監視を抑止する機能をどのように使用するか、以下の構成の場合を例にして、具体的な運用例を説明します。
構成
運用管理サーバ配下に部門管理サーバ、および複数の業務サーバがある。
各サーバは複数のサブネットから構成されている。
運用管理サーバとそれ以外のサーバはシステム拠点がわかれている。
なお、監視を抑止する運用について以下の注意があります。
Systemwalker Centric Managerのバージョンが混在していて、業務サーバや部門管理サーバにインストールされているSystemwalker Centric ManagerのバージョンレベルがV13.1.0より古い場合、整合性、および接続性について以下の注意が必要です。
監視処理の抑止は運用管理サーバで行われます。すなわち、業務サーバや部門管理サーバでは監視処理の抑止は行われずイベントが運用管理サーバへ通知され、運用管理サーバ側で抑止されます。
抑止解除後は、監視抑止前の状態を引き継いだ監視はできません。
監視抑止中に状態変化が通知された場合、抑止解除後はその変化した状態から監視を継続します。そのため、メッセージ一覧に該当するメッセージが出力されていた場合は、監視元サーバ、および監視対象ノードを再起動してください。
また、監視抑止中のノード、および監視抑止中のノードが存在するセグメントを、部門フォルダ間で移動することはできません。
イベント通知の抑止は運用管理サーバで行うため、部門管理サーバ、業務サーバ、クライアントで発生したイベントに対して個別にアクション定義が行われている場合は、アクション実行を抑止することはできません。
設定済みの監視抑止のポリシーを、[ポリシーの配付状況]画面から削除することはできません。
監視抑止中でも、「ノード検出」処理の抑止は行いません。そのため、メンテナンス作業中に一時的にネットワーク接続されたノードが、ノード検出によって検出されることがあります。
監視抑止中のノードに対して操作は抑止しません。
運用例
サーバのメンテナンスをする場合
要件
業務サーバAのハードウェア障害が発生したため、メンテナンス完了まで業務サーバAに対する一連の監視を抑止したい。
または、業務サーバAの定期メンテナンスを行うため、メンテナンス中の業務サーバAに対する一連の監視を抑止したい。
運用手順
業務サーバAの監視を抑止する。
メンテナンス作業を行う。
業務サーバAの監視を再開する。
ネットワーク機器をメンテナンスする場合
要件
ルータをファームアップするため、作業完了まで影響を受けるすべてのノードに対する一連の監視を抑止したい。
運用手順
ルータを停止したときに影響を受けるノードを確認し、以下の該当ノードに対する監視を抑止する。
ルータ
業務サーバB
業務サーバC
ルータのファームアップ作業を行う。
1)で監視を抑止したノードの監視を再開する。
計画的な停電に伴い一時的に監視を停止する場合
要件
部門管理サーバが監視するシステム拠点で全館停電があるため、停電中の監視を一時的に停止したい。
運用手順
停電前に、部門管理サーバが所属するサブネットフォルダ配下のすべてのノードに対する監視を抑止する。
停電から復旧した後、部門管理サーバが所属するサブネットフォルダ配下のすべてのノードに対する監視を再開する。