レプリケーションシステムの資源に異常が発生した場合、およびDBミラーリングシステム連携からレプリケーションシステムが離脱(トランザクションログファイルへの差分ログ停止)した場合の、DBミラーリングシステム連携の復旧方法を以下に説明します。
ポイント
DBミラーリングシステムの正系ノードのデータベースからレプリケーションを行った場合について、以下に補足します。
レプリケーションシステムに異常が発生した場合、DBミラーリングシステムの復旧は不要です。
参照
複写先システムがDBミラーリングシステムの場合は、"8.3.1 複写先システムがDBミラーリングシステムの場合"を参照してください。
操作手順
説明
Linkexpress Replication optionの動作環境ファイルに“REP_TRF_INH_CLOG=NO(トランザクションログファイル閉塞時の差分ログ取得停止)”を指定している状態で、トランザクションログファイルが閉塞した場合、以下の手順でDBミラーリングサービスを再開し、データベースの二重化を継続します。
(差分ログは、トランザクションログファイルを復旧するまで取得されません)
1) dxsvstopコマンドを使用し、DBミラーリングサービスを保守停止します。
2) dxsvstartコマンドを使用し、DBミラーリングサービスを開始します。
なお、“REP_TRF_INH_CLOG”を省略または“YES”を指定している場合は、トランザクションログファイルを復旧するまでデータベースの二重化が継続できませんので手順2以降の作業を行い、環境を復旧します。
dxsvstopコマンドを使用し、DBミラーリングサービスを保守停止します。
レプリケーション運用を停止します。
詳細は、“導入運用ガイド”の“レプリケーション運用の終了”を参照してください。
レプリケーションシステムを復旧します。
詳細は“導入運用ガイド”の以下を参照してください。
“2.2.5.1.2 差分ログファイルの再作成(容量不足、閉塞からのリカバリ)”
“2.2.5.1.4 トランザクションログファイルの再作成(定義変更)”
“2.2.5.1.5 トランザクションログファイルの再作成(閉塞からのリカバリ)”
“2.2.5.1.7 トランザクションログファイルへの差分ログ停止後の再開”
以下の手順でレプリケーション運用を開始します。
1) lxrepenaコマンドを実行し、差分ログの取得を開始します。
2) レプリケーション運用を開始します。
詳細は、“導入運用ガイド”の“差分ログの取得開始”および“導入運用ガイド”の“2.7.3 レプリケーション運用の開始”を参照してください。
dxsvstartコマンドを使用し、DBミラーリングサービスを開始します。
参照
DBミラーリングサービスの保守停止および開始、dxsvstopコマンドおよびdxsvstartコマンドの詳細は、以下のいずれかのマニュアルを参照してください。
“Symfoware Server データベース二重化導入運用ガイド”
“Mirroring Controller 運用ガイド”
“Symfoware Server コマンドリファレンス”
“Mirroring Controller コマンドリファレンス”
注意
DBミラーリングサービスの保守停止から開始までの間は、正系ノードのデータベースの更新に対し、RERUNログが蓄積されます。したがって、この区間に大量に正系ノードのデータベースを更新すると、DBミラーリングサービスの開始では、蓄積していた大量のRERUNログがレプリケーションの対象となり、以下のリスクが発生します。
トランザクションログファイルが満杯になり、RERUNログの反映性能に影響がでる危険性がある。
差分ログファイルが想定以上に自動容量拡張し、配置先ディスクに空きがなくなる危険性がある。
レプリケーション業務における各イベントの処理時間が、監視時間をオーバする可能性がある。
これらのリスクが高い場合は、正系ノードにおいてデータベースの更新量が少ない時間帯に、DBミラーリングサービスを保守停止し、レプリケーションシステムの復旧を行ってください。