オンラインバックアップ機能を使用する場合、REDOログファイル格納用のディレクトリを作成します。
REDOログファイル用に、2GB以上のパーティションを2つ作成します。
注意
パーティションは、システム管理者権限で作成してください。
手順1:パーティションの作成
partedコマンドを利用してパーティションを作成します。
partedコマンドの詳細については、Linuxシステムのマニュアルを参照してください。
参考
各資源に対応するパーティションは、以降の作業で必要となります。各資源と対応するパーティションを控えることをお勧めします。
注意
パーティションの作成(オンラインバックアップ機能を使用する場合のみ)時に、シリンダ0(開始位置がセクタ番号0)は使用しないでください。
スライス2(パーティション番号2)は、ディスク全体を表すため、REDOログファイル用のパーティションとして使用しないでください。
REDOログファイルは、List Managerで使用する表領域と別のディスクのパーティションに配置してください。
手順2:udevのブロックデバイス名を特定
ディスクのパーティションに対応するudevのブロックデバイス名を特定します。
udevのブロックデバイス名には、by-id名とby-path名があります。
by-id使用時のディスク交換やby-path使用時の接続構成変更により、udevのブロックデバイス名が変更になる可能性があります。udevのブロックデバイス名が変更になった場合、本設定およびアクセス権の設定ルールの変更を実施してください。
udevのブロックデバイス名の詳細については、Linuxシステムのマニュアルを参照してください。
参考
特定したudevのブロックデバイスとディスクパーティションの情報は、対応表などを作成することを推奨します。
ディスク(/dev/sda4)に対するudevのブロックデバイス名の特定をする場合の例を、以下に示します。
なお、/dev/sda4のudevのブロックデバイス名は、scsi-3600508e000000000a49181f95a10550e-part4となります。
# cd /dev/disk/by-id # ls -l lrwxrwxrwx 1 root root 9 12 月 17 10:42 scsi-3600508e000000000a49181f95a10550e -> ../../sda lrwxrwxrwx 1 root root 10 12 月 17 10:42 scsi-3600508e000000000a49181f95a10550e -part1 -> ../../sda1 lrwxrwxrwx 1 root root 10 12 月 17 10:42 scsi-3600508e000000000a49181f95a10550e -part2 -> ../../sda2 lrwxrwxrwx 1 root root 10 12 月 17 10:42 scsi-3600508e000000000a49181f95a10550e -part3 -> ../../sda3 lrwxrwxrwx 1 root root 10 12 月 17 10:42 scsi-3600508e000000000a49181f95a10550e -part4 -> ../../sda4
ディスク(/dev/sda4)に対するudevのブロックデバイス名の特定をする場合の例を以下に示します。
なお、/dev/sda4のudevのブロックデバイス名は、/dev/disk/by-path/pci-0000:00:10.0-scsi-0:0:0:0-part4となります。
# cd /dev/disk/by-path # ls -l lrwxrwxrwx 1 root root 9 12 月 17 10:42 pci-0000:00:10.0-scsi-0:0:0:0 -> ../../sda lrwxrwxrwx 1 root root 10 12 月 17 10:42 pci-0000:00:10.0-scsi-0:0:0:0-part1 -> ../../sda1 lrwxrwxrwx 1 root root 10 12 月 17 10:42 pci-0000:00:10.0-scsi-0:0:0:0-part2 -> ../../sda2 lrwxrwxrwx 1 root root 10 12 月 17 10:42 pci-0000:00:10.0-scsi-0:0:0:0-part3 -> ../../sda3 lrwxrwxrwx 1 root root 10 12 月 17 10:42 pci-0000:00:10.0-scsi-0:0:0:0-part4 -> ../../sda4
手順3:シンボリックリンクの作成
udevのブロックデバイスへシンボリックリンクを作成します。
シンボリックリンクの作成先は、/dev_lmrdbsysディレクトリを作成後、/dev_lmrdbsys配下に作成します。
/dev_lmrdbsysディレクトリのアクセス権は、データベース管理者からアクセス可能なようにchownコマンドおよびchmodコマンドを使用してアクセス権の設定を行ってください。
# mkdir /dev_lmrdbsys # chmod 700 /dev_lmrdbsys # chown root:root /dev_lmrdbsys
udevのブロックデバイス(/dev/disk/by-id/scsi-3600508e000000000a49181f95a10550e-part4)へシンボリックリンク(raw1)を作成する場合の例を、以下に示します。なお、/dev_lmrdbsys/raw1をローデバイス名と呼びます。
# cd /dev_lmrdbsys # ln -s /dev/disk/by-id/scsi-3600508e000000000a49181f95a10550e-part4 raw1 # ls -l lrwxrwxrwx 1 root root 10 12 月 17 10:42 raw1 -> /dev/disk/by-id/scsi-3600508e000000000a49181f95a10550e-part4
udevのブロックデバイス(/dev/disk/by-path/pci-0000:00:10.0-scsi-0:0:0:0-part4)へシンボリックリンク(raw1)を作成する場合の例を、以下に示します。なお、/dev_lmrdbsys/raw1をローデバイス名と呼びます。
# cd /dev_lmrdbsys # ln -s /dev/disk/by-path/pci-0000:00:10.0-scsi-0:0:0:0-part4 raw1 # ls -l lrwxrwxrwx 1 root root 10 12 月 17 10:42 raw1 -> pci-0000:00:10.0-scsi-0:0:0:0-part4
作成した2つのパーティションを使用するためにディレクトリを作成し、マウントポイントとして使用します。
mkfsコマンドを使用して、ext4ファイルシステムをパーティションに作成します。
/dev/sda5および/dev/sda6にext4ファイルシステムを作成する例を、以下に示します。
mkfs -t ext4 /dev/sda5 mkfs -t ext4 /dev/sda6
マウントポイントを作成します。
mkdirコマンドを使用して、作成したパーティションをマウントするためのマウントポイントを作成します。
mkdir /mnt/LM_REDO_A mkdir /mnt/LM_REDO_B
mountコマンドを使用して、パーティションをマウントポイントにマウントします。
mount /dev_lmrdbsys/raw1 /mnt/LM_REDO_A mount /dev_lmrdbsys/raw2 /mnt/LM_REDO_B
手順2.で作成されたマウントポイントの所有者およびグループを、oracleおよびoinstallに変更します。
chown oracle:oinstall /mnt/LM_REDO_A chown oracle:oinstall /mnt/LM_REDO_B
作成されたマウントポイントは、“2.7.7 データベースの作成”でREDOログファイルの格納先として指定します。