機能説明
本コマンドは、運用管理サーバ二重化(連携型)環境において、構成情報の作成/変更やポリシー定義の作成/変更をして、ポリシー同期を行う際に従系サーバ側のポリシー情報の移入(復元)をします。
なお、ポリシー同期の手順の自動アクションの実行抑止、リモート操作のユーザ名設定も併せて実施します。自動アクションの実行抑止を解除する場合は、mpaosment(自動アクションの実行抑止コマンド)で行ってください。
記述形式
mpduppolrs | -b <退避先ディレクトリ名> [-M|-P[アクション種別]] [-u1 <リモート操作クライアントのユーザ名>] [-u2 <リモート操作エキスパートのユーザ名>] [-u3 <リモート操作モニタのユーザ名>] |
オプション
ポリシー情報が退避されたディレクトリ名をフルパスで指定します。
mpduppolbk(二重化環境における主系サーバ側のポリシー情報移出コマンド)で退避したポリシー情報をコピーした従系サーバのディレクトリを指定します。
退避先ディレクトリ名は、半角英数字32文字以内で指定します。
空白を含むことはできません。
ネットワークドライブのパスを指定することはできません。
自動アクションにて、メッセージ監視アクション以外の自動アクションの実行を抑止します。
-M、-P両方のオプションを省略した場合は、自動アクションの実行は抑止されません。
自動アクションにて、実行を抑止する自動アクションの種別を個別に指定します。アクションの指定をすべて省略した場合は、すべての自動アクションの実行を抑止します。
アクション種別 | アクション |
---|---|
m | メッセージ監視 |
p | ショートメール |
l | メール |
u | ポップアップ |
a | 音声通知 |
e | イベントログ出力 |
g | アプリケーション起動 |
r | リモートコマンド |
s | SNMPトラップ |
-M、-P両方のオプションを省略した場合は、自動アクションの実行は抑止されません。
リモート操作クライアントを利用している場合、従系サーバでのリモート操作クライアントのユーザ名を指定します。
ユーザ名は、16バイト以内の文字列を指定します。ユーザ名としてダブルクォーテーション( " )は使用できません。ただし、空白を含むユーザ名の場合、ダブルクォーテーション( " )で囲みます。
リモート操作エキスパートを利用している場合、従系サーバでのリモート操作エキスパートのユーザ名を指定します。
ユーザ名は、16バイト以内の文字列を指定します。ユーザ名としてダブルクォーテーション( " )は使用できません。ただし、空白を含むユーザ名の場合、ダブルクォーテーション( " )で囲みます。
リモート操作モニタを利用している場合、従系サーバでのリモート操作モニタのユーザ名を指定します。
ユーザ名は、16バイト以内の文字列を指定します。ユーザ名としてダブルクォーテーション( " )は使用できません。ただし、空白を含むユーザ名の場合、ダブルクォーテーション( " )で囲みます。
復帰値
コマンドが正常終了しました。
mpbkc(バックアップコマンド)/mprsc(リストアコマンド)/mppolclone(ポリシー複製コマンド)/mppolcopy(ポリシー同期コマンド)/運用環境保守ウィザードが実行中のため、処理できませんでした。
Systemwalker Centric Managerのサービスが未起動のため、処理できませんでした。
指定したオプションが正しくありません。
コマンドの実行権限がありません。
コマンドが実行可能な環境ではありません。
上記以外の異常終了
参照
コマンド格納場所
Windows | Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker.dm\mpcmtool\Common |
実行に必要な権限/実行環境
ローカルコンピュータ上のAdministratorユーザで実行する必要があります。
運用管理サーバ二重化(連携型)の従系サーバで実行可能です。
[管理者として実行]を選択して起動したコマンドプロンプトから実行します。
注意事項
mpbkc(バックアップコマンド)/mprsc(リストアコマンド)/mppolclone(ポリシー複製コマンド)/mppolcopy(ポリシー同期コマンド)/運用環境保守ウィザード/mpaosment(自動アクションの実行抑止コマンド)との同時実行はしないでください。
サービスの停止/起動を行うため、イベントログ/シスログに停止/起動のメッセージが出力されます。
リモート操作の画面は閉じてください。本コマンドを実行する前に起動した画面のユーザ名には反映されません。本コマンドの実行が完了した後に起動した画面からユーザ名が反映されます。
自動アクションの実行の抑止・解除を自動で実行する設定を行っている場合は、-Mおよび-Pオプションを使用しないでください。
退避先ディレクトリ名に、ルートディレクトリ(D:\など)は指定できません。また、退避先ディレクトリ名の最後に"\"を付けて指定しないでください。
使用例
主系サーバで移出したポリシー情報を“c:\temp\centricbk”ディレクトリに格納し、自動アクションはメールと音声通知のアクションの実行を抑止し、従系サーバでのリモート操作エキスパートのユーザがexpert_user、リモート操作モニタのユーザがmonitor_userの場合
mpduppolrs -b c:\temp\centricbk -Pla -u2 expert_user -u3 monitor_user
主系サーバで移出したポリシー情報を“c:\temp\centricbk”ディレクトリに格納し、すべてのアクションを抑止させ、リモート操作を利用していない場合
mpduppolrs -b c:\temp\centricbk -P
主系サーバで移出したポリシー情報を“c:\temp\centricbk”ディレクトリに格納し、自動アクションはメッセージ監視アクションのみ実施し、従系サーバでのリモート操作クライアントのユーザがclient_userの場合
mpduppolrs -b c:\temp\centricbk -M -u1 client_user
実行結果/出力形式
mpduppolrs: INFO: 0001: 従系サーバのポリシー情報移入処理を開始しました。 mpduppolrs: INFO: 0003: mppolcopyコマンドの実行を開始しました。 mpduppolrs: INFO: 0004: mppolcopyコマンドの実行が終了しました。 mpduppolrs: INFO: 0003: mpaosmentコマンドの実行を開始しました。 mpduppolrs: INFO: 0004: mpaosmentコマンドの実行が終了しました。 mpduppolrs: INFO: 0003: scentricmgrコマンドの実行を開始しました。 mpduppolrs: INFO: 0004: scentricmgrコマンドの実行が終了しました。 mpduppolrs: INFO: 0003: mpcmmovコマンドの実行を開始しました。 mpduppolrs: INFO: 0004: mpcmmovコマンドの実行が終了しました。 mpduppolrs: INFO: 0003: mpdrpspmコマンドの実行を開始しました。 mpduppolrs: INFO: 0004: mpdrpspmコマンドの実行が終了しました。 mpduppolrs: INFO: 0005: アプリケーション管理のポリシー反映を開始しました。 mpduppolrs: INFO: 0006: アプリケーション管理のポリシー反映が終了しました。 mpduppolrs: INFO: 0007: リモート操作クライアントのユーザ名の設定を開始しました。 mpduppolrs: INFO: 0008: リモート操作クライアントのユーザ名の設定が終了しました。 mpduppolrs: INFO: 0009: リモート操作エキスパートのユーザ名の設定を開始しました。 mpduppolrs: INFO: 0010: リモート操作エキスパートのユーザ名の設定が終了しました。 mpduppolrs: INFO: 0011: リモート操作モニタのユーザ名の設定を開始しました。 mpduppolrs: INFO: 0012: リモート操作モニタのユーザ名の設定が終了しました。 mpduppolrs: INFO: 0002: 従系サーバのポリシー情報移入処理が正常に終了しました。
コマンドのオプション指定に誤りがあった場合、以下のUSAGEが出力されます。
USAGE: mpduppolrs -b <backup dir> [-M|-P[<action_type>]] [-u1 <client_username>] [-u2 <expert_username>] [-u3 <monitor_username>]