SSF/Backup Facility 導入手引書
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第4章 シングル構成での導入

4.5 磁気テープライブラリシステムの環境構築

SPシリーズで磁気テープライブラリシステムを使用できるように設定を行います。

SPシリーズに接続した磁気テープライブラリシステムをバックアップサーバから利用できるようにするには、磁気テープライブラリシステムに対応する磁気テープライブラリシステム制御ソフトウェアの設定が必要です。
磁気テープライブラリシステムのロボットをSPシリーズが制御するか否かにより、設定作業は異なります。ロボットを制御しないSPシリーズでは、ロボットに関する設定やLMFサーバの設定は不要です。

  • LMF Liteの詳細な設定方法は、『LMF Lite 使用手引書』を参照してください。

 

磁気テープライブラリシステムが使用可能となった後、ネットワーク型バックアップで磁気テープライブラリシステムを利用可能とするために、磁気テープライブラリシステムに対してネットワーク型バックアップ用ソフトウェア設定を行います。

なお、SSF/Backup Facility上で、同時にネットワーク型バックアップソフトウェアと共存させる場合には、磁気テープライブラリシステムのそれぞれのソフトウェア用に割当てる各ロボット(コントローラ)部のターゲットIDは、それぞれで異なる値を設定してください。

 

  • ネットワーク型バックアップで磁気テープライブラリシステムを使用する場合に必要な設定項目は、ネットワーク型バックアップで使用するソフトウェアのマニュアルを参照してください。

 

  • SPシリーズに磁気テープライブラリシステムが接続されていることを確認の上、磁気テープライブラリシステム制御ソフトウェアの設定を行ってください。接続されていない場合、設定作業が失敗します。

 

4.5.1 ハードウェアの接続 

各装置のマニュアル等を参照しながら、ライブラリ装置やドライブをFibreChannelケーブルやSCSIケーブルでサーバと接続してください。

一台のライブラリ装置を複数のサーバで共有する場合や、複数のライブラリ装置を導入する場合は接続が複雑になるため、事前に設計した接続構成図どおりに接続されているかを確認してください。
特にFibreChannel インタフェース装置で、FC スイッチを経由した接続構成の場合、物理的な接続だけでは接続状態を十分に確認できないため、FC スイッチのゾーニング設定やサーバ側の設定なども十分に確認してください。

本書の「付録A 磁気テープライブラリ使用時の注意事項」を参照し、各磁気テープライブラリシステムに合わせて設定を行ってください。

 

4.5.2 ネットワーク環境設定 

以下の手順にしたがい、ネットワーク環境設定を実施してください。

  1. /etc/servicesファイルに、以下のサービス名が定義されていることを確認してください。定義されていない場合は、定義を追加してください。
    lmf      9326/tcp

     

  2. LMFクライアント-サーバ・システムとして利用する他のホストを/etc/hosts に登録します。
    IPアドレス      ホスト名            #   IP-address      Host-name

     

4.5.3 ftlaドライバの設定 

  1. /usr/kernel/drv/ftla.confファイルを編集します。

    • targetが16でLUNが0の場合、以下のように編集します。

    • targetの番号は、ライブラリ装置設定時(SCSI接続(LT130)時はSCSI-ID、FC接続(LT130/LT160)時には、/kernel/drv/fjpfca.confのtarget-ID)に決定されます。

     

    • ライブラリ装置の設定においては、『ETERNUS LT130 テープライブラリ セットアップガイド』、または『ETERNUS LT160 テープライブラリ セットアップガイド (UNIX/IAサーバ編)』、または『FUJITSU PCI Fibre Channel 説明書』を参照してください。

     

    • ネットワーク型バックアップソフトウェア用のロボットは、ここでの作業では認識させないで下さい。

     

  2. 再起動後にライブラリ装置を認識させるために、以下のコマンドを実行します。
    # rm -f /dev/ftla/* <Return>
    # rm -f /dev/rmt/* <Return>
    # touch /reconfigure <Return>

     

  3. システムを再起動します。
    # shutdown -y -g0 -i6 <Return>

     

4.5.4 LMFサーバ設定 

SPシリーズでロボットを制御する場合、以下の手順にしたがい、LMFサーバの設定を実施してください。

  • LMFサーバの設定は、LMFサーバが停止している状態で行います。
    LMFサーバが起動している場合は、必ず、以下のコマンドを実行しLMF デーモンを終了させてください。
# /opt/FJSVlmf/bin/lmadmin -e <Return>
 
  1. LMFサーバの環境を設定します。設定内容は下表のとおりです。
    # /opt/FJSVlmf/bin/lmadmin -c <Return>
    ボリューム情報データベースが作成されていません
    ボリューム情報データベースを作成しますか(y/n)> y <Return>

     

    順序

    メインメニュー

    サブメニュー

    設定内容

    1

    「1.クライアントグループを設定する」

    「1.新規登録」を選択し、クライアントグループの登録を行ってください。

    「クライアントグループ名」

    16文字以内の英文字、数字、記号(- . @ _)を使用することができます。
    ただし、“default”を使用する場合は、登録の必要はありません。

    2

    「2.クライアントホストを設定する」

    「1.新規登録」を選択し、LMFクライアントが動作するホストを登録します。SPシリーズ自身もLMFクライアントとして動作するため、登録が必要です。

    「ホスト名」

    登録するLMFクライアントホスト名を指定してください。

    「所属クライアントグループ」

    当該LMFクライアントを所属させるクライアントグループを指定してください。

    3

    「3.ライブラリを設定する」

    「1.新規登録」を選択し、各ライブラリ装置について、それぞれ設定を実施してください。

    「登録するライブラリ」

    ベンダ名やシリアル番号をキーに、設定するライブラリを一覧表から選択してください。

    「ライブラリ名」

    8文字以内の英文字、数字、記号(- . @ _)を使用することができます。

    「ライブラリID」

    指定できる値は01〜ff(16進値)です。

    「ドライブタイプ」

    登録するライブラリ装置からドライブタイプが獲得できなかった場合、設定が必要です。ライブラリに搭載されているドライブのタイプを選択してください。LTO1とLTO2の2つのタイプが存在します。

    4

    「4.ドライブを設定する」

    「1.設定/変更」を選択し、各ドライブについて、それぞれ設定を実施してください。

    「ドライブ設定するライブラリ」

    設定するドライブが搭載されているライブラリ装置を選択してください。

    「設定するドライブ」

    シリアル番号をキーに、設定するドライブを一覧表から選択してください。

    「ドライブ名」

    24文字以内の英文字、数字、記号(- . @ _)を使用することができます。

    「接続ホスト」

    接続されているホストを選択してください。

    「他のホストに接続しますか?」

    複数のクライアントホストに接続されている場合は“y”で設定を続けてください。

     

  2. LMFサーバを起動します。
    # /opt/FJSVlmf/bin/lmadmin -s <Return>

     

  3. すでにカートリッジが格納されているライブラリ装置を接続した場合は以下のコマンドを実行し、ライブラリ装置のセル情報とLMFのボリューム情報の整合性をとってください。
    # /opt/FJSVlmf/bin/lmcheck -m -c <クライアントグループ名> <Return>

     

4.5.5 LMFクライアント設定 

以下の手順にしたがい、LMFクライアント設定を実施してください。LMFサーバがSPシリーズ上で動作する場合でも、LMFクライアントの設定は必要です。

LMFクライアント設定を行う前に、あらかじめ以下のことを確認しておいてください。

  • LMFサーバの設定上、クライアントとしてSPシリーズが登録されていること
  • LMFサーバ上のドライブ設定値として、「接続ホスト」にSPシリーズが定義されていること
  • LMFサーバが起動されていること
  1. LMFクライアントの環境を設定します。設定内容は下表のとおりです。下表に示していない項目については、設定を変更する必要は特にありません。
    # /opt/FJSVlmf/bin/lmadminc -c <Return>

     

    順序

    メインメニュー

    サブメニュー

    設定内容

    1

    「1.設定/変更」

    「LMFサーバのホスト名」

    LMFサーバのホスト名を設定してください。

    「LMFクライアントのホスト名」

    設定中のクライアントのホスト名を設定してください。

     


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