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Systemwalker Centric Manager V17.0.2 使用手引書 監視機能編

3.1.4 Systemwalkerの利用者権限を定義する

以下の利用者権限を定義します。

画面のアクセス権を定義する

利用者に対するセキュリティ強化のために、画面のアクセス権を定義します。Systemwalker Centric Managerは、ロールという単位で各機能の利用権限を定義しています。ロールとは、共通の役割(権限)を持つ利用者から構成されるグループのことです。Systemwalker Centric Managerを運用管理サーバにインストールすると、以下のロールが運用管理サーバに登録されます。

機能の使用を許可するためにユーザを所属させるロール

ロール名

利用できる範囲

使用機能

DmAdmin

監視機能の参照、操作、および設定のすべての機能

Systemwalkerコンソール

リモート操作(注2)

DmOperation

監視機能の参照、および操作の機能

DmReference

監視機能の参照の機能

OrmOperation(注1)

監視機能の返答操作の機能

返答操作のコマンド

SecurityAdmin

セキュリティ管理者の登録、セキュリティ監査者の登録、セキュリティポリシーの作成機能、システム保守支援機能、監査ログ分析の機能

Systemwalkerコンソール

サーバアクセス制御

SecurityAuditor

セキュリティ管理者の参照、セキュリティ監査者の参照、セキュリティポリシーの参照、システム保守支援機能、監査ログ分析機能

Systemwalkerコンソール

サーバアクセス制御

監査ログ分析

1)

Solaris版、Linux版で登録されます。

2)

「クライアント」以外のインストール種別でインストールした場合にロール設定が必要です。

管理者は、ユーザを上記のロールに適宜所属させてください。所属させるロールの種類により、ユーザが使用できる機能と利用権限が決まります。ロールと利用可能な機能の関係は、以下のとおりです。

機能の使用を許可るためにユを所させるロール”に記載したロールに所属していない一般のユーザは、Systemwalker Centric Managerの機能を使用できません。

Systemwalkerコンソールを起動するユーザ、およびリモート操作エキスパート/リモート操作クライアントが動作するWindows端末にログオンするユーザを、“表:機能の使用を許可するためにユーザを所属させるロール”に記載したロールに所属させてください。

ただし、ユーザアカウント制御(UAC)が無効になっている場合には、Administratorsグループに所属させることでも使用できます。

SecurityAdmin(セキュリティ管理者)、SecurityAuditor(セキュリティ監査者)を除き、スーパーユーザ/Administratorsグループに所属するユーザは、セキュリティ情報の設定(ロールへの所属、ツリーに対するアクセス権の設定)の実施にかかわらず、アクセス制御の対象外として常に更新権を持つユーザとして扱われます。

注意

運用管理クライアントから運用管理サーバへ接続する場合の注意事項

OSのセキュリティポリシーで、「アカウントの空のパスワードの使用をコンソールログオンのみに制限する」を「有効」としていた場合、パスワードが空のアカウントは、Systemwalker Centric Managerのユーザ認証でエラーとなります。

運用管理サーバのユーザをロールに登録する方法

運用管理サーバのユーザを、ロールに登録させる手順を以下に説明します。

  1. [Systemwalkerコンソール[監視]]の機能選択コンボボックスを[編集]に切り替えます。

    →[Systemwalkerコンソール[編集]]に切り替わります。

  2. [Systemwalkerコンソール[編集]]の[ポリシー]メニューから[セキュリティ]-[利用者のアクセス権設定]を選択します。

    →[ロール一覧]画面が表示されます。

  3. 更新する[ロール名]を一覧から選択し、[プロパティ]ボタンをクリックします。

    →[ロール情報]画面が表示されます。

    [OSユーザーID]タブの[アクセス権設定一覧]には、当該ロールに現在登録されているユーザが表示されます。

  4. ロールへ登録するユーザを[ユーザーID一覧]から選択し、[追加]ボタンをクリックします。

    →[アクセス権設定一覧]に登録したユーザが表示されます。

    ロールの設定変更を行うサーバがWindowsである場合、[NetBiosコンピュータ名]を変更することで、[ユーザーID一覧]に表示されるユーザを切り替えることができます。

  5. [OK]ボタンをクリックします。

  6. [閉じる]ボタンをクリックします。

部門管理サーバ/業務サーバのユーザをロールに登録する方法

部門管理サーバ、業務サーバ上のユーザを、ロールに登録させる手順を以下に説明します。

ネットワーク上の安全が保証されていない環境で使用する場合、サーバ上でmpsetmemコマンドを使用すると、より安全にユーザをロールに登録します。mpsetmem(ロールへのメンバの追加/削除コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。

  1. [スタート]-[Systemwalker Centric Manager]-[利用者のアクセス権]を選択します。

    →[セキュリティ設定[ログイン]]ダイアログボックスが表示されます。

    注意

    Server Core環境の場合

    Systemwalkerの利用者権限の設定は、運用管理クライアント、またはクライアントから、Server Core環境の業務サーバを指定して[ロール一覧]画面を起動してから実施してください。

    • ロールへのユーザの追加

    • ロールからのユーザの削除

  2. 接続する部門管理サーバ、または業務サーバの[ホスト]、[ユーザーID]、[パスワード]を入力し、[OK]ボタンをクリックします。[パスワード]として指定できるのは28バイトまでです。

    →[ロール一覧]ダイアログボックスが表示されます。

    【Windowsの場合】

    Windows®のサーバに接続する場合は、[ドメイン名]の指定が可能です。

    • ログインでのユーザ名の検索順序

      [ドメイン名]を入力しない場合、指定したユーザは、以下の順に検索されます。

      1. ローカルコンピュータ

      2. ドメイン

      3. 信頼関係のあるドメイン

  3. [ロール一覧]ダイアログボックス以降の操作手順は、“運用管理サーバのユーザをロールに登録する方法”の手順2)以降を参照してください。

【UNIXの場合】

セキュリティロールに所属させるユーザが、TELNETなどでログインしていると、セキュリティロールにそのユーザを所属させることができません。セキュリティロールにユーザを所属させる際には、そのユーザがログインしていないことを確認してから実行してください。

Systemwalkerコンソールを起動するWindows端末にログオンする場合の注意事項

Systemwalkerコンソールを起動するWindows端末のDmAdmin、DmOperation、DmReference、またはAdministratorsのどれかのグループに所属するユーザでWindows端末にログオンする必要があります。

ただし、以下の場合には、DmAdmin、DmOperation、またはDmReferenceのどれかのグループに所属するユーザでWindows端末にログオンする必要があります。

運用時には、DmReferenceグループに所属するユーザでWindows端末にログオンすることを推奨します。Windows端末にログオンするとき、ユーザが所属するグループを下表に示します。

なお、ユーザをDmAdmin、DmOperation、またはDmReferenceに追加した場合、追加したユーザがOSにログイン中である場合は、一度OSからログアウトし、ログインし直す必要があります。

以下の手順に従い、ユーザをDmReferenceグループに追加してください。

設定例)

スタートアップアカウントとして指定したローカルユーザ(systemwalker)をDmReferenceグループに追加する。

手順

  1. [コントロールパネル]-[システムとメンテナンス]-[管理ツール]-[コンピュータの管理]を選択し、[コンピュータの管理]画面を表示します。

  2. [ローカルユーザとグループ]-[ユーザ]フォルダをクリックし、DmReferenceグループに所属させたいローカルユーザ(ここではsystemwalker)を選択し、[操作]-[プロパティ]メニューをクリックします。

  3. プロパティ画面(ここではsystemwalkerのプロパティ)を選択し、[所属するグループ]タブを選択します。

  4. [追加]ボタンをクリックし、[グループの選択]画面を表示します。

  5. [詳細設定]ボタンをクリックし、[グループの選択]画面を表示します。

  6. [今すぐ検索]ボタンをクリックし、[検索結果]リストに表示されたDmReferenceグループを選択し、[OK]ボタンをクリックします。

  7. [グループの選択]画面で、[OK]ボタンをクリックします。

  8. プロパティ画面(ここではsystemwalkerのプロパティ)で、[OK]ボタンをクリックします。

Systemwalkerコンソールを起動するユーザ

Systemwalkerコンソールは、以下のユーザで起動します。

【UNIX版】

操作するコンピュータ:運用管理クライアント

[Systemwalkerコンソールセットアップ]-[接続先の設定]画面で、[Windowsにログインしているユーザーでログインする]と選択した場合には、Systemwalkerコンソールを起動できません。

【Windows版】

操作するコンピュータ:運用管理サーバ、運用管理クライアント

起動するユーザの条件

ユーザの所属グループ

[Systemwalkerコンソール[編集]]
を操作する

[Systemwalkerコンソール[監視]]
を操作する

Administratorsグループ

DmAdminロール

DmOperationロール

×

DmReferenceロール

×

○:操作可能、×:操作不可

特定の監視ツリーへのアクセス権を定義する

利用者に対するセキュリティ強化のために、特定の監視ツリーへのアクセス権を定義します。Systemwalkerコンソールで以下の設定ができます。

なお、ツリーの表示、非表示は設定できますが、ツリーに対する各ユーザのアクセス権(更新権、操作権、参照権)は、変更できません。

監視機能を使用する場合、最低1つのツリーに対する使用権が必要です。また、編集機能を使用する場合には、ノード一覧ツリーに対する使用権が必要です。

使用権を設定していないツリー

インストール時およびツリー作成時に、ツリーに対し、以下の属性のユーザの使用権が設定されます。Systemwalker Centric Managerの利用者でSystemwalkerコンソールにログインした場合、ツリーは表示されます。各ツリーに対するアクセス権は以下のとおりです。

表3.1 使用権とツリーに対するアクセス権 (使用権設定前)

使用権が設定される
ユーザの属性

ツリーの
所有権

Systemwalkerコンソール

編集

監視

システム管理者

更新権

更新権

DmAdmin

更新権

更新権

DmOperation

操作権

DmReference

参照権

DistributionAdmin

DistributionOperation

DistributionReference

SecurityAdmin

参照権

SecurityAuditor

参照権

特定のユーザだけ、特定のツリーを表示しないように設定する

特定のユーザだけ、Systemwalkerコンソールの特定のツリーを表示しないように設定する手順を説明します。ツリーに対して更新権のあるユーザで、[Systemwalkerコンソール[編集]]画面から設定します。

  1. ツリーを選択します。

    • ノード管理ツリー、業務管理ツリーの場合

      1. Systemwalkerコンソールの[ファイル]メニューから[監視ツリーの選択]を選択します。

        →[監視ツリーの選択]ダイアログボックスが表示されます。

      2. ツリーを選択します。

    • ノード管理ツリー、業務管理ツリー以外の場合

      1. Systemwalkerコンソールで、ツリーを選択します。

  2. Systemwalkerコンソールの[ファイル]メニューから[監視ツリーのアクセス権設定]を選択します。

    →[アクセス権情報]ダイアログボックスが表示されます。

  3. [アクセス権設定一覧]で、ツリーを表示させないユーザとそのユーザが所属しているロールを選択します。

  4. [削除]ボタンをクリックします。

    なお、管理者アカウントが、rootの場合は削除できません。

  5. 3.でアクセス権を削除したロールに所属しているユーザに、ツリーを表示させるユーザが含まれている場合は、以下の設定を行います。

    1. [ロール/ユーザーID一覧]からアクセス権を追加するユーザを選択します。
      なお、運用管理サーバがWindowsである場合、[NetBiosコンピュータ名]を変更することで[ロール/ユーザーID一覧]に表示されるユーザを切り替えることができます。

    2. [追加]ボタンをクリックします。

  6. [アクセス権情報]ダイアログボックスで[OK]ボタンをクリックします。

ツリーにアクセス権を設定したユーザをOSから削除しても、そのユーザのアクセス権は削除されません。必要に応じて、[監視ツリーのアクセス権設定]から、ユーザのアクセス権を削除してください。

設定例)

「名古屋本社ツリー」、「大阪支社ツリー」を作成し、DmOperationロールに所属する「osakaOpeユーザ」がSystemwalkerコンソールにログインした場合は、「大阪支社ツリー」だけを表示する

ロール名

所属ユーザ

DmAdmin

nagoyaAdm、osakaAdm

DmOperation

nagoyaOpe、osakaOpe

DmReference

nagoyaRef、osakaRef

  1. 「名古屋本社ツリー」に設定されているDmOperationロールの使用権を削除します。

  2. 「名古屋本社ツリー」に、「nagoyaOpe」ユーザの使用権を追加します。

    表3.2 ユーザと表示されるツリー(設定後)

    ユーザ

    表示されるツリー

    ツリーに対するアクセス権

    nagoyaAdm

    名古屋本社
    大阪支社

    更新権
    更新権

    osakaAdm

    名古屋本社
    大阪支社

    更新権
    更新権

    nagoyaOpe

    名古屋本社
    大阪支社

    操作権
    操作権

    osakaOpe

    大阪支社

    操作権

    nagoyaRef

    名古屋本社
    大阪支社

    参照権
    参照権

    osakaRef

    名古屋本社
    大阪支社

    参照権
    参照権

メニュー単位のアクセス権を定義する

Systemwalkerコンソールのメニュー単位のアクセス権を定義します。

定義方法については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 セキュリティ編”の“Systemwalkerコンソールのアクセス権の考え方”を参照してください。