SSF/Backup Facility 導入手引書
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第8章 オプション製品の追加導入

8.4 Systemwalker Operation Manager

 

8.4.1 シングル構成への導入 

以下の順序で、インストールの手順と注意事項を説明します。

  1. インストール前の注意事項
  2. インストール
  3. インストール後の作業
  4. 動作確認

 

8.4.1.1 インストール前の注意事項 

インストール前の注意事項を説明します。

 

■システムの日本語環境について

Systemwalker Operation Managerは、日本語コードとして"EUC"および"SJIS"をサポートしています。インストール対象システムの日本語環境が、EUCまたはSJIS以外のコード系であった場合、Systemwalker Operation Managerは"ASCII"コードとして動作する設定でインストールされます。

Systemwalker Operation Managerを日本語コードで動作させたい場合は、システムが日本語コードで正しく動作していることを確認してからインストールを行ってください。

 

■ポート番号について

インストール時に、/etc/services が自動的に更新されます。

Systemwalker Operation Manager が使用するポート番号がすでに使用されている場合は、/etc/services は更新されません。システム管理者は、すべてのサーバで使用されていない任意のポートに変更して、/etc/services にポート番号を追加する必要があります。

  • 詳細については、『Systemwalker Operation Manager 導入手引書』の「2.2.2 ポート番号の変更方法」を参照してください。

 

8.4.1.2 インストール 

インストール手順を以下に示します。

  1. スーパユーザでログインします。

    Systemwalker Operation ManagerをインストールするSPシリーズのコンソール上で、スーパユーザでログインします。

     

  2. システムを停止します。
    # shutdown -y -g0 -i0 <Return>

     

  3. システムをシングルユーザモードで起動します。
    ok boot -s <Return>

     

  4. 次のようなメッセージが出力されますので、スーパユーザのパスワードを入力してください。
    INIT: SINGLE USER MODE
    
    Type control-d to proceed with normal startup,
    (or give root password for system maintenance): パスワード <Return>

     

  5. 必要なファイルシステムのマウント等、インストールの準備を行います。
    # mountall -l <Return>
    ...
    # LANG=ja <Return>
    # export LANG <Return>

     

  6. 本ソフトウェアののCD-ROMを挿入し、CD-ROMをマウントします。
    # mount -F hsfs -r /dev/dsk/c1t0d0s0 /mnt <Return>

    • 上記の"c1t0d0"はCD-ROM装置のデバイス名です。システムによってデバイス名が異なる場合があります。
      デバイス名がわからない場合は、以下のコマンドを実行してください。
    # /etc/init.d/volmgt start <Return>
    volume management starting.
    # ls /vol/dev/dsk <Return>
    c1t0d0           ← デバイス名が表示されます。
    # /etc/init.d/volmgt stop <Return>

     

  7. インストールコマンドを実行します。
    # cd /mnt/unx32 <Return>
    # ./swsetup <Return>

     

  8. インストーラが開始されます。

    以下の画面が表示されますので、そのままリターンキーを入力してください。

    ================================================================================
                      Systemwalker Operation Manager セットアップ
                                        12.0
              All Rights Reserved, Copyright(c) FUJITSU LIMITED 1995-2004
    ================================================================================
    
    Systemwalkerセットアップへようこそ!!
    セットアップはSystemwalker Operation Managerをインストールします。
    
    リターンキーを押してください。
    
    <Return>

     

  9. インストール先ディレクトリの指定を行います。

    次のインストール先ディレクトリが表示されます。"n"またはそのままリターンキーを入力してください。

    ================================================================================
                      Systemwalker Operation Manager セットアップ
                                        12.0
              All Rights Reserved, Copyright(c) FUJITSU LIMITED 1995-2004
    ================================================================================
    
    << インストール先ディレクトリの指定 >>
    
            プログラムの配置先    : /opt
            固定定義ファイルの配置先 : /etc/opt
            可変定義ファイルの配置先 : /var/opt
    
    --------------------------------------------------------------------------------
    上記の設定を変更しますか?(初期値: n) [y,n,?,q] ==> n <Return>

     

  10. インストール処理続行の確認を行います。

    [インストール種別]・[インストール先ディレクトリ]が以下のとおりであることを確認し、"y"を入力します。

    ================================================================================
                      Systemwalker Operation Manager セットアップ
                                        12.0
              All Rights Reserved, Copyright(c) FUJITSU LIMITED 1995-2004
    ================================================================================
    
    << インストール処理続行の確認 >>
    
      [インストール種別]
          サーバ
    
      [インストール先ディレクトリ]
          プログラムの配置先   : /opt
          固定定義ファイルの配置先: /etc/opt
          可変定義ファイルの配置先: /var/opt
    
    
      ※インストールを続行すると、以下の製品のデーモンが自動的に停止されます。
        −Systemwalker Centric Manager
    
    この設定でパッケージのインストールを開始してもよろしいですか。[y,n,?] ==> y <Return>

     

  11. インストールの終了

    インストールが正常に完了すると、以下の画面が表示されます。そのままリターンキーを入力してください。

    ================================================================================
                      Systemwalker Operation Manager セットアップ
                                        12.0
              All Rights Reserved, Copyright(c) FUJITSU LIMITED 1995-2004
    ================================================================================
    
    インストールは成功しました。
    プログラムを使用するには、システムを再起動する必要があります。
    
    リターンキーを押すと、セットアップが終了します。
    
    <Return>

     

  12. CD-ROMを取り出します。

    以下のコマンドを実行後、CD-ROM装置のイジェクトボタンを押してCD-ROMを取り出します。

    # cd / <Return>
    # umount /mnt <Return>

     

  13. システムを再起動します。

    以下のコマンドを入力し、システムを再起動してください。

    # shutdown -y -g0 -i6 <Return>

     

8.4.1.3 インストール後の作業 

 

■Webブラウザから使用する場合の定義

エディタ等を使用して、以下の設定ファイルを修正します。

/etc/apache/httpd.conf

 

  1. 設定ファイルに以下の内容を追加します。
    <IfModule mod_alias.c>
        Alias /Systemwalker/ "/opt/systemwalker/inet/wwwroot/"
        <Directory "/opt/systemwalker/inet/wwwroot/">
            AllowOverride None
            Order allow,deny
            Allow from all
        </Directory>
    
        ScriptAlias /MpScript/ "/opt/systemwalker/inet/scripts/"
        <Directory "/opt/systemwalker/inet/scripts/">
            AllowOverride None
            Order allow,deny
            Allow from all
        </Directory>
    </IfModule>

     

8.4.1.4 動作確認 

各機能のデーモンが正常に動作しているかどうかは、以下のプロセス名が存在するかどうかで確認できます。

プロセス名

機能概要

MpFwsec

ACLマネージャ

Mpjmsrv

Systemwalker Operation Manager基盤

Mjsdaemon

ジョブ実行制御

f3crhcs2

カレンダ/電源制御

Tskmnsrv

ジョブスケジューラ

Mppmon

プロセス監視

 

以下のコマンドを実行すると、プロセスが表示されます。

# ps -e <Return>
....

 

8.4.2 クラスタ構成への導入 

設定作業は以下の順序で行います。[1.インストール前の注意事項]、[3. インストール後の作業]はシングル構成と同じ内容のため、これらの説明は省略します。

  1. インストール前の注意事項
  2. PRIMECLUSTERクラスタシステムへのインストール
  3. インストール後の作業
  4. 資源のPRIMECLUSTER共用ディスクへの移動
  5. 自動反映の設定
  6. PRIMECLUSTERシステムへの登録
  7. IPアドレスの設定
  8. 動作確認

なお、作業を行うノードは、以下のとおりです。

 

8.4.2.1 PRIMECLUSTERクラスタシステムへのインストール 

Systemwalker Operation ManagerのPRIMECLUSTERへのインストールは、以下の手順で行います。

  1. Systemwalker Operation Managerのインストール
  2. デーモンの停止
  3. デーモンの自動起動・停止設定の解除
  4. クラスタ情報の登録

 

■Systemwalker Operation Managerのインストール

両ノードにSystemwalker Operation Manager Enterprise Editionをインストールします。共用ディスクにはインストールしないでください。各ノードへのインストールはシングル構成への導入と同じですので、そちらを参照してください。

 

■デーモンの停止

両ノードでSystemwalker Operation Managerの各デーモンを停止します。停止コマンドの例を以下に示します。

Systemwalker Centric Managerがインストールされていない場合

# /opt/systemwalker/bin/poperationmgr <Return>


Systemwalker Centric Managerがインストールされている場合

# /opt/systemwalker/bin/poperationmgr -s <Return>

 

■デーモンの自動起動・停止設定の解除

以下に示したSystemwalker Operation Managerの各デーモンについて、自動起動する設定を解除します。

 

◆デーモンの自動起動の設定解除

デーモンを自動起動する設定を解除するには、以下の手順でデーモン一括起動カスタマイズ用ファイルを編集します。

  1. vi等のエディタで以下のデーモン一括起動カスタマイズ用ファイルを開きます。

    /etc/opt/FJSVftlo/daemon/custom/rc3.ini

     

  2. 以下の行を[変更前]から[変更後]になるように編集します。

    @ジョブ実行制御
    [変更前]
    DAEMON04(Lo)="/etc/opt/FJSVMJS/etc/rc3.d/S99MJS"

    [変更後]
    #DAEMON04(Lo)="/etc/opt/FJSVMJS/etc/rc3.d/S99MJS"

     

    @ジョブスケジューラ
    [変更前]
    DAEMON05(Lo)="/opt/FJSVJOBSC/etc/rc3.d/start_jobs"

    [変更後]
    #DAEMON05(Lo)="/opt/FJSVJOBSC/etc/rc3.d/start_jobs"

     

◆デーモンの自動停止の設定解除

デーモンを自動停止する設定を解除するには、以下の手順でデーモン一括停止用ファイルを編集します。

  1. vi等のエディタで以下のデーモン一括停止用ファイルを開きます。

    /etc/opt/FJSVftlo/daemon/ini/rc0.ini

     

  2. 以下の行を[変更前]から[変更後]になるように編集します。

    [変更前]
    DAEMON02(Lo)="/opt/FJSVJOBSC/etc/rc0.d/end_jobs"

    [変更後]
    #DAEMON02(Lo)="/opt/FJSVJOBSC/etc/rc0.d/end_jobs"

     

    [変更前]
    DAEMON03(Lo)="/etc/opt/FJSVMJS/etc/rc0.d/K00MJS"

    [変更後]
    #DAEMON03(Lo)="/etc/opt/FJSVMJS/etc/rc0.d/K00MJS"

     

◆プロセス監視対象の変更

両ノードで、プロセス監視機能で監視対象とするプロセスから、ジョブスケジューラおよびジョブ実行制御をはずします。

  1. vi等のエディタで以下の監視対象プロセスの定義ファイルを開きます。

    /etc/opt/FJSVftlo/pmon/mppmon.usr

     

  2. 以下の行を[変更前]から[変更後]になるように編集します。

    [変更前]
    S99MJS=1
    start_jobs=1

    [変更後]
    S99MJS=0
    start_jobs=0

     

■クラスタ情報の登録

両ノードで、クラスタ環境を構築したことを登録するコマンドを実行します。

コマンドの実行例を以下に示します。

# /opt/systemwalker/bin/mpsetcluster -c <Return>

  • mpsetclusterコマンドの詳細については、『Systemwalker Operation Manager リファレンスマニュアル』を参照してください。

 

8.4.2.2 資源のPRIMECLUSTER共用ディスクへの移動 

■移動する資源

  1. カレンダ制御情報用のディレクトリ
    /var/opt/FJSVjmcal/post

     

  2. ジョブスケジューラのデータベースディレクトリ
    /var/opt/FJSVJOBSC

     

  3. ジョブ実行制御のスプールディレクトリ
    /var/opt/FJSVMJS/var/spool/mjes
    ("/var/spool/mjes"のシンボリックリンクは削除します)

     

  4. ジョブ実行制御の運用情報ディレクトリ
    /etc/opt/FJSVMJS/etc/mjes
    ("/etc/mjes"のシンボリックリンクは削除します)

     

■移動手順

資源をPRIMECLUSTERクラスタシステムの共用ディスクへ移動するには以下の手順で行います。

  1. プライマリノードで GDS ボリュームを起動します。
    # sdxvolume -N -c class0001 -v volume0012 <Return>

     

  2. プライマリノードで、 共有ディスクマウントします。

    # mount /dev/sfdsk/class0001/dsk/volume0012 /disk1 <Return>

     

  3. プライマリノード上の資源を共用ディスクに移動し、シンボリックリンクを削除します。
    # mkdir -p /disk1/FJSVfwseo/JM <Return> (注1)
    # mkdir -p /disk1/FJSVjmcal <Return>
    # mv /var/opt/FJSVjmcal/post /disk1/FJSVjmcal/post <Return>
    # mv /var/opt/FJSVJOBSC /disk1/FJSVJOBSC <Return>
    # mkdir -p /disk1/FJSVMJS/var/spool <Return>
    # mv /var/opt/FJSVMJS/var/spool/mjes /disk1/FJSVMJS/var/spool/mjes <Return>
    # rm /var/spool/mjes <Return>
    # mkdir -p /disk1/FJSVMJS/etc <Return>
    # mv /etc/opt/FJSVMJS/etc/mjes /disk1/FJSVMJS/etc/mjes <Return>
    # rm /etc/mjes <Return>

    注1) セキュリティ情報は、共有ディスク上へのディレクトリ作成のみ行います。次節“ 自動反映の設定”で情報を反映します。

     

  4. セカンダリノード上の資源は削除します。
    # rm -r /var/opt/FJSVjmcal/post <Return>
    # rm -r /var/opt/FJSVJOBSC <Return>
    # rm -r /var/opt/FJSVMJS/var/spool/mjes <Return>
    # rm /var/spool/mjes <Return>
    # rm -r /etc/opt/FJSVMJS/etc/mjes <Return>
    # rm /etc/mjes <Return>

     

  5. 移動した資源へのシンボリックリンクを作成します。

    共用ディスクに移動した資源を両ノードから利用できるように、それぞれのノードでシンボリックリンクを作成します。

    # ln -s /disk1/FJSVfwseo/JM /var/opt/FJSVfwseo/JM <Return>
    # ln -s /disk1/FJSVjmcal/post /var/opt/FJSVjmcal/post <Return>
    # ln -s /disk1/FJSVJOBSC /var/opt/FJSVJOBSC <Return>
    # ln -s /disk1/FJSVMJS/var/spool/mjes /var/spool/mjes <Return>
    # ln -s /disk1/FJSVMJS/etc/mjes /etc/mjes <Return>

     

  6. プライマリノードで共有ディスクをアンマウントします。

    # umount /disk1 <Return>

     

  7. プライマリノードで GDS ボリュームを停止します。
    # sdxvolume -F -c class0001 -v volume0012 <Return>

     

8.4.2.3 自動反映の設定 

以下の情報をプライマリノードとセカンダリノードとで自動反映するための設定をします。

 

8.4.2.3.1 セキュリティ情報の自動反映の設定 

セキュリティ情報を自動反映するための手順を説明します。

プライマリノードで以下の手順で設定します。

  1. GDS ボリュームを起動します。
    # sdxvolume -N -c class0001 -v volume0012 <Return>

     

  2. 共有ディスクをマウントします。
    # mount /dev/sfdsk/class0001/dsk/volume0012 /disk1 <Return>

     

  3. 以下のコマンドを実行し、クラスタ情報を設定します。
    # mpaclcls <Return>
    • mpaclclsコマンドの詳細は、『Systemwalker Operation Manager クラスタ適用ガイドPRIMECLUSTER編』のリファレンスを参照してください。

     

  4. 以下のコマンドを実行し、セキュリティ情報を、共有ディスク上のファイルに反映させます。
    # mpcssave <Return>
    • mpcssaveコマンドの詳細は、『Systemwalker Operation Manager リファレンスマニュアル』を参照してください。

     

  5. 共有ディスクのマウントを外します。
    # umount /disk1 <Return>

     

  6. GDS ボリュームを停止します。
    # sdxvolume -F -c class0001 -v volume0012 <Return>

     

8.4.2.3.2 カレンダ情報/サービス・アプリケーション起動情報の自動反映の設定 

カレンダ情報を自動反映するための手順を説明します。

  1. 自動反映機能の有効化

    カレンダ情報およびサービス・アプリケーション起動情報の自動反映機能を有効にします。

    両ノードで、calsetclusterコマンドを実行し、カレンダ情報およびサービス・アプリケーション起動情報の自動反映機能を有効にします。

    # /opt/FJSVjmcal/bin/calsetcluster -type s <Return>
    • calsetclusterコマンドの詳細は、『Systemwalker OperationMGR リファレンスマニュアル』を参照してください。

     

  2. 自動反映先ホストの設定

    両ノードそれぞれの定義ファイル“calcphost.def”にカレンダ情報およびサービス・アプリケーション起動情報の反映先ホストを定義します。

    1. 定義ファイル“calcphost.def”をviなどのエディタで開きます。
      /var/opt/FJSVjmcal/etc/calcphost.def
    2. 両ノードの、物理IPアドレスまたは物理IPアドレスに対応するホスト名を記述します。定義ファイルには、必ず自ノードのホスト名または物理IPアドレスを含めて記述してください。定義ファイルの内容を有効にするには、カレンダデーモンを起動してください。
    • 定義ファイル“calcphost.def”の詳細は、『Systemwalker Operation Manager クラスタ適用ガイドPRIMECLUSTER編』の「A.1 calcphost.def カレンダ反映先ホスト定義ファイル」を参照してください。

     

8.4.2.4 PRIMECLUSTERシステムへの登録 

PRIMECLUSTERシステムへのSystemwalker Operation Managerの登録は、以下の手順で行います。

  1. 状態遷移プロシジャファイルを作成する
  2. 状態遷移プロシジャを登録する
  3. 状態遷移プロシジャを使用するリソースを登録する
  4. クラスタリソースを登録する
  5. userApplicationへ登録する

それぞれの作業について説明します。

 

  • ここでの説明は、userApplicationが登録されていないことを前提にしています。

8.4.2.4.1 状態遷移プロシジャファイルの作成 

PRIMECLUSTERシステムへ登録する以下の状態遷移プロシジャを作成します。

  • 上記のプロシジャは、両ノードのそれぞれに作成し、同じディレクトリパス上に配置してください。共有ディスクには作成しないでください。プロシジャの作成後、実行権を必ず設定してください。
  • 監視スクリプトおよびデーモンを監視する状態遷移プロシジャは、運用系のノード上で動作するデーモンを監視し、デーモンの終了をフェールオーバの契機にしたい場合に作成します。デーモンの終了をフェールオーバの契機にしない場合は、作成する必要はありません。

 

■デーモンの動作を制御する状態遷移プロシジャファイルの作成

ジョブスケジューラ、ジョブ実行制御のデーモンの動作を制御する、状態遷移プロシジャを作成します。

デーモンの動作を制御する状態遷移プロシジャは、以下にサンプルが提供されています。

 /opt/FJSVJMCMN/etc/script/OperationMGR.proc

 

サンプルを複写後、クラスタシステムの運用に合わせてカストマイズしてご利用ください。

  • 状態遷移プロシジャのカストマイズは、『Systemwalker Operation Manager クラスタ適用ガイドPRIMECLUSTER編』を参照してください。

 

8.4.2.4.2 状態遷移プロシジャの登録 

作成した状態遷移プロシジャを、クラスタシステムの“clsetproc”コマンドを使用してクラスタシステムに登録します。

両ノードで実行して状態遷移プロシジャを登録してください。

状態遷移プロシジャのファイル名は、登録時には実際に存在する状態遷移プロシジャファイル名を指定してください。また、状態遷移プロシジャ名は、クラスタシステム上で一意にしてください。

 

■デーモンの動作を制御する状態遷移プロシジャの登録

デーモンの動作を制御する状態遷移プロシジャファイル/opt/FJSVJMCMN/etc/script/OperationMGR.proc を、状態遷移プロシジャ名 omgr として、システムステート3クラス配下に登録します。

# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clsetproc -c SystemState3 -m omgr /opt/FJSVJMCMN/etc/script/OperationMGR.proc <Return>

 

8.4.2.4.3 状態遷移プロシジャを使用するリソースの登録 

クラスタシステムの“claddprocrsc”コマンドを使用して、状態遷移プロシジャをプログラムとしてクラスタシステムにリソース登録します。

両ノードで実行してリソース登録してください。

 

■デーモンの動作を制御する状態遷移プロシジャの登録

以下のように、リソースを登録します。

# /etc/opt/FJSVcluster/bin/claddprocrsc -k OMGR -m omgr -c SystemState3 -p 100 -K AFTER -S BEFORE <Return>

登録が完了すると、リソースIDが表示されます。

 

8.4.2.4.4 クラスタリソースの登録 

PRIMECLUSTER のWeb-Based Admin View の画面から、Systemwalker Operation Managerをクラスタシステムに登録します。

登録する手順を以下に示します。

 

■userApplication Configuration Wizardの起動

  1. PRIMECLUSTERのWeb-Based Admin Viewのトップメニューを起動し、トップメニューから[Global Cluster Service]を選択します。
  2. [Global Cluster Service]画面で、[userApplication Configuration Wizard]を選択します。
  3. [userApplication Configuration Wizard]画面が表示されます。

 

■リソースの作成

[userApplication Configuration Wizard]画面で、[リソースの作成]を選択します。以下のリソースを作成します。

 

◆Fsystemリソースの作成

Fsystemリソースを作成します。表示される画面で、以下のように設定します。

  1. [Resourceの作成]画面
  2. [SysNodeの選択]画面

    両ノード共選択します。

  3. [マウントポイントの選択]画面

    共有ディスクのマウントポイントを選択します。:/disk1

  4. [属性の選択]画面

    デフォルトの値とします。

  5. [登録情報の確認]画面

    登録内容を確認し、[登録]ボタンを押します。

 

◆プロシジャリソースの作成

プロシジャリソースを作成します。表示される画面で、以下のように設定します。

  1. [Resourceの作成]画面

    ‐ [Resource Type]:“Procedure”を選択

    ‐ [Resource名]:任意のリソース名

  2. [SysNodeの選択]画面

    両ノードを選択します。

  3. [プロシジャのクラス選択]画面

    リソースクラス“SystemState3”を選択します。

  4. [プロシジャのリソースの選択]画面

    リソースキー:OMGR を選択します。

  5. [登録情報の確認]画面

    登録内容を確認し、[登録]ボタンを押します。

     

8.4.2.4.5 userApplicationへの登録 

登録したSystemwalker Operation ManagerのクラスタリソースをuserApplicationに登録します。

 

8.4.2.5 IPアドレスの設定 

クライアントのマシンで、サーバ接続時に使用するIPアドレスとして、引継ぎIPアドレスを登録します。

Systemwalker Operation Managerクライアントの、以下のディレクトリ配下にある"hosts"ファイルに、引継ぎIPアドレスを登録してください。

 

8.4.2.6 動作確認 

各機能のデーモンが正常に動作しているかどうかは、以下のプロセス名が存在するかどうかで確認できます。

プロセス名

機能概要

MpFwsec

ACLマネージャ

mpjmsrv

Systemwalker Operation Manager基盤

mjsdaemon

ジョブ実行制御

f3crhcs2

カレンダ/電源制御

tskmnsrv

ジョブスケジューラ

mppmon

プロセス監視

 

以下のコマンドを実行すると、プロセスが表示されます。

# ps -e <Return>
....

 

 

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