SSF/Backup Facility 導入手引書
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第8章 オプション製品の追加導入

8.9 Systemwalker Resource Coordinator

8.9.1 エージェントのインストール手順 

エージェントをインストールする手順を以下に示します。

エージェントのインストールには、Systemwalker Resource Coordinator サーバプログラムの CD-ROMを使用します。

 

8.9.1.1 ソフトウェアのインストール 

  • クラスタ構成の場合は、両ノードで行ってください。

 

  1. OpenBoot 環境に入ります。

    # shutdown -y -g0 -i0 <Return>

     

  2. システムをシングルユーザモードで立ち上げます。

    {?} ok boot -s <Return>

     

  3. 以下のようなメッセージが出ますので、パスワードを入力します。

    INIT: SINGLE USER MODE
    Type Control-d to proceed with normal startup,
    (or give root password for system maintenance): password <Return>

     

  4. 必要なファイルシステムをマウントします。

    # mountall -l <Return>

     

  5. Systemwalker Resource Coordinator サーバプログラムのCD-ROMをマウントします。ここでは、/mntにマウントします。

    # mount -F hsfs -o ro /dev/dsk/c0t4d0s0 /mnt <Return>

     

    • 上記の"c0t4d0"はCD-ROM装置のデバイス名です。システムによってデバイス名が異なる場合があります。
      デバイス名がわからない場合は、以下のコマンドを実行してください。

     

    # /etc/init.d/volmgt start <Return>
    volume management starting.
    # ls /vol/dev/dsk <Return>
    c0t4d0           ← デバイス名が表示されます。
    # /etc/init.d/volmgt stop <Return>

     

  6. rcxagtinstall.sh コマンドを使用して、Resource Coordinator エージェント をインストールします。
    # cd /mnt/agent <Return>
    # ./rcxagtinstall.sh <Return>

     

    以下のようなメッセージが表示されますので、y を入力します。入力するとインストールが開始されます。

    Systemwalker Resource Coordinator 12.0.1
    All Rights Reserved, Copyright(c) FUJITSU LIMITED 2003-2005
    This program will install "Systemwalker Resource Coordinator" Agent on your system.

    Do you want to continue the installation of this package? [y,n,?,q]: y <Return>
    INFO : Starting Installation of Systemwalker Resource Coordinator ...
    ...
    Installation of Server System Manager was successful.
    ...
    Installation of <FJSVssagt> was successful.
    ...
    INFO : Package FJSVssagt was successfully installed.
    ...
    Installation of <FJSVrcxat> was successful.
    ...
    INFO : Package FJSVrcxat was successfully installed.
    ...
    Installation of <FJSVrcxal> was successful.
    ...
    INFO : Package FJSVrcxal was successfully installed.
    ...
    Installation of <FJSVhrmrc> was successful.
    ...
    INFO : Package FJSVhrmrc was successfully installed.
    ...

     

    インストールが正常に完了すると、以下のメッセージが出力されます。

    INFO : "Systemwalker Resource Coordinator" Agent was installed successfully.

    インストールが失敗すると、以下のメッセージが出力されます。

    ERROR : Installing パッケージ名 was failed.

     

  7. インストールが失敗した場合は、以下のコマンドでインストール状況を確認してください。

    # ./rcxagtinstall.sh -check <Return>

    同じバージョンのパッケージがインストールされている場合は、上記コマンドでインストールされていることが確認できたパッケージをすべて rcxagtuninstall.sh コマンドで削除して下さい。

    ./rcxagtuninstall.sh <Return>

    削除完了後、手順6のrcxagtinstall.shコマンドの実行からやり直してください。

    手順 6 の rcxagtinstall.sh コマンドの実行からやり直してください。

     

  8. システムをマルチユーザモードで立ち上げます。

    # shutdown -y -g0 -i6 <Return>

     

8.9.2 インストール後のセットアップ 

8.9.2.1 /etc/inet/hosts の設定 

ドメイン管理サーバの/etc/inet/hosts に管理対象サーバノードの IP アドレスとホスト名を、管理対象サーバノードの /etc/inet/hosts にドメイン管理サーバの IP アドレスとホスト名を設定してください。

ドメイン管理サーバをクラスタ構成にしている場合、管理対象サーバノードの/etc/inet/hosts には、ドメイン管理サーバ用引継ぎ IP アドレスとホスト名を設定してください。

 

8.9.2.2 /etc/inet/services の設定 

エージェントの動作には、ドメインマネージャと通信を行うために、ポート番号の設定が必要になります。

以下の内容を /etc/inet/services ファイルに記述して、ポート番号の使用を宣言してください。ポート番号がすでに他で使用されている場合は、空いているポート番号を選んで変更してください。その場合は、同じポート番号を設定しているリソースコーディネータの他のサーバについても、同様に設定を変更してください。

/etc/inet/servicesに記述がない場合は、デフォルトとして、このポート番号で起動します。

# サービス名 ポート番号/プロトコル名
nfagent 23458/tcp

 

8.9.2.3 エージェントの管理LANのIPアドレス設定 

エージェントの管理LANのIPアドレスを、以下の手順で設定してください。

  1. エージェントの管理LANのIPアドレスを設定する前に、エージェントを停止します。

    エージェントが動作している場合、以下のコマンドを入力し、エージェントを停止します。

    # /opt/FJSVrcxat/sbin/rcxagtctl stop <Return>

     

  2. エージェントに管理LANのIPアドレス、および、サーバノード名を設定します。

    # /opt/FJSVrcxat/sbin/rcxagtctl create -ipaddr 管理LANのIPアドレス -node サーバノード名 <Return>

     

    • 管理LANのIP アドレスは、活性状態である必要があります。
    • サーバノード名には、英数字と"-"のみ指定可能で、24文字以内で指定します。
    • サーバノード名は、英字から開始する必要があります。

     

  3. エージェントを起動します。

    # /opt/FJSVrcxat/sbin/rcxagtctl start <Return>

     

8.9.3 システムの再起動 

設定完了後にシステムを再起動してください。リソースコーディネータが自動的に起動します。

# shutdown -y -g0 -i6 <Return>

 

8.9.4 他のサーバにマネージャがインストールされている場合の設定 

リソース管理機能を利用してディスクアレイ装置名を設定しない場合は、本設定は不要です。

  1. シェルスクリプトの修正

    getsaninfo.shを編集します。クラスタ構成の場合は、本作業を両ノードで行ってください

    # vi /opt/FJSVsplib/bin/getsaninfo.sh <Return>

     

    Systemwalker Resource Coordinator のマネージャが稼働しているサーバのホスト名を追加してください。

    #!/bin/sh
    #ident  "@(#)/usr/src/SPmisc/getsaninfo.sh      6.1 04/16/04 11:30:19 - FUJITSU"
    ##ident "@(#)/usr/src/SPmisc/getsaninfo.sh      5.1 08/05/03 21:18:32 - FUJITSU"
    #
    # All Rights Reserved, COPYRIGHT(C) FUJITSU LIMITED 2000,2001,2002,2003.
    #
    
    HOST=Systemwalker Resource Coordinatorのマネージャが稼働しているサーバのホスト名
    
    SANADMSH=sanadmsh
    SANADMPATH=/opt/FJSVswsam/bin:/opt/FJSVssmgr/bin
    SANADMSH1=/opt/FJSVswsam/bin/${SANADMSH}
    SANADMSH2=/opt/FJSVssmgr/bin/${SANADMSH}
    
    if [ -x "${SANADMSH1}" ]
    then
            SANADMSH=${SANADMSH1}
    elif [ -x "${SANADMSH2}" ]
    then
            SANADMSH=${SANADMSH2}
    fi
    
    if [ -x "${SANADMSH}" ]
    then
            ${SANADMSH} info -f
    else
            if [ -n "${HOST}" ]
            then
                    /bin/rsh ${HOST} PATH=${SANADMPATH} ${SANADMSH} info -f
            else
                    exit 1
            fi
    fi

     

  2. /etc/hostsファイルの修正

    /etc/hostsファイルに、Systemwalker Resource Coordinatorのマネージャが稼働しているサーバのIPアドレスとホスト名を定義してください。

    この時、Systemwalker Resource Coordinatorのマネージャが稼働しているサーバがクラスタ構成の場合は、引継ぎIPアドレスを定義してください。

  • Systemwalker Resource Coordinatorのマネージャが稼働しているサーバへの、root権限でのrsh(リモートシェル)利用を許可してください。Systemwalker Resource Coordinatorのマネージャが稼働しているSPシリーズで、以下の設定を行ってください。

 

  1. Systemwalker Resource Coordinatorのマネージャが稼働しているサーバの/etc/inet/hostsファイルに、Systemwalker Resource CoordinatorのエージェントがインストールされたSPシリーズのIPアドレスとホスト名を定義してください。(クラスタ構成の場合は、両ノードのホスト名を定義してください。)

     

  2. Systemwalker Resource Coordinatorのマネージャが稼働しているサーバの/.rhostsファイルに、Systemwalker Resource CoordinatorのエージェントがインストールされたSPシリーズのホスト名と“root”を定義してください(クラスタ構成の場合は、両ノードのホスト名を定義してください)。ファイルが存在しない場合は、新規に作成してください。

    シングル構成の場合

    ホスト名     root

     

    クラスタ構成の場合

    プライマリノードのホスト名     root
    セカンダリノードのホスト名     root

     

  3. /etc/inetd.conf ファイルに記述されている以下の行を有効にしてください。
    shell stream  tcp     nowait  root    /usr/sbin/in.rshd       in.rshd

     

  4. inetd を再起動します。
    # pkill -HUP inetd <Return>

     

8.9.5 ディスクアレイ装置名の設定

ストレージシステム管理機能を使用してディスクアレイ装置名の設定を行います。

  1. Systemwalker Resource Coordinatorのクライアントを起動します。

    Systemwalker Resource Coordinatorのクライアントをインストールした端末で、Systemwalker Resource Coordinatorのクライアントのアイコンをダブルクリックします。

     

  2. 以下のログイン画面が表示されます。

    管理サーバ名にはSystemwalker Resource Coordinatorのマネージャーが稼動するサーバのIPアドレスを入力します。ユーザ名とパスワードには、以下の値を入力してください。

    ユーザ名: manage
    パスワード: manage

     

  3. ディスクアレイ装置名の設定

    ストレージシステム管理のメインビューから、ディスクアレイ装置名を設定します。名前を設定する時は、以下の規則にしたがってください。

    • ディスクアレイ装置名は、luinfo.confの編集の際に設定した“GR name”と同一の名称を指定してください。
    • Systemwalker Centric Managerと連携する場合には、ディスクアレイ装置名に使用できる文字は、英数字と、ピリオド(.)、ハイフン(-)のみです。
    1. [操作(C)]メニューから[装置][検索(F)]を選択します。ETERNUS3000/6000,GR seriesのIPアドレスを入力して、OKをクリックしてください。

       

    2. 装置アイコンを左クリックにて選択し、[操作(C)]メニューから[装置][追加]を選択します。装置追加確認ダイアログが表示されますので、OKをクリックしてください。

       

    3. 装置種に応じてパスワード入力画面が表示されます。対応する情報を入力し、OKをクリックしてください。
      • GR720の場合: rootアカウントのパスワード
      • GR720以外のGR seriesおよびETERNUS3000/6000の場合: 不要

       

    4. 名前を設定したいETERNUS3000/6000,GR seriesに対応する装置アイコンを選択してください。

       

    5. 装置名登録のダイアログを表示します。

      メニューの[装置]から[装置管理名変更]を実行してください。

       

    6. ダイアログに名前を入力し、OKをクリックしてください。

       

    7. SPシリーズのコンソールで、chkluinfoコマンドを実行します。

      SPのコンソールにログインし、chkluinfoコマンドで、luinfo.confファイル、devpath.confファイルの設定および、ディスクアレイ装置名とBOX-IDの関係をダイレクトバックアップに認識させます。

      # /opt/FJSVsputl/bin/chkluinfo <Return>

     

    • 設定したディスクアレイ装置名は、chkluinfoコマンドを実行後には変更できません。

     


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