SSF/Backup Facility 運用手引書
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付録A SPアシスタント

A.2 SP論理ユニット制御機能

SP論理ユニット制御機能では、ETERNUS3000/6000,GR series内で定義された論理ユニットに対して、 SSF/Backup Facility用の領域(SP論理ユニット)を定義し、SP論理ユニットの使用用途を設定することができます。

ETERNUS3000/6000,GR series内に確保されたSP論理ユニットは、下表に示す各領域として使用されます。
また、SP論理ユニット制御機能では、以下に示す2つの使用用途を定義することができます。

 

[ ETERNUS3000/6000,GR series内ボリュームの詳細]

[表 各論理ユニットの使用用途]

名称

説明

使用用途

業務ボリューム

業務サーバで使用するボリュームです。

SP論理ユニット

SSF/Backup Facilityが使用する論理ユニット全体を示します。
SP論理ユニットに業務サーバからアクセスすることはできません。

SP管理ファイル

SSF/Backup Facilityに搭載されるソフトウェアの制御情報を格納します。
SP管理ファイルを使用するソフトウェアには、Softek AdvancedCopy Manager、SPアシスタントなどがあります。

磁気テープライブラリシステム制御ソフトウェアの管理ファイルについてはクラスタ構成の場合のみ。

ファイルシステム

ダイレクトバックアップ用論理ユニット

1)

バックアップ管理ファイル

ダイレクトバックアップの制御情報を格納します。

ファイルシステム

2)

論理ユニットプール

ダイレクトバックアップのバックアップデータの格納先として使用します。

プール領域

ネットワーク型バックアップ用論理ユニット

1)

バックアップ管理ファイル

ネットワーク型バックアップの制御情報を格納します。(クラスタ構成の場合)

ファイルシステム

2)

バックアッププール

ネットワーク型バックアップのバックアップデータの格納先として使用します。

ファイルシステム

 

A.2.1 SP論理ユニット領域の論理ユニットの指定

以下の論理ユニットに対して、その用途を設定します。

/sp/uty/conf/diskadm/luinfo.confファイル(以降、luinfo.confファイルと呼びます)に論理ユニットとその用途を記述します。
以下の書式に従ってください。

GR (<GR name>) {
<volume type> <volume number> <usage>
<volume type> <volume number> <usage>



}

GR (<GR name>) {
<volume type> <volume number> <usage>
<volume type> <volume number> <usage>



}



 

項目

意味

GR name

SSF/Backup Facilityに接続するETERNUS3000/6000,GR seriesの名前を指定してください。

  • 名前の長さは24文字以内です。
  • 名前に使用できる文字は、ASCII文字コード表で定義されている文字のうちの、印刷可能文字です。
  • ETERNUS3000/6000,GR seriesごとにユニークな名前を付けてください。

volume type

volume number で指定する論理ユニットの、ハードウェア上種類を指定します。

  • 1 … OLU (UNIX/IAサーバで使用する論理ユニット)

ダイレクトバックアップでは“1”(OLU) を指定してください。

volume number

論理ユニット番号(16進数)です。論理ユニット番号とは、論理ユニットを登録した時にETERNUSmgrによって付けられる値です。
ETERNUS3000,GR seriesの場合16進数3桁で “0〜fff”、ETERNUS6000の場合16進数4桁で “0〜1fff” の数を指定可能です。また、ETERNUS6000の場合でも16進数 1000未満の論理ユニット番号については、16進数3桁で指定可能です。

Usage

バックアップ運用における使用用途を指定します。

  • 0 … 未使用
  • 1 … ファイルシステム用
  • 2 … プール領域用

マルチパスを作成した論理ユニットには“1”を、バックアップ論理ユニットには“2”を指定してください。

  • luinfo.confファイルには、SP論理ユニット(SSF/Backup Facilityで使用する管理ファイルを配置した論理ユニット)および、アクセスパス用論理ユニット(ダイレクトバックアップがETERNUS3000/6000,GR seriesにアクセスするためのパスとして使用する論理ユニット)は定義しません。
    “Usage” の “1”は、前記以外の用途でSSF/Backup Facilityから参照可能なファイルシステムを作成している場合に使用します。

各項目間は、空白文字で区切ってください。なお、先頭文字が“#”で始まる行は、コメント行として扱われます。
以下に記述例を示します。

# This line is a comment
GR (GR001) {
1 0 2
1 1 2
1 aa 1
}

GR (GR002) {
1 1 2
1 2 2
1 ab 1
}

 

なお、“5.1.2.5.5 論理ユニットプールを使用しないテープへのバックアップ”のみで運用するETERNUS3000/6000,GR seriesの場合は、ETERNUS3000/6000,GR seriesの名前のみ記述し、論理ユニット情報は記述する必要はありません。
以下に記述例を示します。

# This line is a comment
GR (GR001) {
1 0 2      ←論理ユニットプールを使用するバックアップと併用するETERNUS3000/6000,GR seriesは、論理ユニット情報を記述します。
1 1 2
1 aa 1
}

GR (GR002) {
}       ←論理ユニットプールを使用しないバックアップのみで使用するETERNUS3000/6000,GR seriesは、論理ユニット情報を記述しません。

 

  • 同一ディレクトリ配下に雛型ファイルがあります。コピーし、環境に合わせて修正して利用してください。

# cp /sp/uty/conf/diskadm/luinfo.conf.sample /sp/uty/conf/diskadm/luinfo.conf <Return>

 

A.2.2 アクセスパスの設定

ダイレクトバックアップがETERNUS3000/6000,GR seriesにアクセスするために使用するマルチパスを、/sp/uty/conf/diskadm/devpath.confファイルに記述してください。(管理ファイル領域を構築するETERNUS3000/6000,GR seriesには5本、それ以外のETERNUS3000/6000,GR seriesはそれぞれ4本のマルチパスがあります。)

  • アクセスパスの設定の詳細については、『SSF/Backup Facility 導入手引書』の「4.4.4 アクセスパスの設定」または「5.8.5 アクセスパスの設定」を参照してください。

  

A.2.3 定義の有効化 

SP論理ユニット領域の論理ユニットの指定とアクセスパスの設定を有効にするために、以下を実行してください。

  1. chkluinfoコマンドを投入します。
    # /opt/FJSVsputl/bin/chkluinfo <Return>

     

  2. Softek AdvancedCopy Managerの[サーバ一覧]画面を開いて、追加するETERNUS3000/6000,GR seriesを管理するSSF/Backup Facilityを選択し、操作メニューから[サーバの変更]ダイアログボックスを開きます。ここで[OK]ボタンを押してください。

  • SP論理ユニット領域の論理ユニットの指定とアクセスパスの設定の両方が正しく行われていないと、chkluinfoコマンドの実行が失敗します。

 


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