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ETERNUS SF Storage Cruiser 16.9.1 運用ガイド
FUJITSU Storage

9.1.5 フェイルオーバー対象のボリューム

Storage Cluster機能では、フェイルオーバーの対象となるボリュームを“TFOV”と呼びます。

Primary/Secondaryストレージの両装置に作成されたTFOVのうち、それぞれのHLU番号と容量が一致するTFOV同士が、データの同期対象ボリュームになります。また、データの同期と併せて、Secondaryストレージのボリューム情報が「表9.5 データ同期前後のSecondaryストレージのボリューム情報の変化」のとおりに変更されます。

表9.5 データ同期前後のSecondaryストレージのボリューム情報の変化

変更される
ボリューム情報

データ同期前

データ同期後

UID

Secondaryストレージのボリューム独自のUID

ペアとなるPrimaryストレージのボリュームのUID

Product ID

Secondaryストレージ独自のProduct ID

ペアとなるPrimaryストレージのProduct ID

注意

  • Secondaryストレージのボリュームは、データ同期後にTFOグループ削除などの操作によって同期対象ボリュームから外れても、データ同期後のボリューム情報が引き継がれます。そのため、Secondaryストレージのボリュームを継続して利用する場合は、ETERNUS CLIを利用してボリューム情報をデータ同期前の状態に戻してください。利用するETERNUS CLIのコマンド名および書式は、ETERNUS ディスクアレイ付属のマニュアルを参照してください。

  • 装置あたりの全TFOVの総容量には上限があります。装置あたりのTFOV総容量を拡張する方法は、以下の箇所を参照してください。

ポイント

TFOVの容量は拡張可能です。詳細は、以下の箇所を参照してください。

9.1.5.1 TFOVに求められる条件

TFOVとするボリュームは、以下のすべての条件を満たす必要があります。

注意

CAポートペアに属するボリュームは、Storage Cluster機能で使用しないポートからは共有できません。

9.1.5.2 SANブート用のボリュームをTFOVにするための条件

1台のETERNUS ディスクアレイにSANブート環境を構築する際、「9.1.5.1 TFOVに求められる条件」を満たすようにSANブート用のボリュームを作成しておくと、あとでもう1台のETERNUS ディスクアレイを追加してSANブート環境をStorage Clusterで運用することが可能となります。

SANブート用のボリュームをTFOVにしてSANブート環境をStorage Clusterで運用するには、以下のすべての条件を満たす必要があります。

ポイント

SANブート用のボリュームは、対象ストレージ装置のETERNUS Web GUIまたはETERNUS CLIを使用して作成してください。