SSF/Backup Facility 導入手引書
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第4章 シングル構成での導入

4.4 SPアシスタントの環境構築

 

4.4.1 /etc/default/login ファイルの編集 

rootでログインできるようにするため、/etc/default/login ファイルを編集します。

[変更前]

      ・
      ・
      ・
 # If CONSOLE is set, root can only login on that device.
 # Comment this line out to allow remote login by root.
 #
 CONSOLE=/dev/console

 # PASSREQ determines if login requires a password.
 #
      ・
      ・
      ・

[変更後]

      ・
      ・
      ・
 # If CONSOLE is set, root can only login on that device.
 # Comment this line out to allow remote login by root.
 #
 #CONSOLE=/dev/console         ← コメントにします。

 # PASSREQ determines if login requires a password.
 #
      ・
      ・
      ・

 

4.4.2 ランチャ機能の環境構築 

ランチャ機能の設定は、/sp/uty/conf/flaunch/launcher.confファイルに、各機能のURLやIPアドレスを記述することにより行います。
また、今回導入するSPシリーズがすでに導入されているSPシリーズに対してマスタになるのか、またはスレーブになるのかも定義しておく必要があります。(ユーザ環境に1台しかSPシリーズが稼動していない場合は、常にマスタとなります)

[launcher.conf記述例]

 

4.4.2.1 launcher.confファイルの書式 

launcher.confファイルは、以下の構文規則により記述されます。

[launcher.confファイルのファイルフォーマット]

エントリ

意味

設定値

備考

TYPE

このSPシリーズがマスタなのかスレーブなのかを指定します。

MASTER(マスタの場合)

SLAVE(スレーブの場合)

マスタ、スレーブともに必要な設定です。

NODE

リモートコンソールIPアドレスです。
同じ値で2回(2行)記述してください。

xxx.xxx.xxx.xxx

(リモートコンソールアドレス)

マスタ、スレーブともに必要な設定です。

CLUSTER_ADM

クラスタ管理を起動するノードのIPアドレスです。

xxx.xxx.xxx.xxx

(ノードのIPアドレス)

シングル構成の場合、同じ値で2回(2行)記述してください。
クラスタ管理の起動操作を抑止したい場合は、本エントリをコメントアウトまたは削除してください。

SLAVE_IP

スレーブのIPアドレスです。

xxx.xxx.xxx.xxx

(スレーブのIPアドレス)

(スレーブがクラスタ構成の場合、スレーブの引継ぎIPアドレス)

SPシリーズが1台の時には、本エントリは不要です。

スレーブとなるSPシリーズが複数ある場合、マスタとなるSPシリーズのlauncher.confファイルに本エントリをスレーブの台数分、定義してください。

BACKUP_RESTORE

Storage管理サーバのURLです。

Softek AdvancedCopy ManagerのStorage管理サーバがSPシリーズ外にある場合
http://(管理サーバのIPアドレス)/swstorage/index.html

Softek AdvancedCopy ManagerのStorage管理サーバがSPシリーズの場合
http://(SPシリーズのIPアドレス)/swstorage/index.html

マスタとなるSPシリーズのlauncher.confファイルに必要な設定です。

RAID_ADM

ETERNUSmgrのURLです。

http://...

(ETERNUSmgrの設定に依存します.)

マスタとなるSPシリーズのlauncher.confファイルに必要な設定です。

  • launcher.confファイルには、上記以外にエントリ「LU_CTRL」の行が含まれますが、この行は編集しないでください。

なお、SPシリーズ1台での運用の場合、それ自身がマスタとなるため、マスタに必要な項目の設定を行う必要があります。ただし、SLAVE_IPについては、設定する必要がありません。

 

4.4.2.2 初期設定/設定変更に関する留意事項 

ランチャ機能の初期設定時及び設定変更時の留意事項について説明します。

 

■マスタ/スレーブの設定

複数のSPシリーズが存在する環境でマスタ/スレーブの決定をする際には、各ドメインに対して1台のSPシリーズをマスタ、残りのSPシリーズをスレーブとすることを推奨します。
このドメインとは、Storage管理サーバが管理するSPシリーズの集合を指しています。
複数のドメイン間をまたいでマスタ/スレーブを設定すると、スレーブが管理されているSoftek AdvancedCopy Managerを呼び出せないので注意が必要です。
なお、Storage管理サーバ側でSPシリーズの追加・削除・変更があった場合には、launcher.confファイルの設定も変更する必要があります。
SPシリーズのマスタに変更があった場合には、launcher.confファイルのTYPEエントリ及びSLAVE_IPエントリを変更に合わせて修正してください。
スレーブとなるSPシリーズのIPアドレスが変更された場合、launcher.confファイルのSLAVE_IPエントリの設定値を変更に合わせて修正してください。

 

■各呼び出し機能のURLの確認

launcher.confファイル内において、各機能のURL指定に誤りがあった場合には、Webブラウザに各機能の初期画面が表示されません。誤った画面が表示されたり、URLが見つからずにタイムアウトしてしまった場合には、launcher.confファイルのURLの設定に誤りがないか確認してください。

 

 

4.4.3 SP論理ユニット制御機能の環境構築

以下の論理ユニットに対して、その用途を設定します。

なお、論理ユニットプールを使用しないテープへのバックアップの場合には、SPシリーズに接続するETERNUS3000/6000,GR seriesの名前のみで論理ユニット情報は記述する必要はありません。

/sp/uty/conf/diskadm/luinfo.confに論理ユニットとその用途を記述します。以下の書式にしたがってください。

 GR (<GR name>) {
 <volume type>  <volume number>  <usage>
 <volume type>  <volume number>  <usage>
    ・
    ・
    ・
 }

 GR (<GR name>) {
 <volume type>  <volume number>  <usage>
 <volume type>  <volume number>  <usage>
    ・
    ・
    ・
 }
    ・
    ・
    ・

論理ユニットプールを使用しないテープへのバックアップの場合には、以下の書式に従ってください。

GR (<GR name>) {
}

GR (<GR name>) {
}
    ・
    ・
    ・

 

項目

意味

GR name

SPシリーズに接続するETERNUS3000/6000,GR seriesの名前を指定してください。

  • 名前の長さは24文字以内です。
  • 名前に使用できる文字は、ASCII文字コード表で定義されている文字のうちの、印刷可能文字です。
  • ETERNUS3000/6000,GR seriesごとにユニークな名前を付けてください。

volume type

volume number で指定する論理ユニットの、ハードウェア上種類を指定します。

  • 1 … OLU (UNIX/IAサーバで使用する論理ユニット)

本書による導入作業では、1を指定してください。

volume number

論理ユニット番号(16進数)です。論理ユニット番号とは、論理ユニットを登録した時にETERNUSmgrによって付けられる値です。
ETERNUS3000,GR seriesの場合16進数3桁で "0〜fff"、ETERNUS6000の場合16進数4桁で "0〜1fff" の数を指定可能です。また、ETERNUS6000の場合でも16進数 1000未満の論理ユニット番号については、16進数3桁で指定可能です。

Usage

バックアップ運用における使用用途を指定します。

  • 0 … 未使用
  • 1 … ファイルシステム用
  • 2 … プール領域用

本書による導入作業では、マルチパスを作成した論理ユニットには1を、バックアップ論理ユニットには2を指定してくさだい。

 

  • luinfo.confには、SP論理ユニット(SPシリーズで使用する管理ファイルを配置した論理ユニット)及びアクセスパス用論理ユニット(ダイレクトバックアップがETERNUS3000/6000,GR seriesにアクセスするためのパスとして使用する論理ユニット)は定義しません。"Usage" の "1"は、前記以外の用途でSPシリーズから参照可能なファイルシステムを作成している場合に使用します。
  • オプションのSystemwalker Centric ManagerとSoftek Storage CruiserまたはSystemwalker Resource Coordinatorを導入し、これらを連携する場合には、GR nameには、英数字とマイナス(-)とピリオド(.)のみで名前を付けてください。

 

  • 同一ディレクトリ配下に雛型ファイルがあります。コピーし、環境に合わせて修正し利用が可能です。
# cp /sp/uty/conf/diskadm/luinfo.conf.sample /sp/uty/conf/diskadm/luinfo.conf <Return>

 

各項目間は、空白文字で区切ってください。なお、先頭文字が“#”で始まる行は、コメント行として扱われます。以下に記述例を示します。

# This line is a comment
GR (GR001) {
1 0 2
1 1 2
1 aa 1
} 

GR (GR002) {
1 1 2
1 2 2
1 ab 1
}

論理ユニットプールを使用しないテープへのバックアップの場合の記述例を示します。

# This line is a comment
GR (GR001) {
}

GR (GR002) {
}

 

4.4.4 アクセスパスの設定 

ダイレクトバックアップがETERNUS3000/6000,GR seriesにアクセスするために使用するマルチパスを、/sp/uty/conf/diskadm/devpath.confファイルに記述してください。(管理ファイル領域を構築するETERNUS3000/6000,GR seriesは、管理ファイルを配置する論理ユニットを使用します。5本全てを指定してください。それ以外のETERNUS3000/6000,GR seriesは、アクセスパス用の論理ユニットの4本を指定してください。)

一つのマルチパスを一行で記述します。マルチパスの最後には、"s2"を追加してください。

  • ETERNUS3000/6000,GR seriesが2台接続されている時の devpath.confの例です。下線部で示す5本が管理ファイル領域をもつETERNUS3000/6000,GR seriesのパスで、その下の4本がもう一つのETERNUS3000/6000,GR seriesのパスです。

/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s2
/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb1s2
/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb2s2
/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb3s2
/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb4s2

/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb5s2
/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb6s2
/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb7s2
/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb8s2

 

  • 同一ディレクトリ配下に雛型ファイルがあります。コピーし、環境に合わせて修正し利用が可能です。
# cp /sp/uty/conf/diskadm/devpath.conf.sample  /sp/uty/conf/diskadm/devpath.conf <Return>

 

 


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