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PRIMECLUSTER  導入運用手引書 4.7

7.2.2 クラスタアプリケーションの運用操作

クラスタアプリケーションの起動/停止など、PRIMECLUSTERシステムの運用状態を変更するための操作について説明します。

7.2.2.1 クラスタアプリケーションを起動する

クラスタアプリケーションの起動方法について、以下に説明します。

◆操作手順

  1. RMSメインウィンドウのRMSツリーで、起動するクラスタアプリケーションを右クリックし、ポップアップメニューから [Online] を選択します。

    クラスタアプリケーションが起動されます。

参考

ポップアップメニューは、RMSグラフ、RMSクラスタテーブルのアイコン上で右クリックすることでも表示することができます。RMSグラフ、RMSクラスタテーブルについては、“7.3.5 RMSオブジェクトの詳細情報を参照する”、“7.3.3 ノードとクラスタアプリケーションの状態を相互参照する”を参照してください。

注意

手動でクラスタアプリケーションを起動する場合、クラスタアプリケーションを起動するノード以外で、クラスタアプリケーションおよびその配下のリソースが停止していることを確認してください。クラスタアプリケーションおよびその配下のリソースの停止は、Offline または Standby 状態で確認できます。それ以外の状態の場合は、動作中の可能性があるため、これらを停止してから、対象ノードでクラスタアプリケーションを起動してください。

7.2.2.2 クラスタアプリケーションを停止する

クラスタアプリケーションの停止方法について、以下に説明します。

◆操作手順

  1. RMSメインウィンドウのRMSツリーで、停止するクラスタアプリケーションを右クリックし、ポップアップメニューから [Offline]を選択します。

    クラスタアプリケーションが停止します。

参考

ポップアップメニューは、RMSグラフ、RMSクラスタテーブルのアイコン上で右クリックすることでも表示することができます。RMSグラフ、RMSクラスタテーブルについては、“7.3.5 RMSオブジェクトの詳細情報を参照する”、“7.3.3 ノードとクラスタアプリケーションの状態を相互参照する”を参照してください。

7.2.2.3 クラスタアプリケーションを切り替える

クラスタアプリケーションを切り替える方法について、以下に説明します。

◆操作手順

  1. クラスタアプリケーションオブジェクト上で右クリックし、メニューから [切替え] を選択します。

    切替え可能なノードがプルダウンメニューに表示されます。

  2. プルダウンメニューからターゲットノードを選択して、クラスタアプリケーションをそのノードへ切り替えます。

参考

ポップアップメニューは、RMSグラフ、RMSクラスタテーブルのアイコン上で右クリックすることでも表示することができます。RMSグラフ、RMSクラスタテーブルについては、“7.3.5 RMSオブジェクトの詳細情報を参照する”、“7.3.3 ノードとクラスタアプリケーションの状態を相互参照する”を参照してください。

7.2.2.4 Faulted 状態のクラスタアプリケーションを運用可能な状態にする

クラスタアプリケーションのFaulted 状態をクリアして、運用可能な状態にする方法について説明します。

◆操作手順

  1. RMSツリーのクラスタアプリケーションオブジェクト上で右クリックし、メニューから [Faultのクリア] を選択します。

参考

ポップアップメニューは、RMSグラフ、RMSクラスタテーブルのアイコン上で右クリックすることでも表示することができます。RMSグラフ、RMSクラスタテーブルについては、“7.3.5 RMSオブジェクトの詳細情報を参照する”、“7.3.3 ノードとクラスタアプリケーションの状態を相互参照する”を参照してください。

7.2.2.5 ノードのWait状態をクリアする

状態遷移中にノードはWait状態になります。ノードのWait状態をクリアする方法について、以下に説明します。

◆操作手順

  1. Wait状態のノードが停止していることを確認します。停止していない場合は、手動でノードを停止してください。

  2. CFメインウィンドウで、CFの状態がDOWNとなっていることを確認します。CFの状態がLEFTCLUSTERの場合は、CFメインウィンドウでノードにDOWNマークを付けLEFTCLUSTERを解消します。

  3. 2. の操作後、ノードのWait状態が解消されない場合、RMSグラフのシステムノード上で右クリックし、メニューから[Waitをクリアして停止する]を選択します。

注意

システムノードのWait 状態を手動でクリアする場合、RMSおよびCFは、対象ノードが停止済みであるとみなします。そのため、ノードが実際に停止していない状態でWait 状態のクリアを行うと、データが破損する可能性があります。

参考

ポップアップメニューは、RMSグラフ、RMSクラスタテーブルのアイコン上で右クリックすることでも表示することができます。RMSグラフ、RMSクラスタテーブルについては、“7.3.5 RMSオブジェクトの詳細情報を参照する”、“7.3.3 ノードとクラスタアプリケーションの状態を相互参照する”を参照してください。

7.2.2.6 クラスタアプリケーションを保守モードにする

保守モードは、指定したクラスタアプリケーションの切替えを一時的に抑止する特殊なモードです。

クラスタアプリケーションが保守モードに入ると、クラスタアプリケーションの切替えは行われません。

ただし、保守モード中もクラスタノードとリソースを監視しているため、リソースの状態が変化した場合、RMSツリーに表示されるクラスタアプリケーションのリソースの状態も変更されます。

保守モード中にクラスタアプリケーションのリソース状態が変化した場合、切替えが行われないため、クラスタアプリケーションに登録されたリソースの整合性が崩れた状態(例:一部のリソースはOffline状態だが他のリソースはOnline状態、等)となります。このため、保守モードを終了する場合は、クラスタアプリケーションのリソース状態を、保守モード開始前の状態に戻してから、保守モードを終了する必要があります。

保守モードの使用方法については“PRIMECLUSTER RMS 導入運用手引書”の“7.4 保守モードの使用法”を参照してください。

注意

保守モードの使用に関して、以下の注意があります。

  • 保守モードは、保守が必要なリソースを含むスタンバイ運用のクラスタアプリケーションに対して行ってください。

  • スケーラブル運用のクラスタアプリケーションは、運用中に保守が必要となるリソースが含まれないため、保守モードにする必要はありません。

  • 保守モードを開始する場合、クラスタアプリケーションの状態を全ノードでOnline状態、Standby状態、またはOffline状態にする必要があります。

  • 保守モードを終了する場合、クラスタアプリケーションおよび各リソースは、保守モード開始前の状態に戻す必要があります。

  • クラスタアプリケーションが保守モードに入った状態で、RMSやシステムを停止しないでください。停止する場合は、必ずすべてのクラスタアプリケーションの保守モードを終了してから行ってください。

  • 起動済みのノードでクラスタアプリケーションが保守モードに入っている場合、あとから起動したノードのクラスタアプリケーションはクラスタアプリケーションの状態によらず保守モードに入ります。
    クラスタアプリケーションの状態がFaulted/Inconsistentで保守モードに入った場合は、保守モードを終了後、状態に対応した復旧操作を実施してください。

  • PRIMECLUSTER対応製品を使用している環境では、該当製品の指示がある場合に限り保守モードを使用してください。

  • NULLDETECTOR フラグを設定したCmdlineリソースを含むクラスアプリケーションを保守モードにする場合、Cmdlineリソースに設定したスクリプトが保守モードに対応している必要があります。詳細は、“6.11.2.1.4 NULLDETECTOR フラグを設定した場合の注意事項”を参照してください。

詳細については、“PRIMECLUSTER RMS 導入運用手引書”の“7.4.2 保守モードの動作に関する注意”および“2.1.7.1 保守モードの制限”を参照してください。