アーカイブストレージおよびアーカイブの特長は、以下のとおりです。
保管コストが低く長期保存に最適
クラウドプロバイダーが提供するクラウドストレージのうち、アーカイブストレージは最も保管コストが低いストレージです。アーカイブを作成後、共有フォルダからデータを削除することで、保管コストを抑えることができます。
データ改変不可のため高い安全性を確保
アーカイブストレージに保存されたデータは改変できません。このため、ランサムウェア対策として有効です。アーカイブの作成は追加式のため、意図しないデータの上書きや削除は発生せず、安全性の高いデータ保全が可能です。
バックアップ運用との両立が可能
アーカイブはデータストアのコピーであるため、共有フォルダのデータは削除されません。このため、共有フォルダに管理ファイルを保存するバックアップソフトウェアに影響を与えずにアーカイブを作成できます。
ポイント
アーカイブストレージの利用によるコスト削減効果を最大にするには、共有フォルダから、アーカイブストレージにコピー済みのデータを手動で削除する必要があります。
アーカイブの操作
アーカイブの作成
データストアのコピーを作成し、アーカイブストレージに保存します。
作成の際、キャッシュ兼アーカイブ作業用ストレージプールを作業領域として使用します。作成が完了すると、作業領域は削除されます。
作成を開始してから初期処理が完了するまでの間は、共有フォルダへアクセスできません。バックアップやリストアなどで共有フォルダを利用していないことを確認してから、アーカイブを作成してください。
参照
アーカイブの作成の詳細は、「4.3.3 アーカイブの作成」を参照してください。
アーカイブからのデータ取出し
特定のアーカイブからデータを取り出します。
取出しの際、クラウドプロバイダーとキャッシュ兼アーカイブ作業用ストレージプールを作業領域として使用します。
アーカイブから取り出したデータを解放するまで作業領域は削除されないため、クラウドプロバイダーから作業領域分のデータ保管費用が請求されます。
取出し処理が完了したあと、アーカイブ参照用共有フォルダをマウントして、取り出したデータを参照できます。
参照
アーカイブからのデータ取出しの詳細は、「4.3.4 アーカイブからのデータ取出し」を参照してください。
アーカイブ参照用共有フォルダの詳細は、「4.3.7 アーカイブ参照用共有フォルダ」を参照してください。
アーカイブから取り出したデータの解放
アーカイブからのデータ取出しで使用したアーカイブ参照用共有フォルダ、キャッシュ兼アーカイブ作業用ストレージプールの作業領域、およびクラウドプロバイダーの作業領域を解放し、削除します。
アーカイブから取り出したデータの参照が不要になった場合に実施してください。
参照
アーカイブから取り出したデータの解放の詳細は、「4.3.5 アーカイブから取り出したデータの解放」を参照してください。
アーカイブの削除
特定のアーカイブを削除します。
アーカイブの保管が不要になった場合や、データストアやアーカイブに使用できる容量を増やす場合などに実施します。
クラウドプロバイダーが定める最低保存期間を経過する前にアーカイブを削除した場合、早期削除料金がクラウドプロバイダーから請求されます。
参照
アーカイブの削除の詳細は、「4.3.6 アーカイブの削除」を参照してください。