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Interstage List Works for Modernization V11.0.0 帳票印刷配信機能セットアップガイド クラスタ編

9.1.2 Interstage Application Serverの環境設定(運用ノード側)

運用ノードでInterstage Application Serverの環境設定を行います。

以下の手順に従って、設定します。

  1. Interstage Application Server自動起動設定の無効化

  2. Interstage Application Serverの初期化

  3. Webアプリケーションサーバの環境構築

  4. GlassFish Serverクラスター自動起動の設定


9.1.2.1 Interstage Application Server自動起動設定の無効化

マシンを起動すると、Interstage Application Serverを構成するサービスが、自動的に起動されます。

クラスタ環境では、マシンを起動するときにクラスタ製品によってInterstage Application Serverが起動されるため、Interstage Application Serverの自動起動設定を無効化する必要があります。

以下のファイルを別ディレクトリなどに退避することにより、Interstage Application Server自動起動設定を無効化できます。

以下のシェルスクリプトとコマンドを実行し、自動起動しないように設定します。

# /opt/FJSVahs/etc/boot/ahsautoclean.sh
# rm /etc/rc0.d/K00FJSVpcmiglassfish5
# rm /etc/rc2.d/S99FJSVpcmiglassfish5

上記スクリプトによって、以下のファイルが退避されます。

格納先ディレクトリ

退避対象ファイル(スタートシェル、ストップシェル)

/etc/rc0.d

K00stopis、K00stopod、K00FJSVirep、K01FJSVijdas、 K17ahs、K00FJSVpcmiglassfish5

/etc/rc1.d

K17ahs

/etc/rc2.d

S98FJSVijdas、S99startis、S99startod、S99FJSVirep、 K17ahs、S99FJSVpcmiglassfish5

/etc/rc3.d

S51ahs

/etc/rcS.d

K17ahs

注意

  • 本作業は、システム管理者権限で行ってください。

  • Interstage Application Serverをインストールするときに選択した機能に応じて、格納先ディレクトリに退避対象ファイルが存在しない場合があります。存在しないファイルは、対処不要です。


9.1.2.2 Interstage Application Serverの初期化

シェル(lminitIS.sh)を使用して、Interstage Application Serverを初期化します。

シェルは、以下に格納されています。

/opt/FJSVlstm/setup/cluster
/optは、List Worksのインストールディレクトリです。

lminitIS.sh シェル

注意

シェルの実行は、システム管理者権限で行ってください。

[機能]

Interstage Application Serverを初期化します。

[記述形式]

シェルの記述形式を示します。オプションは、半角空白で区切って指定します。

[  ] は、指定を省略できることを示します。

{  } は、複数項目の中から1項目のみ指定できることを示します。

| は、複数項目の中から1項目のみ指定する項目を示します。

lminitIS.sh <ip-address> <host-name> {node1|node2}  <user> <password> [<port>] [<jakartaee-commondir>]
[説明]

オプションについて説明します。

<ip-address>

クラスタサービスで引き継がれるIPアドレスを指定します。

引き継ぎIPアドレスについては、以下を参照してください。
⇒ “8.5.3.2 引継ぎネットワークリソースを作成する

注意

IPアドレスの妥当性は、チェックされません。

<host-name>

引き継ぎIPアドレスに対応するホスト名を指定します。英字から始まる半角英数字の文字列を、14文字以内で指定します。

引き継ぎIPアドレスに対応するホスト名については、以下を参照してください。
⇒ “8.5.3.2 引継ぎネットワークリソースを作成する

注意

ホスト名の妥当性は、チェックされません。

{node1|node2}

ノード種別を指定します。
運用ノードの場合は「node1」、待機ノードの場合は「node2」を指定します。

<user>

Interstage Application Serverのインストール時に指定された、GlassFish 5の管理ユーザーIDを指定します。

管理ユーザーIDは、1文字以上255文字以下にしてください。

管理ユーザーIDには、以下の文字が使用できます。

  • 半角英数字

  • 半角アンダースコア “_”

  • 半角ハイフン “-”

  • 半角ピリオド “.”

本オプションは省略できません。必ず指定してください。

<password>

Interstage Application Serverのインストール時に指定された、GlassFish 5の管理者パスワードをパスワードファイルに記述します。

パスワードファイルはフルパスを指定します。

指定するパス名の前後に"を付加してください。

文字列中に「"」、「\」、「`」を含む場合は、「\"」、「\\」、「\`」と記載してください。

文字列中に!を含む場合は、シェルを/bin/shに切り替えてから、lminitIS.shシェルを実行してください。

本オプションは省略できません。必ず指定してください。

パスワードファイルの書式は以下のように定義します。

    AS_ADMIN_PASSWORD=管理者パスワード

下線のパスワードには、Interstage Application Serverのインストール時に指定された、GlassFish 5の管理ユーザーIDのパスワードを記述してください。

パスワードは8バイト以上、20バイト以内にしてください。

パスワードには、以下の文字が使用できます。

  • 半角英数字

  • 半角アンダースコア "_"

  • 半角ハイフン "-"

  • 半角アポストロフィー"'"

  • 半角ピリオド"."

  • 半角アットマーク"@"

  • 半角プラス記号"+"

注意

セキュリティの観点上、本ファイルに記述したパスワードを保護するため、以下を推奨します。

  • 本ファイルの所有者をrootに設定する

  • テキストエディタにより作成したパスワードファイルのアクセス権を600に設定する

  • パスワードファイルは不要になった時点で削除する

<port>

運用管理用HTTPリスナーポート番号(省略可)を指定します。

省略した場合、「12041」が使用されます。

<jakartaee-commondir>

運用資産格納ディレクトリーのフルパス(省略可)を指定します。

指定するパス名の前後に"を付加してください。

文字列中に「"」、「\」、「`」を含む場合は、「\"」、「\\」、「\`」と記載してください。

文字列中に!を含む場合は、シェルを/bin/shに切り替えてから、lminitIS.shシェルを実行してください。

省略した場合、「/var/opt/FJSViaps/glassfish5」が使用されます。

[復帰値]

復帰値

意味

0

正常終了

0以外

異常終了


以下の手順に従って、Interstage Application Serverを初期化します。

=操作手順=
  1. シェル(lminitIS.sh)を実行します。

    IPアドレスは「192.168.0.3」、ホスト名は「lm079」、管理ユーザーIDは「admin」、管理者パスワードファイルのパスは「/work/pwd.txt」のを使用する場合の例を示します。

    /opt/FJSVlstm/setup/cluster/lminitIS.sh 192.168.0.3 lm079 node1 admin "/work/pwd.txt"
  2. 「Do you want to execute the Interstage initialization? (default:n) [y/n] 」に対し、「y」を入力して「Enter」キーを押下します。

  3. 「Interstage initialization is completed.」のメッセージが出力されることを確認します。

    「Interstage initialization is not completed. Refer to the error message.」のメッセージが出力された場合は、以下のことを確認してください。

    • Interstage Application Serverが正常にインストールされている

    • システムパラメーターに必要な値が設定されている

    • ログファイル(lminitIS.log)に出力されているエラーメッセージ
      (ログファイルは、スクリプトの実行カレントディレクトリに出力されます。)


9.1.2.3 Webアプリケーションサーバの環境構築

Webアプリケーションサーバの環境構築を行います。

Webアプリケーションサーバの環境構築については、オンラインマニュアル“帳票印刷配信機能 セットアップガイド”を参照してください。


9.1.2.4 GlassFish Serverクラスター自動起動の設定

ノードの切り替え時にGlassFish Serverクラスターを自動で起動するためのひな型が以下に格納されています。

格納先    :/opt/FJSVlstm/setup/wu/sample/
ファイル名:lm-cl8start.sh
            pcmi.properties
  1. ノード切り替え時に実行されるスクリプトの作成

    ノード切り替え時に実行されるスクリプトを作成します。

    以下のひな型を“帳票印刷配信機能 セットアップガイド”の“6.6 GlassFish Serverクラスターの起動/停止/自動起動設定”の手順に従って作成し、格納します。

    格納先    :/opt/FJSVlstm/setup/wu/sample/
    ファイル名:lm-cl8start.sh

    なお、[運用資産格納ディレクトリ]は、Interstage Application Serverのインストール時に設定した ディレクトリを指します。

    注意

    スクリプトの復帰値を変更しないでください。

    スクリプトは正常終了時に「0」で復帰する必要があります。

  2. ノード切り替え時に実行されるファイルの登録

    ノード切り替え時に実行されるスクリプトの登録を行います。

    以下のひな型を複写先フォルダに複写してください。

    格納元    :/opt/FJSVlstm/setup/wu/sample/
    ファイル名:pcmi.properties
    複写先    :[運用資産格納ディレクトリ]/pcmi/adapter/

    注意

    複写先に既にpcmi.propertiesが格納されている場合、上書きするとそれまでOS起動時に自動起動されていたスクリプトが起動されなくなります。

    その場合は、もともと自動起動の設定をしていたスクリプト内でlm-cl8start.shを呼び出す処理を追記するなどの対処を検討してください。