PowerFX V1.0 FFD-Maker説明書 - Microsoft(R) Windows(R) -
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付録D 形式2のファイル定義体作成時の留意事項> D.1 ASPファイル定義体の編集方法について

D.1.3 リソースコンバータのコマンドについて

リソースコンバータとは、ASP資源をパソコンとの間で流通できる形式に変換する製品である。リソースコンバータには、GETTRSコマンド、PUTTRSコマンドが提供されています。

以下に、ファイル定義体を指定する場合のGETTRSコマンド、PUTTRSコマンドの形式を示します。

  1. GETTRSコマン

    GETTRS - (多階層ライブラリに格納されている開発資産の取り出し:Get TMS Resource)

    機能

    多階層ライブラリに格納されている開発資産を従来ライブラリへ取り出します。

    実行条件

    キーワード

    対象

    権限

    条件

    PATH

    上位ディレクトリ

    @X

    パス名で2階層以上を指定した場合

    親ディレクトリ

    @X

    多階層メンバ

    @R

    TOLIB

    出力先ライブラリ

    @UPD

    TOMBR

    出力先メンバ

    @EXIST
    @UPD

    REP-@YES時

     
    オペランド
      
    PATH(文字ストリング型):
    多階層ライブラリ内の取り出し元メンバをパス名の形式で指定します。

    また、メタキャラクタ指定も可能です。

    パス名はスラッシュ(/)で区切って指定します。名前の長さはパス名の合計で200文字以内で指定してください。

    パス名指定には、絶対パス名指定のほか、相対パス名指定も使用できます。

    絶対パス名:
    絶対パス名はルートディレクトリから始まり、特定のディレクトリにたどり着くディレクトリの一意な並びの経路です。したがって、絶対パス名の先頭は常にスラッシュ(/)で、パスの中の名前はすべてディレクトリでなければなりません。

    相対パス名:
    相対パス名はカレントディレクトリから始まり、一連のディレクトリを上下しながら特定のディレクトリへたどり着く経路です。したがって、相対パス名はメンバ名かディレクトリ名、現ディレクトリの略号ドット(.)、あるいは現ディレクトリの親ディレクトリの略号ドットドット(..)のいずれかで始まります。

    注)

    パス名の最後のメンバ名は省略できません。

    パス名としてディレクトリ名が指定された場合はエラーとなります。

    ホームディレクトリの略号(@HOME)は指定できません。

    システム共通変数@TMSCODEの値に関係なく、パス名はシフトJISで評価されています。


    TOMBR(名前型):
    取り出し先メンバ名を指定します。省略した場合、取り出し元メンバ名の拡張子を除く先頭8バイトを有効とします。

    なお、メンバ名に英小文字が含まれている場合はすべて英大文字に変換されます。

    また、メンバ名に英数字以外の文字が含まれている場合や、先頭が英字以外の場合は格納時にエラーとなります。


    TOLIB(名前型):
    取り出し先メンバを格納するライブラリ名を指定します。

    TYPE(整数型):
    取り出し先のメンバ属性を指定します。ファイル定義体の場合、@OBJを指定します。

    PUBAUT(整数型):
    作成されるメンバに対する公的認可情報を指定します。省略すると、@PUBAUTが指定されたものとみなされます。
    @PUBAUT:
    共通変数@PUBAUTの値を公的認可情報とします。

    @ALL:
    公的認可情報として全てのエンティティ権限を設定します。

    @NORMAL:
    公的認可情報としてデータ権(読取り権、更新権及び操作権)を設定します。

    @NO:
    公的認可情報を設定しません。

    REP(整数型):
    コマンドの実行結果として作成されたメンバの格納時、指定したライブラリ中に同名のメンバが既に登録されているときの処理を指定します。省略すると、@NOが指定されたものとみなされます。
    @YES:
    同名のエンティティが存在した場合、置き換えます。

    @NO:
    同名のエンティティが存在した場合、エラーとします。

    VL(整数型|整数型):
    取り出し先メンバに付加するバージョンおよびレベル番号を、それぞれ01〜99の範囲で指定します。

    省略した場合は、バージョン=01 およびレベル=01が指定されたものとみなされます。


    SRCTYPE(整数型):
    ファイル定義体の場合には、意味を持ちません。

    VARREC(整数型):
    ファイル定義体の場合には、意味を持ちません。

    CODE(整数型):
    ファイル定義体の場合には、意味を持ちません。

    CNVPART(整数型):
    ファイル定義体の場合には、意味を持ちません。

    EXTCNV(整数型):
    ファイル定義体の場合には、意味を持ちません。

    注意事項

    1. 当コマンドで多階層ライブラリ内のファイル定義体(拡張子FFX)を取り出した場合、属性@OBJ、種別@FFDとなります。

    2. 取り出しにより作成されるメンバの名前は、以下の条件に従って設定されます。

      (1)TOMBRオペランドが有効であれば、そのままメンバ名となります。

      (2) 取り出し元メンバのメンバ名をEBCDIC(英小文字)+JEFコードに変換し、8バイトを有効とします。

      (3) (2)の結果の英小文字コードを英大文字コードに置き換えます。

      (4) (3)の結果、途中にピリオド('.')や空白(' 'EBCDIC、JEF共)が存在する場合には、その手前までを有効とします。

      (5) (4)の結果、先頭文字が英字以外の場合、英数字以外の文字を含む場合、JEFコードを含む場合はそのエンティティは取り出し対象外とします。

      なお、上記の変換で、異なるメンバ名が取り出し先におけるメンバ名と同一となる場合がありますが、このときもREPオペランドの指定に従い処理が行われます。

    3. 当コマンドで取り出し対象とする多階層ライブラリのメンバの属性/種別は以下のとおりです。

      属性

      種別

      名称

      TDATA

      TFILE

      通常ファイル


    4. 取り出した資産の機密保護情は以下のように設定されます。

      機密保護情報

      認可情報

      PUBAUTパラメタにより設定される。

      所有者

      当コマンドを実行したプロフィールの機密保護グループ名が設定される。


    5. 当コマンドの実行中にエラーが発生した場合、EMSライブラリに取り出し途中の資産は削除されます。

    6. 当コマンドでファイル定義体(種別:@FFD)を取り出す場合、Symfoware6000またはSymfoware6000/MPが契約されていなければなりません。
      例として、Windowsで作成した形式2のファイル定義体を、ASPのFFDLIBというライブラリへ登録する手順を、以下に示します。なお、ファイル定義体は、パソコンからFTPでTMSライブラリの"/tmp"ディレクトリへ転送するものとします。

      (1) Windowsで作成した形式2のファイル定義体を、FTPなどを使用してASPのTMSライブラリの"/tmp"ディレクトリへ転送します。

      (2) GETTRSコマンドを投入して、TMSライブラリ(/tmpディレクトリ)に格納されているファイル定義体を、ASPファイル定義体に変換してライブラリへ取り出します。
      使用例)GETTRS PATH-'/tmp/*.ffx',TOLIB-FFDLIB,TYPE-@OBJ
      TMSライブラリ上の/tmpディレクトリ配下に格納されている拡張子が'ffx'である、ファイル定義体のすべてを、FFDLIBというライブラリへ取り出します。

  2. PUTTRSコマン

    PUTTRS - (多階層ライブラリへの開発資産の登録:Put TMS Resource)

    機能

    従来ライブラリのメンバを多階層ライブラリへ登録します。

    実行条件

    キーワード 対象 権限 条件
    MBR メンバ @READ
    ライブラリ @READ
    TOPATH 上位ディレクトリ @X パス名で2階層以上を指定した場合
    親ディレクトリ @X@W
    多階層ライブラリ @W REP-@YES時
     
    オペランド
      
    MBR(名前型):
    登録する従来ライブラリのメンバ名とライブラリ名を指定します。

    総称名指定も可能です。総称名を指定し、かつライブラリ名を省略した場合には、ライブラリ名に@TEMPを指定したとみなします。

    @TEMP:
    一時ライブラリを検索します。

    TYPE(整数型):
    登録するファイル定義体の属性(@OBJ)を指定します。

    TOPATH(文字ストリング型):
    登録先のディレクトリパス名を指定します。

    パス名はスラッシュ(/)で区切って指定します。名前の長さはパス名の合計で200文字以内です。

    パス名指定には、絶対パス名指定のほか、相対パス名指定も使用できます。

    絶対パス名:
    絶対パス名はルートディレクトリから始まり、特定のディレクトリにたどり着くディレクトリの一意な並びの経路であります。したがって、絶対パス名の先頭は常にスラッシュ(/)で、パスの中の名前はすべてディレクトリでなければなりません。

    相対パス名 :
    相対パス名はカレントディレクトリから始まり、一連のディレクトリを上下しながら特定のディレクトリへたどり着く経路であります。したがって、相対パス名はディレクトリ名、現ディレクトリの略号ドット(.)、あるいは現ディレクトリの親ディレクトリの略号ドットドット(..)のいずれかで始まります。

    なお、ホームディレクトリの略号(@HOME)は指定できません。


    REP(整数型):
    コマンドの実行結果として作成されたメンバの格納時、指定したディレクトリ中に同名のメンバが既に登録されているときの処理を指定します。省略すると、@NOが指定されたものとみなされます。
    @YES:
    同名のメンバが存在した場合、置き換えます。

    @NO:
    同名のメンバが存在した場合、エラーとなります。

    SRCTYPE(整数型):
    ファイル定義体の場合には、意味を持ちません。

    CNVPART(整数型):
    ファイル定義体の場合には、意味を持ちません。

    EXTCNV(整数型):
    ファイル定義体の場合には、意味を持ちません。

    注意事項

    1. 当コマンドでファイル定義体(属性:@OBJ,種別:@FFD)を登録した多階層ライブラリのメンバ名は、従来ライブラリのメンバ名と同じになり、FFXの拡張子が付加されます。

    2. 当コマンドで登録した多階層ライブラリのメンバの属性/種別は以下のようになります。

      属性

      種別

      名称

      TDATA

      TFILE

      通常ファイル


    3. 当コマンドで登録した多階層ライブラリのメンバの機密保護情報は以下のように設定されます。

      機密保護情報

      既存の資産を置き換えた場合

      所有者

      既存資産と同様

      所有者グループ

      所有者認可情報

      所有者グループ認可情報

      他者認可情報

      新規に作成した場合

      所有者

      当コマンドを実行したプロフィール名

      所有者グループ

      当コマンドを実行した機密保護グループ名

      所有者認可情報

      @R
      @W

      所有者グループ認可情報

      @R
      @W

      他者認可情報

      @R


    4. 多階層ライブラリにメンバを登録する際、従来ライブラリのディレクトリ、管理ブロック、ディクショナリは削除され、複写されません。

    5. 登録する従来ライブラリのメンバの属性が原始テキストの場合、順序番号(SEQ部)及び識別子部は削除されます。

    6. 当コマンドの実行中にエラーが発生した場合、多階層ライブラリに登録途中の資産は削除されます。

    7. 当コマンドでファイル定義体(種別:@FFD)を登録する場合の注意事項を以下に示します。

      • Symfoware6000又はSymfoware6000/MPが契約されていなければなりません。

      • 指定されたディレクトリ配下の"/ライブラリ名"というディレクトリに登録されます。
        例として、FFDLIBというライブラリに登録されている"SYAIN"で始まるASPファイル定義体を、TMSライブラリ上の"/tmp"ディレクトリ配下へ登録して、パソコンへFTP転送する手順を、以下に示します。

        (1) PUTTRSコマンドを投入して、ASPファイル定義体を線上形式ファイル定義体に変換して、TMSライブラリへ登録します。TMSライブラリ登録時、TOPATHパラメタで指定されたディレクトリ配下に、MBRパラメタで指定したライブラリ名でサブディレクトリを作成し、その配下にファイルを出力します。使用例)PUTTRS MBR-SYAIN*.FFDLIB,TYPE-@OBJ,TOPATH-'/tmp'
        *なお、TMSライブラリへの登録メンバ名は、"メンバ名.FFX"となります。

        (2) FTPなどを使用して、TMSライブラリへ登録された線上形式ファイル定義体を、パソコンへ転送します。

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