機能説明
クラスタシステムの共有ディスク上のログを収集するための設定を行います。
全オプションを省略した場合は、現在の設定内容を表示します。
記述形式
【Windows版】
mpatmcsset | [-H 論理ホスト名 -M 共有ディスクの定義ファイル格納パス {-P|-E}] |
【UNIX版】
mpatmcsset | [-H 論理ホスト名 -M 共有ディスクの定義ファイル格納パス |
オプション
収集対象ログを出力する業務(論理ノード)のクラスタリソースグループに付けられた論理ホスト名を指定します。
すでに設定済みである論理ホスト名を指定して実行すると、最後の設定のみ有効となります。共有ディスク上のログ収集設定を複数設定する場合は、任意の名前を、それぞれ別の名前で指定します。
指定する名前については、実際の論理ホスト名でなくても構いません。
ASCII(128文字以内)で指定します。空白を含めた指定はできません。
共有ディスク上に、ログ収集に必要な定義ファイルや管理簿ファイルを格納するパスを、フルパスで指定します。パスが存在しない場合は、コマンドが作成します。
収集対象ログを出力する業務(論理ノード)のクラスタリソースに登録されている共有ディスクマウントポイント配下の、存在するパスを指定します。
共有ディスクの定義ファイル格納パスは、ASCII(256文字以内)、EUC(128文字以内)、シフトJIS(128文字以内)またはUTF-8(256バイト以内)で指定します。
ディレクトリ名の最後にファイルセパレータ(Windowsの場合「\」、UNIXの場合「/」)を指定した場合はエラーとなります。
共有ディスクの定義ファイル格納ディレクトリを設定した場合、以下のユーザだけに限定するように定義ファイル格納ディレクトリのアクセス権を変更します。
Windowsについては、プライマリ・セカンダリそれぞれのグループが設定されます。
Administrators権限、DmAdminグループ、DmOperationグループ、DmReferenceグループ、CREATOR OWNER およびSYSTEM権限
root権限
【UNIX版】
定義ファイル格納パスの共有ディスクマウントポイントを指定します。
共有ディスクの定義ファイル格納パスのマウントポイントは、ASCII(80文字以内)、EUC(40文字以内)、シフトJIS(40文字以内)またはUTF-8(80バイト以内)で指定します。
-Sパラメタに指定した定義ファイル格納パスの先頭からの文字と一致しない場合はエラーとなります。
例)
共有ディスクのマウントポイントが /share1 の場合、定義ファイル格納パスには、/share1 配下のディレクトリ /share1/etc を指定します。
Windows版の場合、本パラメタの設定は無効となります。
運用形態を指定します。
プライマリ運用は、-Pを指定します。セカンダリ運用は、-Eを指定します。
プライマリ運用を設定せず、セカンダリ運用を設定した場合は、本コマンドはエラーとなります。
復帰値
クラスタセットアップが正常終了しました。
クラスタセットアップがエラー終了しました。
参照
コマンド格納場所
Windows | Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker.dm\bin |
UNIX | /opt/systemwalker/bin |
実行に必要な権限/実行環境
【Windows】
Systemwalkerセキュリティ管理者の権限が必要です。
Systemwalkerセキュリティ管理者はAdministratorsグループに所属している必要があります。
64bit版のWindowsに32ビットのSystemwalker Centric Managerを導入した場合は、Administrator権限が必要です。
本コマンドは、[管理者として実行]を選択して起動したコマンドプロンプト上で実行してください。
運用管理サーバ、部門管理サーバ、業務サーバで実行可能です。
運用管理サーバ上で実行する場合は、「Systemwalker ACL Manager」サービスが起動されている必要があります。
【Solaris】
システム管理者(スーパーユーザ)権限が必要です。
運用管理サーバ、部門管理サーバ、業務サーバで実行可能です。
【Linux】
Systemwalkerセキュリティ管理者の権限が必要です。
運用管理サーバ、部門管理サーバ、業務サーバで実行可能です。
運用管理サーバ上で実行する場合は、「MpFwsec」デーモンが起動されている必要があります。
注意事項
必要な権限を持ったユーザIDで本コマンドを実行してください。
共有ディスク上のログ収集設定コマンドは、運用系と待機系の両系で必ず実施してください。クラスタシステムのセットアップについては、 以下のマニュアルの、“監査ログ管理機能を使用する場合”を参照してください。
“Systemwalker Centric Manager クラスタ適用ガイド UNIX編”
“Systemwalker Centric Manager クラスタ適用ガイド Windows編”
共有ディスク上のログ収集設定コマンドを、運用系と待機系のどちらかで実行しなかった場合、収集処理が正常動作しません。
本コマンドは、以下のコマンドや処理を実行中の場合、実施できません。
ファイル転送情報定義コマンド(mpatmtrsdef)
ログ収集情報定義コマンド(mpatmlogdef)
ログ収集設定コマンド(mpatmlogapdef)
ログ収集コマンド(mpatmlog)
ログ情報削除コマンド(mpatmdelap)
サーバ種別設定コマンド(mpatmsvrtypedef)
収集ログ二次媒体複写先設定コマンド(mpatmmediadef)
ログ収集中
ポリシー適用中
共有ディスク上のログ収集情報退避コマンド(mpatmcsbk)
共有ディスク上のログ収集情報復元コマンド(mpatmcsrs)
共有ディスク上のログ収集設定コマンド(mpatmcsset)
共有ディスク上のログ収集設定解除コマンド(mpatmcsunset)
使用例
【Windows版】
論理ホスト:LogServer1のプライマリ運用のクラスタセットアップを行います。
mpatmcsset -H LogServer1 -M P:\mpatm\ctl -P
論理ホスト:LogServer1のセカンダリ運用のクラスタセットアップを行います。
mpatmcsset -H LogServer1 -M P:\mpatm\ctl -E
【UNIX版】
論理ホスト:LogServer1のプライマリ運用のクラスタセットアップを行います。
mpatmcsset -H LogServer1 -M /share/mpatm/ctl -S /share -P
論理ホスト:LogServer1のセカンダリ運用のクラスタセットアップを行います。
mpatmcsset -H LogServer1 -M /share/mpatm/ctl -S /share -E
実行結果/出力形式
クラスタセットアップを実行した場合
mpatm: 情報: 2: mpatmcssetコマンドを開始します。[警告メッセージ、エラーメッセージを標準エラーに出力します]
設定内容を表示した場合【Windows版】
mpatm: 情報: 2: mpatmcssetコマンドを開始します。 LOGICAL_SERVER_NAME=LSVR1 SHARE_DISK=P: MNG_FILE_DIR=P:\mpatm\etc\mpatmagt.def LOGICAL_SERVER_NAME=LSVR2 SHARE_DISK=Q: MNG_FILE_DIR=Q:\mpatm\etc\mpatmagt.def
設定内容を表示した場合【UNIX版】
mpatm: 情報: 2: mpatmcssetコマンドを開始します。 LOGICAL_SERVER_NAME=LSVR1 SHARE_DISK=/share1 MNG_FILE_DIR=/share1/mpatm/etc/mpatmagt.def LOGICAL_SERVER_NAME=LSVR2 SHARE_DISK=/share2 MNG_FILE_DIR=/share2/mpatm/etc/mpatmagt.def