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PRIMECLUSTER  導入運用手引書 4.7

7.1.3 RMSメインウィンドウ

RMSメインウィンドウには以下のような構成要素があります。

7.1.3.1 RMSツリー

RMSメインウィンドウの左側に表示されるRMSツリーには、クラスタの構成情報が階層形式で表示されます。ツリーは以下に示すレベルで構成されています。

クラスタアプリケーションにサブアプリケーションが存在する場合は、そのサブアプリケーションで使用する資源が第4 レベルに表示されます。クラスタアプリケーションにサブアプリケーションが存在しない場合は、userApplication で使用する、すべての資源が第3 レベルに表示されます。

クラスタアプリケーション間の依存性は、RMS ツリー内でコントローラオブジェクトによって表されます。

図7.1 RMSメインウィンドウ

■オブジェクトアイコンの意味

アイコン

意味

クラスタを表します。

ノードを表します。

配下に子を持つ親オブジェクト(クラスタアプリケーション)を表します。

子オブジェクト(クラスタアプリケーションまたは資源)を表します。

リーフオブジェクト(クラスタアプリケーションまたは資源)を表します。
リーフオブジェクトは、子を持つことができないオブジェクトです。

コントローラオブジェクト(クラスタアプリケーション)を表します。
このオブジェクトから別のクラスタアプリケーションのオブジェクトを制御しています。

状態表示アイコンの意味

上記のオブジェクトアイコンの右側には、各オブジェクトの状態を色で表す円が表示されます。

ここでは、その色付きの円(状態表示アイコン)の意味を説明します。

参考

クラスタアイコンには状態表示アイコンは表示されません。代わりに、RMSクラスタテーブルを表示することができます。詳細は、“7.3.3 ノードとクラスタアプリケーションの状態を相互参照する”を参照してください。

ノードの状態表示

ノードに表示される状態アイコンは以下のとおりです。

アイコン

アイコン色

概要

詳細

ノード

Online

ノードが正常に起動している。

Offline

ノードは起動しているがRMSが停止している。

Faulted

ノードが停止している。

  • ノードが正常停止した場合は、SysNodeの状態の詳細情報(StateDetails属性の値)に“Shutdown”が表示されます。

  • ノードが異常停止した場合は、SysNodeの状態の詳細情報(StateDetails属性の値)に“Killed”が表示されます。

Wait

ノードが状態遷移中である。

注意

Cluster AdminのRMSメインウィンドウのノードの状態がUnknownで表示される場合があります。その場合、Web-Based Admin View画面を終了し、再度起動してください。それでも、Cluster AdminのRMSメインウィンドウのノードの状態がUnknownで表示される場合は、hvdisp -a でノードの状態を確認してください。

◆その他のオブジェクトの状態表示

親オブジェクト配下の各オブジェクトアイコンには、以下の状態アイコンが表示されます。

アイコン

アイコン色

概要

詳細


親オブジェクト


子オブジェクト


コントローラオブジェクト


リーフオブジェクト

Online

オブジェクトが正常に動作している。

緑に赤い縦線

Warning

オブジェクト配下のいずれかのオブジェクトが故障状態である。

Offline

オブジェクトが正常に停止している。

Faulted

オブジェクトに異常が発生している。

Unknown

オブジェクトに対する監視や制御が行われていない。

Wait

ノードが状態遷移中である。

水色

Deact

保守などの目的でノードが非活性の状態である。

Inconsistent

ノードの状態に一貫性がない状態である。

緑に青の縦線

Stand By

すぐにオンラインになることができる状態である。

青に赤の縦線

OfflineFault

オブジェクトはOfflineだが、以前に障害が発生し、Faultがまだクリアされていない状態である。

橙色

Maintenance

オブジェクトが保守モードである。

左が橙色で右が緑

Maintenance-Online

オブジェクトが保守モードであり、保守モードを終了する時に Online 状態である必要がある。

左が橙色で右が青

Maintenance-Offline

オブジェクトが保守モードであり、保守モードを終了する時に Offline 状態である必要がある。

左が橙色で右が緑に青の縦線

Maintenance-Stand By

オブジェクトが保守モードであり、保守モードを終了する時に Stand By 状態である必要がある。

■ポップアップメニュー

RMSツリーのオブジェクトを右クリックすると、そのオブジェクトに対して使用できる操作がポップアップメニューで表示されます。このメニューから、状態監視や運用操作を実行できます。

注意

  • userApplicationオブジェクトやgResourceオブジェクトに、以下のアイコンが表示される場合があります。

    : userApplicationオブジェクトの状態アイコンの右隣に表示され、userApplication配下の一部のリソースのみが起動されていることを表します。詳細は、“7.2.3 リソースの運用操作”を参照してください。

    : gResourceオブジェクトのオブジェクト名の右隣に表示され、過去にリソース故障が発生したことを表します。詳細は、“PRIMECLUSTER RMS 導入運用手引書”の“7.3.5 リソースの故障形跡の表示”を参照してください。

    : userApplicationオブジェクトの状態アイコンの右隣に表示され、そのuserApplication配下の一部のリソースが保守モード開始前の状態と異なることを表します。保守モードを終了する際は、userApplication配下のすべてのリソースを保守モード開始前の状態に戻す必要があります。詳細は、“7.2.2.6 クラスタアプリケーションを保守モードにする”を参照してください。

  • アイコンは、過去にそのリソースに故障が発生したことを表すものであり、現在のリソース状態を表すものではありません。
    このため、以降ではこのアイコンを「リソースの故障形跡」と表記します。
    現在のリソース状態を確認する場合は、リソースオフジェクトの状態を確認してください。

    このアイコンは、以下のいずれかの場合に非表示となります。

    このアイコンは、クラスタアプリケーションがFaulted状態で表示される(※)場合とは異なり、マークが表示されたままでも、クラスタアプリケーションの切替え操作に影響を与えることはありません。このため、表示が不要であれば手動でクリアしてください。

    (※)クラスタアプリケーションがFaulted状態の場合、そのクラスタアプリケーションを再度切替え対象とする場合には、Faulted状態をクリアする必要があります。

  • RMSツリーにおいて、一部のシステムノードの第2レベルのuserApplicationオブジェクトの状態が表示され、第3レベル、第4レベルのオブジェクトの状態が表示されない場合があります。この状態は、Cluster Admin を起動したままシステムノードのOSを再起動した場合やWeb-Based Admin Viewの再起動した場合に発生します。この状態から復旧する場合、RMSツリー上の対象のシステムノードのオブジェクトを選択し、右クリックにより表示されるポップアップメニューの中の“接続”を選択してください。RMSツリーが最新の状態に更新され、第3レベル、第4レベルのオブジェクトの状態が表示されます。

7.1.3.2 構成情報またはオブジェクト属性

RMSツリーのオブジェクトをマウスで左クリックして、個々のオブジェクトに関する構成情報を表示します。プロパティは、RMS メインウィンドウの右側パネルに一覧表形式で表示されます。

7.1.3.3 switchlogとアプリケーションログ

switchlogは、切替え要求やノードで発生する障害などの情報をノードごとに記録したログファイルです。RMS ツリー内でシステムノードを右クリックし、 [switchlogの表示] を選択すると、右下のパネルに表示されます。

アプリケーションログは、RMS ツリー内でクラスタアプリケーションを右クリックし、[ログファイルの表示] を選択して表示します。

注意

以下の環境にクラスタシステムを構築した場合、Cluster Admin からログを表示することはできません。

  • クラウド環境

  • Firewall を使用する環境

  • Red Hat OpenStack Platform 環境

すべての RMS ログファイル (/var/opt/SMAWRrms/log/) は、vi などの UNIX の一般的なエディタを使用して表示してください。