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Interstage List Works for Modernization V11.0.0 帳票印刷配信機能アプリケーション作成ガイド 帳票出力編

7.1.2 バーコード補正情報ファイル

バーコード補正情報ファイルとは、帳票にバーコードを出力する場合に、出力先の環境に合わせてバーコードの出力結果を補正する情報を指定するファイルです。通常は、指定する必要はありません。出力したバーコードがバーコードリーダーで読み取れない場合に指定してください。

バーコードの補正方法には、以下の方法があります。

上記の補正情報を指定できるのは、EAN-128(コンビニエンスストア向け)およびGS1 DataBarのバーコードのみです。

また、補正情報の指定は、帳票を印刷、PDFファイルを保存またはOWFファイルを印刷する場合に有効です。

バーコード補正情報は、印刷時は出力するプリンタ装置ごとに指定が必要です。したがって、帳票がどの出力先で出力されるのかを考慮してバーコード補正情報ファイルを作成する必要があります。

なお、バーコード補正情報ファイルは、List Manager 帳票出力インタフェースを利用し、List Creatorデザイナで作成した帳票定義情報を出力する場合のみ指定できます。


作成したバーコード補正情報ファイルは、オンラインマニュアル“帳票印刷配信機能 運用ガイド”の“第3章  帳票資源の配置”にしたがって配置してください。

また、帳票資源の配置場所と指定方法については、以下を参照してください。

⇒“付録A 帳票資源の指定方法

7.1.2.1 作成方法

バーコード補正情報ファイルは、テキストエディタなどを使用して、記述形式にしたがって作成します。作成するファイルの文字コード系は、帳票管理サーバのオペレーティングシステムによって異なります。

ポイント

●帳票管理サーバがWindowsの場合

バーコード補正情報ファイルは、Shift-JISの文字コード系で作成してください。

●帳票管理サーバがSolaris/Linuxの場合

バーコード補正情報ファイルは、以下の文字コード系で作成してください。

注意

  • 帳票管理サーバの環境設定ファイルのLmBarcodeAdjustキーで指定するバーコード補正情報ファイルは、必ずShift-JISの文字コード系で作成してください。

  • バーコード補正情報ファイル内で指定する文字は、Shift-JIS の文字コード系の範囲で指定してください。

7.1.2.2 記述形式

バーコード補正情報ファイルの記述形式は、以下のとおりです。

[出力装置名(プリンタ名)/\\PDF\\]    (1)
  BARCONVENIDOT 設定値                (2)
  BARPDFRESOLUTION 設定値             (3)
  BARCONVENIIMAGE 設定値              (4)
  BARPRINTRESOLUTION 設定値           (5)

(1):セクション

(2):BARCONVENIDOT(ドット補正値)

(3):BARPDFRESOLUTION(PDFファイル保存時のドット補正解像度)

(4):BARCONVENIMAGE(イメージ出力補正)

(5):BARPRINTRESOLUTION(印刷時のバーコード描画解像度)

バーコード補正情報ファイルに指定できる情報

バーコード補正情報ファイルには、以下に示す情報を指定することができます。

(1)にセクションとしてバーコード補正を行う対象を指定し、その次の行以降に、(2)~(4)のキーワードと設定値を指定します。以下に、各設定値について説明します。

なお、以下の番号は、上記の記述形式の図に記載されている番号と対応しています。

(1)[出力装置名(プリンタ名)/\\PDF\\](セクション)

バーコード補正を行う対象として、印刷時は出力先の装置名(プリンタ名)、PDFファイル保存時は「\\PDF\\」を指定します。

印刷時、出力先の装置名(プリンタ名)は、帳票配信型の場合は帳票出力サーバ上のプリンタ名(論理デバイスで定義した出力プリンタ名)を、Web手元印刷型の場合はWebクライアント上のプリンタ名を指定してください。

印刷時、出力先のプリンタを複数指定する場合は、プリンタごとに設定が必要です。

印刷時、同じプリンタ名のセクションを複数指定した場合は、最後に指定したセクションの設定値が有効となります。

PDFファイル保存時、複数指定した場合は、最後に指定したセクションの設定値が有効となります。

注意

  • セクションに指定する出力先の装置名(プリンタ名)は、1つのプリンタに対して1つの名前になるように設定してください。

  • オペレーティングシステムで、帳票が実際に出力されるプリンタ装置のプリンタ名が定義されていない場合、指定は無効となります。

(2)BARCONVENIDOT(ドット補正値)

EAN-128(コンビニエンスストア向け)バーコードの各バー幅を補正するドット数を1~255の範囲で指定します。

ドット数は、1 から順に数値を上げ、バーコードの読み取り結果(印刷した結果)を確認しながら指定してください。

ドット数を指定すると、帳票出力時に指定した値だけバーコードの黒色バーの幅を細く、白色バーの幅を太くして出力されます。

1つのセクション内に複数指定した場合は、最後に指定した設定値が有効になります。

省略した場合、または範囲外の数値を指定した場合、バーコードの各バーの幅に対してドット単位の補正は行われません。

注意

印刷時、以下のいずれかが[プリンタ名]に指定されていない場合、指定は無効となります。

  • 帳票出力時に指定されたプリンタ名

  • 通常使うプリンタのプリンタ名

(3) BARPDFRESOLUTION(PDFファイル保存時のドット補正解像度)

PDFファイル保存時、ドット補正の指定を行う場合(「BARCONVENIDOT」を指定する場合)に、ドットの単位(解像度)を1~65535の範囲で必ず指定します。

この解像度には、出力するPDFファイルを実際に印刷するプリンタの解像度を指定します。

1つのセクション内に複数指定した場合は、最後に指定した設定値が有効になります。

PDFファイル保存時に、ドット補正する場合は、必ず指定する必要があります。

(4) BARCONVENIIMAGE(イメージ出力補正)

EAN-128(コンビニエンスストア向け)バーコード全体を1つのイメージとして出力するか、または各バーを個々のイメージとして出力するかを指定します。

Y:

バーコード全体を1つのイメージとして出力します。

N:

バーコードの各バーを個々のイメージとして出力します。

1つのセクション内に複数指定した場合は、最後に指定した設定値が有効になります。

省略した場合は、「N」が指定されたものとして動作します。

注意

  • バーコード全体をイメージとして出力する場合、処理性能の劣化、またはスプールサイズの増大などに注意して、指定してください。

  • この指定が有効になるのは、出力方法が「印刷」、およびOWFファイルを印刷する場合のみです。

(5) BARPRINTRESOLUTION(印刷時のバーコード描画解像度)

GS1 DataBar を出力する時の解像度を指定します。印字したGS1 DataBar の読み取り精度が悪い場合、解像度を高くすることにより、読み取り精度がよくなる可能性があります。ただし、高い解像度を指定するにつれて処理時間も増加するため、読み取り精度、および処理時間を評価してから使用することを推奨します。

解像度は、以下のいずれかの値から選択して指定します。

    0、72、96、144、240、300、400、600、1200、2400

指定可能な解像度以外の値を指定した場合、帳票出力時にエラーとなります。

指定を省略した場合は、600 となります。

この解像度には、実際に印刷するプリンタの解像度を指定します。

設定値に0 を指定した場合、使用するプリンタの解像度で出力します。ただし、使用するプリンタの解像度が、指定可能ないずれの値でもない場合は、プリンタの解像度より大きい解像度にマッピングして出力します。

注意

この指定が有効になるのは、出力方法が「印刷」、およびOWF ファイルを印刷する場合のみです。

記述例

以下に、バーコード補正情報ファイルの記述例を示します。

[Printer A]
  BARCONVENIIMAGE Y
[Printer B]
  BARCONVENIDOT 2
[\\PDF\\]
  BARCONVENIDOT 1
  BARPDFRESOLUTION 600

上記の記述例は、以下の条件を想定した例となっています。