ダイレクトバックアップ使用手引書 - SPシリーズ - |
目次
索引
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ダイレクトバックアップで採取したテープ内のバックアップデータをSSF/Backup FacilityおよびACMが構築されていない環境においてもリストアできる機能について説明します。
本機能は、ダイレクトバックアップで採取したバックアップテープをSSF/Backup Facilityが構築されていないSolarisサーバ上から、ACMが構築されていない指定した業務サーバの指定した業務ボリュームにリストアすることが可能となる機能です(業務サーバは複数プラットフォーム対応)。
リストア先ボリュームへのI/OはETERNUS3000/ETERNUS6000/GR seriesアクセスAPI(以降、GR-APIとします)を利用して行うため、リストアを実施するSolarisサーバに対してリストア先ボリュームのLUNを見せる必要がありません。そのため、GR/ETERNUS上の全領域に対してリストア可能です。
緊急時リストアとは、SSF/Backup Facilityでダイレクトバックアップ機能によりテープにバックアップしたデータを、SSF/Backup Facilityに依存せずにSolarisサーバとテープ装置を用いてGR/ETERNUS上に復元する機能です。この機能により、災害発生時、GR/ETERNUSやSSF/Backup Facilityが損壊した場合に、業務の復旧を行うことができます。
ダイレクトバックアップによって採取されたバックアップデータは、管理ファイルによってバックアップ履歴情報の管理をしています。この情報により、バックアップ履歴情報表示、リストア等を実現しています。そのため、従来は、災害発生に備えて、採取したバックアップテープを遠隔地等に保存する場合は、管理ファイルを退避保存しておく必要がありました。
本機能を使用すると、管理ファイルの退避保存がされていなくても、Solarisサーバとテープ装置を用いて、業務ボリュームのデータを復元することが可能となります。
また、本機能によるリストアでは、SSF/Backup FacilityおよびSoftek AdvancedCopy Managerの再構築をする必要がないため、業務の復旧を迅速に行うことができます。
|
本機能によるリストアは、通常ダイレクトバックアップで行うリストアと比べて約2倍ほど時間が掛かります。そのため、本機能は災害発生時の復旧にのみ使用してください。 |
緊急時リストア機能を構成する要素について示します。
緊急時リストア機能を提供するサーバです。専用サーバである必要はありません。業務サーバやSSF/Backup Facilityと兼ねることも可能です。
リストア先として指定できるボリュームは、ディスクアレイ装置ETERNUS3000, ETERNUS6000, GR series内のボリュームです。リストア用サーバとファイバーチャネル接続します。FC-SWにより複数台接続することも可能です。
バックアップデータが格納された磁気テープ媒体(以下テープ)をマウントするテープドライブです。リストア用サーバに接続します。
リストア先業務サーバです。緊急時リストア機能によりリストアを行う際に、業務サーバが起動されている必要はありません。
緊急時リストア機能では、ダイレクトバックアップで採取したバックアップテープのデータを、リストア用サーバ上から、任意の業務サーバの任意の業務ボリュームにリストアすることができます。リストア用サーバに接続されたGR/ETERNUS内のボリュームに対して、リストア用サーバに接続された磁気テープ装置からテープ内のバックアップデータをリストアします。リストア用サーバにはSSF/Backup Facilityが構築されている必要はありません。また、リストア先業務サーバには、Softek AdvancedCopy Managerが構築されている必要はありません。
緊急時リストア機能は、複数プラットフォームに対応しており、リストア用サーバからさまざまなプラットフォームに対するリストアが実行できます。本機能によるリストアが可能なプラットフォームについて表2-1に示します。
バックアップ型 |
OS |
論理デバイス型 |
Solaris 2.6 OS から Solaris 10 OS(※) まで |
HP-UX 11.00, 11i |
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AIX 5L V5.1, V5.2 |
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Red Hat Entreprise Linux AS (v.2.1 for x86) |
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Windows NT Server 4.0 |
|
論理ユニット型 |
Solaris 2.6 OS から Solaris 10 OS(※) まで |
HP-UX 11.00, 11i |
|
AIX 5L V5.1, V5.2 |
|
Red Hat Entreprise Linux AS (v.2.1 for x86) |
|
Windows NT Server 4.0 |
|
Symfowareデータベース |
Solaris 2.6 OS から Solaris 9 OS まで |
Red Hat Entreprise Linux AS (v.2.1 for x86) |
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グローバルサーバ型 |
OSIV/MSP |
※: |
Solaris 10 OSはグローバルゾーンのみサポート |
リストア可能なバックアップデータは、以下のとおりです。
リストア用サーバに接続されたGR/ETERNUS内のボリュームであれば、どこでもリストア可能です。リストア先業務ボリュームは、リストア用サーバからデバイスとして認識されている必要はありません。
リストア先ボリュームに関する情報は、以下の定義ファイルに予め定義しておく必要があります。
論理デバイス、グローバルサーバの場合に、定義が必要です。
論理ユニット型の場合に、定義が必要です。
また、ボリュームサイズおよび論理ユニット種別が、以下の条件を満たすボリュームである必要があります。
バックアップデータの種別 |
リストア先ボリュームのサイズ |
論理ユニット種別 |
SymfoのDBスペース |
バックアップデータ以上 |
OLU |
論理デバイス |
バックアップデータ以上 |
OLU |
論理ユニット |
バックアップデータ以上 |
OLU |
グローバルサーバ |
バックアップデータと同じ |
MLU |
緊急時リストア機能では、テープからのリストア機能の他に、テープ内のバックアップデータの履歴情報を表示することもできます。
表 2-3に、ユーザインタフェースを示します。
コマンド名 |
説明 |
dbutapeinfo |
テープ内のバックアップデータの履歴情報表示をする。 |
dbutaperestore |
テープからGR/ETERNUS内ボリュームへのリストアをする。 |
指定テープ内に書かれたANSIラベル群をテープからすべて読み取り、その情報を元にテープ内のデータ情報を取得し、バックアップ履歴情報の形式で表示する機能です。
ダイレクトバックアップを使用してテープ内に格納したバックアップデータを、ユーザが指定した業務サーバの指定した業務ボリュームに復元する機能です。
以下に、緊急時リストアがサポートする動作環境を示します。
GR/ETERNUSとリストア用サーバ、GR/ETERNUSと業務サーバの接続はファイバーチャネル接続をします。リストア用サーバとテープ装置の接続は、テープ装置の仕様に依存しますので、各テープ装置のマニュアルを参照願います。
緊急時リストア機能を使用するために必要なハードウェアについて説明します。
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説明 |
GR/ETERNUS |
リストア先業務ボリュームはGR/ETERNUS内のボリュームである必要があります。ただし、バックアップ元GR/ETERNUSと同じ筐体である必要はありません。次のファームウェア版数である必要があります。 |
LTO単体ドライブ、もしくはLT120, LT130, LT160 |
LTOテープを扱うことのできるテープドライブ、もしくはテープライブラリ装置。 |
PRIMEPOWER |
リストア用サーバ(Solaris 8 OS,Solaris 9 OS)が搭載されるハード。 |
各サーバに搭載するソフトウェアについて説明します。これらは全て、SSF/Backup Facility のCD-ROMに格納されています。
インストール先 |
OS |
搭載ソフトウェア()内はパッケージ名 |
説明 |
リストア用サーバ(本機能の専用サーバである必要はない。SPシリーズや業務サーバと兼ねることも可。) |
Solaris 8 OS |
緊急時リストア(FJSVfbudr) |
本機能のパッケージ。 |
GR-API(FJSVgrapi) |
FJSVfbudrパッケージ内の機能が使用するユーティリティ。GR/ETERNUSにアクセスするために必要なパッケージ。 |
||
業務サーバ |
Solaris2.6 OSからSolaris10 OSまで |
GR-API(FJSVgrapi) |
ボリュームの構成情報ファイルを作成する際に、このパッケージ内のコマンドを利用して作成することができます。 |
インストール先 |
OS |
搭載ソフトウェア |
説明 |
リストア用サーバ(SPシリーズと兼ねる場合のみ) |
Solaris8 OS |
LMF Lite 2.0.2 |
テープライブラリ装置のロボット制御ソフトウェア。ドライブのマウント/アンマウントを、コマンドにより行う場合に使用します。リストア用サーバがSPシリーズと兼ねる場合のみ使用できます。 |
本機能を使用した運用例を示します。
以下は、運用サイトと災害対策サイトを構築し(両サイトにSPシリーズを導入)、災害が発生した際に本機能による復旧を行なう例を示します。
この例では、普段の運用から災害発生後の復旧までは以下の流れとなります。
緊急時リストア機能を使用するために必要な設定方法について説明します。
導入の流れを示します。
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各作業の詳細は「導入作業」を参照してください。 |
各導入作業について説明します。
「動作環境」を参照して各ハード装置の接続を行います。なお、ここでは、FC-CA, FC-HBA等については省略していますので、詳細は、各ハード装置のマニュアルを参照願います。
リストア時に、リストア用サーバからGR/ETERNUSにアクセスするための経路情報として使用します。リストア先GR/ETERNUS1台に付き1つ以上の論理ユニットを用意します。論理ユニットの容量は、定義可能な最小容量(1Mバイト)で十分です。
|
|
FC-SWのゾーニング設定を以下のように実施します。
必要なパッケージをSSF/Backup FacilityのCD-ROMよりインストールします。
インストール前に、ファイルシステムに以下の空き容量があることを確認してください。
項番 |
ディレクトリ |
ディスク所要量(単位:Mバイト) |
1 |
/var |
7.0 |
2 |
/opt |
1.5 |
以下のパッケージをインストールします。
(以下は、/cdrom/cdrom0にマウントした場合の例です。)
# cd /cdrom/cdrom0/DirectBackup
# pkgadd -d . FJSVfbudr
# cd /
# eject cdrom
SSF/Backup Facility もしくは、Softek AdvancedCopy Managerが構築されている環境では、既にこのパッケージがインストールされています。その場合は、インストールする必要はありません。インストールされているかどうかは、以下のコマンドにて確認できます。
# pkginfo FJSVgrapi
コマンドを実行した結果、以下が表示された場合は、インストールされています。
application FJSVgrapi GR-API for Solaris
インストールされていない場合は、本ソフトウェアのCD-ROM 2枚目をCD-ROM装置にセットしマウントします。マウント後、以下を実行します。(以下は、/cdrom/cdrom0にマウントした場合の例です。)
# cd /cdrom/cdrom0/agent/solaris/pkg
# pkgadd -d . FJSVgrapi
# cd /
# eject cdrom
以下のパッケージをインストールします。
Softek AdvancedCopy Managerが構築されている環境では、既にこのパッケージがインストールされています。その場合は、インストールする必要はありません。インストールされているかどうかは、以下のコマンドにて確認できます。
# pkginfo FJSVgrapi
コマンドを実行した結果、以下が表示された場合は、インストールされています。
application FJSVgrapi GR-API for Solaris
インストールされていない場合は、以下の手順を行います。
(以下は、/cdrom/cdrom0にマウントした場合の例です。)
# cd /cdrom/cdrom0/agent/solaris/pkg
# pkgadd -d . FJSVgrapi
# cd /
# eject cdrom
緊急時リストア機能を使用するために必要な設定方法について説明します。導入作業が行われていることが前提です。
設定の流れを示します。
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各作業の詳細は「設定作業」を参照してください。 |
各設定作業について説明します。
リストア用サーバからGR/ETERNUSに対するアクセスパスの構築を行います。なお、アクセスパスは、経路情報として使用するのみのため、パーティションが作成されていればよく、そのパーティションがファイルシステムである必要はありません。
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既に、リストア用サーバで、GR/ETERNUS内のディスクがパーティションとして構築されている場合には、そのパーティションを利用することが可能です。その場合は、アクセスパス定義ファイルの作成のみを行ってください。 リストア用サーバをSPシリーズ上に構築する場合、SPシリーズ用の管理ファイル領域をアクセスパスとして利用することが可能です。 |
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リストア用サーバをSPシリーズ上に構築する場合で、SPシリーズ用の管理ファイル領域をアクセスパスとした場合、以下の注意事項があります。
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リストア用サーバにログインして、以下の作業を行います。以下の手順はすべてスーパユーザで行ってください。
アクセスパス用論理ユニットを複数用意した場合は、diskサブコマンドを実行して、ディスクの選択から、手順を繰り返します。これをすべてのアクセスパス用論理ユニット数分行います。
この『マルチパスディスク構成設定』の作業は、任意です。
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これらの手順におけるコマンドの使用方法およびファイルの編集方法についての詳細は、『SSF/Backup Facility導入手引書』の4章に記述されていますので、参考にしてください。 |
アクセスパスを定義ファイルに記述します。
【ファイル名】
/opt/FJSVfbudr/etc/devpath.conf
【配置場所】
リストア用サーバ上
【ファイルの説明】
アクセスパスを一つだけ記述します。記述形式の注意事項は以下です。
・論理デバイス(例:/dev/rdsk/c1t1d1s2)
・マルチパス(例:/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb5s2)
このファイルに書かれたパスが、リストア時のデフォルトのアクセスパスとなります。複数アクセスパスを作成している場合、リストア実行時に、環境変数FBUDRDEVPATHを設定することで、デフォルト以外のアクセスパスを使用することが可能となります。詳細は、「多重にリストアを実行する場合」を参照してください。
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環境変数FBUDRDEVPATHの設定をする運用では、このファイルの作成をする必要はありません。 |
以下に例を示します。例ではマルチパスの場合を記述しています。「アクセスパスの構築」手順の4を実施している場合は、マルチパスを記述します。
/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb5s2 |
リストア対象バックアップデータが論理ユニット型の場合、リストア先ボリュームとしてGR/ETERNUS名と論理ユニット番号を指定します。そのGR/ETERNUS名は予め、定義ファイルに記述しておく必要があります。
【ファイル名】
/opt/FJSVfbudr/etc/grname.conf
【配置場所】
リストア用サーバ上
【ファイルの説明】
一つのGR/ETERNUSの情報を1行で記述します。複数のGR/ETERNUSが接続されている場合は、複数行記述します。
書式は以下です。
<GR name> <BoxID> |
1行には以下の情報を記述します。
GR name |
GR名。任意の名前を作成します。24文字以内の印字可能なASCII文字。 |
BoxID |
BOXID 16進表記。(STXGetVolの出力通りに記述 *作成方法で説明) |
記述形式の注意事項は以下です。
|
このファイルに記述誤りがあった場合、dbutaperestoreコマンドがエラーとなります。 |
以下に例を示します。
GR01 30304752373430232323232323234752373443303123232323234341343723232323232323232323 |
【ファイルの作成方法】
リストア用サーバにて
# LD_LIBRARY_PATH=/opt/FJSVgrapi/64/lib
# export LD_LIBRARY_PATH
# /opt/FJSVgrapi/64/bin/STXGetVol /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb5s2
BoxID OLU EXTENT SIZE
30304752373430232323232323234752373443303123232323234341343723232323232323232323 01h 00000h 64000h
Device information Dump
0000 : 00000000 00000000 00000000 00000000
0010 : 00080100 00010100 00080100 00010100
0020 : 00000000 00000000 00000000 00000000
0030 : 00000000 00000000 00000000 00000000
0040 : 00000000 00000007 00000000 00000003
0050 : 00000000 00010003 00000000 00010003
0060 : 00000000 00000000 00000000 00000000
0070 : 00000000 00000000 00000000 00000000
0080 : 00000000 00000000 00000000 00000000
0090 : 00000000 00000000 00000000 00000000
00a0 : 00000000 00000000 00000000 00000000
00b0 : 00000000 00000000 00000000 00000000
00c0 : 00000000 00000000 00000000 00000000
00d0 : 00000000 00000000 00000000 00000000
00e0 : 00000000 00000000 00000000 00000000
00f0 : 00000000 00000000 00000000 00000000
|
論理ユニット型のリストアを行わない運用では、このファイルの作成は必要ありません。 |
リストア対象バックアップデータが論理デバイス型の場合、リストア先ボリュームとして業務サーバ名と業務ボリューム名を指定します。その業務ボリュームの構成情報は予め、定義ファイルに記述しておく必要があります。
【ファイル名】
/opt/FJSVfbudr/etc/servername.vol
(servername は、業務サーバ名)
【配置場所】
リストア用サーバ上
【ファイルの説明】
業務サーバ毎にファイルを作成します。(業務サーバ名.volファイル)
ファイルの書式は以下です。
OLU |
MLU |
ファイルの先頭行は、対象ボリュームがOLU・MLUどちらであるかを記述します。グローバルサーバはMLU、それ以外はOLUを記述します。
2行目以降には以下の情報を記述します。
Blockdevice name |
Blockデバイス名 もしくはボリューム通し番号 |
BoxID |
BOXID 16進表記。(STXGetVolの出力通りに記述 *作成方法で説明) |
LU number |
LU番号 16進表記"h"を付ける。(STXGetVolの出力通りに記述 *作成方法で説明) |
Start extent |
開始位置 16進表記”h"を付ける。(STXGetVolの出力通りに記述 *作成方法で説明) |
Size |
サイズ 16進表記”h"を付ける。(STXGetVolの出力通りに記述 *作成方法で説明) |
記述形式の注意事項は以下です。
|
このファイルに記述誤りがあった場合、dbutaperestoreコマンドがエラーとなります。 |
以下に例を示します。
OLU # Volume BOXID LUN EXTENT SIZE /dev/dsk/c1t1d1s3 30304752373430232323232323234752373443303123232323234341343723232323232323232323 ceh fc000h 64000h |
MLU # Volume BOXID LUN EXTENT SIZE VOL001 30304752373430232323232323234752373443303123232323234341343723232323232323232323 7fh |
【ファイルの作成方法】
論理デバイス型(SymfowareのDBスペース含む)
業務サーバにて
# LD_LIBRARY_PATH=/opt/FJSVgrapi/64/lib
# export LD_LIBRARY_PATH
# /opt/FJSVgrapi/64/bin/STXGetVol /dev/rdsk/c1t1d1s3
BoxID OLU EXTENT SIZE
30304752373430232323232323234752373443303123232323234341343723232323232323232323 ceh fc000h 64000h
Device information Dump
0000 : 00000000 00000000 00000000 00000000
0010 : 00080100 00010100 00080100 00010100
0020 : 00000000 00000000 00000000 00000000
0030 : 00000000 00000000 00000000 00000000
0040 : 00000000 00000007 00000000 00000003
0050 : 00000000 00010003 00000000 00010003
0060 : 00000000 00000000 00000000 00000000
0070 : 00000000 00000000 00000000 00000000
0080 : 00000000 00000000 00000000 00000000
0090 : 00000000 00000000 00000000 00000000
00a0 : 00000000 00000000 00000000 00000000
00b0 : 00000000 00000000 00000000 00000000
00c0 : 00000000 00000000 00000000 00000000
00d0 : 00000000 00000000 00000000 00000000
00e0 : 00000000 00000000 00000000 00000000
00f0 : 00000000 00000000 00000000 00000000
グローバルサーバ
リストア用サーバにて
# LD_LIBRARY_PATH=/opt/FJSVgrapi/64/lib
# export LD_LIBRARY_PATH
# /opt/FJSVgrapi/64/bin/STXGetVol /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb2048s2
BoxID OLU EXTENT SIZE
30304752373430232323232323234752373443303123232323234341343723232323232323232323 ceh fc000h 64000h
Device information Dump
0000 : 00000000 00000000 00000000 00000000
0010 : 00080100 00010100 00080100 00010100
0020 : 00000000 00000000 00000000 00000000
0030 : 00000000 00000000 00000000 00000000
0040 : 00000000 00000007 00000000 00000003
0050 : 00000000 00010003 00000000 00010003
0060 : 00000000 00000000 00000000 00000000
0070 : 00000000 00000000 00000000 00000000
0080 : 00000000 00000000 00000000 00000000
0090 : 00000000 00000000 00000000 00000000
00a0 : 00000000 00000000 00000000 00000000
00b0 : 00000000 00000000 00000000 00000000
00c0 : 00000000 00000000 00000000 00000000
00d0 : 00000000 00000000 00000000 00000000
00e0 : 00000000 00000000 00000000 00000000
00f0 : 00000000 00000000 00000000 00000000
|
論理デバイス型およびグローバルサーバのリストアを行わない運用では、このファイルの作成は必要ありません。 |
ここでは、テープより業務ボリュームにデータをリストアし、業務サーバ上で運用可能な状態にするための操作方法について説明します。設定作業が行われていることが前提です。
操作の流れを説明します。
リストアを実施するためには、リストア対象のバックアップデータを特定する必要があります。リストア対象のバックアップデータを特定するためには、以下の情報を把握する必要があります。
これらは、テープ内に格納されたバックアップデータのバックアップ履歴情報を表示させることで確認します。バックアップ履歴情報は、リストア用サーバ上で、dbutapeinfoコマンドにて表示できます。
テープ排出時に、テープ内のバックアップデータを台帳管理する等により、テープが特定できている場合と、テープが特定できていない場合では、バックアップデータの特定手順が異なります。
テープが特定できている場合と特定できていない場合のそれぞれについて説明します。
リストア対象バックアップデータが、そのテープの何番目に格納されているかを特定します。
# dbutapeinfo TapeDevice TapeName
もしくは、
# dbutapeinfo -c DataRecordDir TapeDevice TapeName
|
テープからデータを読み込む時間の目安は、100Gbyte容量のテープの最後までバックアップデータが格納されている場合で、約1時間です。そのため、初回読み込み時は、-cオプションを指定することにより、読み込んだバックアップ履歴情報をファイル化することを推奨します。 |
保管されているテープの中から、リストア対象バックアップデータが、どのテープに格納されているか、またそのテープの何番目かを特定します。
# dbutapeinfo -d DataRecordDir
|
本操作の実行方法の詳細は「dbutapeinfo(テープ内バックアップデータ表示コマンド)」を参照してください。 |
テープとそのデータの位置(何番目のデータか)が特定できたら、業務ボリュームにデータをリストアします。リストア用サーバ上で、dbutaperestoreコマンドによって行います。
論理デバイス型(Solaris, Linux, Windows, HP-UX, AIXの一般ファイルシステム)
Symfoロググループ
![]() |
業務サーバのSymfowareパッケージは、以前運用していたバージョンと同じである必要があります。 |
# dbutaperestore -t symfo -h サーバ -r ボリューム -a リカバリ制御ファイル用ディレクトリ テープデバイス テープ:データ位置
以下、業務サーバ上にて実施する。
論理ユニット型
# dbutaperestore -t lu -r GR名:LU番号 テープデバイス テープ:データ位置
グローバルサーバ(XSP, MSP)
# dbutaperestore -t gs -h サーバ名 -r ボリューム通し番号 テープデバイス テープ:データ位置
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dbutaperestoreによるリストアは、リストア先ボリュームの状態に依存しません。そのため、リストア先ボリュームが使用中状態で実施すると、データの内容が保証できません。 |
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本操作の詳細については、「dbutaperestore(バックアップデータリストアコマンド)」を参照してください。 |
複数ドライブを使用して、多重にリストアをする場合、リストア毎にアクセスパスに別々のパスを使用すると、性能をあげることができます。
リストア毎にアクセスパスを変更する手順は以下です。
dbutaperestoreコマンド実行前に、環境変数FBUDRDEVPATHにアクセスパスを設定します。
# FBUDRDEVPATH=/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb10s2
# export FBUDRDEVPATH
環境変数FBUDRDEVPATHが設定されていると、アクセスパス定義ファイルの記述よりも環境変数の方を優先して使用します。
環境変数FBUDRDEVPATHに設定するアクセスパスは、以下の条件を満たす必要があります。条件に満たない場合は、リストアがエラーとなります。
テープがマルチボリュームの場合、dbutapeinfoコマンド の表示で、"TapeNames"に複数テープ名が出力されます。テープ名の並び順は、データの順番と同じです。リストア実施時は、"TapeNames"に表示された順番にマウントする必要があります。
1本目のテープからのリストアが終わると、自動的にテープがドライブからアンロードされ、以下のメッセージが出力されます。
Tape 現テープ名 データサイズKbyte restore completed.
Need change to next tape(次テープ名).
メッセージ中にが表示された次のテープをマウントすると、続きのデータのリストアが開始されます。続きのデータのリストアが開始されると以下のメッセージが出力されます。
Data checking completed.
リストアが完了した業務ボリュームを、業務サーバから運用可能な状態にします。
論理デバイス型
【Solaris,Linuxの場合】
業務サーバにて、以下の手順を行います。
リストア対象のバックアップ履歴が、dbutapeinfoコマンドにて以下のように表示された履歴の場合
"Pre_process"の表示内容が"failed"もしくは"none"
【HP-UX,AIXの場合】
バックアップ元以外にリストアする場合は、「〜Storage Service Facility 編〜 SA/SEハンドブック」の「付録3.各種プラットフォームのバックアップ」を参照して下さい。
論理ユニット型
業務サーバにて、以下の手順を行います。
グローバルサーバ
業務サーバにて、以下の手順を行います。
ここでは、本機能におけるコマンドの操作方法について説明します。
なお、コマンドのパスは以下です。
/opt/FJSVfbudr/bin
/opt/FJSVfbudr/bin/dbutapeinfo [-c DataRecordDir] TapeDevice TapeName
/opt/FJSVfbudr/bin/dbutapeinfo -d DataRecordDir | -f DataRecordFile1[,DataRecordFile2,*]
dbutapeinfoは、ダイレクトバックアップで採取したバックアップデータが格納されたテープ内のバックアップ履歴情報を表示するコマンドです。このコマンドを使用して、dbutaperestoreにてリストアしたいバックアップ履歴情報を特定することができます。
バックアップ履歴情報は、Symfowareロググループのバックアップ履歴、論理デバイスのバックアップ履歴、論理ユニットのバックアップ履歴、グローバルサーバのバックアップ履歴の順番に表示します。さらにそれぞれ、ロググループ名、デバイス名/LU番号/ボリューム通し番号および絶対世代番号もしくはバックアップ日時の昇順にソートして表示します。複数のテープ媒体内の情報を表示する場合は、その全バックアップ履歴情報に対してソートして表示します。
1つ目の形式は、TapeDeviceテープデバイスにマウントされたTapeNameテープから、バックアップ履歴情報を読み取り標準出力に表示します。
-cオプションが指定された場合は、バックアップ履歴情報を表示すると共に、オプション引数に指定されたDataRecordDir ディレクトリの下にバックアップ履歴情報記録ファイル(Backup Data Recode File)の作成を行います。バックアップ履歴情報記録ファイルは、テープごとに作成され、2つ目の形式にて使用します。バックアップ履歴情報記録ファイルのファイル名は以下のとおりです。指定されたディレクトリに既に同じファイル名が存在した場合は、上書きします。
TapeName.drf
2つ目の形式は、-dオプションまたは-fオプションで指定された、バックアップ履歴情報記録ファイル(もしくはバックアップ履歴情報記録ファイルのディレクトリ)からバックアップ履歴情報を取得し、標準出力に表示します。
-dオプションが指定された場合は、オプション引数DataRecordDirディレクトリに含まれる全バックアップ履歴情報記録ファイルを検索し、バックアップ履歴情報を表示します。
-fオプションが指定された場合は、オプション引数DataRecodeFileに含まれるバックアップ履歴情報を出力します。カンマ(,)で区切ることによって複数のバックアップ履歴情報記録ファイルを指定することも可能です。
テープもしくはバックアップ履歴情報記録ファイルから履歴情報の解析を始めると、以下のメッセージを表示します。
Under processing execution. Please wait...
..........
2行目の”."は、バックアップデータを1つ解析する毎に、1つ出力します。
本コマンドが出力する情報を以下に示します。
表示項目 |
説明 |
|||
Server |
バックアップ元の業務サーバ名を表示します。本項目は論理デバイス型およびグローバルサーバの業務ボリュームのみ表示します。 |
|||
Platform |
バックアップ元の業務サーバのプラットフォームを表示します。本項目は論理デバイス型およびグローバルサーバの業務ボリュームのみ表示します。以下のいずれかを表示します。 |
|||
Solaris |
Solaris業務サーバのときに表示します。 |
|||
HP-UX |
HP-UX業務サーバのときに表示します。 |
|||
AIX |
AIX業務サーバのときに表示します。 |
|||
WindowsNT |
Windows NT業務サーバのときに表示します。 |
|||
Windows2000 |
Windows 2000 Server業務サーバのときに表示します。 |
|||
Windows2003 |
Windows Server 2003業務サーバのときに表示します。 |
|||
Linux |
Red Hat Linux業務サーバのときに表示します。 |
|||
MSP/XSP |
グローバルサーバのときに表示します。 |
|||
---- |
上記以外のときに表示します。 |
|||
BOX-ID |
BOX-IDを表示します。BOX-IDとはGR/ETERNUS筐体ごとにつけられている識別IDです。本項目は論理ユニット型の業務ボリュームのみ表示します。 |
|||
LOG |
ロググループ名を表示します。 |
|||
RDB |
RDBシステム名を表示します。 |
|||
Devicename |
バックアップ元の業務ボリュームのブロックデバイス名を表示します。本項目は論理デバイス型の業務ボリュームのみ表示します。 |
|||
Volume |
論理ユニット番号(OLUnnnn(nnnnは16進数4桁))またはボリューム通し番号を表示します。本項目は、論理ユニット型およびグローバルサーバの業務ボリュームのみ表示します。 |
|||
Pre_process |
バックアップの前処理の実施状態を表示します。以下のいずれかを表示します。 |
|||
succeeded |
前処理を実施し、成功しています。 |
|||
Failed |
前処理を実施し、失敗しています。この場合、バックアップデータは、正当性が保証されていない可能性があります。 |
|||
None |
前処理未実施です。(ポリシー設定で“利用しない”が設定されていた場合。) |
|||
- |
ホスト連携をしないバックアップ型(論理ユニット、グローバルサーバ)の場合。 |
|||
Ver |
絶対世代番号を表示します。 |
|||
BackupDate |
バックアップを開始した日時を「YYYY/MM/DD hh:mm」形式で表示します。 "YYYY": 年を西暦4桁数値で表示します。 |
|||
Size |
業務ボリュームのサイズをKbyte単位で表示します。 |
|||
DataNum |
バックアップテープ内の登録番号をテープ名付で表示します。形式は”テープ名:登録番号”です。(例 PIL001:1)。 |
|||
TapeNames |
バックアップデータが格納されているテープ名を表示します。DataNumのテープ名が表示されます。また、マルチボリュームの場合はカンマ区切りでそれら全てを表示します。ただし、マルチボリュームの場合、引数で指定されたテープもしくはバックアップ履歴情報記録ファイル内の範囲で表示されるため、このバックアップデータの全テープが表示されない場合があります。***、もしくは?と表示された場合は、他にテープが存在する可能性があります。 |
|||
***と表示された場合 |
***の後ろに表示されているテープを指定してdbutapeinfoを実行することにより確認します。 |
|||
?と表示された場合 |
?の前に表示されているテープを指定してdbutapeinfoを実行することにより確認します。 |
|||
ArcSerial |
ロググループをバックアップした場合に以下のいずれかを表示します。 "通常ダンプ"で採取されたバックアップ履歴の場合に、アーカイブログ通番を表示します。 "参照ダンプ"で採取されたバックアップ履歴の場合は、固定文字列"reference"を表示します。 本項目はSymfowareの場合のみ表示します |
|||
RcvCtlFile |
リカバリ制御ファイル名を表示します。 |
|||
RcvFile-Size |
リカバリ制御ファイルサイズを表示します。(単位:byte) |
以下のオプションを指定することができます。
オプション |
説明 |
-c |
テープから読み込んだバックアップ履歴情報をDataRecordDir配下にファイルを作成し、記録します。このファイル(バックアップ履歴情報記録ファイル)については、「バックアップ履歴情報記録ファイル」を参照してください。 |
-d |
以前に-cオプションにて作成されたバックアップ履歴情報記録ファイルが格納されたディレクトリをDataRecordDirに指定します。 |
-f |
以前に-cオプションにて作成されたバックアップ履歴情報記録ファイル名をDataRecordFileに指定します。バックアップ履歴情報記録ファイルはカンマで区切ることにより複数指定することが可能です。 |
以下のオペランドを指定します。
オペランド |
説明 |
TapeDevice |
テープドライブの特殊ファイル名を指定します。 |
TapeName |
TapeDeviceにマウントしたテープ名を指定します。 |
以下に本コマンドで使用するバックアップ履歴情報記録ファイルについて説明します。
バックアップ履歴情報記録ファイルとは、指定テープ内に書かれたANSIラベル群をテープからすべて読み取り、それを本機能で使用可能な形式にまとめなおしたファイルです。本ファイルを作成することにより、次にテープ内データ情報を表示するとき、テープから読み込む必要がないため、表示の時間が短縮されます。
本ファイルはテープ内バックアップデータ表示やリストア時のデータの特定に使用されます。
本ファイルはdbutapeinfoコマンドで-cオプションを使用することにより作成することができます。作成時のファイル名は引数で指定したテープ名(バーコードラベル名).drfとなります。そのため、本ファイルはテープごとに作成されます。
本ファイルはバイナリ形式です。本ファイルの情報はdbutapeinfoコマンドで-fもしくは-dオプションを使用することにより表示することができます。
本ファイルは、テープ内のバックアップデータ数に比例してサイズが増加します。1バックアップデータあたり約2Kbyteの領域を必要とします。
使用例を説明します。
# dbutapeinfo -c /work/bkinfo /dev/rmt/1 000040
Under processing execution. Please wait...
......
[Logical-Device Backup Data]
Server = host1 Platform = Solaris
DeviceName PreProcess Ver BackupDate Size(Kbyte) DataNum TapeNames
--------------------------------------------------------------------------------------------------
/dev/FJSVmplb/dsk/mplb2s1 succeeded 1 2004/02/23 09:55 204800 000040:1 000040
/dev/FJSVmplb/dsk/mplb2s3 succeeded 1 2004/02/23 10:30 204800 000040:2 000040
/dev/FJSVmplb/dsk/mplb2s3 succeeded 2 2004/02/24 09:05 204800 000040:5 000040
Server = host2 Platform = Solaris
DeviceName PreProcess Ver BackupDate Size(Kbyte) DataNum TapeNames
--------------------------------------------------------------------------------------------------
/dev/FJSVmplb/dsk/mplb5s1 succeeded 1 2004/02/23 11:00 204800 000040:3 000040
/dev/FJSVmplb/dsk/mplb5s3 succeeded 1 2004/02/23 11:30 204800 000040:4 000040
/dev/FJSVmplb/dsk/mplb5s4 succeeded 1 2004/02/24 10:55 204800 000040:6 000040,000041,?
#
この実行後、/work/bkinfoディレクトリ配下を確認すると、000040.drfという名前のファイルが作成されています。
この例では、最後に格納されている000040:6のバックアップデータがマルチボリュームとなっていることがわかります。後続のテープは000041ですが、000041がマルチボリュームの最後のテープかどうかは、000041を読み取らないとわからないため、その後ろには?と表示されています。
# dbutapeinfo -d /work/bkinfo
Under processing execution. Please wait...
...........
[Logical-Device Backup Data]
Server = host1 Platform = Solaris
DeviceName PreProcess Ver BackupDate Size(Kbyte) DataNum TapeNames
--------------------------------------------------------------------------------------------------
/dev/FJSVmplb/dsk/mplb2s1 succeeded 1 2004/02/23 09:55 204800 000040:1 000040
/dev/FJSVmplb/dsk/mplb2s3 succeeded 1 2004/02/23 10:30 204800 000040:2 000040
/dev/FJSVmplb/dsk/mplb2s3 succeeded 2 2004/02/24 09:05 204800 000040:5 000040
Server = host2 Platform = Solaris
DeviceName PreProcess Ver BackupDate Size(Kbyte) DataNum TapeNames
--------------------------------------------------------------------------------------------------
/dev/FJSVmplb/dsk/mplb5s1 succeeded 1 2004/02/23 11:00 204800 000040:3 000040
/dev/FJSVmplb/dsk/mplb5s1 failed 2 2004/02/25 11:00 204800 000041:2 000041
/dev/FJSVmplb/dsk/mplb5s3 succeeded 1 2004/02/23 11:30 204800 000040:4 000040
/dev/FJSVmplb/dsk/mplb5s3 succeeded 2 2004/02/25 11:30 204800 000041:3 000041
/dev/FJSVmplb/dsk/mplb5s4 succeeded 1 2004/02/24 10:55 204800 000040:6 000040,000041
/dev/FJSVmplb/dsk/mplb5s4 succeeded 2 2004/02/26 10:55 204800 000041:4 000041
[Logical-Unit Backup Data]
BOX-ID = 00GR740#######GR74C01#####CA47##########
Volume PreProcess Ver BackupDate Size(Kbyte) DataNum TapeNames
--------------------------------------------------------------------------------------------------
OLU0001 - 1 2004/08/22 15:47 1048576 000042:1 000042
[GS-Volume Backup Data]
Server = GSHOST1 Platform = MSP/XSP
Volume PreProcess Ver BackupDate Size(Kbyte) DataNum TapeNames
--------------------------------------------------------------------------------------------------
WORK001 - - 2004/02/23 09:55 1891687 000043:1 000043
#
# dbutapeinfo /dev/rmt/1 000022
Under processing execution. Please wait...
.
[Logical-Unit Backup Data]
BOX-ID = 00GR740#######GR74C01#####CA47##########
Volume PreProcess Ver BackupDate Size(Kbyte) DataNum TapeNames
--------------------------------------------------------------------------------------------------
OLU0050 - 1 2004/08/22 14:30 314572800 <undecided> ***,000021,000022,000023,?
この例では、dbutapeinfoの引数には、テープ000022を指定して表示しています。000022のラベル情報に、前後のテープ名000021,000023が記録されているため、"TapeNames"にはそれらも表示されます。000021の前、および000023の後ろにテープが続いているかどうかは確定できていないため、***および?が表示されます。
また、先頭のテープが何か確定できていないため、”DataNum"には、<undecided>が表示されます。
リストアをするためには、”DataNum"および全テープを特定する必要があります。***の後ろのテープ(この例では、テープ000021)と、?の前のテープ(この例では、テープ000023)をそれぞれ指定して、dbutapeinfoを実行します。
# dbutapeinfo /dev/rmt/1 000021
Under processing execution. Please wait...
.
[Logical-Unit Backup Data]
BOX-ID = 00GR740#######GR74C01#####CA47##########
Volume PreProcess Ver BackupDate Size(Kbyte) DataNum TapeNames
--------------------------------------------------------------------------------------------------
OLU0050 - 1 2004/08/22 14:30 314572800 000021:10 000021,000022,?
この例では、先頭のテープは000021であることがわかります。
# dbutapeinfo /dev/rmt/1 000023
Under processing execution. Please wait...
.
[Logical-Unit Backup Data]
BOX-ID = 00GR740#######GR74C01#####CA47##########
Volume PreProcess Ver BackupDate Size(Kbyte) DataNum TapeNames
--------------------------------------------------------------------------------------------------
OLU0050 - 1 2004/08/22 14:30 314572800 <undecided> ***,000022,000023
この例では、最後のテープは000023であることがわかります。
0 |
正常終了した |
|
>0 |
エラー終了した |
以下の条件のとき、dbutapeinfoコマンドによるバックアップ履歴情報記録ファイルが正しく表示できない場合があります。
例)以下の構成のテープが存在する場合、
複写テープ1:LTO353 、LTO253(LTO353 、LTO253はマルチボリューム)
複写テープ2:LTO202 、LTO207(LTO202 、LTO207はマルチボリューム)
LTO353とLTO207のテープに対するバックアップ履歴情報記録ファイルを指定して表示を行うと以下のように表示されます。
# /opt/FJSVfbudr/bin/dbutapeinfo -f LTO207.drf,LTO353.drf
Under processing execution. Please wait...
..
[Logical-Unit Backup Data]
BOX-ID = 00GR740#######GR74D01#####CB47##########
Volume PreProcess Ver BackupDate Size(Kbyte) DataNum TapeNames
------------------------------------------------------------------------------
OLU014b - 1 2005/01/21 23:14 125829120 LTO353:1 LTO353,LTO253,***,LTO202,LTO207
#
上記については関連する全てのテープ(LTO353 、LTO253、LTO202 、LTO207)のバックアップ履歴情報記録ファイルを全て指定して実行することにより正しく表示することが出来ます。
/opt/FJSVfbudr/bin/dbutaperestore -t symfo [-s] [-d DataRecordDir] -h DstHostname -r DstDevicename -a RcvCtlFileDir TapeDevice DataNum
/opt/FJSVfbudr/bin/dbutaperestore -t ld [-s] [-d DataRecordDir] -h DstHostname -r DstDevicename TapeDevice DataNum
/opt/FJSVfbudr/bin/dbutaperestore -t lu [-s] [-d DataRecordDir] -r GRname:DstVolume TapeDevice DataNum
/opt/FJSVfbudr/bin/dbutaperestore -t gs [-s] [-d DataRecordDir] -h DstHostname -r DstDevicename TapeDevice DataNum
引数で指定したテープ内のデータを引数で指定したボリュームに復元するコマンドです。このコマンドはスーパユーザのみ実行可能です。
リストア先ボリュームの指定方法は以下の通りです。
リストア先ボリュームおよびGR名は、ボリューム構成定義ファイル、GR名定義ファイルに予め定義しておく必要があります。
また、テープは、ライブラリ制御ソフトもしくはハード機能により、予めマウントしておく必要があります。
また、テープがマルチボリュームになっている場合は、データが格納されている順番にマウントする必要があります。テープの順番は、dbutapeinfoコマンドの出力の "TapeNames"の表示順番通りです。前のテープのデータリストアが終了すると、テープが自動排出され、次のテープ名とマウントを要求するメッセージが出力されます。
Need change to next tape(テープ名).
次のテープをマウントすると続きのデータのリストアが開始されます。このとき、違うテープをマウントすると、そのテープは自動排出され、正しいテープをマウントする要求メッセージが出力されます。
The inserted tape is not a continuation of 前テープ名.
Need change to next tape(テープ名).
Symfowareは、ロググループを指定したリストアはできません。DBスペース(デバイス)を指定します。そのため、ロググループ全体のリカバリをする場合は、全DBスペース数分、このコマンドを実行します。SymfowareのDBスペースの場合、同時にリカバリ制御ファイルもリストアします。なお、本コマンドは、ログ適用によるリカバリを行わないため、本コマンド実施後に、Symfowareのrdbmrrcvコマンドを実施し、ログ適用を行う必要があります。
このコマンドはCtl-Cを入力するとエラー終了し、リストア処理も中断されます。
以下のオプションを指定することができます。
オプション |
説明 |
-t |
リストア対象のバックアップデータの種別を指定します。以下の引数を指定します。 |
-s |
リストアの実行に対する確認メッセージが出力されず、ただちにリストアが行われます。 |
-h |
リストア先業務サーバ名をDstHostnameに指定します。論理ユニットの場合は指定できません。それ以外の場合は省略できません。 |
-d |
DataNumで指定されたバックアップデータの情報(バックアップ元サーバ名・業務ボリューム名等)を確認メッセージとして出力する際に、テープからではなくDataRecordDirで指定されたディレクトリ配下のバックアップ履歴情報管理ファイルから読み込みます。これにより、確認メッセージの表示までの時間が短縮されます。このオプションを省略した場合は、テープを読み込んで情報を取得するため、確認メッセージを表示するまでに時間がかかる場合があります。なお、このオプションを指定しても確認メッセージの表示までの時間は短縮されますが、その後のリストアの時間が長くなるため、リストア全体の時間は短縮されません。 |
-r |
リストア先業務ボリューム名を指定します。-tオプション引数によって、それぞれ以下の引数を指定します。 |
-a |
SymfoのDBスペースをリストアする際に、リカバリ制御ファイルのリストア先ディレクトリをRcvCtlFileDirに指定します。 |
以下のオペランドを指定します。このオペランドは省略できません。
オペランド |
説明 |
TapeDevice |
テープドライブの特殊ファイル名を指定します。 |
DataNum |
リストア対象のバックアップデータを、以下の形式で指定します。 ”テープ名:データ位置番号“(例 PIL001:1) |
# dbutaperestore -t symfo -h assam -r /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2s1 -a /work /dev/rmt/1 000040:1
Under processing execution. Please wait...
[Symfoware Backup Data]
Server = ceylon Platform = Solaris LOG/RDB = LOG01/RDB1
DeviceName ArcSerial Ver BackupDate Size(Kbyte) RcvCtlFile RcvFile-Size DataNum TapeNames
--------------------------------------------------------------------------------------------------
/dev/FJSVmplb/dsk/mplb2s1 reference 1 2004/02/23 09:55 204800 rdb1.db001 30 000040:1 000040
RestoreServer = assam
RestoreDeviceName = /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2s1
RecoveryControlFileName = /work/rdb1.db001
Start restoration? (y/n) y <ENTER> *リストアしてよければyを入力します。
Tape 000040 204800Kbyte restore completed.
RecoveryControlFile /work/rdb1.db001 restore completed.
#
# dbutaperestore -t ld -d /work/bkinfo -h host1 -r /dev/FJSVmplb/dsk/mplb10s6 /dev/rmt/1 000040:6
Under processing execution. Please wait...
[Logical-Device Backup Data]
Server = host1 Platform = Unix
DeviceName PreProcess Ver BackupDate Size(Kbyte) DataNum TapeNames
--------------------------------------------------------------------------------------------------
/dev/FJSVmplb/dsk/ mplb5s4 succeeded 1 2004/02/24 10:55 204800 000040:6 000040,000041
RestoreServer = host1
RestoreDeviceName = /dev/FJSVmplb/dsk/mplb10s6
Start restoration? (y/n) y <ENTER> *リストアしてよければyを入力します。
Data checking completed.
Tape 000040 102400Kbyte restore completed.
Need change to next tape(000041). *テープ000040は自動的にアンロードされ、テープが投入されるか、Ctrl-Cが入力されるまで待ちます。テープが投入されると、テープの正当性をチェックします。
Data checking completed. *正しいテープ000041が投入された場合に表示し、リストアを開始します。
Tape 000041 102400Kbyte restore completed.
#
# dbutaperestore -s -t lu -r GR1:OLU0048 /dev/rmt/1 000022:1
Under processing execution. Please wait...
[Logical-Unit Backup Data]
BOX-ID = 00GR740#######GR74C01#####CA47##########
Volume PreProcess Ver BackupDate Size(Kbyte) DataNum TapeNames
--------------------------------------------------------------------------------------------------
OLU0001 - 1 2004/08/22 15:47 1048576 000042:1 000042
RestoreVolume = GR1:OLU0048
Data checking completed.
Tape 000022 1048576Kbyte restore completed.
#
# dbutaperestore -t gs -s -d /drf_dir1 -h GSHOST1 -r VOL001 /dev/rmt/2 000001:1
Under processing execution. Please wait...
[GS-Volume Backup Data]
Server = GSHOST1 Platform = MSP/XSP
Volume PreProcess Ver BackupDate size(Kbyte) DataNum TPNames
--------------------------------------------------------------------------------------------------
VOL001 - -1 2003/03/24 15:47 645120 000001:1 000001
RestoreServer = GSHOST1
RestoreVolume = VOL001
Data checking completed.
Tape 000001 645120Kbyte restore completed.
#
0 |
正常終了した |
|
>0 |
エラー終了した |
メッセージ「Tape テープ名 データサイズ restore completed.」が出力された後、プロンプトが出力されるまで2,3分の時間がかかります。
テープ装置にテープライブラリシステムを使用し、リストア用サーバをSSF/Backup Facility 上に構築した場合、テープのマウント/アンマウントをLMF Liteのコマンドによって行うことができます。
以下に、緊急時リストア機能とLMF Liteのコマンドを組み合わせた運用方法を示します。
# /opt/FJSVlmf/bin/lmadminc -r
<出力例>
LMFサーバのホスト名またはIPアドレス : sp5000
LMFクライアントのホスト名またはIPアドレス : sp5000
Lib-ID ライブラリ名 ドライブ名 シリアルNo. ドライブ種 特殊ファイル名
0001 LT130 LT130_DRV01 1110099063 LTO2 /dev/rmt/1
LT130_DRV02 6811116165 LTO1 /dev/rmt/2
LT130_DRV03 6811108768 LTO1 /dev/rmt/3
上の出力例では、テープドライブ名とテープドライブの特殊ファイル名の対応は以下のようになります。
テープドライブ名 テープドライブの特殊ファイル名
LT130_DRV01 /dev/rmt/1
LT130_DRV02 /dev/rmt/2
LT130_DRV03 /dev/rmt/3
# /opt/FJSVlmf/bin/lmmount -d テープドライブ名 テープ名
<実行例>
# /opt/FJSVlmf/bin/lmmount -d LT130_DRV01 LTO123
・・・・・
special file(rewind ) = /dev/rmt/1
special file(no-rewind) = /dev/rmt/1n
volume = LTO123
library = LT160
drive name = LT130_DRV01
medium type = LTO
# /opt/FJSVfbudr/bin/dbutapeinfo テープドライブの特殊ファイル名 テープ名
<実行例>
# /opt/FJSVfbudr/bin/dbutapeinfo /dev/rmt/1 LTO123
なお、続けて同じテープからリストアをする場合は、アンマウントする必要はありません。
# mt -f テープドライブの特殊ファイル名 offline
# /opt/FJSVlmf/bin/lmumount テープ名
テープドライブ名とテープドライブの特殊ファイル名の対応の確認方法は同じです。
なお、テープ内バックアップデータ表示に続いて行う場合等、既にマウントされている場合は必要ありません。
# /opt/FJSVlmf/bin/lmmount -d テープドライブ名 テープ名
<実行例>
# /opt/FJSVlmf/bin/lmmount -d LT130_DRV01 LTO123
・・・・・
special file(rewind ) = /dev/rmt/1
special file(no-rewind) = /dev/rmt/1n
volume = LTO123
library = LT160
drive name = LT130_DRV01
medium type = LTO
# /opt/FJSVfbudr/bin/dbutaperestore -t ... ... テープドライブの特殊ファイル名 テープ名:データ位置
<実行例>
# /opt/FJSVfbudr/bin/dbutaperestore -t ld -h hostA -r /dev/dsk/c1t1d1s1 /dev/rmt/1 LTO123:3
# mt -f テープドライブの特殊ファイル名 offline
# /opt/FJSVlmf/bin/lmumount テープ名
【テープがマルチボリュームの場合のリストアにおける注意事項】
テープがマルチボリュームであるバックアップデータをリストアする場合は、1本目のテープのリストアが終了した後、2本目のテープのマウントをする必要があります。そのため、操作端末(ウィンドウ)を2つ用意する必要があります。
また、1本目のテープをアンマウントする場合、「mt -f テープドライブの特殊ファイル名 offline」によるオフライン作業はしないでください。
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