MessageQueueDirector説明書
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第2部 拡張機能編> 第11章 イベントチャネル連携サービス> 11.3 環境作成> 11.3.2 環境作成の説明

11.3.2.4 送信キューと受信キューの作成

 非同期メッセージ基盤の環境を作成した後、送信キューと受信キューを作成します。送信キューと受信キューは非同期メッセージ基盤により作成方法が異なります。以下に各非同期メッセージ基盤を使用する場合の送信キューと受信キューの作成方法を説明します。

 なお、Interstage管理コンソールを用いて送信キューまたは受信キューの環境作成を行う場合は、表11.13表11.14、及び表11.15に説明する各設定項目に相当するInterstage管理コンソール上の設定に、適切な値を設定してください。

ノーティフィケーションサービスを使用する場合の送信キューと受信キューの作成

 非同期メッセージ基盤としてノーティフィケーションサービスを使用する場合の送信用のイベントチャネルと受信用のイベントチャネルの作成方法を以下に説明します。イベントチャネルの作成方法の詳細については、“アプリケーション作成ガイド(イベントサービス編)”を参照してください。

 表11.13にイベントチャネル連携サービスを使用する際に考慮が必要なイベントチャネルの環境設定項目(グループの環境設定項目)のオプションを示します。その他のオプションについては使用する環境に応じた適切な値を設定してください。

[表11.13 イベントチャネルの環境設定項目のオプション設定項目(グループの環境設定項目)]

オプション

Interstage管理コンソールの設定項目名(注2)

留意事項

-type

“mixed”を指定します。

-coninit

“送信に使用するイベントチャネルのグループ数”をユーザの見積り値に加えます。

-supinit

“受信に使用するイベントチャネルのグループ数”をユーザの見積り値に加えます。

-pltime

不揮発運用時のイベントデータ生存時間

“0(無限大)”を指定します。

-chkcon

コンシューマ未接続時のエラー復帰モード

“yes”を指定します。

-sthinit,-sthmax,

-onewayおよび-chksend

pushモデルは使用できないため、設定できません。

-ltrntime

ローカルトランザクションのタイムアウト時間

パッキング転送機能を使用する場合、サービス定義で指定した“CHANNELセクションのpackmsg_wtimeキーワード値”×3以上を設定してください。(注1)

注1) サービス定義およびCHANNELセクションの詳細は、“11.3.3.1 サービス定義の記述”を参照してください。

注2) Interstage管理コンソールを使用する場合でInterstage管理コンソールの設定項目名がない場合、“アプリケーション作成ガイド(イベントサービス編)”の“2.4.3 イベントチャネル環境設定”に記述されている“省略値”としてください。

 表11.14にイベントチャネル連携サービスで使用するイベントチャネルを作成する際に考慮が必要なイベントチャネルの環境設定項目のオプションを示します。その他のオプションについては使用する環境に応じた適切な値を設定してください。

[表11.14 イベントチャネルの環境設定項目のオプション設定項目]

オプション

Interstage管理コンソールの設定項目名(注2)

留意事項

-g group

イベントチャネルグループ名

“32文字以内の英数字とアンダースコア”でグループ名を指定します。

-c channel

イベントチャネル名

“64文字以内の英数字とアンダースコア”でイベントチャネル名を指定します。

-m number

最大接続数

サービス定義で指定した“CHANNELセクション”および“RCHANNELセクション”の中で“本イベントチャネルと同じチャネルグループに属するイベントチャネルを指定したセクションの合計”をユーザの見積り値に加えます。(注1)

-notify

ノーティフィケーションサービス機能

ノーティフィケーションサービスのイベントチャネルとして生成するように指定します。

-persist mode

不揮発チャネル運用

“all”を指定します。

-tranまたは-ots

ローカルトランザクションまたはグローバルトランザクション

サプライヤおよびコンシューマのイベントチャネルの使用方法により本オプションのいずれかを指定します。

-ltrntime

パッキング転送機能を使用する場合、サービス定義で指定した“CHANNELセクションのpackmsg_wtimeキーワード値” ×3以上を設定してください。(注1)

-ptp

モデル

サーバ間連携を配信型の通信モデルで行い、かつ送信用のイベントチャネルとなる場合は、本オプションを指定しません。

その他の場合は、運用に合わせて適時指定してください。

-l

日本語コード系

サーバ間連携を行うメッセージの内容に日本語データが含まれる場合は、イベントチャネルが動作するマシンのコード系を必ず指定します。

注1) サービス定義、CHANNELセクションおよびRCHANNELセクションの詳細は、“11.3.3.1 サービス定義の記述”を参照してください。

注2) Interstage管理コンソールを使用する場合でInterstage管理コンソールの設定項目名がない場合、“表11.13 イベントチャネルの環境設定項目のオプション設定項目(グループの環境設定項目)”にて設定してください。

 表11.15にイベントチャネル連携サービスで使用するユニットを作成する際に考慮が必要なユニットの環境設定項目のパラメタを示します。その他のパラメタについては使用する環境に応じた適切な値を設定してください。

[表11.15 ユニットの環境設定項目のオプション設定項目]

パラメタ

Interstage管理コンソールの設定項目名

留意事項

tranmax

トランザクション多重度

サービス定義で指定した“CHANNELセクション数”および“RCHANNELセクションのrecvnumキーワード値の合計”の合計をユーザの見積り値に加えます。(注1)

syssize

システム用ファイル容量

“1”をユーザの見積り値に加えます。

sysqnum

システム用データ格納域数

“1”をユーザの見積り値に加えます。

shmmax

共用メモリサイズ

“アプリケーションが処理するメッセージの平均長(注2)” * “サービス定義で指定したCHANNELセクションのpackmsg_cntキーワード値”× 2.3 (注3)

パラメタ

Interstage管理コンソールの設定項目名

留意事項

tranmax

トランザクション多重度

サービス定義で指定した“CHANNELセクション数”および“RCHANNELセクションのrecvnumキーワード値の合計”の合計をユーザの見積り値に加えます。(注1)

syssize

システム用ファイル容量

“1”をユーザの見積り値に加えます。

sysqnum

システム用データ格納域数

“1”をユーザの見積り値に加えます。

tranunitmax

1トランザクション内最大メッセージサイズ

“アプリケーションが処理するメッセージの平均長(注2)” * “サービス定義で指定したCHANNELセクションのpackmsg_cntキーワード値” ÷ 16Kバイト (注3)

shmmax

共用メモリサイズ

“アプリケーションが処理するメッセージの平均長(注2)” * “サービス定義で指定したCHANNELセクションのpackmsg_cntキーワード値”× 10 × 2.3 (注3)

注1) サービス定義、CHANNELセクションおよびRCHANNELセクションの詳細は、“11.3.3.1 サービス定義の記述”を参照してください。
注2) メッセージの平均長は以下のように設定してください。
平均長が2Kバイト以内の場合:
[(平均長 + 1)÷512] × 512 バイト [ ] … 小数点以下は切り上げ
平均長が2Kバイトを超える場合:
2K + [(平均長 - 2K) ÷ 16K] × 16K バイト [ ] … 小数点以下は切り上げ
注3) 見積もり値が以下の環境設定項目の有効範囲外の場合は、有効範囲内になるよう最大パッキング数を調整してください。

JMSを使用する場合の送信キューと受信キューの作成

 非同期メッセージ基盤としてJMSを使用する場合の送信キューと受信キューの作成方法は、ノーティフィケーションサービスを使用する場合と同じです。JMSの送信キューと受信キューの作成方法の詳細については、“J2EEユーザーズガイド”を参照してください。

MQDを使用する場合の送信キューと受信キューの作成

 非同期メッセージ基盤としてMQDを使用する場合の送信キューと受信キューは、以下の属性で作成してください。MQDのメッセージキューの作成方法の詳細については、“第7章 コマンド”を参照してください。

 なお、MQDのメッセージキューの作成はMQDが起動した状態で行ってください。


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