制限事項
移行元と移行先で以下を同一にできること
CSインストール時に指定した値
インストール先のフォルダ
IISのホームディレクトリ
ホスト名(注1)
配信ソフトウェア格納ディレクトリ(注2)
ソフトウェア配信ポート番号
インベントリ転送ポート番号
更新プログラム格納フォルダ(WSUS) (注3)
Office格納フォルダ (注4)
Office配信ポート番号 (注4)
Systemwalker標準データベースの「データベース見積もりの値」(注5)
CustomPolicy.exe(カスタム設定用ポリシーの変更)コマンドの“-sv.soft.extendPath”オプションでソフトウェア格納拡張フォルダを指定していた場合、そのフォルダパス(注2)
注1)CSインストール時に指定したホスト名は、 メインメニューの[環境設定]-[CS/DSの設定と稼働状況]画面で参照できます。なお、Windowsのコンピュータ名やIPアドレスは移行元と移行先で異なっていても問題ありません。
注2)CustomPolicy.exe(カスタム設定用ポリシーの変更)コマンドによって確認できます。
「"<インストール先>\FJSVsbtrs\bin\CustomPolicy.exe" -o sv -host <CSのホスト名>」
注3)V15.3.0以上でWSUS連携機能を使用されている場合、確認してください。
注4)V15.3.1以上でクイック実行形式のセキュリティパッチの配信/適用機能を使用されている場合、確認してください。
注5)「運用環境保守ウィザード」で「運用環境の拡張」を選択し、ウィザードを「データベース情報の入力」まで進め「データベース見積もりの値」(「詳細設定」の内容も含む)の値を参照することで確認できます。
各コンポーネント(CS/DS/AC/ADT/SS/CT)からCSのホスト名の名前解決ができること
CSのホスト名とIPアドレスの対応をDNS等で定義しておき、移行後に移行先のIPアドレスに定義変更できる必要があります。移行先と移行元でIPアドレスに変更がない場合は、定義変更は不要です。
手動で再設定が必要な項目
以下の設定は移行できないため、移行先のCSにおいてバージョンアップ後に手動で再設定する必要があります。事前に移行元CSで設定を確認してください。機能を使用されていない場合は手動での再設定は不要です。
アラーム通知の[イベント設定]画面で行う設定
詳細は“運用ガイド 管理者編”の“アラーム通知の設定を行う”を参照してください。
メインメニューの[PC情報]-[インベントリ情報]画面の表示項目設定
詳細は“運用ガイド 管理者編”の“インベントリ情報を参照する”の“PC一覧の表示項目の変更方法”を参照してください。
メインメニューの[環境設定]-[オプション]の[表示に関する設定]-[グローバルナビゲーションの表示設定]
V15.3.0以上から存在する機能であるため移行元がそれより前のバージョンの場合、確認する必要はありません。
詳細は“運用ガイド 管理者編”の“ログインから状況画面を参照する”の“グローバルナビゲーションの非表示化”を参照してください。なお、移行元が32ビット製品の場合にはWSUS連携機能は存在しないため[WSUS]項目は存在しません。
クイック実行形式のセキュリティパッチの配信/適用機能で使用するOffice展開ツール登録
V15.3.1以上でクイック実行形式のセキュリティパッチの配信/適用機能を使用されている場合、確認してください。詳細は“運用ガイド 管理者編”の“クイック実行形式の環境設定を行う”を参照してください。
WSUS連携機能の移行について
WSUS連携機能を使用されている場合、WSUS連携機能の設定情報は“退避/復元の対象データ”に記載されている情報のみ移行されます。その他のWSUSの移行についてはMicrosoft社の提供する作業手順に従って実施してください。
バージョンアップの手順の概要を以下の図に示します。
手順は以下のとおりです。
移行先サーバにCSを導入する
“2.3 CSを構築する”を参照し、移行先のサーバに最新版のCSをインストールして“2.3.3 データベースを構築する”まで行います。また、移行元のCSでソフトウェア格納拡張フォルダを指定していた場合はCustomPolicy.exe(カスタム設定用ポリシーの変更)コマンドでソフトウェア格納拡張フォルダを設定します。
移行元のCSにSSが同居しており、かつ移行先のCSにもSSを同居させる場合は“2.8 SSを構築する”を参照し、SSのインストールを行います。
データベース移出コマンドを移行元CSにコピーする
移行先CSからSWDTP_dbmv.exe(データベース移出)コマンドを、移行元CSにコピーします。
一括バックアップコマンドでバックアップする
移行元CSでSWDTP_backup.exe(一括バックアップ)コマンドを実行します。
詳細は移行元の導入ガイドの“退避/復元の対象データと退避/復元の方法”の“CSの退避手順”を参照してください。ただし、手順のSWDTP_ctrl startコマンドによる一括起動は行わないでください。バックアップ実施後にサービス画面で「ITBudgetMGR (INV)」サービスを停止し「スタートアップの種類」を「無効」に設定します。
注意
Systemwalkerサポートセンターに接続しソフトウェア辞書の自動ダウンロードを実施している場合、移行元CSでバックアップ完了後に「ITBudgetMGR (INV)」サービスが起動していると、最新のソフトウェア辞書がダウンロードされる可能性があります。移行元CSで最新辞書がダウンロードされると、同じ辞書が移行先CSにはダウンロードされませんので、バックアップ後は移行元CSで「ITBudgetMGR (INV)」サービスを起動しないでください。
手順2のコマンドでデータベースを抽出する
移行元CSでSWDTP_dbmv.exe(データベース移出)コマンドを実行します。
移出先には手順3で出力した<移行元バックアップ>ディレクトリを指定します。コマンドの詳細については、“リファレンスマニュアル”を参照してください。
バックアップデータを移行先CSにコピーする
手順3と手順4で出力した移行元CSの<移行元バックアップ>ディレクトリを、移行先CSにコピーします。
一括バックアップコマンドでバックアップする
移行先のCSでSWDTP_backup.exe(一括バックアップ)コマンドを実行します。
詳細は“退避/復元の対象データと退避/復元の方法”の“CSの退避手順”を参照してください。以降、本バックアップデータを<移行先バックアップ>と記述します。
データ抽出コマンドでバージョンアップデータを作成する
移行先CSで、atool_migration.exe(データ移出)コマンドを実行して、<移行元バックアップ>と<移行先バックアップ>を入力として移行先CSに移入するための<移入用バックアップ>を作成します。
atool_migration.exe -old <移行元バックアップ> -new <移行先バックアップ> -out <移入用バックアップ>
コマンドの詳細については、“リファレンスマニュアル”を参照してください。
WSUS環境を構築する
WSUS連携機能を使用されている場合は、Microsoft社の提供する作業手順に従って移行先CSで移行作業を実施してください。
一括リストアコマンドでリストアする
移行先CSでSWDTP_restore.exe(一括リストア)コマンドを実行し、<移入用バックアップ>を復元します。
詳細は“退避/復元の対象データと退避/復元の方法”の“CSの復元手順”を参照してください。
バージョンアップ前の確認事項を再設定する。
“バージョンアップ前の確認事項”の“手動で再設定が必要な項目”について、機能を使用されている場合は設定します。
CSのIPアドレスを変更する
移行元CSと移行先CSのIPアドレスに変更がある場合、DNSで定義しているCSのホスト名に対するIPアドレスを変更します。
変更がない場合は、次の手順を実施してください。
ソフトウェア辞書の自動受信を設定する
Systemwalkerサポートセンターからソフトウェア辞書を受信していた場合は、centerconnector.exe(「Systemwalkerサポートセンター」接続設定)コマンドを実行します。
受信していなかった場合は、最新のソフトウェア辞書を入手し、AtoolETPGT.exe(ソフトウェア辞書適用)コマンドを使用して、ソフトウェア辞書を適用します。コマンドの詳細については、“リファレンスマニュアル”を参照してください。
最新のインベントリ情報を収集する
新しいバージョンの環境で、CTのインベントリ情報を収集するために、CustomPolicy.exe(カスタム設定用ポリシーの変更)コマンドを実行します。
起動オプションに、-cl.recollect.inventory on を指定してください。コマンドの詳細については、“リファレンスマニュアル”を参照してください。