Systemwalker Centric Manager 導入手引書 - UNIX共通 - |
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第1章 導入設計 | > 1.2 使用機能ごとの詳細構成を決定する |
性能監視では、以下の情報を監視できます。
性能を監視するための機能には、以下の2つがあります。
ネットワーク性能監視機能とは、管理システム全体の性能状況を大まかに把握するための機能です。サーバ性能監視機能とは、ネットワークシステムを構成するそれぞれのノードに注目した詳細監視機能です。監視の目的にあわせて両機能を使い分けることができます。
ネットワーク性能監視機能とサーバ性能監視機能の違いを以下に示します。
項目 |
ネットワーク性能監視機能 |
サーバ性能監視機能 |
監視方式 |
運用管理サーバまたは部門管理サーバからのポーリング監視 |
被監視ノード上での自律監視 |
監視情報 |
トラフィック情報 サーバ性能の基本情報
|
サーバ性能情報 |
監視方法 |
固定のしきい値による監視(サービスレベル監視) 過去の統計情報との比較による監視(ベースライン監視) |
固定のしきい値による監視 |
しきい値 |
管理システム全体に一つ |
被監視ノード単位 |
情報蓄積 |
ポーリング結果を保存し、保存結果は統計レポートとして出力可能 |
なし |
ネットワーク性能監視機能では、運用管理サーバまたは部門管理サーバから各ノードに対してポーリングを行い性能の監視を行っています。それぞれのサーバは、自分が管理対象とするサブネットに所属するノードを監視します。ネットワーク性能監視機能を使用する場合、以下のことを考慮して部門管理サーバの設置箇所と各部門管理サーバが管理対象とするサブネットを設計します。
- 運用管理サーバの負荷
- 運用管理サーバと監視対象の部門との間を結ぶ回線の種別
- 運用管理サーバと監視対象の部門との間を結ぶ回線容量
ネットワーク性能監視で監視できるインタフェース数は、1台の運用管理サーバ/部門管理サーバで最大約300インタフェース(性能情報採取ポーリング間隔が2分の場合)となっています。よって、監視できるインタフェース数を超える場合は、次の対処を行ってください。
- 新たな部門管理サーバを設置して負荷分散する。
- 監視対象のインタフェースを絞り込む。
- ポリシーの設定において性能情報採取ポーリング間隔を拡大する。
ネットワーク性能監視機能の監視方法の一つであるベースライン基準値監視について説明します。ベースライン基準値監視では、「通常値との違い」を以下の統計処理により算出しています。
性能監視での検定は、二つの標本の平均の差を基準にしたz検定の手法を用いています。この二つの標本の定義は以下のとおりです。
標本1 : 現在値(最近のある期間内のデータ)
標本2 : 過去の統計情報
→ 統計タイプ「日」
→ 統計タイプ「曜日」
ベースライン基準値監視では、「現在のトラフィック量は通常のトラフィック量と異なる」という仮説を立て、この仮説が成り立つかどうか判定を行っています。この判定のことを検定といいます(z検定)。
有意水準とは、上記判定(検定)作業で、誤った判断を下す危険率のことをいいます。性能監視では、5%を採用しています。
サーバ性能監視機能は、上図のような管理サーバからのポーリングによる監視ではなく、被管理サーバ(運用管理サーバ、部門管理サーバ、業務サーバ)にポリシーを配付することによって、各被管理サーバが自律的に監視を行います。
性能の監視対象のノードは以下のとおりです。
ただし、ネットワーク性能監視機能では、トラフィック情報の監視対象ノードとして、上記ノードの他に以下に示すようなSNMPエージェントを実装したノードを監視対象にできます。
SNMPエージェント
MIB-IIをサポートしたSNMPエージェントが動作しているノードであれば、プラットフォームやSystemwalker Centric Managerのインストールの有無に関係なくトラフィック情報の監視対象にできます。
性能監視が監視対象とする性能情報の監視項目を以下に示します。
ネットワーク性能監視機能では、トラフィック情報とサーバ性能の基本情報を監視します。ネットワーク性能の監視項目は以下のとおりです。
注1) 監視対象のノード属性がRMONの場合にだけ通知されます。
注2) 監視対象のノード属性がサーバ性能の場合にだけ通知されます。
サーバ性能監視機能では、サーバ性能情報を監視します。サーバ性能の監視項目は以下のとおりです。
注) サーバ性能監視機能では、OSのコマンドを使用して性能情報を取得しており、“ファイルの読み込み等で一時的に使用した領域もメモリ使用量に含まれる”ことがあり、実メモリが不足していない状況において、しきい値超えのイベントが通知されることがあります。
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