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ETERNUS SF Storage Cruiser 16.9.1 運用ガイド
FUJITSU Storage

9.1.9 Storage Clusterコントローラーによる生存確認とフェイルオーバーの実行契機

Primary/Secondaryストレージの両装置とStorage Clusterコントローラー間の構成例は、「図9.12 Storage Clusterコントローラーを介した生存確認の構成例」のとおりです。この構成例で、通信と装置の状態と、自動Failoverを実行する契機は、「表9.8 自動Failoverが動作する契機」のとおりです。

図9.12 Storage Clusterコントローラーを介した生存確認の構成例

表9.8 自動Failoverが動作する契機

項番

通信状態

装置状態

自動Failoverが動作する契機と状態遷移

(1)

(2)

(3)

Primary
ストレージ

Secondary
ストレージ

1

生存

生存

なし

2

×

3

×

4

×

5

×

×

ダウン

あり

Primaryストレージ: Active → Standby
Secondaryストレージ: Standby → Active

6

×

×

生存

ダウン

なし

7

×

×

生存

8

×

×

×

ダウン

ダウン

なし(全閉塞) (注)

○: 通信可、×: 通信不可

注: 被災した際にStorage Clusterコントローラーの通信を含むネットワーク環境を再構築する構成の場合、一時的にStorage Clusterコントローラーからの通信が不可となり、全閉塞の状態になることがあります。

注意

以下のケースでは、自動Failoverが動作しません。

  • FC接続環境の場合

    • 「PrimaryストレージとStorage Clusterコントローラー間の経路(2)」が故障してから10秒経過したあとに、「PrimaryストレージとSecondaryストレージ間の経路(1)」が故障した

    • 「PrimaryストレージとSecondaryストレージ間の経路(1)」が故障してから3秒経過したあとに、「PrimaryストレージとStorage Clusterコントローラー間の経路(2)」が故障した

  • iSCSI接続環境の場合

    • 「PrimaryストレージとStorage Clusterコントローラー間の経路(2)」が故障してから20秒経過したあとに、「PrimaryストレージとSecondaryストレージ間の経路(1)」が故障した

    • 「PrimaryストレージとSecondaryストレージ間の経路(1)」が故障してから7秒経過したあとに、「PrimaryストレージとStorage Clusterコントローラー間の経路(2)」が故障した

Storage Clusterコントローラーの配置場所

Storage Clusterコントローラーと監視対象の各ETERNUS ディスクアレイは、相互に監視を行います。そのため、Storage Clusterコントローラーと監視対象のETERNUS ディスクアレイが同じ建屋内に配置された場合、以下の問題が発生する可能性があります。

上記の問題の発生を防止するため、Storage Clusterコントローラーと監視対象の各ETERNUS ディスクアレイの建屋を分離して配置することを推奨します。配置例は「図9.13 Storage Clusterコントローラーと監視対象のETERNUS ディスクアレイの配置例」のとおりです。なお、Storage Clusterコントローラーは、運用管理サーバと同じサーバ上に配置することも可能です。

図9.13 Storage Clusterコントローラーと監視対象のETERNUS ディスクアレイの配置例