマスタとプロキシの関係を入れ替えて、バックアップ用ディスク(マスタボリューム)のデータを元のシステムディスク(プロキシボリューム)にコピーすることにより、元のシステムディスクをリストアできます。
9-1) マスタとプロキシの関係を解除します。
# sdxproxy Break -c System -p Proxy1 |
9-2) マスタボリュームを削除します。
# sdxvolume -F -c System -v root,usr,home,swap,var,opt |
9-3) 元のシステムディスクが故障している場合は、故障したディスクを交換します。
ここでは、ディスクRoot1 (物理ディスクc0t0d0)を交換する手順を示します。
9-3-1) 交換するディスクをGDSの管理から切り離して交換可能な状態にします。
# sdxswap -O -c System -d Root1 |
9-3-2) 物理ディスクc0t0d0を交換します。
9-3-3) 交換したディスクをGDSの管理に組み込みます。
# sdxswap -I -c System -d Root1 |
9-4) バックアップ用のディスクのグループをマスタグループ、元のシステムディスクのグループをプロキシグループとして、結合します。
# sdxproxy Join -c System -m Proxy1 -p Group1 -a Proot=root:on,Pusr=usr:on,Phome=home:on |
9-5) 等価性コピーの完了を確認します。
# sdxinfo -S -c System OBJ CLASS GROUP DISK VOLUME STATUS ------ ------- ------- ------- ------- -------- slice System Group1 Root1 root STOP slice System Group1 Root2 root STOP slice System Group1 Root1 usr STOP slice System Group1 Root2 usr STOP slice System Group1 Root1 home COPY slice System Group1 Root2 home COPY slice System Group2 Var1 swap STOP slice System Group2 Var2 swap STOP slice System Group2 Var1 var COPY slice System Group2 Var2 var COPY slice System Group2 Var1 opt COPY slice System Group2 Var2 opt COPY slice System Proxy1 Proot1 Proot ACTIVE slice System Proxy1 Proot2 Proot ACTIVE slice System Proxy1 Proot1 Pusr ACTIVE slice System Proxy1 Proot2 Pusr ACTIVE slice System Proxy1 Proot1 Phome ACTIVE slice System Proxy1 Proot2 Phome ACTIVE slice System Proxy2 Pvar1 Pswap ACTIVE slice System Proxy2 Pvar2 Pswap ACTIVE slice System Proxy2 Pvar1 Pvar ACTIVE slice System Proxy2 Pvar2 Pvar ACTIVE slice System Proxy2 Pvar1 Popt ACTIVE slice System Proxy2 Pvar2 Popt ACTIVE |
等価性コピー中は、コピー先プロキシグループのスライスのSTATUSフィールドにCOPYと表示されます。プロキシグループのスライスのSTATUSがすべてSTOPになっていれば、等価性コピーは完了しています。
9-6) 「バックアップ手順」の手順4), 5) および本節の手順8)と同様の手順で、プロキシグループの分離、代替ブート環境の作成、代替ブート環境への切替えを行います。
10)代替ブート環境におけるシステムディスクのミラーリング解除
手順8)で代替ブート環境に切り替えた後、システムディスクのミラーリングを解除する場合は、以下の手順を実施します。ここでは、下図の構成にする手順を示します。
10-1) 旧ブート環境を解体します。
旧ブート環境を解体する手順については手順8-2)を参照してください。
10-2) 動作中のアプリケーションプログラムを停止します。
ミラーリングの解除を安全に行うため、動作しているアプリケーションプログラムを停止する必要があります。より安全性が求められる場合は、システムディスクのバックアップを採取してください。
10-3) ミラーリングを解除した後にシステムディスクとして使用するディスク以外を、グループから削除します。
# sdxdisk -D -c System -g Proxy1 -d Proot2 |
10-4) ミラーの解除が完了したことを確認します。
# sdxroot -R -c System -d Proot1,Pvar1 |
10-5) システムをリブートします。
# shutdown -y -g0 -i6 |
10-6) ミラーリングが解除されていることを確認します。
mount(1M)コマンドやsdxinfoコマンドを使って、システムディスクのミラーリングが正しく解除されていることを確認してください。
10-7) システムディスクの管理を解除します。
# sdxvolume -F -c System -v Proot,Pusr,Phome,Pswap,Pvar,Popt |
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