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Interstage List Works for 大規模 V11.0.0 設計・運用ガイド

18.1 帳票と資源の退避

運用中のList Worksにおけるフォルダ配下の帳票、印刷資源、保管データベースを退避する方法について説明します。


退避の手順を以下に示します。

手順

使用しているデータベースシステム

List Works組込
データベース

Symfoware

Oracle

(1)

スクリプトの複写

○(注)

(2)

退避ファイルの格納先フォルダの作成

(3)

スクリプトの修正

(4)

List Worksサービスの停止

(5)

フォルダ、印刷資源の退避

(6)

保管データベースの退避

(7)

List Worksサービスの開始

○:必要
-:不要

注)SymfowareがList Worksサーバとは異なるサーバにある場合のみ実施します。


保管データベースの退避では、以下のスクリプトを使用します。

参考

  • 保管データベースの退避は、スーパーユーザで行ってください。

  • Symfowareの場合、作業を行う前に、Symfowareの環境変数を設定する必要があります。

    環境変数の設定方法については、“セットアップガイド”を参照してください。

注意

  • 退避したフォルダ、フォルダ配下の帳票、および印刷資源と保管データベースは、整合性を保つ必要があります。フォルダ、フォルダ配下の帳票、および印刷資源と保管データベースの不整合を起こさないために、すべてのバックアップは同じタイミングで行うよう運用設計をしてください。

  • 退避するために必要なディスク容量は、導入時に運用設計によって見積もった値となります。

    ディスク容量の見積もりについては、“第5章 システムの見積もり”を参照してください。
    保管データベースのディスク容量の見積もりについては“セットアップガイド”を参照してください。


手順1:スクリプトの複写(SymfowareがList Worksサーバとは異なるサーバにある場合)

SymfowareがList Worksサーバとは異なるサーバ(データベースサーバ)にある場合は、スクリプト(backupLWDB.sh)をデータベースサーバへ複写します。

スクリプトに実行権が設定されていることを確認してください。実行権がない場合はchmodコマンドで実行権を付与してください。

参照

chmodコマンドについては、Linuxのマニュアルを参照してください。


手順2:退避ファイルの格納先フォルダの作成(List Works組込データベース、またはSymfowareの場合)

退避ファイルの格納先となるフォルダを作成します。

退避ファイルは、スクリプトの実行により、保管データベースのデータが退避されるファイルです。

退避ファイルの格納先に必要なディスク容量は、導入時に運用設計によって見積もった値となります。

参照

ディスク容量の見積もりについては、“セットアップガイド”を参照してください。

注意

格納先フォルダに以前の退避ファイルがある状態で、スクリプトを実行すると、エラーになります。


手順3:スクリプトの修正(List Works組込データベース、またはSymfowareの場合)

スクリプト(backupLWDB.sh)の修正をします。

退避ファイルの格納先

手順2:退避ファイルの格納先フォルダの作成(List Works組込データベース、またはSymfowareの場合)”で作成した退避ファイルの格納先に合わせ、スクリプトの以下の箇所(太字下線)を修正します。

# Modify this PATH to data backup directory.
BACKUP_DATA_FILE_PATH=/var/lwdb_bak

手順4List Worksサービスの停止

List Worksの退避を実施する場合は、必ずList Worksサービスを停止した状態で行ってください。

参照

List Worksサービスの停止方法については、“8.2.2 List Worksサービスの停止”を参照してください。

注意

保管フォルダを退避するために、List Worksサービスを停止するまえに、第1階層の保管フォルダのプロパティに表示されるフォルダの場所を控えておいてください。


手順5フォルダ、印刷資源の退避

OSのコマンドなどを使用して、以下のフォルダや印刷資源をフォルダごと、別のフォルダや媒体に複写(退避)します。なお、フォルダの階層構造やアクセス権は崩さず退避してください。

注意

  • フォルダの共有運用を行っている場合、受信フォルダ、およびオーバレイ、保管フォルダの退避については、どれか1台のサーバで実施してください。

  • クラスタ運用を行っている場合、受信フォルダ、およびオーバレイ、保管フォルダの退避については、運用ノードのサーバで実施してください。


各資源の格納場所を以下に示します。

各フォルダ

格納場所

List Worksシステムディレクトリ

lvsetsysコマンドで作ったList Worksのシステムディレクトリ

受信フォルダ

lvlstenvコマンドにて、サーバ動作環境ファイル(lvsvenv)における「RCV-FOLDER」キーワードの設定を確認します

保管フォルダ (注1)

第1階層の保管フォルダのプロパティに表示されるフォルダの場所

オーバレイ (注2)

lvlstenvコマンドにて、サーバ動作環境ファイル(lvsvenv)における以下のキーワードの設定を確認します。オーバレイ資源は初期化せず、そのまま退避してください。

KOL6

FORMのPowerFORMツールまたはList Creatorデザイナで作成したベクトルオーバレイ(KOL6)の格納先

帳票項目・オーバレイ位置保存ファイル

lvlstenvコマンドにて、サーバ動作環境ファイル(lvsvenv)における「OVDFLD」キーワードの設定を確認します

オーバレイ世代管理

lvlstenvコマンドにて、サーバ動作環境ファイル(lvsvenv)における「CTRL-OVL」キーワードの設定を確認します

仕分け定義体

扱う帳票によって、仕分け定義体の格納場所が異なります。 (注3)

  • オープン帳票の場合
    /opt/FJSVpast/define.others配下

検索インデックス

以下のディレクトリに存在します。配下のディレクトリ構造を崩さず、隠しファイルも含めてすべて退避してください。

/var/opt/FJSVlw-sv/idx

注1)保管フォルダには、idx、idxpg、mem、srhなどの関連ファイルが含まれます。

注2)リスト管理サーバの帳票を表示する際に使用するオーバレイです。

注3)運用によって、仕分け定義体の格納場所を変更している場合は、変更した格納場所の仕分け定義体を退避してください。


手順6:保管データベースの退避

保管データベースを退避します。

注意

  • 保管フォルダの共有運用を行っている場合は、データベースがインストールされているサーバで保管データベースの退避を実施してください。

  • クラスタ運用を行っている場合は、待機ノードのクラスタサービスとデータベースサービスを停止し、運用ノードのサーバで保管データベースの退避を実施してください。
    データベースのクラスタ運用の詳細については、“Symfowareのマニュアル”および“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。


退避方法は、使用しているデータベースシステムによって異なります。

List Works組込データベース、またはSymfowareの場合

手順3:スクリプトの修正(List Works組込データベース、またはSymfowareの場合)”で修正したスクリプト(backupLWDB.sh)を実行します。

スクリプトの実行中にエラーが発生した場合は、ログファイル(backuplog_LWDB.txt)を参照し、エラーメッセージを確認します。ログファイルは、スクリプトを実行したカレントフォルダに出力されます。

参照

保管データベースの退避処理時に出力される可能性の高いメッセージを、“メッセージ集”に抜粋して説明しています。参考にしてください。
また、詳細なエラーメッセージの説明については、“Symfowareのマニュアル”を参照してください。

Oracleデータベースの場合

Oracleデータベースのユーティリティ(RMANなど)を使用して退避します。

注意

保管データベースはノーアーカイブログモードで運用するため、本モードに適した方法で実施する必要があります。

参照

Oracleデータベースのアーカイブログモード/ノーアーカイブログモード、および各種ユーティリティの使用方法については、“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。

手順7List Worksサービスの開始

List Worksサービスを開始します。

参照

List Worksサービスの開始方法については、“8.2.1 List Worksサービスの開始”を参照してください。